転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式

四百四十七話 沢山のゴブリンを迎撃

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 敵を迎撃しやすい様に、僕達は森を貫く道路に場所を移します。
 ここなら視界も開けているし、敵を把握しやすいです。
 何かが襲ってくるという事実に新人冒険者は完全にびっくりしているので、僕達は新人冒険者を囲む様に陣形をとります。
 そして、ちょっとした問題が。
 前衛はリズとおばちゃんしかいないのだ。
 なので、ノエルさんとプリンが前衛に加わります。

 ガサガサ、ガサガサ。
 ガサガサ、ガサガサ。

「ヒィ!」
「な、何かくるよ」
「ゴ、ゴブリンだ!」
「大量に現れたぞ!」

 森の中から現れたのは大量のゴブリンだった。
 探索だと三十匹以上で、中には魔法使いのメイジゴブリンや弓矢使いのゴブリンアーチャーもいるぞ。

「サンディとイヨは、魔法障壁を張って防御に専念して」
「「はい」」

 サンディとイヨにお願いをして、新人冒険者を囲む様に魔法障壁を展開して貰います。
 サンディもそうだけど、イヨの防御魔法は中々の物なので簡単には破る事は出来ません。

「とりゃー!」
「せい!」
「どっせーい」
「「「ギャギャ!」」」

 前衛のリズとおばちゃんとノエルさんとプリンが、次々とゴブリンを倒していきます。
 プリンは、雷を身に纏って突撃するという戦い方をしています。
 ノエルさんも近衛騎士だけあって、剣技も凄いものがあります。
 おばちゃんは豪快にハンマーを振り回して、ゴブリンを倒していきます。

「ギャギャー!」

 ヒュー、バキン。

「「「「ヒィィィ」」」」
「大丈夫です」
「問題ない」

 時折メイジゴブリンとゴブリンアーチャーが放った魔法と弓矢が、サンディとイヨの展開する魔法障壁に当たります。
 新人冒険者は大きな音にビビっていますが、このくらいの攻撃ではサンディとイヨの魔法障壁が壊れる事はありません。

「えーい」
「やあ!」
「「「ギャー」」」

 僕とチセさんも、風魔法を使ってゴブリンを倒して行きます。
 そして、段々とゴブリンの数が少なくなった時でした。

「グガアアア!」
「あれはゴブリンジェネラルだわ!」
「「「「ええー!」」」」

 茂みの中から現れたのは、ゴブリンよりも一回り大きいゴブリンジェネラルだった。
 ノエルさんの言葉に、新人冒険者はマジかって表情をしています。
 そりゃ、新人冒険者がいきなりゴブリンジェネラルと遭遇するなんて、普通はあり得ないよね。

「プリン、合体魔法で雷魔法を放つよ!」

 僕の言葉を聞いたプリンが前衛から戻ってきて、一緒に魔力を溜め始めます。
 その間、リズとノエルさんがゴブリンジェネラルを引きつけてくれます。
 おばちゃんには、僕の代わりにチセさんと共に新人冒険者の前に立って貰います。

「オッケーです」
「「了解です」」

 僕とプリンの魔力が溜まったタイミングで、リズとノエルさんに呼びかけて退避して貰った。
 その瞬間、僕とプリンは溜めていた魔力を一気に解放しました。

「えーい!」

 バリバリ!

「グガアアアー!」
「「「「すげー……」」」」

 ゴブリンキングも倒せる強力な雷撃が、ゴブリンジェネラルを襲います。
 強力な雷撃を見た新人冒険者が、思わず呆けています。

 ドシーン。

 そして、ゴブリンジェネラルは地面に倒れて動かなくなりました。
 辺りには静寂が戻ります。

「ふう、もう探索にも何も現れないですね」
「私の探索も大丈夫です」
「「「「はぁぁ」」」」

 周囲の探索も終えて戦闘態勢が解かれると、新人冒険者達はへたり込んでしまいました。
 しかし、何でゴブリンが大量に発生したのだろうか?
 うーん、これは調べてみないと分からないなあ。
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