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ep6
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僕の勝手な鬱憤は他所に、うちの大学から排出された今や一躍有名となった遠藤さんとその御付の執事。さらには皆目検討の付かない芸能人とマネージャーが1つのテーブルを囲んで談笑しているという構図。
どこか一般という言葉からは明らかにかけ離れた雰囲気を放つものだから、近寄り難いことありゃしない。
加えてどうしてか面倒ごとになる未来しか僕には見えない。どうして遠藤さんが僕のバイト先を知っていたのかということが少し気がかりである。
まぁその訳を直接聞こうことなら、それはまさに飛んで火に入る夏の虫というやつだろう。
ここに地雷がありますよと、わざわざ看板が立ててあるのに無視して踏み抜いていくこととなんら変わりない。
だけれど、少しだけお近づきになっても……という邪な考えが脳裏を過ぎるのは成人間近の男の子なら仕方が無いよね。
だってそうだろう?誰だってカッコイイ人や可愛い人が目の前にいたら二度見ならず三度見くらいはするんじゃないだろうか、僕はスキルを用いてその上をいくのだけれどね。
それで、なんというか思わず本能的に声を掛けに行ってしまう人もいるかもしれないけれど、大半は傍観して別れる時が着たらそれっきり、運命的な出会いを果たすことなく終了するものである。
そう、つまり僕としてはお近づきになりたいという下心が全く生まれなかったわけではないが、実際のところは視界に入れることにより得られる目の保養になればそれでいいという結論に達するわけだ。
テレビや雑誌、広告看板と同じく、この子可愛いなと遠目から見るだけで満足するのだ。
「一樹、またつまらないことでも考えてたろ」
オーダーを通して出来上がるのをカウンターで待っている間に色々と自分の気持ちを整理、正当化していたら要から声がかかった。
「考えごとはしていたけれど、つまらなくはないと思うよ」
「いや……目、死んでんぞ。大体そういう顔する時はしょうもないことを一樹は考えてるんだよ」
「おぅふ」
少しだけ否定されたことにムッとしたけれど、表情が無くなっていたことを要に指摘され眼鏡を外しゴシゴシと擦る。
擦り終えると、度のキツイ眼鏡がないことにより目の前に座っているはずの要の顔にセルフモザイクが入った。
「おー、久々に見たなぁ一樹の素顔」
要がカップを片手に口へ運び、眼鏡を外した僕の顔を見ながら一言言った。
ニコニコとしながら珈琲を飲む姿がまた鬱陶しくカッコイイ。
君にはウザカッコイイという今後流行になるであろう言葉を贈ろうと思うよ。
「そうだっけ」
そもそも眼鏡を外そうだなんて日常生活で思うことなどほとんどないし、外すと見えなくなるし、どうかしたら眼鏡に付くゴミですら慣れてしまうと気にならないほどである。
だから外す事なんてまず無い。
まぁ、これも眼鏡を掛けた人の特権なので珍しい物を見られるかの様な顔をされるのは悪い気がしないでもない。
「ちょーいいじゃんっ!!斉藤…くん、だっけ?絶対そっちの方がいいって!」
「だよねー!イケてるっていうかさ、眼鏡ない方が超イケるよねー!!」
ガチャンとカウンター席に置かれた食器が音を立て、その原因を作った女の子2名が僕に視線あわせながら言った。
あまりカウンターテーブルにダメージを与えないで貰いたい。
木下さんとは少し違った評価のされ方だが、どうやら要が連れてきた女子たちにも受けは悪くないようである。
「え?あぁ、そう……?」
こういった自分が褒められているというか持ち上げられている時の返しがイマイチ判らなかった僕は曖昧かつ微妙な反応をしてしまい、これにはどうやら不服なようで指摘される。
「あとは性格が問題だよね、もっとハキハキっていうかさ」
「うんうん、だよねー。覇気が足りないよねー」
理不尽な、彼女たちの勝手な理想像を押し付けられているような気がした。
別に僕はかっこよくなりたいわけでも、君たちの理想の男性になりたいわけでもないのだから性格的なところは正直に放って置いてもらいたいものだ。
勝手に持ち上げられては落とされて、少しブルーになりかけていたところで声が掛かった。
「斉藤さーん、出来たよーって……、わーっ!?なんで斉藤さん眼鏡外しちゃってるの!?」
食器口からひょこっと顔を出すもの束の間、目を大きく開いてせわしなく表情が変わる木下さんからだった。
凄いぞ木下さん、顔しか見えていないのにこの壁の向こうではきっと体がバタバタをしているだろうことが君の表情一つで伝わってくるぞ。
この無駄に小動物めいた木下さんが本当に可愛く、見てても飽きないと思えてきた今日この頃。
僕の木下さんに対する高感度は鰻登りで上昇中だよ、彼氏持ちだけれど。
もう右肩上がりなんていわずに垂直に上がりまくっているよ、鰻登りならぬ滝登りだよ、彼氏持ちだけれどね!
改めて眼鏡を掛けながら僕の心を癒してくれる彼氏持ちの木下さんに感謝しつつ、出来上がったカップを乗せたトレーを受け取る。
「木下さん、ありがとう」
がっしりとトレーを受け取り、僕としては二つの意味を込めて業務としてのいつもの声掛けと木下さんという癒しに対して告げたつもりなのだが、あまりにも気合を入れすぎたのか木下さんが目をきょとんとさせて「お、おぅ」といった具合に戸惑ってしまった。
それでも隙間から親指をグッと立てて出しているところがあざと可愛い。
いいなぁ、こんなに可愛らしい木下さんの彼氏になれる人が羨ましい。
きっと優しくてイケてるメンズなんだろう。もしオラオラしてたら僕が許さないね。
気分は父親、晴れた心で商品の到着を待つ遠藤さんのところへと足を運んだ。
「お待たせ致しました」
席の横に立って声をかけると、一斉に目線が僕の方へと集まった。
いやうん、こういう場面にはこれまでに何度か出くわし、体験してきたのだけれど、なんか話の最中に割入ってしまったようで申し訳ない気持ちになってしまう。
でも想像して頂きたい、バッと一斉にこちらを向く4人のお客様の光景を。
これは一種のホラーだと、いつの頃だったか思った時期があったりもしたものである。
「随分とあちらで盛り上がっていたようだけれど、何かあったの?」
声を掛けてきたのは遠藤さん。
一見普通に見られる内容であるが、僕にはその質問の答えを知っているのだと彼女の様子を見て瞬時に察した。
遠藤さん、凄く悪どい顔になっているよ。諸に判り易過ぎてモロバレだよ。僕に何かしたくて仕方がない感じが滲み出ているよ。
「いえ、特に」
だからこそ僕は明確かつ端的に返事をすることに徹しようと思う。ようは言い分が通じればよかろうなのだ。
「連れないのね」
そう言って遠藤さんはつまらなさそうに唇を立てて僕からカップを奪い取った。
そんなデカい釣り針に釣られる魚はいないと思うのだけれどと、彼女に目をやると決して映えた内装ではないセットの中で彼女は優雅にカップを口へと運ぶのであった。
どこか一般という言葉からは明らかにかけ離れた雰囲気を放つものだから、近寄り難いことありゃしない。
加えてどうしてか面倒ごとになる未来しか僕には見えない。どうして遠藤さんが僕のバイト先を知っていたのかということが少し気がかりである。
まぁその訳を直接聞こうことなら、それはまさに飛んで火に入る夏の虫というやつだろう。
ここに地雷がありますよと、わざわざ看板が立ててあるのに無視して踏み抜いていくこととなんら変わりない。
だけれど、少しだけお近づきになっても……という邪な考えが脳裏を過ぎるのは成人間近の男の子なら仕方が無いよね。
だってそうだろう?誰だってカッコイイ人や可愛い人が目の前にいたら二度見ならず三度見くらいはするんじゃないだろうか、僕はスキルを用いてその上をいくのだけれどね。
それで、なんというか思わず本能的に声を掛けに行ってしまう人もいるかもしれないけれど、大半は傍観して別れる時が着たらそれっきり、運命的な出会いを果たすことなく終了するものである。
そう、つまり僕としてはお近づきになりたいという下心が全く生まれなかったわけではないが、実際のところは視界に入れることにより得られる目の保養になればそれでいいという結論に達するわけだ。
テレビや雑誌、広告看板と同じく、この子可愛いなと遠目から見るだけで満足するのだ。
「一樹、またつまらないことでも考えてたろ」
オーダーを通して出来上がるのをカウンターで待っている間に色々と自分の気持ちを整理、正当化していたら要から声がかかった。
「考えごとはしていたけれど、つまらなくはないと思うよ」
「いや……目、死んでんぞ。大体そういう顔する時はしょうもないことを一樹は考えてるんだよ」
「おぅふ」
少しだけ否定されたことにムッとしたけれど、表情が無くなっていたことを要に指摘され眼鏡を外しゴシゴシと擦る。
擦り終えると、度のキツイ眼鏡がないことにより目の前に座っているはずの要の顔にセルフモザイクが入った。
「おー、久々に見たなぁ一樹の素顔」
要がカップを片手に口へ運び、眼鏡を外した僕の顔を見ながら一言言った。
ニコニコとしながら珈琲を飲む姿がまた鬱陶しくカッコイイ。
君にはウザカッコイイという今後流行になるであろう言葉を贈ろうと思うよ。
「そうだっけ」
そもそも眼鏡を外そうだなんて日常生活で思うことなどほとんどないし、外すと見えなくなるし、どうかしたら眼鏡に付くゴミですら慣れてしまうと気にならないほどである。
だから外す事なんてまず無い。
まぁ、これも眼鏡を掛けた人の特権なので珍しい物を見られるかの様な顔をされるのは悪い気がしないでもない。
「ちょーいいじゃんっ!!斉藤…くん、だっけ?絶対そっちの方がいいって!」
「だよねー!イケてるっていうかさ、眼鏡ない方が超イケるよねー!!」
ガチャンとカウンター席に置かれた食器が音を立て、その原因を作った女の子2名が僕に視線あわせながら言った。
あまりカウンターテーブルにダメージを与えないで貰いたい。
木下さんとは少し違った評価のされ方だが、どうやら要が連れてきた女子たちにも受けは悪くないようである。
「え?あぁ、そう……?」
こういった自分が褒められているというか持ち上げられている時の返しがイマイチ判らなかった僕は曖昧かつ微妙な反応をしてしまい、これにはどうやら不服なようで指摘される。
「あとは性格が問題だよね、もっとハキハキっていうかさ」
「うんうん、だよねー。覇気が足りないよねー」
理不尽な、彼女たちの勝手な理想像を押し付けられているような気がした。
別に僕はかっこよくなりたいわけでも、君たちの理想の男性になりたいわけでもないのだから性格的なところは正直に放って置いてもらいたいものだ。
勝手に持ち上げられては落とされて、少しブルーになりかけていたところで声が掛かった。
「斉藤さーん、出来たよーって……、わーっ!?なんで斉藤さん眼鏡外しちゃってるの!?」
食器口からひょこっと顔を出すもの束の間、目を大きく開いてせわしなく表情が変わる木下さんからだった。
凄いぞ木下さん、顔しか見えていないのにこの壁の向こうではきっと体がバタバタをしているだろうことが君の表情一つで伝わってくるぞ。
この無駄に小動物めいた木下さんが本当に可愛く、見てても飽きないと思えてきた今日この頃。
僕の木下さんに対する高感度は鰻登りで上昇中だよ、彼氏持ちだけれど。
もう右肩上がりなんていわずに垂直に上がりまくっているよ、鰻登りならぬ滝登りだよ、彼氏持ちだけれどね!
改めて眼鏡を掛けながら僕の心を癒してくれる彼氏持ちの木下さんに感謝しつつ、出来上がったカップを乗せたトレーを受け取る。
「木下さん、ありがとう」
がっしりとトレーを受け取り、僕としては二つの意味を込めて業務としてのいつもの声掛けと木下さんという癒しに対して告げたつもりなのだが、あまりにも気合を入れすぎたのか木下さんが目をきょとんとさせて「お、おぅ」といった具合に戸惑ってしまった。
それでも隙間から親指をグッと立てて出しているところがあざと可愛い。
いいなぁ、こんなに可愛らしい木下さんの彼氏になれる人が羨ましい。
きっと優しくてイケてるメンズなんだろう。もしオラオラしてたら僕が許さないね。
気分は父親、晴れた心で商品の到着を待つ遠藤さんのところへと足を運んだ。
「お待たせ致しました」
席の横に立って声をかけると、一斉に目線が僕の方へと集まった。
いやうん、こういう場面にはこれまでに何度か出くわし、体験してきたのだけれど、なんか話の最中に割入ってしまったようで申し訳ない気持ちになってしまう。
でも想像して頂きたい、バッと一斉にこちらを向く4人のお客様の光景を。
これは一種のホラーだと、いつの頃だったか思った時期があったりもしたものである。
「随分とあちらで盛り上がっていたようだけれど、何かあったの?」
声を掛けてきたのは遠藤さん。
一見普通に見られる内容であるが、僕にはその質問の答えを知っているのだと彼女の様子を見て瞬時に察した。
遠藤さん、凄く悪どい顔になっているよ。諸に判り易過ぎてモロバレだよ。僕に何かしたくて仕方がない感じが滲み出ているよ。
「いえ、特に」
だからこそ僕は明確かつ端的に返事をすることに徹しようと思う。ようは言い分が通じればよかろうなのだ。
「連れないのね」
そう言って遠藤さんはつまらなさそうに唇を立てて僕からカップを奪い取った。
そんなデカい釣り針に釣られる魚はいないと思うのだけれどと、彼女に目をやると決して映えた内装ではないセットの中で彼女は優雅にカップを口へと運ぶのであった。
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