小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第十二章 再びの帝国との紛争

第七百九十一話 軍の施設で負傷兵の治療を行います

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 スピード重視でどんどんと治療したので、三十分で教会の中に運ばれた負傷兵の治療を終えることができました。
 うーん、やっぱり火傷を負っていた負傷兵が結構いたね。

「相変わらずレオ君の治療は素晴らしいわ。ユキちゃんもありがとうね」
「アオン!」

 ハルカさんに褒められて、ユキちゃんもとてもご機嫌です。
 因みに、ピーちゃんとムギちゃんの偵察の結果、教会の周辺に怪しい人はいないそうです。
 すると、シロちゃんを乗せて飛んでいるソラちゃんが、マンデラ様と一緒にやってきました。

「いやいや、いきなり小さなドラゴンに乗ったシロちゃんが現れた時は、何が何だか分からなかったぞ」

 どうやら教会の治療施設でのシロちゃんとソラちゃんの治療も無事に終わり、マンデラ様もかなりホッとしていました。

「マンデラ様、怪我人は前に行ったことのある軍の施設にもいますか?」
「どちらかというと、領都よりも軍の施設の方に多くの怪我人がいる。領都に運ばれた負傷兵は重傷者がメインだ」

 ふむふむ、ということは次は軍の施設に向かえば良いんですね。
 僕たちはまだまだ魔力もたくさんあるし、治療は行えます。
 みんなに確認すると、軍の施設に行こうと行っていました。
 その前に、通信用魔導具でディフェンダーズ伯爵領の領都に運ばれた重傷者の治療が完了しましたって送らないと。

 シュイン。

「グルルル」

 ソラちゃんは既に教会前で大きくなっていて、準備万端って感じです。

「じゃあ、僕は軍の施設に行って治療してきます」
「アオン!」
「王都から遥々ディフェンダーズ伯爵領にやってきたばかりなのにすまんな。気を付けてな」

 僕もソラちゃんに乗り込んで、マンデラ様に出発の挨拶をします。
 そして、ソラちゃんは軍の施設に向かって一気に飛び立ちました。
 領都から軍の施設まで馬車で一時間もあれば着くので、空を飛ぶソラちゃんならあっという間に到着します。

 バサッ、バサッ、バサッ。

「すげー、黒髪の魔導師は黒髪の竜使いでもあるのか……」

 軍の施設前では、兵が僕たちのことを待っていてくれました。
 何か呟いているけど、特に気にしなくてもいいですね。

「宮廷魔導師のレオです。領都に運ばれた重傷者は治療しました。これから、軍の施設に運ばれた負傷兵の治療を行います」
「はっ、お待ちしておりました。こちらです」

 出迎えてくれた兵は、何とか冷静を取り戻して僕たちのことを案内してくれました。
 場所は前にも治療したことのある場所で、ところ狭しと負傷兵がベッドに寝かされていました。

「よーし、みんなで分担して一気に治療しちゃおう!」
「アオン!」
「キュー!」

 またまたスピード重視の治療だけど、今は時間が惜しいから仕方ないよね。
 シロちゃん、ユキちゃん、ソラちゃんと手分けして、一気に負傷兵を治療していきます。

「これは凄い。前に見た以上に、治療の腕を上げている」

 軍の施設の責任者は前と代わっておらず、僕たちの素早い治療を見てびっくりしていました。
 数部屋に負傷兵が運び込まれていたけど、またまた三十分で全ての治療を終えました。
 どうしよう、夕方までまだまだ時間があります。
 取り敢えず、軍の施設に運び込まれた負傷兵も全員治療を終えたと通信用魔導具で連絡します。

「国境の施設って、山に向かう道沿いにありますか?」
「その通りです。しかし、ここまで治療をしてもらっただけでもかなりの戦力回復になります。レオ君、無理だけはしないように」

 軍の施設の責任者が僕に忠告してきたけど、困っている人たちはまだまだいるんだよね。
 シロちゃんたちに尋ねても、まだまだ魔力は大丈夫だって言っています。
 なので、少しだけ休憩して国境の施設に向かうことにしました。

「帝国側が何かをしでかそうとしている予兆があったため、常に厳戒態勢を取っていました。しかし、流石に二人の魔法使いの投入は予想外でした」

 応接室でお菓子を出してもらい、ありがたく頂きながら軍の施設の責任者から話を聞きます。
 念の為に、聞いていた情報と齟齬がないか確認のために通信用魔導具で各所に連絡します。
 やっぱり、何とかして帝国の魔法使いの被害を食い止めないといけないね。
 どうやって被害を食い止めるかは、実際に国境の施設に行って確認しないとね。
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