この世界で生きていく

Emi 松原

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はじめての感覚

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はじめての感覚


「わぁ……とっても可愛い家……!!」
 ルカが、僕たちの住む家を見て、とてもはしゃいだ声を上げた。
 小さな木の家で、赤い色の、屋根だ。僕たちには、大きすぎる気もするけれど、ギルドが大きい分、とても小さく感じる。
「ここが、君たちに、生活してもらう家だ。何か困ったことがあったら、後ろが俺の家で、隣が、ノルさんと、エミリィの家だから、遠慮なく、頼ってくれ」
 ライキさんの言葉に、ルカが、笑顔で頷いた。僕も、慌てて頷く。
「明日からだけど、俺たちに依頼が入ったら、連れて行くから、見学すれば良んだが。ただ、俺たちは、割と大きな依頼を受けるために、小さな依頼は受けていないんだ。普段の俺たちは、俺は鍛冶や、アクセサリーを作成して、店におろしたり、エミリィは、小さな診療所をやっている。ただ、それも、融通がきく。もし、明日、依頼が何もなかったら、何か、したいことはあるか?」
 僕は、何も思いつかなかったから、ルカを見た。ルカは、鞄から、メモを取り出して、真剣に考えている。
「あの、私……。魔法について知りたいんです」
「魔法?」
 ルカの言葉に、ライキさんが、聞き返した。
「はい。精霊族の方々は、魔法が使えると、本で読みました。私はハーフで、使えるか分かりませんが、魔法について、ほとんど何も知らないので……」
「だったら、エミリィに習えば良い。エミリィの魔法・治癒魔法の腕は、国でトップクラスだからな。まぁ、戦闘能力もだが」
 ライキさんの言葉に、僕たちは、同時に、エミリィさんを見た。
 とても面倒くさそうな顔をして、エミリィさんが、ため息をつく。
「確かに、精霊族は、魔力を体に宿している。でも、それを、具現化できない人の方が、多いんだけど。だから、石という媒体を使って、具現化させる訳だし。それでも良いなら」
「はい! それでも良いので、教えて下さい!」
 ルカが、エミリィさんに、頭を下げる。
「じゃあ、ルカは明日、私と、近くの森へ行くってことで良いわね。……あんたは?」
 エミリィさんが、僕を見た。
「僕は、人族なので、魔法は使えないと思いますが……。でも、興味があるので、見てみたいです」
 僕は、エミリィさんが、僕を見て、問いかけてくれたことが、何故かとても嬉しくて、勝手に声が弾んでいた。
「……なら、俺も同行するか。エミリィがいると言っても、念のため」
 ライキさんが、そう言って、明日の予定が決まる。
「じゃあ、今日はゆっくり休んでくれ。そうだな、明日、朝食を、ノルさんのところで食べるときに、落ち合おう」
「正確な時間は、決めなくても良いのですか」
 チィの言葉に、ライキさんが、頷いた。
「慣れないところで、疲れただろうし、朝はゆっくりすれば良い。この国は、普段、あまり、時間に厳しくなくてな。起きたら迎えに行けば良い、くらいの考えなんだ。ま、依頼の時は別だけどな」
 ライキさんの言葉に、ルカが、驚きながら、頷いている。
「じゃあ、また明日」
 ライキさんは、そう言うと、エミリィさんと一緒に、何処かに歩いて行った。
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