176 / 1,191
第十八章 少し平和な日々
三百七十二話 ジンさんの子どもが産まれて一週間
しおりを挟む
「ほら、おじいちゃんでちゅよ。べろべろばあ」
「お父様、キモい、キモすぎる」
「ははは……」
ジンさんが子爵になってレイナさんとカミラさんが赤ちゃんを産んで一週間、僕は夕方になると商務卿を王城に迎えに行っている。
商務卿は孫に会いたい効果なのか、仕事はバリバリとこなす様になっていた。
孫に会うと、だいぶ残念なおじいちゃんに早変わりするけど。
因みに、ジンさんは辺境伯様の屋敷に出向いています。
贈り物のお礼を言いに行っているそうです。
「ふわぁ!」
「ほら、レイカもお父様の顔を見て泣いちゃったじゃない!」
「そ、そんな……」
そして、ドアップの商務卿を見て赤ちゃんが泣き出すという事の繰り返しです。
レイナさんの赤ちゃんがレイカちゃんで、カミラさんの赤ちゃんがガイルです。
お母さんの名前からとったみたいで、ジンさんも賛成しています。
「お前はいつもレイカと一緒にいて! 羨ましすぎるぞ!」
「私には、リリーに貴族令嬢としての振る舞いを教えると言う大義名分がありますので」
「くー!」
そして、レイナさんの妹さんは、突然貴族令嬢になったリリーさんのサポートアンド教育を兼ねて、暫くジンさんの屋敷に留まる事になっています。
実際にリリーさんに貴族令嬢として教育する事はジンさんも賛成だし、商務卿夫人も賛成している。
という事で、レイナさんの妹のクラヴィーアさんもジンさんの屋敷に留まる事になりました。
「それよりも、お姉様に一言言って下さい。体を動かしたいって言って、剣を振るっているのですよ」
クラヴィーアさんの言う通り、レイナさんとカミラさんは妊婦で動けなかったからってストレス発散の為に剣を振るっています。
流石に僕も、まだ早すぎるのではと思っています。
という事で、商務卿にはレイナさんとカミラさんに説教をしてもらいに席を外してもらいました。
「しかし、とんでもない量の贈り物がきていますわね」
「ジンさんは、各国の人に面識がありますから」
部屋の中には、ジンさんと赤ちゃん宛に沢山の贈り物が積まれていた。
ジンさんの子爵叙爵祝いに加えて、出産祝いも含まれています。
帝国皇族やシェジェク伯爵に加えて、共和国のクレイモアさんや教皇国の偉い人からの贈り物もあります。
僕達は実際に使える物を贈っているし、王族からも贈り物が沢山あります。
ジンさんの同級生が出産祝いを持ってきた時に外国の要人からの大量の贈り物を見て、ジンさんに向かってどこの大貴族様だよってツッコミを入れていたのを思い出します。
まあジンさんは、普通の子爵ではあり得ない程のコネクションを持っているからなあ。
僕は、クラヴィーアさんと共に庭に移動します。
そろそろ商務卿を王都に送らないといけない時間になっています。
なのですが、少し待つ事にしました。
「商務卿を送って行くのは、もう少し待ちますか」
「そうですわね。珍しくお父様が本気で怒っているので」
庭では本気で怒っている商務卿と、しょんぼりしているレイナさんとカミラさんの姿があったのだ。
流石に親として、いきなり剣を振る娘に対して一言言いたいのもあるのだろう。
商務卿は、かなりガミガミと怒っていた。
僕とクラヴィーアさんは、そっと庭から離れていった。
因みに妥協案として、レイナさんとカミラさんは早朝訓練にだけ参加してオッケーになったという。
当然ですが、当面は冒険者活動もダメですよ。
「お父様、キモい、キモすぎる」
「ははは……」
ジンさんが子爵になってレイナさんとカミラさんが赤ちゃんを産んで一週間、僕は夕方になると商務卿を王城に迎えに行っている。
商務卿は孫に会いたい効果なのか、仕事はバリバリとこなす様になっていた。
孫に会うと、だいぶ残念なおじいちゃんに早変わりするけど。
因みに、ジンさんは辺境伯様の屋敷に出向いています。
贈り物のお礼を言いに行っているそうです。
「ふわぁ!」
「ほら、レイカもお父様の顔を見て泣いちゃったじゃない!」
「そ、そんな……」
そして、ドアップの商務卿を見て赤ちゃんが泣き出すという事の繰り返しです。
レイナさんの赤ちゃんがレイカちゃんで、カミラさんの赤ちゃんがガイルです。
お母さんの名前からとったみたいで、ジンさんも賛成しています。
「お前はいつもレイカと一緒にいて! 羨ましすぎるぞ!」
「私には、リリーに貴族令嬢としての振る舞いを教えると言う大義名分がありますので」
「くー!」
そして、レイナさんの妹さんは、突然貴族令嬢になったリリーさんのサポートアンド教育を兼ねて、暫くジンさんの屋敷に留まる事になっています。
実際にリリーさんに貴族令嬢として教育する事はジンさんも賛成だし、商務卿夫人も賛成している。
という事で、レイナさんの妹のクラヴィーアさんもジンさんの屋敷に留まる事になりました。
「それよりも、お姉様に一言言って下さい。体を動かしたいって言って、剣を振るっているのですよ」
クラヴィーアさんの言う通り、レイナさんとカミラさんは妊婦で動けなかったからってストレス発散の為に剣を振るっています。
流石に僕も、まだ早すぎるのではと思っています。
という事で、商務卿にはレイナさんとカミラさんに説教をしてもらいに席を外してもらいました。
「しかし、とんでもない量の贈り物がきていますわね」
「ジンさんは、各国の人に面識がありますから」
部屋の中には、ジンさんと赤ちゃん宛に沢山の贈り物が積まれていた。
ジンさんの子爵叙爵祝いに加えて、出産祝いも含まれています。
帝国皇族やシェジェク伯爵に加えて、共和国のクレイモアさんや教皇国の偉い人からの贈り物もあります。
僕達は実際に使える物を贈っているし、王族からも贈り物が沢山あります。
ジンさんの同級生が出産祝いを持ってきた時に外国の要人からの大量の贈り物を見て、ジンさんに向かってどこの大貴族様だよってツッコミを入れていたのを思い出します。
まあジンさんは、普通の子爵ではあり得ない程のコネクションを持っているからなあ。
僕は、クラヴィーアさんと共に庭に移動します。
そろそろ商務卿を王都に送らないといけない時間になっています。
なのですが、少し待つ事にしました。
「商務卿を送って行くのは、もう少し待ちますか」
「そうですわね。珍しくお父様が本気で怒っているので」
庭では本気で怒っている商務卿と、しょんぼりしているレイナさんとカミラさんの姿があったのだ。
流石に親として、いきなり剣を振る娘に対して一言言いたいのもあるのだろう。
商務卿は、かなりガミガミと怒っていた。
僕とクラヴィーアさんは、そっと庭から離れていった。
因みに妥協案として、レイナさんとカミラさんは早朝訓練にだけ参加してオッケーになったという。
当然ですが、当面は冒険者活動もダメですよ。
586
あなたにおすすめの小説
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。
大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。
下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。
ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。
小説家になろう様でも投稿しています。
結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。