転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十三章 二年生

千二百三十六話 今年は早めの奉仕活動です

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 各国の会議の翌日、僕たちは朝から大教会に来ていました。
 最近恒例になった、新規職員と共に行う奉仕活動をサポートするためです。
 僕たちも校外授業の一環で参加していて、ちびっこたちも張り切って来ていました。
 いつもならもう少し遅い時期に行うのだけど、今年はルーカスお兄様の結婚式があるので前倒しして行うことになりました。

「「じゃあ、今日は久々に料理……」」
「だあ、お前らは護衛か列の整理だろうが!」
「「「だめー!」」」

 恒例行事になってしまったカミラさんとレイナさんの料理を止めるジンさんに、遂にちびっこたちも加わってしまいました。
 僕たちの殆どが、破壊神のデス料理がとんでもないことになるって分かっています。
 二人は、スタンバイしているポニさんたちのところに行ってもらいました。

「では、今日の奉仕活動を始めます。先生や上司の言うことを聞き、私たちも住民も無事に終わるようにしましょう」
「「「はい」」」

 今日の実質的なトップのティナおばあ様が、参加する生徒や職員に訓示を行います。
 生徒は各学年のAクラスが対象になっており、Bクラス以降は別の機会に行うことになっています。
 職員の大半は学園時代に奉仕活動を経験しているけど、一部の職員は地方から来たりしているので改めて行います。

 ズルズルズル。

「ワーナーとカーラは、回復魔法使えない。私と一緒に警備をする」
「わ、分かったから引っ張らない!」
「そ、そうですわ。手を引っ張らないで下さいまし」

 あらら。
 イヨは、ワーナー君とカーラさんの手を引っ張りながらポニさんのところに向かっていますね。
 厳密に言うとイヨの従魔のミケが回復魔法を使えるけど、今日は二人の為に警備に回ったみたいだ。
 ちなみにミケはミリアが抱いていて、そのまま治療班に入るみたいです。
 治療班にはドラちゃんとリボンちゃんもスタンバイしていて、もはや誰も二匹の飛竜の存在を気にしていなかった。
 ではでは、僕はいつも通り炊き出しの準備を行います。
 炊き出しのスープの準備をしている場所に移動し、僕はアイテムボックスから包丁を取り出しました。

「えっ、アレク様が炊き出しの準備をするのですか? 双翼の天使様と称されるので、てっきり治療を行うのだと思っていたのですが……」
「あはは……初めて見れば、アレク君が料理をするなんて驚きだよね。でも、昔からアレク君は料理をしていたよ」

 僕が包丁を手に野菜を切っていると、地方から来た職員が学園を卒業して職員になった人から色々な話を聞かされていました。
 僕は普通に料理をするけど、人によっては珍しい行動なのかもしれませんね。

 シュイン、ぴかー!

「これで、背中の痛みは良くなったよ!」
「おお、体中の痛みが良くなった。流石は双翼の天使様だ」

 リズを始めとした治療班は、いち早く動き出して治療を始めていました。
 回復魔法が使えるけど自信がないって人向けにも色々と教えていて、キチンと勉強の場になっていますね。
 そんな中、予想外のことが起きていました。

「エリも悪者捕まえる!」
「グルル……」

 なんと、エリちゃんがネコちゃんに乗って勇ましく手を挙げていたのです。
 周りの人は元気のある王女様だと言っていたけど、流石に幼女のエリちゃんに無理はさせられません。
 エリちゃんが乗っているネコちゃんも、若干困ったようなリアクションをしていますね。

「ほらほら、ちびっこは教会の中に入った。お前にゃまだ早すぎるぞ」
「えー」

 すかさずジンさんがエリちゃんを止め、不満な表情を隠さないエリちゃんとホッとしているネコちゃんの対比が印象的でした。
 エリちゃんはしょぼーんとしたままネコちゃんに乗って治療班のところに向かい、お兄ちゃんのルカちゃんとエドちゃんに慰めてもらっていました。
 もしかして、王族の子どもの中でエリちゃんが一番陛下に性格が似ているのかもって思っちゃいました。
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