転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
418 / 1,191
第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生

六百十四話 新年最初の薬草採取です

しおりを挟む
 仕事以外でも王城に行く事が多くなったけど、今日は新年一発目の冒険者活動をします。
 ルーカスお兄様とアイビー様は学園なので、ルーシーお姉様とエレノアが薬草採取に参加します。とティナおばあさまが参加します。
 更には、久々にメアリも参加します。
 ルシアさんとククリさんは、結婚式の準備でお休みです。
 ジンさんとレイナさんにカミラさんは参加するけど、お母さん初心者のアレクサさんの面倒をみるためにルリアンさんとナンシーさんはお休みです。
 護衛の為に近衛兵もいるし、ポニさん達もいるから戦力もバッチリです。

「ギルドに行くよ」
「「「おー!」」」

 ミカエルが元気よく声を上げて、皆で冒険者ギルドに向かいます。
 街の人も、僕たちの事を微笑ましく見ていました。

「あっ、おばちゃんだ」
「あら、リズちゃんじゃない。ルーシーちゃんもエレノアちゃんも、妹が生まれたんだってね。おめでとう」
「「ありがとうございます」」

 おばちゃんがルーシーお姉様とエレノアに話しかけていたけど、エリちゃんが生まれた事は国中に広まっています。
 勿論辺境伯領にも伝わっているので、おばちゃんに限らず多くの冒険者がルーシーお姉様とエレノアにおめでとうって言っています。

「ミカエル、赤ん坊は見たか?」
「見たよ、ちっちゃかった!」
「可愛かった!」
「そうかそうか、そりゃ赤ん坊は可愛いよな」
「「「「うん!」」」」

 既にメイちゃんとリラちゃんも、エリちゃんと面会しています。
 相変わらずジンさんバリアは健在だけど、辺境伯領の冒険者なら全然大丈夫そうですね。
 新年って事もあるので、またまた新しい冒険者と一緒に森に行きます。

「エレノア様、妹の誕生おめでとうございます」
「新しい王女の誕生ですね」
「ありがとうございます」

 たまたまこの前魔獣化したゴブリンキングと戦った時にいたお姉さんとも一緒で、エレノアと仲良くお喋りしています。
 今日は男性四人組のグループで、いきなり王女って話が出てきてビックリしています。
 後で、色々と教えてあげないとね。

「「「グルルルル」」」
「あっ、ウルフだ!」

 森に着くと、お腹を空かせたウルフと遭遇しました。
 辺境伯領は温かいけど、冬は獲物が減るもんね。

「今日はルーシーとエレノアでやってみましょうか?」
「ミカエルとブリットは、合体魔法の練習ね」
「「「「はい」」」」

 ティナおばあさまとカミラさんからの方針で、ルーシーお姉様とエレノアが前に出ました。
 更にミカエルとブリットも、魔力を溜め始めます。

「「「頑張れー!」」」
「「「ヒヒーン」」」

 皆で、前に出ている面々を応援しています。
 先に、ルーシーお姉様がキラリとレイピアを抜きました。

 しゅっ、ざく!

「「「おおー」」」

 ルーシーお姉様は、身体能力強化をかけて一瞬にしてウルフに近づいて急所を突き刺しました。
 皆が感嘆の声を上げている中、今度はエレノアが魔法を放ちます。

 シュイーン、パキパキ、パキン!

「「「おおー!」」」

 エレノアは、上手にウルフの頭部のみを凍結させました。
 ゴブリンキングの時にも思ったけど、本当にエレノアは魔法が上達したね。

「「いっくよー!」」

 シュイーン、ズドーーーン!

「「「あっ……」」」

 うーん、ミカエルとブリットが放った合体魔法は、威力が強すぎてウルフが跡形もなく消し飛んじゃった。
 もう少し魔力のコントロールが必要ですね。
 ミカエルとブリットも、思わずしょぼーんってなっちゃったよ。
 まあ、周辺に人がいない事も確認しているし合体魔法も上空に抜けていったから大丈夫でしょう。

「ほらほら、新人は血抜きの練習だよ」
「「「「は、はい……」」」」

 強力な魔法の一撃に、新人冒険者は思わず惚けてしまっていました。
 この後新人冒険者は、おばちゃんに怒られずに血抜きが出来るかな?
しおりを挟む
感想 287

あなたにおすすめの小説

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。

下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。 豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。 小説家になろう様でも投稿しています。

こうしてある日、村は滅んだ

東稔 雨紗霧
ファンタジー
地図の上からある村が一夜にして滅んだ。 これは如何にして村が滅ぶに至ったのかを語る話だ。

大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。

下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。 ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。 小説家になろう様でも投稿しています。

悲恋小説のヒロインに転生した。やってらんない!

よもぎ
ファンタジー
悲恋ものネット小説のヒロインに転生したフランシーヌはやってらんねー!と原作を破壊することにした。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

冤罪で断罪されたら、魔王の娘に生まれ変わりました〜今度はやりたい放題します

みおな
ファンタジー
 王国の公爵令嬢として、王太子殿下の婚約者として、私なりに頑張っていたつもりでした。  それなのに、聖女とやらに公爵令嬢の座も婚約者の座も奪われて、冤罪で処刑されました。  死んだはずの私が目覚めたのは・・・

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?

おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました! 皆様ありがとうございます。 「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」 眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。 「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」 ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。 ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視 上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。