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何故こうなったのかは不明。
陽菜の家にアレンの弟だと言うアンリが目の前にいるのだ。確かによくよく見ると似ていると言えば似ている。だが当のアンリはすごくむっすりしているのだ。
「どうしたんだい?何の連絡もなく日本に来て」
そんな空気を破ってくれたのはアレンだ。兄にそう聞かれ、アンリはようやく口を開く。
「兄さんが、日本で何処の誰かも知らない日本人と付き合ってるって報告を受けてここまで来たんだ」
どんな報告だ。付き合ってない。それは間違いだ!と反論したかったが、そういう情報は逐一入るとなると、金持ちは油断ならないと陽菜は思ってしまった。
「どうして陽菜と付き合う事に否定的かのかわからないなぁ」
「だって、そのブス庶民じゃないか!絶対ヒースルーの財産目当てだ!」
「アンリ。ヒナの事をそんな風に言うと怒るよ」
陽菜にとっては初めて見る表情。アレンが真剣な面持ちで怒っているようにも見え、アンリも肩を震わせた。
(まぁ、ブスは置いといて、身内からしたらお金目当てだって思うよねぇ……)
付き合っていなければ、付き合うにしてもそんな何世代先まで使いきれないようなお金など興味はないが、そう見えて仕方ないのだろう。
「でもどうしていきなり日本人?日本人でももっと美人だとかスタイルいい人がいるじゃない!」
「ヒナは可愛らしい。それに素直になれず頑ななところも可愛いんだ。料理だってその辺のコックよりも美味しいし」
(えっ?何?変なハードル上げないで!)
いきなり何を言い出すのかと思えば、とんでもない事をアレンは言ったぞ。前半部分はこの際置いといて、後半は明らかにアンリを焚きつけるような話だ。
「へぇ、日本では相手の胃袋を捕まえろって言葉があるけど、それってホントだったんだね」
「ち、違う違う!一般その他大勢の腕前なので誤解しないで下さい!」
さすがに溜まりかねた陽菜は声を発した。だがアンリはいろいろと納得していないようだ。それもそうだろう。
「オレは絶対認めないからな!だって兄さんが付き合ってきた人と全然系統違うじゃない!」
具体的な名前まで持ち出したアンリ。モテる男だろうは見てわかるが、さすがのセレブ様だ。アンリの出す名前には陽菜も知るような有名なハリウッド女優からパリコレモデルまでいた。
(そんなビッグネームばかり見てたら、確かに私はブスゾーンに入るよね)
そもそも出会いからしておかしかったわけだが、そのビッグネームの中の一人に入れられ、かなり萎縮してしまった。
「アンリ……人は造形だけじゃないんだよ。僕は一目見た瞬間からヒナに心を奪われる衝撃を受けたんだ」
(うん。付き合った人の名前聞いた後だと何の説得力もないぞ!)
ついつい心の中でツッコミを入れてしまった陽菜。だがアレンの言葉は嬉しかったし、若干ドキリともした。
「なら本当にこの女が兄さんに相応しいか、ここに住んで確認する!」
そう息巻くアンリに、陽菜は側頭しそうになった。よくあるマンションだったここはさらに賑やかになっていく予感がした。
陽菜の家にアレンの弟だと言うアンリが目の前にいるのだ。確かによくよく見ると似ていると言えば似ている。だが当のアンリはすごくむっすりしているのだ。
「どうしたんだい?何の連絡もなく日本に来て」
そんな空気を破ってくれたのはアレンだ。兄にそう聞かれ、アンリはようやく口を開く。
「兄さんが、日本で何処の誰かも知らない日本人と付き合ってるって報告を受けてここまで来たんだ」
どんな報告だ。付き合ってない。それは間違いだ!と反論したかったが、そういう情報は逐一入るとなると、金持ちは油断ならないと陽菜は思ってしまった。
「どうして陽菜と付き合う事に否定的かのかわからないなぁ」
「だって、そのブス庶民じゃないか!絶対ヒースルーの財産目当てだ!」
「アンリ。ヒナの事をそんな風に言うと怒るよ」
陽菜にとっては初めて見る表情。アレンが真剣な面持ちで怒っているようにも見え、アンリも肩を震わせた。
(まぁ、ブスは置いといて、身内からしたらお金目当てだって思うよねぇ……)
付き合っていなければ、付き合うにしてもそんな何世代先まで使いきれないようなお金など興味はないが、そう見えて仕方ないのだろう。
「でもどうしていきなり日本人?日本人でももっと美人だとかスタイルいい人がいるじゃない!」
「ヒナは可愛らしい。それに素直になれず頑ななところも可愛いんだ。料理だってその辺のコックよりも美味しいし」
(えっ?何?変なハードル上げないで!)
いきなり何を言い出すのかと思えば、とんでもない事をアレンは言ったぞ。前半部分はこの際置いといて、後半は明らかにアンリを焚きつけるような話だ。
「へぇ、日本では相手の胃袋を捕まえろって言葉があるけど、それってホントだったんだね」
「ち、違う違う!一般その他大勢の腕前なので誤解しないで下さい!」
さすがに溜まりかねた陽菜は声を発した。だがアンリはいろいろと納得していないようだ。それもそうだろう。
「オレは絶対認めないからな!だって兄さんが付き合ってきた人と全然系統違うじゃない!」
具体的な名前まで持ち出したアンリ。モテる男だろうは見てわかるが、さすがのセレブ様だ。アンリの出す名前には陽菜も知るような有名なハリウッド女優からパリコレモデルまでいた。
(そんなビッグネームばかり見てたら、確かに私はブスゾーンに入るよね)
そもそも出会いからしておかしかったわけだが、そのビッグネームの中の一人に入れられ、かなり萎縮してしまった。
「アンリ……人は造形だけじゃないんだよ。僕は一目見た瞬間からヒナに心を奪われる衝撃を受けたんだ」
(うん。付き合った人の名前聞いた後だと何の説得力もないぞ!)
ついつい心の中でツッコミを入れてしまった陽菜。だがアレンの言葉は嬉しかったし、若干ドキリともした。
「なら本当にこの女が兄さんに相応しいか、ここに住んで確認する!」
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