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第三十二章 新入生
千百四十四話 お仕事は無事に終了です
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学園に着くと、直ぐにいつもの部屋に移動して話を始める事になりました。
先生は一瞬ローリーさんじゃなくシーラさんがついてきてビックリしたけど、理由を説明すると直ぐに納得してくれた。
「ローリーさんは新婚ですし、本当におめでたいことですね」
「子どもが増えることは良いことだよ。これから結婚するのも増えるし、更に子どもが増えるね」
先生とシーラさんがにこやかに話をしているけど、王城に保育室を整備したりしているので産休後に仕事に復帰する人も増えています。
ローリーさんも多分そうなるんじゃないかなと思いつつ、先に話を進めちゃいましょう。
「学園も、入園希望者が全員合格しても全く問題なく受け入れ可能です。貴族への入試も厳格化されましたが、今年の受験者に問題のある者は今のところおりません」
「僕の時には、あのぽっちゃり君が大惨事を引き起こしましたから。それがいい教訓になっているのですね」
「間違いなく、昨年の入園試験のトラブルの影響はあるでしょう。その後の顛末も考えると、こればかりは妥当な反応かと思います」
今日は主にもうそろそろ行われる入園試験について話しているけど、事前に色々な事を詰めているので今日は確認程度です。
今年の受験者は、飛び抜けて凄い人はいないけど問題を起こすような人もいなくて平均的な年代だそうです。
僕たちの代は人によって物凄く実力の格差があったから、担当する先生は本当に大変だったのかもしれませんね。
「その他の施設改修計画も策定中ですが、本年とほぼ予算は変わらない予定です。在校生が増えるので収入は上がりますが、その分環境整備に使う予定です」
「僕も、先生の案に賛成です。技術も日々進んでいくので、それに合わせた設備導入計画も立てましょう」
「勿論ですが、生徒に教える教員の技術向上も必要です。マニュアル整備にかかる費用も計上します」
魔導具の技術進歩も凄いし、設備が古いものは入れ替えないといけません。
この辺も、計画立てで進めないと駄目ですね。
そんな僕と先生のやりとりを、シーラさんは満足そうに見つめていました。
「アレク君は、やっぱり天才だね。あたしも隣で聞いていたけど、予算調整なんかはあたしが口を挟む必要もない。学園を卒業したら、アレク君は直ぐに閣僚になれるね」
「私もそう思います。仕事も丁寧だし、何よりも威張ることなく誰にでも優しいです」
あの、シーラさんも先生も、僕の事をそこまで持ち上げないで下さい。
僕は、とにかく経験不足なんですから。
そんな事を話しながら、僕たちは学園から王城の宰相執務室に戻りました。
「本当だ、赤ちゃんがいるよ!」
「でも、まだお腹が小さいね」
宰相執務室に戻ると、ソファーに座っているローリーさんの周りに勉強を終えたちびっ子たちが集まっていました。
ミカエルとかは直感でローリーさんが妊娠しているのに気がついたみたいだけど、流石に妊娠初期なのでお腹は全く大きくなっていません。
「うー、宿題やっている間にそんな凄いイベントがあったなんて……」
「その場にいられなくて、とってもショックなの……」
宿題を終えたリズとエレノアは少し不満そうな表情を見せていたけど、どうやら二人はローリーさんの妊娠発覚の場面にいたかったみたいです。
でも、宿題を忘れていたリズとエレノアがいけないのだから、こればっかりは何も言えませんね。
「とりあえず、アレク君に代わりの秘書を充てるのは来年でいいだろう。今は、めでたい事を祝うのが先決だ」
「「「あっ、そうだった!」」」
そして、宰相が苦笑しながら小さい子どもたちに話しかけたけど、どうやら妊娠が分かったのが嬉しくてお祝いを言っていなかったらしい。
「「「おめでとー!」」」
「皆さん、ありがとうございます」
ちびっ子たちは、ローリーさんにギュッと抱きつきながらお祝いを言っていました。
ちびっ子たちの笑顔に、ローリーさんも釣られて笑顔になりました。
先生は一瞬ローリーさんじゃなくシーラさんがついてきてビックリしたけど、理由を説明すると直ぐに納得してくれた。
「ローリーさんは新婚ですし、本当におめでたいことですね」
「子どもが増えることは良いことだよ。これから結婚するのも増えるし、更に子どもが増えるね」
先生とシーラさんがにこやかに話をしているけど、王城に保育室を整備したりしているので産休後に仕事に復帰する人も増えています。
ローリーさんも多分そうなるんじゃないかなと思いつつ、先に話を進めちゃいましょう。
「学園も、入園希望者が全員合格しても全く問題なく受け入れ可能です。貴族への入試も厳格化されましたが、今年の受験者に問題のある者は今のところおりません」
「僕の時には、あのぽっちゃり君が大惨事を引き起こしましたから。それがいい教訓になっているのですね」
「間違いなく、昨年の入園試験のトラブルの影響はあるでしょう。その後の顛末も考えると、こればかりは妥当な反応かと思います」
今日は主にもうそろそろ行われる入園試験について話しているけど、事前に色々な事を詰めているので今日は確認程度です。
今年の受験者は、飛び抜けて凄い人はいないけど問題を起こすような人もいなくて平均的な年代だそうです。
僕たちの代は人によって物凄く実力の格差があったから、担当する先生は本当に大変だったのかもしれませんね。
「その他の施設改修計画も策定中ですが、本年とほぼ予算は変わらない予定です。在校生が増えるので収入は上がりますが、その分環境整備に使う予定です」
「僕も、先生の案に賛成です。技術も日々進んでいくので、それに合わせた設備導入計画も立てましょう」
「勿論ですが、生徒に教える教員の技術向上も必要です。マニュアル整備にかかる費用も計上します」
魔導具の技術進歩も凄いし、設備が古いものは入れ替えないといけません。
この辺も、計画立てで進めないと駄目ですね。
そんな僕と先生のやりとりを、シーラさんは満足そうに見つめていました。
「アレク君は、やっぱり天才だね。あたしも隣で聞いていたけど、予算調整なんかはあたしが口を挟む必要もない。学園を卒業したら、アレク君は直ぐに閣僚になれるね」
「私もそう思います。仕事も丁寧だし、何よりも威張ることなく誰にでも優しいです」
あの、シーラさんも先生も、僕の事をそこまで持ち上げないで下さい。
僕は、とにかく経験不足なんですから。
そんな事を話しながら、僕たちは学園から王城の宰相執務室に戻りました。
「本当だ、赤ちゃんがいるよ!」
「でも、まだお腹が小さいね」
宰相執務室に戻ると、ソファーに座っているローリーさんの周りに勉強を終えたちびっ子たちが集まっていました。
ミカエルとかは直感でローリーさんが妊娠しているのに気がついたみたいだけど、流石に妊娠初期なのでお腹は全く大きくなっていません。
「うー、宿題やっている間にそんな凄いイベントがあったなんて……」
「その場にいられなくて、とってもショックなの……」
宿題を終えたリズとエレノアは少し不満そうな表情を見せていたけど、どうやら二人はローリーさんの妊娠発覚の場面にいたかったみたいです。
でも、宿題を忘れていたリズとエレノアがいけないのだから、こればっかりは何も言えませんね。
「とりあえず、アレク君に代わりの秘書を充てるのは来年でいいだろう。今は、めでたい事を祝うのが先決だ」
「「「あっ、そうだった!」」」
そして、宰相が苦笑しながら小さい子どもたちに話しかけたけど、どうやら妊娠が分かったのが嬉しくてお祝いを言っていなかったらしい。
「「「おめでとー!」」」
「皆さん、ありがとうございます」
ちびっ子たちは、ローリーさんにギュッと抱きつきながらお祝いを言っていました。
ちびっ子たちの笑顔に、ローリーさんも釣られて笑顔になりました。
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