あと少しのところが足りない。

そらも

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足りなさその22、 …………なんで…????

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「――…何これ? ……あ、触ったらカケラ取れたっ! っていうか剥げた…? え、ほんとに何だろ……お菓子の食べこぼし、じゃないよね? それとも、ビールこぼした跡…? え、でもそうだとしても、そんなのいつのまに……?」




お風呂に入るために服を脱いでる時は気づかなかった、知らない間に自分の腕部分にこびりついていた謎の白っぽい塊の跡をお風呂場の中で発見したオレは、頭にハテナマークをたくさん浮かべながらその跡をジッと見つめ、一体何なのかを考え出す。


「……いやでも待って、お菓子の食べこぼしとかビールこぼした跡だとしたらっ………あっ、やっぱり…! 服は全然ちっとも汚れてないや…」


もしかしてと思い1回お風呂場から出て、洗濯機にさっき入れたばっかりの昨日からずっと着ていたグレーのTシャツを隅々までチェックしてみたけど、やっぱりどこにも汚れたような跡なんか付いてなくて。


「ほ、ほんとになんだろこれ…食べ物や飲み物をこぼした跡じゃないとしたら……ハッ! オレが、寝てる間にいっぱい垂らしたよだれ!? …って、そうだとしたら何で口の端じゃなくてこんな左の腕にだけ飛んじゃってんのさっ!!? どう考えても違い過ぎるでしょ!!」


思わずすっぽんぽんの状態で1人ツッコミなんてしちゃうほど混乱しまくっていたオレだった


けれど。



「………! あ、れ…ちょっと、待って…食べ物でも飲み物でも、よだれとかでもない…か、カピカピの白い跡、って………っ、まさかっ…!!?」



もう1度冷静にっ…と、再びジィッと自分の腕部分を真剣に見つめているうちに――オレの頭の中にある1つの映像が、パッと光のように突如浮かんできてしまったのだ。



――えっ、えええっ!? いやいやまさかそんなコトあるワケっ…!!?



ドタドタドタっ!! ガチャガチャンっ!!!

裸のまんまなのも気にせずに、オレは急いでお風呂場を出て廊下を走り、転びそうになりながらも大きな音を立てて自分がいつも寝ている部屋の扉を開け、そして。


「えっと確か確かどこかにっ、前に見たことがっ…!!」


バサバサバサっと、本棚に並べられている漫画の単行本の1つ……えっちな漫画を手に取りパラパラと勢いよく捲っていき。



「――――…っ!!! あ、あった…コレ、だ……っ、」



捲った先、開いたページのシーン……ちょっとマニアック系でご都合主義なえろ話

『時間を好きに操作できる力をある日手に入れた主人公が、気になってるクラスメイトの女の子の時を止めて好き勝手にセックスをし。数時間後、時が動き意識を取り戻した女の子はまるで何もなかったかのようにもとの生活に戻っていくが……彼女の太もも付近には、時間が経ちすっかり乾いてカピカピになった主人公の中出しした後の精液の残りがこびりついていて……』

な部分の、



その女の子の太ももに描かれていた『乾いた精液の残り跡』の絵が……オレの左腕にこびりついていた『カピカピとした謎の白っぽい塊の残骸のような跡』と、ほぼ同じモノであったのだった。



「…………なんで…????」



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