元捨て子の新米王子様、今日もお仕事頑張ります!

藤なごみ

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第一章 五歳になりました

第八十八話 新しい薬師ギルドへの引っ越し準備

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 僕とマーサさんは、宮殿からの馬車に乗って屋敷に向かいます。
 今日は馬車に乗ってばかりだなあ。
 そんな事を思っていたら、屋敷に到着していました。
 宮殿から屋敷までは、本当に近くて助かります。

「おお、クロノお帰り」
「襲われたって聞いたけど、大丈夫?」
「おじいちゃん、おばあちゃん。心配をおかけしました。僕は大丈夫です」
「そうか、皆も無事の様でなりよりだ」
「皆は離れにいるわよ。行ってらっしゃいな」
「うん。ありがとう!」

 玄関ホールでおじいちゃんとおばあちゃんが出迎えてくれたけど、おばあちゃんは僕の事を心配して体をペタペタと触ってきました。
 僕はとっても元気なので、心配ないですよ。
 という事で、僕はマーサさんと共に離れに向かいます。
 
「クロノ、帰ってきたか」
「あれ? お母さんは?」
「僕だけ先に帰ってきました。お母さんはまだ会議に参加しています」
「そりゃ、あれだけの大事件だからね」

 離れに入ると、ゴレスお兄ちゃんとドリーお姉ちゃんが僕の事を出迎えてくれました。
 ゴレスお兄ちゃんとドリーお姉ちゃんが、スカーレット姉様とリリアン姉様の事をスルーしていたのは内緒です。
 皆揃っているから、さっきの話の事を伝えちゃおう。

「さっきアルス兄様から言われたんだけど、薬師ギルドを新しい建物に移す事にゴーサインがでたんだ。ポーション増産もお願いされたよ」
「だよね。クロちゃんに喧嘩を売ったお馬鹿さんへの対応もあるよね」
「いつでも動ける様に準備してあります」
「午後は時間があるんだし、運べるものを運んじゃうか」
「「「おー!」」」

 皆は僕の話を何となく予想していたらしく、アンナお姉ちゃんもエミリアさんもゴレスお兄ちゃんも直ぐに動いてくれた。
 やっぱりお兄ちゃんとお姉ちゃんは凄いよね。

「既に新たな建物は綺麗にしてありますので、直ぐに動けます」
「というか、まさかお隣さんになるとは思わなかったよ」
「警備の関係もあるので、仕方ないと。殿下もおられますし高級な魔導具もありますから」

 そう、新しい薬師ギルド本部は何故か僕達がお世話になっているライングランド男爵家の隣にある貴族の屋敷になりました。
 この屋敷は元宰相と一緒に不正を行って捕まった元男爵家の屋敷だそうです。
 犯罪に加担した執事や侍従も捕まったけど、関係ない侍従はそのまま屋敷に残るそうです。
 あと、他の屋敷の犯罪関係ない侍従も何人か来ているそうです。
 侍従も働く場所がないと失業しちゃうもんね。
 最初は商店街にある大きな建物って話だったけど、高価な魔導具もあるし僕という護衛対象もいるから、この屋敷を使う事になりました。
 勿論、屋敷の警備の為の兵もバッチリいます。
 
「じゃあ、昼食までは荷造りとポーション作りをメインに行いましょう」
「「「はーい」」」

 アンナお姉ちゃんの締めの言葉で、午前中の予定が決まりました。
 僕は特にやる事がないので、いつもの服に着替えてからポーション作りを行ないます。
 エミリアさんとサーニャさんとシエラさんとステファニーさんは、部屋に戻って荷造りを始めています。
 というのも、エミリアさん達は、屋敷の離れからお隣の屋敷に住む事になっているからです。
 今まで離れの二階にある狭い部屋だったから、新しい屋敷の部屋の方が良いよね。

「薬師ギルドにあった寮の部屋よりも全然住みやすいです」

 以前サーニャさんが僕にそんな事を言っていたけど、薬師ギルドは一部屋に四人いたそうです。
 だから、狭くても個室があるのは有難いらしいです。
 今度は屋敷の部屋なんで、狭くないはずですね。
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