この世界で生きていく

Emi 松原

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おとぎ話の希望

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エミリィさんは、ゆっくりと目を開けると、僕の側に来て、僕の手をとって、青いバラの石を、僕の手に、握らせる。そのまま、僕の手を、しっかりと握った。
「私たちは、人族に苦しめられた。それなのに、私たちを、逃がしてくれたのも、人族。あんたの祖父だった。何を憎めば良いのか、どうしたら、リィノを助けられるのか、考え続けたけれど、いつの間にか、諦めて、一番楽な方法を、とろうとしていたんだろうね。だから、これは、あんたに渡す。全ての、あんたの覚悟が、これに繋げたから。使えなくても、最後まで、何も分からなくても、構わない。あんたに、持っていてほしい」
 エミリィさんが、僕に頷くと、ライキさん、ノルさん、フールさん、キラさん、そしてルカも、一緒に頷いた。
 僕は、エミリィさんをじっと見ると、ゆっくりと、頷いたのだった。



※※※



「もうすぐ会えるね、お姉ちゃん」
 リィノが、くるりとまわりながら、森の中を歩く。
 有り余った力を、衝動を抑えずに、木々を破壊しながら。
「本当はね、なにも壊したくないんだよ? でも、壊さないと、何も守れないもんね」
 クスクスと笑い、近くの大岩を砕く。
「それで、あんたたちは、なんでついてくるの? 私、人族、大嫌い」
 リィノは、立ち止まると、後ろを振り向いた。
 離れた場所で、ロボットの大群が、列を作って、リィノに、ついてきている。
「君を苦しめた、前国王の、罪を償うためだよ。君の思うように、使って良いんだよ」
 戦闘用のロボットから、現国王の、声が響く。
「ふーん。あっ、この石、武器に使えそう。懐かしいなぁ。ライキと一緒に、いっぱい色んなものを創ってたの。みんな、お姉ちゃんと一緒にいるなら、殺しちゃうけどね」
 楽しそうに笑う、リィノの声が、森に響き渡っていた。
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