メクレロ!

ふしかのとう

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第七章 降臨

第8話

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 タキとオリアちゃんがえっちしたかどうかで世界が崩壊するという。


 …流石に馬鹿馬鹿し過ぎませんかね?



 「あの、チウンさん?やはり私には理解が出来ないのですが、説明して貰えますか?」

 「ああ。だがその前に、タキ君には絶対に知られてはならないことになっている。だから…。」


 そう言ってチウンさんは気絶してるタキの側へ行って上体を起こした。ちなみに気絶させたのはタキの母ちゃん。キスして気絶。もう何だか色々滅茶苦茶。

 チウンさんがタキの肩の後ろ辺りを叩くと…。

 「…ん?あれ?チウンさん?」

 タキが起きた。




 え?




 タキが…起きた。




 「タキ!」

 「うおっ!?シン?…シン!無事か?ってか、あれ?俺は…夢?」

 「タキ!お前、馬鹿野郎!魔法使いやがったろ!?博士と約束したんじゃねぇのか?馬鹿!馬鹿野郎!馬鹿!バーカ!」

 「馬鹿馬鹿言い過ぎ。あと離れろ馬鹿野郎。気持ち悪い。抱き着かれるならお前よりオイちゃん…あれ?オイちゃんは?」

 「ん?ああ、オリアちゃんなら…。」

 「タキ君。」

 チウンさんが俺の話を遮ってタキに話し掛けた。

 「チウンさん?俺は一体…。」

 「君の記憶は戻した。だが、今はまだ…。」

 「戻した?どうやって?」

 「…今はまだ記憶が定着してないから、すぐにこの薬を飲まなければならない。」

 「また忘れちゃうってことですか?」

 「ああ。だから、そうならない為に早く飲んだ方が良い。これだ、水もある。」

 そう言ってチウンさんが袖から出した何かの粉薬と水の入ったグラスを渡す…あの袖の中どうなってるの?

 「はい…んっ…。」


 ばたん。


 「ちょっ!?えぇっ!?また倒れちゃいましたよ!?」

 「なに、ただの睡眠薬だ。4、5時間は起きない。これで安心して話が出来るな。」

 安心とかの前に、聞きたいことが新しく出来たんですけど?もう何が何だか…。

 「いや、とりあえず、タキの記憶が戻ってるんですけど?」

 「先程ザラ様が口付けただろう?あれはただの口付けでは無い。記憶を繋ぎ直す魔法なんだ。」

 「記憶を繋ぎ直す?」

 「ああ。実はタキ君が魔法を使っても、記憶が無くなる訳じゃなくて、記憶の繋がりが切れるだけなんだ。」

 「その、記憶の繋がりっていうのがちょっと良く分からないんですけど…。」

 「記憶というのは、関連する多くの情報と繋がって初めて認識される。そして繋がりが多くなればなるほど思い出すのが容易になる。これは、記憶を本に例えると分かり易いだろう。」

 本?

 「記憶の本には、いつ、どこで、誰と、何をした等々順番に書いてある。なんとなく想像出来たかい?」

 「ええ、まぁ…。」

 要はチウンさんの持ってる本みたいなことだろ。

 「本というのは糸で綴じてあるだろう?もしその糸が切れたらどうなる?」

 「どこに何が書いてあるのか探すのが大変ですね。」

 「そうだな。更にその紙をびりびりに切り裂かれたら?」

 「読めなくなっちゃいますね…って、タキはそういう状態になった、ってことですか?」

 「そうだな。タキ君が蘇生魔法を使うと、その本の糸が切れたり、切り裂かれたりする。言葉自体は存在してるのに、それが何なのかは解らなくなる状態になる。それを先程ザラ様が繋ぎ直したんだ。」

 「そうだったんですか。」

 「頭の中は急に情報が整理されたからタキ君は混乱して気絶したんだ。」

 「なるほど…。」

 別にタキの母ちゃんのキスが凄いって訳じゃないんだな。やっぱり、ちょっとちゃっちゃとちゅっとして貰えば良かった。


 「あの。」

 メラマさんだ。

 「なんだ?」

 「そもそもの話なんですけど…シン君、ちょっと僕から聞きたいことを聞いても良いかい?」

 「ええ。俺はもう、どこから聞いたら良いのかわかんなくなっちゃいましたし。」

 「ありがとう。それじゃ…。」

 「タキ君の魔法とザラ様について、かな?」

 「そうです、けど…。」

 チウンさんはメラマさんの聞きたいことが何なのか分かってたみたいだ。

 「そのことなら、先程ザラ様は、聞かなくても良い筈だと言っていたが?」

 「あれはどういうことなんでしょうか?」

 「そのままだ、とも言っていたが。」

 「…調べても分かりませんでした。そしてこれ以上の調べ方が解らないんです。勿論、私個人の興味であることは認めます。ですが、その蘇生魔法の研究は決して私個人の興味というだけじゃないと思うんです。教えて頂けませんか?」

 「メラマゾンは既に知っている筈だが?」

 「え?」


 メラマさんは知ってるのに解らないというのはどういうことなんだろう?さっきの話で言えば、繋がって無いってことなのかな?


 「調べた結果、どういうことが解ったかね?」

 「蘇生の魔法は古代魔法にありました。でも、それは遠い昔の、今は存在しない、天使族が使っていた光の魔法です。それを何故魔族が使えるのか解らないんです。」

 「矢張り既に知っているじゃないか。」

 「え?」



 「ザラ様は、天使だよ。」



 「えっ!?ど、どういうことですか?」

 魔族が天使?

 「メラマゾンはエルフの中のフリジール国民で、シンオズは人間の中のフリジール国民だろう?それと同じさ。天使の中の、魔族だ。」

 天使なのに魔族?

 「つまり、ザラ様は天使だから蘇生魔法を使える。それだけのことだ。」

 それだけ。

 「メラマゾンは研究者としてまだ若い。信じられないものは可能性が無いとして無視してしまう。これはミコーディアミックにも言えることだがね。」

 「ミコにも?」

 「ミコーディアミックも、初めてタキ君から魔法について聞いた時に、光の魔法であることは気付いていたが、有り得ないと思って無視した。あり得ないと思ってもきちんと研究した結果として出たものは答えだ、ということは新しいことを生み出そうとする研究の基本だと思うがね。」

 「勉強になりました…しかし、何故天使が魔族に?」

 「話が長くなりそうだから、来たまえ。」

 そう言って扉の方に向かうチウンさん…と、振り返って。

 「ああ、シンオズはタキ君を忘れんようにな。」

 「あ、はい。」


 俺が持ってくんか…。



 ・・・。



 不思議なことに、チウンさんが扉を開けるとチウンさんの家だった。

 でも、もうあんまり驚かないな。ちょっと色々あり過ぎて感覚が麻痺してるらしい。


 「タキ君はそこに寝かせてくれ。で、2人共ザブトンの上に座りなさい…うん。それでは、少し昔話をしてあげよう。」

 そしてチウンさんは語り始めた…。


 ーー昔昔、天使の王にひとりの娘が居た。彼女の名前は、ザラ。彼女は得意な蘇生魔法を使い、願う人々の願うままに病や怪我を治して回っていた。人々は彼女に感謝し、感謝を受けたザラは一層精を出して一生懸命、世界中を飛び回っては治していた。

 だがある日、父に呼び出された。

 「ザラよ。人々を治すのは大変良いことだ。だが、少々やり過ぎだ。死の神から、最近死に人が少ないという苦情が入った。」

 「でもお父様?皆、私のことを感謝してくれてますわ?死の神様も、死に人が少ないなら本を読んだり遊んだりする時間が出来て良いではないですか?」

 「お前の言う事は実にもっともだ。だが死は、人々に悲しみや後悔や嘆きや別れの辛さを教えると同時に、生の喜びを教える。それを人々から奪うというのは、ザラだからといって許されることでは無い。」

 「でもお父様?それでは、死の無い私達には生の喜びは無いのですか?」

 「そんなことは無いとも。私にとっては、可愛いお前やお前の母親の笑顔を見ることこそが生の喜びと言えるだろう。」

 「ではお父様?死が無くても生の喜びを感じさせることが出来るということ。皆が全て幸せになるなら、私は私に出来ることをすべきでは無いですか?」

 「ザラは本当に真面目で優しいな。だが、お前が治すことだけが人々を幸せに出来る訳では無い。だからしばらく、ザラが蘇生の魔法を使う事を禁じようと思う。」

 「でもお父様?どうしても治さないといけない時もあると思いますわ?誰かが本当に願う時、それを無視するのであれば私の存在意義が無くなってしまいますわ?」

 「そんなことは無い。決してそんなことは無いよ。だが、ザラは少し蘇生魔法に頼り過ぎている。だから、ほんの少しの間だけザラが蘇生の魔法を使う事を禁じる。」

 「でもお父様?それでは私はどうやって人々の願いを叶えれば良いのですか?」

 「それはザラが考えるべき事だよ。ザラなら出来ると、私は信じている。」

 「ではお父様?私を信じて下さるお父様の期待を裏切る事は、少なくともお父様を幸せには出来ないということになりますから、私は蘇生の魔法を使わないで人々を幸せにしたいと思います。でも、どうしても蘇生の魔法を使いたい時は使っても良いですか?」

 「ザラは本当に素晴らしい天使だな。もしどうしても使いたい時は使うべきだと思う。ただし、禁じていることだから、使うには何かしらの罰が必要になってしまう。」

 「ではお父様?どのような罰を?」

 「それはザラが決めなさい。これは、ザラには蘇生の魔法を使うということの本当の意味を知って貰いたいというだけでは無く、ザラが可愛いから罰を与えるなんて私には到底出来ないからだよ。」

 「ではお父様?私が罰を考えますわ。そして、私が蘇生の魔法を使わずに全ての人々を幸せにする事が出来たら、蘇生の魔法を使っても使わなくても同じということ。その時はまた蘇生の魔法を使っても良いのですか?」

 「勿論だとも。だが、矢張り全ての人々を幸せにするというのは大変難しいことだ。だから、ザラが出来ることを頑張ってくれればそれだけで充分だよ。」

 「ではお父様?私は頑張りますから、見ていて下さる?」

 「勿論だとも。片時も目を離さないさ。何の手助けも出来ないのは私も大変辛いが、お前の為に敢えて何も言わん。ただ、頑張ってくれ。人々は一部の妖精達に困っているみたいだから、彼等を救うのが近道だと思う。」

 「ではお父様?まずは手始めに、その妖精達を幸せにして来ますわ?」

 「妖精を?人間達ではないのか?」

 「でもお父様?幸せになるということは、心が満ち足りるということ。その妖精達も幸せになれば他種族を困らせる事はしない筈ですわ?それに、その妖精達も私が幸せにしたい全ての人々に入りますわ?」

 「ザラは本当に最高の天使だな。天使の中の天使だ。私はお前の前に立っているのが何だか恥ずかしいよ。そして、ザラが娘であることを誇りに思う。全天一幸せなのは私で間違い無い。」

 「ではお父様?行って参ります。」

 「ああ。大変だったらすぐに戻りなさい。私が何とかするから。」

 「見ていて下さるだけで大丈夫ですわ。」


 こうして、ザラは天から、当時まだ魔族という名の無い妖精達のところへ降りて行った…。




 

 「…ということだが、どうだい?」

 そう言ってお茶を飲むチウンさん。

 どうだいって言われても、父ちゃん甘過ぎだろとしか…。

 「タキ君は天使の子ということですか?」

 「半分は人間だし、魔族の中で生まれたから魔族とも言えるが、天使の血が入ってる事は間違い無い。」

 「天使って実在してたんですね…でも、今見ないのはどういう事ですか?」

 「今も居るさ。だが、天使は顔や姿を記憶させないように出来るから、基本的には居ないものとして認識されているんだ。」

 確か、タキの管理人っていうのも顔や声が思い出せないって話だったよな。

 「人が心から願ったり祈ったりする時に、良い方向に向かったりする事があるだろう?天使達が頑張ってくれてるんだ。まぁ、最近は信心が足りなくなってきているから、本当に居なくなってしまうかも知れんがね。」

 「そういう事だったんですか…。」


 …タキの母ちゃんは天使。つまり、タキのおじいちゃんは天使の王。


 タキのこと馬鹿とか言ってると罰が当たりそう。

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