転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生

六百話 王城では五歳の祝いの式典だけど僕達は薬草採取です

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 そして辺境伯領の五歳の祝いは何事もなく終わり、いよいよ王都の五歳の祝いを行う日になりました。
 辺境伯様はいつものスーツをバシッと決める事ができたので、イザベラ様に怒られなくて一安心していました。
 王都の式典にはルーシーお姉様だけでなく、ティナおばあさまも参加する事になりました。
 出産が近いアリア様の代わりに、ルーシーお姉様の補助を行うそうです。

「今日も頑張るぞー!」
「「「おー!」」」

 僕達はというと、辺境伯領で薬草採取を行います。
 ミカエルが元気よく号令をかけているけど、薬草採取を楽しんでいるメイちゃんとリラちゃんもとってもやる気満々です。

「あのあのあの、私達も一緒で本当に良いんでしょうか?」
「足手まといになるのでは……」
「大丈夫だって、気にする事ないわよ」

 今日は新人のお姉さん二人組が、僕達と一緒に薬草採取に行きます。
 お姉さん達は辺境伯領の街に住んでいるので、僕達の事も前から知っていたんだって。
 お姉さんは僕達が王族や貴族のメンバーだから緊張しちゃっているけど、レイナさんの言う通り冒険者活動している時は全然気にしなくて良いよね。
 因みに、おばちゃんは別の依頼を受けていていないそうです。
 ジンさん達とルシアさんとククリさんも準備ができたので、いざ森に出発です。

「ブルル」
「おうまさん、たのしいね」
「うん!」

 ミカエルとブリットと共に、メイちゃんとリラちゃんもポニさん達に乗りながら森に進んでいきます。
 ポニさん達は本当に賢いから、メイちゃんとリラちゃんが落ちない様に気をつけて歩いています。

「じゃあ、リズが薬草の採り方を教えてあげるね!」

 すっかり新人への薬草採取を教える係になっているリズが、お姉さん達に薬草の採り方を教えています。
 リズの教え方はとても丁寧だから、新人冒険者からもとても好評です。
 他の人も、それぞれの場所に散らばって薬草を採り始めました。
 前回の薬草採取から十分に間隔を開けているので、薬草も再び生えてきていました。

「「「もしゃもしゃ」」」

 ポニさん達も森に生えている草を食べたりと、皆でのんびりしながら過ごしています。

「来年になれば、私達の子どもも一緒に薬草採取ができるわね」
「本人達は、今直ぐにでもやりたがっていたな」
「ミカエルとかが、楽しかったっていつも話をしているからね」

 レイカちゃんとガイルちゃんも、冒険者デビューまではもうすぐだね。
 お父さんとお母さんが凄い冒険者だから、きっとレイカちゃんとガイルちゃんも凄い冒険者になる素質がありそうだね。

「うーん、今日は良い天気だね」
「そうだね。ピクニックとかをしても、気持ちよさそうだね」
「キュキュ!」

 ルシアさんとククリさんも、のびのびしながら薬草採取をしています。
 秋の穏やかな陽気だし、気温も丁度いいから草原でピクニックなんてのも良いですね。

「お姉さん、薬草採れましたか?」
「リズちゃんの教え方が上手なので、直ぐに薬草が採れる様になりました」
「こんなに薬草が沢山採れるとは思っていませんでした」

 新人冒険者のお姉さん達も、びっくりする位の薬草が採れて居て、とっても嬉しそうです。
 もうすぐお昼になるから、そろそろ帰り支度をしないと。

「キュ?」
「ポッキー、どうしたの?」

 と、ここでポッキーが森の奥を気にし始めました。
 このパターンって、前回もあった気がするよ。
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