異世界で神から最強の力を手に入れたはずだがそれが最弱だった件について

神崎夜一

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1章〜復讐へ〜

さよなら...竜二

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マンモスが力強く地面を蹴ってこっちに向かって走ってくる。
 私のレベルは30、それに対してマンモスはレベル80はくだらない。
 そんな相手に私一人で勝てるはずがない。
 でも、もう避けることも逃げることもできそうにない。
 たとえ逃げたとしても、下半身が吹き飛ばされて死ぬ。

 もう無理だ、私の人生って...何だったのかな?楽しいことは何にもなかったな...
 リアは涙を流しながらそう思った。悲しそうに悲しそうにただ泣くだけしかできなかった。

  マンモスと私がぶつかる瞬間...
  気絶していた竜二が起き上がり、私の前に飛び出し、聖剣エクスカリバーではなく、金色の剣を構えて、塞がった。
 金色の剣とツノがぶつかり、ツノを抑えながら、そのままづるづると後ろに下がってくる。

「リア...早く逃げろ、俺に構わず早く逃げろ!」

「私は逃げません!竜二はこのままだと死んでしまいます。力なんてこれっぽっちも持ってないんです。騙していてすみません、だから、この不始末私がお受け致します!」

 私が殺されかけた時に迷わずかけつけてくれた。
 自分の身すら犠牲にして、今戦っている。
 私は竜二を見捨てて逃げようとした、だけど、私はもう逃げない!
 竜二は他の人とは違う、仲間思いで、優しく、そして私が信じる人だ!!
 もう迷わない、だから死にに行こう。

「やめろ!下がっていてくれ!」

 竜二の言葉を無視し、
 私は竜二がマンモスを抑えているので私はマンモスの腹の横に行き短剣を握りしめ、思い切りぶっ刺す。何度も何度も何度も、だがその程度ではマンモスはこれっぽっちもダメージが行き渡っている様子ではない。
 マンモスは俺を横に振り払い、リアの方向へと向きを変えた。

 マンモスの咆哮、耳に響き、飛ばされそうだ。
 マンモスが前足を振り上げ、リアに向かって振り落とした、リアはその隙をついてマンモスの腹の下をかいくぐり、腹を一直線にして切り裂いた。
 それもつかの間、リアが尻まで来た途端、ぎっしりと肉の詰まった、重い足を後ろ蹴りをし、リアを吹っ飛ばした。後ろにあった気にぶつかった。

 リアは危機一髪短剣でガードしたものの、腹から出る血が一向に止まらない。

 だけど、ここで死ぬわけにはいかない!
 リアは腹から血が出ているところを手で押さえながら起き上がる。

 この魔術は使いたくなかったな~
使ったら、その莫大な量のマナの量を使うので自身の身が滅ぼされて、死ぬ。
 それは一族に伝わる禁呪だ。
 私の一族しか使えず、危機を犠牲によって何度も救っていった。母も父も私を守るために禁呪を使って死んでいった。
 だから私も竜二のためそれを使うことにする。
 大好きで、カッコよかった竜二のために!

「マンモスさん、私はあなたを絶対に許さない!殺し、殺しつくす!デス・レペロ・イニミカムプロージョン!」

 マンモスの下に大きく紫色の円ができ、下から上へと大きな爆発が空高くまでのぼる。
 マンモスは姿形を失い、消えていった。

「ばいばい...竜二...大好き」

 そして私も...
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