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第27話
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瑞希がアメリカへ行ってしまうその前に、俺は瑞希との関係をはっきりさせたいと思っていた。
あの時瑞希は好きと言ってくれたけれど、何しろあの瑞希だ。
特別な意味はなかったということもあり得る。
ただどうやって切り出すか・・・・
と思っていたら
「優斗くん、今日瞳子ちゃんに会ったって?」
家に帰ると、ソファーでコーヒーを飲んでいた瑞希がそう言って俺を見た。
「え・・・・」
「さっき瞳子ちゃんからメール来たよ」
「あ・・・・そうなん・・・・」
ええと、じゃあ瑞希がアメリカに行くこと聞いたってことも知ってるのか・・・・?
俺がどう言おうか迷っていると、海斗がちらりと俺を見て口を開いた。
「瑞希、アメリカに行くんだって?」
「あ―・・・海斗くんも聞いたんだ?」
「・・・オーディション、受けるんだって?」
「―――そのつもりだけど」
なんとなく歯切れが悪い。
「何かあったのか?」
「・・・・ばばあにバレた」
「ばばあって」
「俺の母親」
肩をすくめ、瑞希は立ち上がるとキッチンへ向かった。
「ビール買ってきたんだ。2人も飲む?」
「いや、俺たちは飲んできたから・・・・てか、お前20歳過ぎてんの?」
俺の言葉に、瑞希がぷうっと頬を膨らませた。
「なにそれ。馬鹿にしてる?」
「してないよ!ただお前が若く見えるから」
俺は慌てて手を振る。
いや、そうやって拗ねるところがそもそも子供っぽいっつーか・・・・
冷蔵庫から缶ビールを取り出すと、瑞希は再びソファーに座り缶を開けて飲み始めた。
「・・・俺、先に風呂入って来るわ」
海斗はそう言うと、俺をちらりと横目で見てからリビングから出て行った。
―――ちゃんと話しなよ。
そう言われたような気がした。
俺は小さく息をつくと、瑞希の隣に座った。
「・・・・お母さんて、AYUHARAの社長だろ?」
「そ。ごうつくばばあ。金が大好きなんだ」
珍しく瑞希の表情に怒りが見えた。
いつも感情をあらわにすることなんてないのに。
「喧嘩でもした?」
俺の言葉に瑞希はため息をつき感をテーブルに置いた。
「―――喧嘩にもならないよ。俺とあの人は・・・・喧嘩なんてできる関係じゃないんだ。あの人は命令する人。周りはみんなそれに従う。女帝に逆らう人なんていない」
「お前は逆らうのか?」
「逆らいたい。だけど―――結局いつもあの人の思い通りになる。いつだってあの人の掌の上で転がされてるんだ」
「・・・・何があった?」
瑞希の瞳は暗く、いつもの好奇心に満ちたきらきらした輝きはなかった。
「俺はずっと俳優を目指してた。そのために事務所のレッスンもずっと受けてきた。だけど・・・・親のコネで仕事を取りたくなかった。自分の実力で役を勝ち取りたかったんだ。だからアメリカに行こうと思ったんだけど―――」
「・・・・けど?」
「・・・・・優斗くん、俺・・・・・」
「ん?」
「・・・・アメリカには、行けないかもしれない・・・・・」
そう言った瞬間、瑞希の目から涙が零れ落ちた。
あの時瑞希は好きと言ってくれたけれど、何しろあの瑞希だ。
特別な意味はなかったということもあり得る。
ただどうやって切り出すか・・・・
と思っていたら
「優斗くん、今日瞳子ちゃんに会ったって?」
家に帰ると、ソファーでコーヒーを飲んでいた瑞希がそう言って俺を見た。
「え・・・・」
「さっき瞳子ちゃんからメール来たよ」
「あ・・・・そうなん・・・・」
ええと、じゃあ瑞希がアメリカに行くこと聞いたってことも知ってるのか・・・・?
俺がどう言おうか迷っていると、海斗がちらりと俺を見て口を開いた。
「瑞希、アメリカに行くんだって?」
「あ―・・・海斗くんも聞いたんだ?」
「・・・オーディション、受けるんだって?」
「―――そのつもりだけど」
なんとなく歯切れが悪い。
「何かあったのか?」
「・・・・ばばあにバレた」
「ばばあって」
「俺の母親」
肩をすくめ、瑞希は立ち上がるとキッチンへ向かった。
「ビール買ってきたんだ。2人も飲む?」
「いや、俺たちは飲んできたから・・・・てか、お前20歳過ぎてんの?」
俺の言葉に、瑞希がぷうっと頬を膨らませた。
「なにそれ。馬鹿にしてる?」
「してないよ!ただお前が若く見えるから」
俺は慌てて手を振る。
いや、そうやって拗ねるところがそもそも子供っぽいっつーか・・・・
冷蔵庫から缶ビールを取り出すと、瑞希は再びソファーに座り缶を開けて飲み始めた。
「・・・俺、先に風呂入って来るわ」
海斗はそう言うと、俺をちらりと横目で見てからリビングから出て行った。
―――ちゃんと話しなよ。
そう言われたような気がした。
俺は小さく息をつくと、瑞希の隣に座った。
「・・・・お母さんて、AYUHARAの社長だろ?」
「そ。ごうつくばばあ。金が大好きなんだ」
珍しく瑞希の表情に怒りが見えた。
いつも感情をあらわにすることなんてないのに。
「喧嘩でもした?」
俺の言葉に瑞希はため息をつき感をテーブルに置いた。
「―――喧嘩にもならないよ。俺とあの人は・・・・喧嘩なんてできる関係じゃないんだ。あの人は命令する人。周りはみんなそれに従う。女帝に逆らう人なんていない」
「お前は逆らうのか?」
「逆らいたい。だけど―――結局いつもあの人の思い通りになる。いつだってあの人の掌の上で転がされてるんだ」
「・・・・何があった?」
瑞希の瞳は暗く、いつもの好奇心に満ちたきらきらした輝きはなかった。
「俺はずっと俳優を目指してた。そのために事務所のレッスンもずっと受けてきた。だけど・・・・親のコネで仕事を取りたくなかった。自分の実力で役を勝ち取りたかったんだ。だからアメリカに行こうと思ったんだけど―――」
「・・・・けど?」
「・・・・・優斗くん、俺・・・・・」
「ん?」
「・・・・アメリカには、行けないかもしれない・・・・・」
そう言った瞬間、瑞希の目から涙が零れ落ちた。
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