真実を求めて

Emi 松原

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真実を求めて

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明かされる真実
 
四人は奥へ奥へ歩き続けた。
 すると少し離れたところから,「そこ,もっと丁寧に!!武器作りの基本だぞ。」と女の子の声が聞こえてきた。
「アマキの声だ。」
 ジュライが言った。
五人はアマキに近づいた。
「・・・・・・ジュライ・・・・・・?」
 アマキが五人に気が付いた。
「久しぶり・・・・・・・・。」
 ジュライが言った。
「なんだよ!!突然帰ってきやがって!!びっくりするじゃねーか。しかもお供つきでよ!!」
 アマキが笑顔で言った。
「ちょっと・・・・・旅をしていてな・・・・・。アマキの力が必要なんだ・・・・・。」
 ジュライが返す。
「・・・分かった。あたいの家に来いよ。」
 アマキが言った。
 五人はアマキの家に行った。たくさんの武器が並んでいて,小物も少し並んでいる。
「それで,あたいに協力してほしいことってなんだ?」
 アマキの言葉に,ヒロトは旅の説明をして,本を見せた。
 パラパラと本をめくるアマキ。
「読めるか・・・・・?」
 ジュライが言った。
 祈るように見守る五人。
「・・・・読める。」
 アマキが言った。五人は一斉に笑顔になった。
「一日だけ時間をくれ。ちゃんと読み切るから。」
 アマキがヒロトに向けていった。
 ヒロトは黙ってうなずいた。
「なんにもないところだけどさ,ゆっくりしてってくれよ。」
 アマキが五人に言った。
「それで,ジュライは何の過去と向き合いにきたんだ?おめぇは過去を後悔していないんじゃないのか?」
 アマキが言った。
「後悔は・・・・していない・・・でも・・・迷っている。本当にあれでよかったのかと・・・・。・」
 ジュライが言った。
「どういうことだ?」
 ケントが言った。
「俺は・・・迫害戦争にキシン様と共に参加した者だ。人間族の,命を奪った。それが,今でも・・・・・。」
 ヒロトは驚いた。驚いて,ジュライを見つめた。
「ここにきたら・・・・何か答えがあるんじゃないかと・・・・・・。」
 ジュライが続けた。
「あの時はしょうがなかったよ。逆にあたいたちが殺されるところだったんだから。」
 アマキが言った。
「そうだよ。それに,ジュライは俺と違って逃げなかった。それだけでもすごいと思うけどな。」
 ケントがいつもより優しく言った。
「一度・・・この場所には帰ってきたかった。まぁ・・・・今はこの本の解読が先だ。」
 ジュライが力強く言った。
 アマキは黙ってうなずいた。
 一日は,すぐに過ぎていった。
ヒロト達が朝起きると,アマキは目を真っ赤に腫らしていた。
「・・・・・大丈夫か・・・・・?」
 ジュライが言った。
「あぁ。ちょっとこの本に書いてあることが衝撃的すぎた。」
 アマキが言った。
 五人は続きを待った。
「なぁ。ヒロト。本当に,過去と向き合う勇気があるか?」
 アマキがヒロトに言った。
 ヒロトは黙って考えた。アマキが目を腫らすほどの過去。自分に向き合えるか・・・?
 でも,真実は知りたい・・・。
 ヒロトは,ゆっくりとうなずいた。
「わかった。じゃあ,この本に書いてあることを要点をしぼって読むな。」
 アマキはそう言うと,本を開いて読み始めた。

 この本は私,魔族のミレイが真実を描くものである。いつか大人になったオウキが読んでくれることを願って。
 その日は突然やってきた。迫害戦争のさなか,私たち魔族の町にも武装した人間族がやってきた。激しい戦いになった。しかし,結果的に魔族の男は全員殺された。女達は奴隷として,人間族の世話をさせられた。地獄のような毎日だった。
 そんな時,この戦争に疑問を抱いている珍しい人間族と出会った。名をソウトと言った。ソウトは,この戦争で自分が行ったことを後悔し,恐ろしく感じていた。そしていつしか,私とソウトは恋いにおちていた。そして子供が産まれた。それが私の愛しい子供,オウキである。だが幸せはすぐに戦争によって奪いさられた。人間族はもうこの町にとどまる必要がなくなっていた。そして,魔族の私たちは全員殺されることになった。私はオウキだけはなんとか守りたかった。その時,ソウトの親友だったサクラが私の子供として育てると言ってくれた。ソウトとサクラの子供として,機械帝国に連れて帰ると。そして,その時はもうやってこようとしている。これが私の最後の文章になる。
 オウキ,愛してる。私のかわいい大事な子供。私は殺される。二度とオウキには会えない。しかし忘れないで。オウキは誇り高き魔族の血を受け継いでいることを。

 全員,黙り込んだ。
「サクラは・・・僕の母さんの名前だ・・・。」
 ヒロトがポツリと言った。
「ヒロトとお兄さんは,異母兄弟だったのね。」
 エリヤが言った。
 ヒロトは信じられなかった。オウキとは半分しか血がつながっていなかったことにもショックを受けたが,それ以上に人間族が行ったことの恐ろしさに動揺を隠せなかった。
「これが・・・真実だ。」 
 アマキが言った。
「これが真実って事は,ヒロトの兄貴は魔族と人間族のハーフってことだよな。だとすると,魔物を操る力をもっていてもおかしくないんじゃ・・・・・。」
 ケントが,控えめに言った。
 ヒロトは何も言えなかった。
「突然こんなこと聞かされて,冷静でいれるわけないよ。少し時間をおこう。それからまた話し合おう。」
 エイキが優しく言った。
 ヒロトは黙ってうなずいた。

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