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第一話 このクラスには裏切り者がいる
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この出来事は入学式を終え、教室に戻ってきた時の事である。
俺のいる1-Dクラス35人が席に座り、今日最後のホームルームを待っていると、教室中に響き渡るほどの音が響いた。
ドアが勢いよく開け放たれ、茶髪茶目、綺麗な女教師が入ってきた。服装は全身黒服で表情は入学式を終えた生徒たちと接するのとは似て非なるものだった。空気が変わり、クラス中に緊迫感が漂う。
「えー今年度、このクラスの担任になる榊原だ。不本意ならが担任となってしまったが、担任になったからにはちゃんとやるつもりだ」
「先生ー。めっちゃ美人ですねー。今付き合っているひー」
クラスメイトの永田だったか永谷か忘れたが、そいつが発言を最後まで告げる事なく、榊原先生の声によって遮られる。
「誰が今発言していいと言った?次同じことをしたらどうなると思う?」
永田は答える事なく、榊原先生の答えを待つ。榊原先生の殺気や圧力に抑え込まれ、安易に発言出来ないのだろう。
「さて、本題に移る。今から君たちにはこのクラスの中にいる異世界人を探してもらう」
ざわつき始める。その中で疑問に思い一人手を挙げる。
「先生、今の発言では意味がわかりません。もう少し詳しく教えてもらえないでしょうか?」
「そうだな。詳しく教えないと分からないよな。では教える。このクラスには異世界人がいる。変な意味でもなくそのままの意味だ。それで、そいつを殺せ、殺せば元の世界に戻れる。それはこの私にも適用される。だから探せ。この中にいる異世界人を」
またもや大きなざわめきに包まれる。
「ちょっとー!マジ意味わかんないんだけどー。てか何様?真面目に指図しちゃってキモいんだけど!」
一番前の席に座っている、茶髪の少女はスマホをいじりながら、そう発言した。名前はえーと、、、白石だったか。
「どう言われようと構わない。批判は出るとは思っていた。だけど一つ言っておく、今から君たちとは協力者になるんだ。いやでも協力しないと見つけられないと思うからな」
「俺帰るわ」
そう一言呟き席を立った。赤髪でピヤスを指して、いかにもヤンキーと言わんばかりの男だ。自己紹介のときはこいつ一人だけ無視してやらなかったと思う。
「まて、龍崎。話はまだ終わってない」
「は?無意味な話に時間かける程俺は暇じゃねーんで」
龍崎は扉を開けようとするが開かなくて苦戦していた。
「いいから聞け。もしその異世界人を殺せたのなら。元の世界に戻れるプラス学校側から50億円の報酬を渡そうと約束されている。貴様にとっても有益な情報だろ?」
どこか見透かした目で先生は龍崎を見つめる。
「ぐっっ。50億か、悪くねぇーな」
龍崎は納得したのか席に座りなおした。
「最後に忠告しといてやる。下手すれば君たちは全員そいつに殺されるぞ」
「殺されるって、それってマジですか?」
「マジも何も。考えてみればわかる事だ。こちらはそいつを殺そうとしているんだ。その逆だってあるだろ。そうだろ?」
永谷にではなくクラスの異世界人に向けて疑問を向けた。
永田永谷どっちだっけ。もう永田に決めよう。
「ですね...」
「先生。異世界人を殺す目的ってなんでしょうか」
入学当初からクラスの中心になりつつある赤司がそう言う。まぁあれだけクラスの中心にいればクラスの端にいる俺だって名前を覚えてしまう。
「それは、、、、、、、、、」
「おっと、時間が来たようだな」
「私やるとは言ってない!」
「おーーーー!!」
「おーーーー!!」
「おーーーー!!」
後ろから叫び声が聞こえるが耳を塞いでおこう。うるさい。
「マジキモすぎ!なんなのこのキモい先生は...って、、、はぁー」
白石はそのままあくびをし、そのまま眠ってしまった。そのまま全員が眠った。
俺のいる1-Dクラス35人が席に座り、今日最後のホームルームを待っていると、教室中に響き渡るほどの音が響いた。
ドアが勢いよく開け放たれ、茶髪茶目、綺麗な女教師が入ってきた。服装は全身黒服で表情は入学式を終えた生徒たちと接するのとは似て非なるものだった。空気が変わり、クラス中に緊迫感が漂う。
「えー今年度、このクラスの担任になる榊原だ。不本意ならが担任となってしまったが、担任になったからにはちゃんとやるつもりだ」
「先生ー。めっちゃ美人ですねー。今付き合っているひー」
クラスメイトの永田だったか永谷か忘れたが、そいつが発言を最後まで告げる事なく、榊原先生の声によって遮られる。
「誰が今発言していいと言った?次同じことをしたらどうなると思う?」
永田は答える事なく、榊原先生の答えを待つ。榊原先生の殺気や圧力に抑え込まれ、安易に発言出来ないのだろう。
「さて、本題に移る。今から君たちにはこのクラスの中にいる異世界人を探してもらう」
ざわつき始める。その中で疑問に思い一人手を挙げる。
「先生、今の発言では意味がわかりません。もう少し詳しく教えてもらえないでしょうか?」
「そうだな。詳しく教えないと分からないよな。では教える。このクラスには異世界人がいる。変な意味でもなくそのままの意味だ。それで、そいつを殺せ、殺せば元の世界に戻れる。それはこの私にも適用される。だから探せ。この中にいる異世界人を」
またもや大きなざわめきに包まれる。
「ちょっとー!マジ意味わかんないんだけどー。てか何様?真面目に指図しちゃってキモいんだけど!」
一番前の席に座っている、茶髪の少女はスマホをいじりながら、そう発言した。名前はえーと、、、白石だったか。
「どう言われようと構わない。批判は出るとは思っていた。だけど一つ言っておく、今から君たちとは協力者になるんだ。いやでも協力しないと見つけられないと思うからな」
「俺帰るわ」
そう一言呟き席を立った。赤髪でピヤスを指して、いかにもヤンキーと言わんばかりの男だ。自己紹介のときはこいつ一人だけ無視してやらなかったと思う。
「まて、龍崎。話はまだ終わってない」
「は?無意味な話に時間かける程俺は暇じゃねーんで」
龍崎は扉を開けようとするが開かなくて苦戦していた。
「いいから聞け。もしその異世界人を殺せたのなら。元の世界に戻れるプラス学校側から50億円の報酬を渡そうと約束されている。貴様にとっても有益な情報だろ?」
どこか見透かした目で先生は龍崎を見つめる。
「ぐっっ。50億か、悪くねぇーな」
龍崎は納得したのか席に座りなおした。
「最後に忠告しといてやる。下手すれば君たちは全員そいつに殺されるぞ」
「殺されるって、それってマジですか?」
「マジも何も。考えてみればわかる事だ。こちらはそいつを殺そうとしているんだ。その逆だってあるだろ。そうだろ?」
永谷にではなくクラスの異世界人に向けて疑問を向けた。
永田永谷どっちだっけ。もう永田に決めよう。
「ですね...」
「先生。異世界人を殺す目的ってなんでしょうか」
入学当初からクラスの中心になりつつある赤司がそう言う。まぁあれだけクラスの中心にいればクラスの端にいる俺だって名前を覚えてしまう。
「それは、、、、、、、、、」
「おっと、時間が来たようだな」
「私やるとは言ってない!」
「おーーーー!!」
「おーーーー!!」
「おーーーー!!」
後ろから叫び声が聞こえるが耳を塞いでおこう。うるさい。
「マジキモすぎ!なんなのこのキモい先生は...って、、、はぁー」
白石はそのままあくびをし、そのまま眠ってしまった。そのまま全員が眠った。
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