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第三十二章 新入生
千百九十七話 午後はどんな依頼を受ける?
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王都の冒険者ギルドに移動し手続きを終えると、僕たちは辺境伯領の冒険者ギルドにゲートを繋いで向かいました。
すると、冒険者ギルド内の食堂で美味しそうに昼食を食べているミカエルたちの姿があった。
どうやら、無事に辺境伯領での冒険者活動を終えたみたいですね。
「みんな、お疲れ。とっても美味しそうだね」
「「「おいしいよー!」」」
リズがちびっ子たちに声をかけると、ちびっ子たちはお肉を頬張りながら元気の良い返事をした。
みんなニコニコしていて、とても楽しそうだ。
「アレク君、そっちの活動はどうだったかな?」
「どーお?」
アリア様にお肉を食べさせてもらっているエリちゃんが、僕に王都の冒険者活動の状況を聞いてきた。
うーん、どこまで話せばいいかなと思いつつ、簡単に話そうと思った。
「最初に同じ貴族家から三件の依頼があったので、それぞれ対応しました。来年入園する人で、将来の生徒会長候補みたいです。ルーカスお兄様が会いたいといって、王城に案内しました。二ヶ所目は薬屋さんの工房で清掃作業をしています」
「色々と大変だったみたいね。それでも、町の人の役に立ったみたいで良かったわ」
「すごーい!」
簡単に説明したけど、アリア様はニコリとしていました。
エリちゃんも両手をあげながらニコリとしていたけど、流石に細かいところは分からないだろうね。
すると、アリア様はこんな事を言ってきた。
「この後エリを連れて王城に行くから、ガントル侯爵家の嫡男に会ってみるわ。中々面白そうな人材みたいね」
「あうー!」
エリちゃんはそろそろお昼寝タイムなので、その際にワーナー君と会うんだろうね。
これで報告は大丈夫だから、僕もお肉定食を頼んでジンさんに話を聞こう。
「ジンさん、午前中の活動はどうでしたか?」
「薬草採取がメインだから、特に問題ないぞ。まあ、警備を兼ねてドラちゃんがしごかれていたぐらいだな」
そういえばポニさんだけでなくドラちゃんたちの姿がなかったけど、ドラちゃんが疲れたので一緒に屋敷に帰ったみたいです。
薬草採取自体は問題なく進み、ミカエルもそろそろ冒険者ランクが上がるそうです。
「アレクたちはどうするんだ?」
「午後も、何か依頼を受けようと考えています。久しぶりの冒険者活動なので、今日は楽しもうと思います」
「そうか。なら、ミカエルたちも一緒に行くといい。とはいえ、何人かは眠そうだけどな」
ミカエルとブリットはだいぶ大きいけど、ルカちゃんたちはまだまだ幼いですね。
ということで、午後は一旦全員王城に移動してから冒険者ギルドに向かうことになりました。
「「「ただいまー!」」」
「あら、みんなおかえりなさい」
王城に着くと、王妃様が僕たちを出迎えてくれました。
ちびっ子たちは、勉強部屋に移動してお昼寝するみたいです。
そして、王妃様にワーナー君のことを聞いてみました。
「彼は中々優秀ね。学園でしっかりと色々なことを学べば、優秀な官僚になるわ」
おお、ワーナー君を王妃様も認めているんだ。
ちょっとイヨが悔しそうにしているけど、入園試験三席なだけでも凄いと思うよ。
ルーカスお兄様とアイビー様がワーナー君がオーバーワークにならないように見てくれているそうで、二人からの評価もいいそうです。
「その、陛下はどうなっていますか?」
「ルーカスのマジカルラットが側についていて、あれこれ指示しているわ。おかげで、執務室はかなり綺麗になったわよ」
マジカルラットに掃除を指示される国王って……
でも、ルーカスお兄様のマジカルラットはとても真面目だし、ちょっとぐーたらな陛下にはちょうど良いかもしれないですね。
ネコちゃんもこの後は陛下のところに行くそうで、絶対に陛下は逃げられないですね。
さてさて、準備も整ったので僕たちは王都の冒険者ギルドに向かいます。
「あっ、ちょうどいいところに来てくれました」
「「「?」」」
受付に向かうと、受付のお姉さんが僕たちの顔を見つけて助かったという表情をしました。
なんだろうなと思いながら、受付のお姉さんの話を聞くことにしました。
「実は、年末にお金を稼ごうと多くの新人冒険者が登録してきたのです。しかし、講習ができる上位冒険者が少なく、どうしょうかと思っていたのです」
実に三クラス分の新人冒険者が集まっているらしく、流石にそれはマズイですね。
でも、ここには冒険者ギルドの講師資格を持つ僕やリズに加えてティナおばあさまやジンさんたちもいます。
「ふふふ、新人冒険者の講師ならリズにお任せだよ!」
「エレノアも頑張るの」
「「がんばるー!」」
そして、既にリズたちがやる気満々で答えていたのです。
ミカエルとブリットも、初めての冒険者ギルドの講師体験ですね。
ということで、ジンさんたち、リズたち、そして僕たちの三グループで新人冒険者への講習を行うことになりました。
僕は久々の新人冒険者への講習なので、ちょっとドキドキしています。
すると、冒険者ギルド内の食堂で美味しそうに昼食を食べているミカエルたちの姿があった。
どうやら、無事に辺境伯領での冒険者活動を終えたみたいですね。
「みんな、お疲れ。とっても美味しそうだね」
「「「おいしいよー!」」」
リズがちびっ子たちに声をかけると、ちびっ子たちはお肉を頬張りながら元気の良い返事をした。
みんなニコニコしていて、とても楽しそうだ。
「アレク君、そっちの活動はどうだったかな?」
「どーお?」
アリア様にお肉を食べさせてもらっているエリちゃんが、僕に王都の冒険者活動の状況を聞いてきた。
うーん、どこまで話せばいいかなと思いつつ、簡単に話そうと思った。
「最初に同じ貴族家から三件の依頼があったので、それぞれ対応しました。来年入園する人で、将来の生徒会長候補みたいです。ルーカスお兄様が会いたいといって、王城に案内しました。二ヶ所目は薬屋さんの工房で清掃作業をしています」
「色々と大変だったみたいね。それでも、町の人の役に立ったみたいで良かったわ」
「すごーい!」
簡単に説明したけど、アリア様はニコリとしていました。
エリちゃんも両手をあげながらニコリとしていたけど、流石に細かいところは分からないだろうね。
すると、アリア様はこんな事を言ってきた。
「この後エリを連れて王城に行くから、ガントル侯爵家の嫡男に会ってみるわ。中々面白そうな人材みたいね」
「あうー!」
エリちゃんはそろそろお昼寝タイムなので、その際にワーナー君と会うんだろうね。
これで報告は大丈夫だから、僕もお肉定食を頼んでジンさんに話を聞こう。
「ジンさん、午前中の活動はどうでしたか?」
「薬草採取がメインだから、特に問題ないぞ。まあ、警備を兼ねてドラちゃんがしごかれていたぐらいだな」
そういえばポニさんだけでなくドラちゃんたちの姿がなかったけど、ドラちゃんが疲れたので一緒に屋敷に帰ったみたいです。
薬草採取自体は問題なく進み、ミカエルもそろそろ冒険者ランクが上がるそうです。
「アレクたちはどうするんだ?」
「午後も、何か依頼を受けようと考えています。久しぶりの冒険者活動なので、今日は楽しもうと思います」
「そうか。なら、ミカエルたちも一緒に行くといい。とはいえ、何人かは眠そうだけどな」
ミカエルとブリットはだいぶ大きいけど、ルカちゃんたちはまだまだ幼いですね。
ということで、午後は一旦全員王城に移動してから冒険者ギルドに向かうことになりました。
「「「ただいまー!」」」
「あら、みんなおかえりなさい」
王城に着くと、王妃様が僕たちを出迎えてくれました。
ちびっ子たちは、勉強部屋に移動してお昼寝するみたいです。
そして、王妃様にワーナー君のことを聞いてみました。
「彼は中々優秀ね。学園でしっかりと色々なことを学べば、優秀な官僚になるわ」
おお、ワーナー君を王妃様も認めているんだ。
ちょっとイヨが悔しそうにしているけど、入園試験三席なだけでも凄いと思うよ。
ルーカスお兄様とアイビー様がワーナー君がオーバーワークにならないように見てくれているそうで、二人からの評価もいいそうです。
「その、陛下はどうなっていますか?」
「ルーカスのマジカルラットが側についていて、あれこれ指示しているわ。おかげで、執務室はかなり綺麗になったわよ」
マジカルラットに掃除を指示される国王って……
でも、ルーカスお兄様のマジカルラットはとても真面目だし、ちょっとぐーたらな陛下にはちょうど良いかもしれないですね。
ネコちゃんもこの後は陛下のところに行くそうで、絶対に陛下は逃げられないですね。
さてさて、準備も整ったので僕たちは王都の冒険者ギルドに向かいます。
「あっ、ちょうどいいところに来てくれました」
「「「?」」」
受付に向かうと、受付のお姉さんが僕たちの顔を見つけて助かったという表情をしました。
なんだろうなと思いながら、受付のお姉さんの話を聞くことにしました。
「実は、年末にお金を稼ごうと多くの新人冒険者が登録してきたのです。しかし、講習ができる上位冒険者が少なく、どうしょうかと思っていたのです」
実に三クラス分の新人冒険者が集まっているらしく、流石にそれはマズイですね。
でも、ここには冒険者ギルドの講師資格を持つ僕やリズに加えてティナおばあさまやジンさんたちもいます。
「ふふふ、新人冒険者の講師ならリズにお任せだよ!」
「エレノアも頑張るの」
「「がんばるー!」」
そして、既にリズたちがやる気満々で答えていたのです。
ミカエルとブリットも、初めての冒険者ギルドの講師体験ですね。
ということで、ジンさんたち、リズたち、そして僕たちの三グループで新人冒険者への講習を行うことになりました。
僕は久々の新人冒険者への講習なので、ちょっとドキドキしています。
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