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襲撃と真実と帰還
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しおりを挟むほどなくして、ロボットたちは、全て、二人の手によって、破壊された。
「お疲れ様。流石、腕は鈍っていないようだね」
僕たちの前に、降りてきた、エミリィさんとライキさんに向かって、キラさんが、笑顔で、頷きながら言った。
「……で? これは、ついに、ってこと?」
エミリィさんの、何か含みを持たせた言い方に、キラさんは、笑顔を消すと、重々しく頷く。そして、そのまま、ライキさんを見た。
「そろそろ、フールが、国境を抜ける予定だ。ライキ、迎えをたのむよ」
キラさんの言葉に、ライキさんは頷くと、エミリィさんと顔を見合わせて、龍に飛び乗ると、空に舞った。その姿を、黙って見守る、エミリィさんたち。
「フールさん……? 一体、どういうことですか……?」
ルカの言葉に、僕も、つられて頷く。
「その前に、チィ。君には、ギア王国から、なんて情報が入っているんだい? 答えによっては、君をこのまま、自由にしておく訳にはいかない」
ノルさんの言葉に、緊張が走る。
「分かりません。襲撃を確認してから、何度も、メインコントロールに、繋ごうとしていますが、全知全能の宝玉の情報以外、全てに答えられないと、遮断されています。襲撃についても、ロキたちの今後についても、何も指示が出ていません」
「そうか。君に嘘がつけると思えないから、信じるよ。さて……。二人には、どういうことか、説明しないとね。ギア王国が、ここに攻めてくるのは、時間の問題だったんだ。それは、君たちが、ここに来ると、決まる前から」
「ギア王国は、ここに攻め込むと決めていながら、ロキとルカを、外交員という名の、留学生として、ここに来させたということですか。それは、全知全能の宝玉に、関係あるということですね」
キラさんの言葉に、チィが続ける。キラさんは、黙って頷いた。
「全てを話すことは、簡単だ。だけれど、それをしてしまうと、ロキくんと、ルカちゃんは、今までに感じたことのない、苦しみを味わうだろうな」
「それでも、知りたいです」
ノルさんの言葉に、ルカが、すぐに返した。きっと、ルカは、ずっと知りたかったのだろう。僕たちが、ここに来た、本当の理由を。
「……マスター室へ行こう」
ルカを見て、何かの覚悟を決めたような、キラさんに促されて、僕たちは、マスター室へと向かった。
マスター室で、僕とルカ、キラさん、ノルさん、そしてエミリィさんが座る。チィだけは、いつものように、僕の隣に立っていた。
「順番に話すね。僕たちがまだ、ギア王国と、ヴィーヴル王国にわかれる前。ギア王国では、今の国王ではなくて、前国王だった。前国王は、その昔、どの種族にも、素晴らしいところがあり、高め合えると、ギア王国を発展させていった」
話し始めた、キラさんの言葉を、僕たちは、黙って聞く。
「……それが、いつからだろう。前国王は、人族に対して、劣等感を抱きはじめたんだ。龍の加護を受けている、龍人族の身体能力に、人族は、かなわない。自然の加護を受けている、精霊族に、治癒や、魔法の能力も、寿命も、人族は、かなわない。人族が、持つと言われている、異世界人からの知能。それは、目には見えにくいからね。そして、その劣等感と、優れた知能が合わさり、前国王は、非人道的な行為を、はじめたんだ」
キラさんは、一旦言葉を切ると、僕たちを見た。僕たちのために、言葉を選んでくれているのが、伝わってくる。でも、そんなキラさんに、しびれを切らしたように、エミリィさんが、口を開いた。
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