異世界に転生して冒険者始めました

さくら

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2 新しい家族

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僕の新しい名前は、アルベルト・ブラットフォード。産まれてから十五年経ちました。
神様との約束通り、侯爵ブラットフォード家の三男。見た目は、金髪に色白の肌、琥珀色の瞳を持つ可愛い系?前髪は眉下で揃えて、肩まである髪を後で一つにまとめてリボンで結んでいる。身長は……まだ百五十㎝とこの世界の同年代の人よりも十㎝位小さい。食べても太らない体質なのか、華奢……成長が遅れている。……いや、成長期だからこれから格好良くなる予定。


この歳になるまで大変だった。小さい時は、話は通じない(だって、小さいから上手く話せないんだ)、思うように身体は動かない(子供なんだから仕方ない)。
少しずつ成長したけど、自分の思い通りにならない日々は、ある意味苦行だった(だって、前世の記憶があるせいで、出来ないことがとってももどかしかったんだ)。
でも、十五才にもなれば、きちんと相手に話をすることもできるし、少しは筋肉がつき体力も増えた。貴族の子供だから、勉強も家庭教師に教わったし、今では馬にも乗ることが出来るようになった。

そうだ、家族の紹介を忘れてた。
ソフィア母様(四十五歳)は、色白の肌に金髪。瞳の色は茶色。穏やかで優しく、ほんわかとした雰囲気で可愛らしい母様。しかも、見た目だけなら二十代に見えてしまう童顔。
セオドア父様(五十歳)は、程よく日焼けした肌に明るい茶色の髪。瞳の色も薄い茶色で、髭は髪と同じく明るい茶色。見た目はお腹も出ていない格好いい中年貴族なのに、偉ぶったりせず何時も国の人達の事を考えているから、街の人気者だ。そして、上二人の兄様には厳しいが俺には甘い。
長男のレイモンド兄様(二十歳)は、どちらかというと色白の肌で、金髪に茶色の瞳。頭脳明晰、長身でスラリとしているけれど、脱ぐとしっかり筋肉の付いている、優しく頼れる兄様だ。完璧すぎて羨ましい。
次男のロイド兄様(十八歳)は、日焼けして浅黒い肌に、くすんだ金髪。瞳の色は薄い茶色。すでに軍で働いている。貴族だから死ぬような戦場とかには出ていないそうだけど、それでも身体のあちこちに小さな傷跡があり、見た目は怖いけど本当は心優しい兄様。強くて羨ましい。
これが僕の自慢の家族なんだ。
何故か僕一人だけ琥珀色の瞳をしており、父様の話ではご先祖様にはいたらしいので、隔世遺伝なのかな?
こんな家族に甘やかされた環境で育った俺だけど、前世での記憶があるため、何時でも自立出来るように勉強し、剣術や身を守るための護身術等にも真剣に取り組んだ。取り組みはしたんだ……武術系はあまり上達したとは言いがたいけどね。

「アルベルト、今日はロイドと一緒にギルドに行き、冒険者登録するのだろう?支度は出来ているのか?」
朝食後の紅茶を、リビングでのんびり飲んでいた僕は「大丈夫!」と父様に返事をした。だって、やっと十五歳になりギルドで登録できる年齢になったんだ。待ちに待った冒険者!男なら一度は憧れる職業だ。準備万端整っていますとも!!
「しかし、アルベルトよ。何も冒険者にならなくてもいいんじゃないか?」
「そうよ。他にやりたいことなかったの?」
「父様、母様。僕は冒険者になるために勉強もしたし、苦手な武術だって頑張ったんです!いくら父様達に言われても、これだけは譲れません!!」
異世界で転生できると神様に言われてから 、もしかして……とは思っていたけど、冒険者という職業がある事を知り夢が現実になった。そうそう、夢といえば転生ものの話には付き物の魔法もありました!勿論、使えるように特訓し、治癒魔法は覚えました。というか、簡単に使うことが出来ました。しかし、治癒系は使えるのに、攻撃系がいまいち使えない。現実は厳しかった。神様、『おまけの力』ってなんだったんですか?

「父上、母上、おはようございます」
あっ、ロイド兄様だ。僕はソファーから立ち上り兄様に抱き付く。兄様も、ぶつかる勢いで走って来た僕をガシッて受け止め、「おはよう」と頬にキスしてくれた。
「アルは早起きだな」
ロイド兄様が呼ぶ『アル』は僕のこと。親しみを込めて、家族や知り合いには短い名前で呼ばれている。
「ロイド兄様おはよう。だって今日は冒険者登録するんだよ。楽しみ過ぎて早く目が覚めちゃったんだ!」 
ロイド兄様に抱き付いたまま顔を上げ、目をキラキラさせながら話をすると、ガシガシと頭を撫でられた。その顔は笑っている。
「おはよう、アル。私にも挨拶させてくれるか?」
ロイド兄様の後ろから別の声が聞こえ、兄様の後を見ると、レイモンド兄様が手を広げて立っていた。僕はロイド兄様から離れ、レイモンド兄様に抱き付きおはようのキスを受ける。
「レイモンド兄様おはよう」
「まったく、アルは何歳になっても甘えっ子だな」
口ではそんなことを言いながら、僕の乱れた髪を直してくれる。
ふふん。兄様達だって僕のこと甘やかすの好きなくせに、顔が笑っちゃってるよ?!
「二人供おはよう。まずは朝食を食べてしまいなさい。レイモンド、その後で仕事の話をしよう。書斎で待ってるよ」
父様はそのまま書斎に行ってしまった。母様は二人からの挨拶後、日課となっている街でのボンティアに出掛けて行った。今は、身寄りのない子供達のいる施設で、本を読んだり読み書きを教えているって言っていたような気がする。
本当に貴族とは思えないほど、気さくで優しいこの家族が僕は大好きだ!





――――ーーーーーーーーーーーー
あっという間に成長させてしまいました。
幼児期については、番外編で書く予定です。
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