転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十四章 三年生

千四百三十五話 今日はみんなで辺境伯領での冒険者活動です

 もう少しでケイマン男爵領へ水遊びに行くある日、僕たちは辺境伯領の冒険者ギルドに来ていました。
 今日は安息日で、久々に冒険者活動をする事になりました。
 ハーデスちゃんも一緒なので、護衛としてポニさんやドラちゃんたちに来てもらいます。

 パカパカパカ。

「わーい!」
「ブルル」

 うん、なんで二歳児のハーデスちゃんがプッチーに普通に乗っているのだろうか。
 気にしちゃ駄目な気がします。
 こうしてみんなで冒険者ギルドに行くと、今日も大勢の冒険者で溢れかえっていました。

「今日はどんな依頼を受けようかな?」
「「「「「薬草!」」」」」

 森の中で薬草採取をしたいみたいで、特に年下の子どもたちは既にやる気満々でした。
 これなら安全だし、ハーデスちゃんにもできます。

「あっ、アレク君に頼みがあります」

 売店で籠と紐を購入し終えると、受付のお姉さんが僕に話しかけてきました。
 何だろうと、みんなで受付に向かいます。

「実は、二つお願いがあります。一つは、教会と辺境伯家合同で巡回治療の依頼が来ています。二つ目は、新人冒険者向けの講師依頼です。できれば、午前中二回お願いできればと……」

 ふむふむ、成程。
 念の為に辺境伯様に通信用魔導具で確認したら、治療依頼は本当だそうです。
 とはいえ、小さい子どもたちは薬草採取をやりたいもんね。

「じゃあ、僕が初心者冒険者向け講習をするね。リズたちに、巡回治療を任せようか」
「治療なら、リズにお任せだよ!」

 ということで、ちびっ子たちにはジンさん達がついてくれて、リズたちが巡回治療を担当する事になりました。
 僕とプリンが、新人冒険者向け講習の講師をします。

「じゃあ、みんな怪我のないようにしてね。早く終わったら、冒険者ギルドに集合だよ」
「「「「「はーい!」」」」」

 僕の話に、みんな元気よく手を挙げています。
 さて、僕も講座の準備をしないとね。
 最初に、座学を行う部屋に移動します。

 ガチャ。

「お前、何でスライムなんか仲間にしているんだよ!」
「そんな最弱の魔物なんか、仲間にしても意味ねーだろうが!」
「スーちゃん、虐めないで」

 おや?
 小さい女の子を、少し年上の男の子があーだこーだ言っていますね。
 うーん、ちょっと良くない空気ですね。

 ぴょーん、サッ。

「「「あっ……」」」

 すると、僕の頭の上からプリンが女の子の前に飛び出したのです。
 そして、女の子の前で男の娘に魔法を放とうとしていたのです。
 あっ、これはヤバい。

「今日の講師です。あなた達は何をしているんですか?」
「「「やべっ!」」」

 僕が注意すると、男の子たちは一目散に逃げて行きました。
 そして、よく見ると女の子は小さな緑色のスライムを大事に抱えていました。

「大丈夫? 何かあったの?」
「あっ、スライム使いだ……」

 すると、女の子は僕の頭の上に乗ったプリンを見て僕をスライム使いだと言っていました。
 うん、これは話を聞かないといけないですね。
 女の子に一番前の席に移動してもらって、話を聞くことにしました。
 プリンは、女の子が抱えていたスライムとあれこれ話をしていますね。

「この前、裏庭にいたスライムと仲良くなったの。名前をつけて可愛がっていたら、近所の男の子が、スライムを仲間にするのはおかしいって言うの……」

 どうやら、最弱で有名なスライムだから、男の子達は役に立たないと思っているのかもしれない。
 とはいえ、女の子はスライムと一緒にいたいみたいだし、別に問題ないと思うんだよね。
 とはいえ、男の子は強い魔物を仲間にする方が良いと思っているはずだ。
 うーん、ここは助っ人を呼ぶ事にしよう。
 僕は、ゲートで薬草採取に向かったあるものを呼び寄せました。

「グルル……」
「「「わあ、竜だ!」」」

 ドラちゃんを助っ人として呼び寄せると、男の子たちは滅茶苦茶ビビっていました。
 更に、レイカちゃんとマジカルクラウドの雲さん、そしてポッキーも来てもらいました。
 折角だから、従魔に関する話もしましょう。

「あのね、レイカの雲さんはとっても強いんだよ! ポッキーも、マジカルラットなのに滅茶苦茶強いんだよ。プリンちゃんも強いから、一番弱いのはドラちゃんなんだよ」
「わあ、そうなんだね。強いスライムも存在するんだね」

 レイカちゃんが女の子にあれこれ教えているけど、スライムも最初は弱いけど鍛えればとても強くなります。
 そして、いつの間にかプリンが女の子のスライムに魔力循環とかを教えていました。
 どうやら、女の子の連れているスライムには、風魔法の才能があるみたいですね。
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