月の影に隠れしモノは

しんいち

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仙界にて

32 新技効果

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 四月二十五日、六日目。

 舞衣、祥子、二人とも、異様にしおらしい。ちょっと気味が悪いくらいだ。
 朝食、釣り、収穫。そして交合の時間。
 恒例で、舞衣から。

「あ、あの、また昨日のお願いできますか? 慎也さんに御奉仕できないのがちょっと心苦しいのですが…」

 なるほど、短時間で自分ばかり気持ちよくなって申し訳ないと思っていたのか。性行為は、単なる精液の注入ではない。一方的でなく男女互いに気持ちを高める方が良いに決まっている。慎也は少し考えた。

「よし、じゃあ、また昨日のを。但し、今日は少しこちらも楽しませてもらうよ。それから……」

「それから?」

「俺は決して早漏じゃないから! 舞衣さんが良過ぎるの」

「ご、ごめんなさい。私、早過ぎるとか、すごい失礼なこと言っちゃった…」

 慎也は笑いながら、あせり顔の舞衣を横にさせた。…実は、「早い」と言われたのを、かなり気にしていたのだった。


 口付けから始まり、乳房の愛撫。そして秘部をめる。
 ここまでは、昨日と同じ。しかし、今日はここで、一旦挿入してみた。
 舞衣は少し戸惑とまどった表情になるも、されるがままにしていた。
 慎也は、あまり動かず、一つになった感触を楽しむ。
 だいぶ舞衣の「名器」に慣れてきたし、舞衣の方も加減が分かってきたようだ。慎也も、すぐに射精してしまうことは無い。ゆっくりと動かし、絶頂を迎える前に一旦抜き出した。
 そして舞衣を起こし、フェラを願った。
 舞衣も、もう、一気にしゃぶりつくようなマネはしない。最初は舌でチロチロと、そしてゆっくりくわえ、めてくる。
 絶頂を迎える前に止めさせ、舞衣を再び横にした。
 そして、また舞衣の秘部をめる。
 もう、既にグッショリ濡れている。
 ゆっくり指を一本だけ挿入し、昨日と同じように絶頂を迎えさせた。その上で挿入、射精した。

 快感で放心状態の舞衣をお姫様抱っこでベッドから降ろし、次は祥子の番。
 祥子も気持ち悪いくらい、しおらしい。
 彼女の場合、もともと慎也も、舞衣のときほど早く射精してしまうことは無い。
 しかし、攻め立てられると、やはり絶世の美女。すぐ果ててしまう。
 また、こんな、今までとは正反対の態度をみせられると、それはそれでたまらない。
 舞衣と同じ手順で、但し、途中の挿入は舞衣より少し長目で、行った。
 舞衣が嫉妬するかなとも思ったが、十二分に満足しているようで、幸せそうな表情でこちらを見ている。
 これで何とか、良い塩梅あんばいのところに落ち着けそうだ。

 しかし、「神子かんこの巫女」はいったい、いつ来るのだろう。
 そして、来た場合、またこのバランスがどうなることやら……。
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