小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第十二章 再びの帝国との紛争

第七百九十話 ディフェンダーズ伯爵領に到着しました

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 とっても美味しい昼食を食べて、十分に休憩を取ることができました。
 ソラちゃんは仮眠もして元気満々です。
 準備を整えて、再びシークレア子爵家の屋敷前に行きました。
 すると、またまた僕たちをよく知っている人たちが集まってきました。

 シュイン。

「グルルル」
「「「わあ、カッコいい!」」」

 集まった子どもたちが、大きくなったソラちゃんを見て大興奮しています。
 やっぱり、大きなドラゴンはとってもカッコいいよね。

「セルゲイさん、色々とありがとうございました」
「レオ君、道中気をつけて。シークレア子爵領も、海戦を想定して厳重警戒を行なっている」

 あっ、そうか。
 シークレア子爵領は海に面しているから、帝国とぶつかる可能性があるんだね。
 とはいえ、シークレア子爵領には海軍の拠点があるし、冒険者もとっても強いです。
 きっと大丈夫だと思いながら、僕たちはソラちゃんに乗り込みました。

「行ってきまーす」
「「「気をつけろよ!」」」

 バサッ、バサッ、バサッ。
 ヒューン。

 ザンギエフさんたちにも挨拶をし、ソラちゃんは翼を羽ばたかせて一気に飛び立ちました。
 僕の予想では、休憩を一回取ればディフェンダーズ伯爵領に到着するはずです。
 現地が一体どうなっているのかとても心配だけど、今は現地に向かうことしかできないね。
 はやる気持ちを抑えながら、僕はものすごい勢いで流れる景色を見ていました。

「あっ、ディフェンダーズ伯爵家の屋敷が見えたよ。ソラちゃん、屋敷前に着陸をお願いね」
「グルル」

 シークレア子爵領を出発して二時間が経ったタイミングで、僕の予想通りにディフェンダーズ伯爵家の屋敷に到着しました。
 目の前にドラゴンが着陸したので門兵はとってもびっくりしていたけど、僕の姿を見てホッとしていました。

「レオ様、お待ちしておりました。屋敷に来られたら、教会へ向かって欲しいとの言伝を承っております」
「ありがとうございます。直ぐに向かいます」
「馬車をご用意しております。こちらへどうぞ」

 おお、流石マンデラ様です。
 色々な手はずを整えてくれたんですね。
 その間にソラちゃんにお肉をあげて、僕は通信用魔導具で関係者に一斉連絡します。
 えーっと、「ディフェンダーズ伯爵領に到着しました。これから教会に行って治療をします」こんな感じかな。
 一斉送信すると、もう着いたのかという返信が一斉に来ました。
 これも、パワーアップしたソラちゃんのおかげですね。

「レオ様、お待たせしました」

 ちょうど馬車の準備もできたので、みんなで乗り込みます。
 ソラちゃんがずっと頑張ってくれた分、今度は僕が頑張る番ですね。
 そして、僕たちを乗せた馬車は直ぐに教会に到着しました。

「あっ、ハルカさんです!」
「怪我人は直ぐに……えっ、レオ君? 今朝、王都を立ったはずでは……」

 教会の入り口で指示を出していたハルカさんは、僕の顔を見て思わず固まっちゃいました。
 でも、ちらりと教会の中を見るとたくさんの負傷兵が運び込まれていました。

「ハルカさん、先ずは教会の中にいる人を治療します。後は治療施設に運び込まれていますか?」
「ええ、重症の火傷を負ったものが何人もいるのよ」

 火魔法を使う魔法使いが帝国側にいるって聞いたけど、やっぱり火傷をしている人が多いんだね。
 ここは、みんなで手分けして治療しないと。
 僕とユキちゃんで教会内にいる負傷兵の治療を行い、シロちゃんとソラちゃんで治療施設にいる負傷兵の治療を行います。
 ピーちゃんとムギちゃんは、念のために周囲の警戒をするそうです。

「ハルカさん、ヒカリさんは治療施設ですか?」
「ええ、そうよ。旦那も一緒にいるわ」

 ディフェンダーズ伯爵家総出で対応に当たっているんですね。
 シロちゃんはマンデラさんとヒカリさんとも顔見知りだし、直ぐに治療の案内をしてくれるはずです。
 ではでは、早速治療を始めましょう。

「ユキちゃん、今日はスピード重視でどんどんと治療していくよ」
「アオン!」

 ユキちゃんも、元気よく返事をして負傷兵の治療を始めました。

「レオか、助かったぞ。突然の奇襲だったが、逆に言えばこのくらいの怪我人で済んでいる。ポーションなどを順次備蓄したおかげだな」

 負傷兵の中には僕のことを知っている人もいて、かなり悔しそうな表情をしていました。
 帝国の襲撃が突然ってのもあったのかもしれませんね。
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