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第三話 勇者の孫
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さぁ、新しい世界に来た僕と御主神さまは、早速この世界のチートを発見しました。
「ここが今日から俺が通う魔法学校……。見ていてくれ、爺さん。山で捨てられていた俺を拾って親代わりに育ててくれた爺さんに恩返しするためにも、立派に成長してみせる。言われた通り、俺が『数十年前に世界を救った勇者である爺さんの弟子で孫』っていうのは隠すよ。あと、『目立つな』っていうのも守る。だから、俺が立派になって帰るまで、山奥で――――」
『長いわ、独り言が! つか、どーせ目立つんだろうが!』
とある世界、とある大きな国の中心に位置する、将来有望な少年少女たちが集う学び舎。魔法学校。
そこに今、一人の若者が足を踏み入れようとしています。
そんな少年の入学前の決意の独り言に、イライラされた御主神さまがツッコミを入れられました。
『落ち着いてください、御主神さま』
『う~む……既に何回か見た設定ゆえに、思わずツッコミ入れてしまったのだ……落ち着きたい。チューさせよ。ん♡』
『え、なん、あ!? ん……』
『ぷはっ、ごっそーさんじゃ。さてさて……』
相変わらず逆セクハラです……嬉しいですけど……
『で? 一応全容説明を――――』
『はい、え~っと彼の名前は、『ソラ』といいます。で、まずこの世界についてですが―――――』
『やっぱり、よい! 言わずとも』
『……へ?』
僕がこの世界やチートを与えられた彼の人生を教えようとすると、それに御主神さまは待ったをかけられました。
そしてニヤニヤとされて……
『数回世界を巡ったのだ。気晴らしに、妾があの小僧の人生を当ててやる』
説明なくても当ててやると自信満々に豪語される御主神さま。
すると……
『たぶんこの世界では数十年ほど前に大きな危機があってそれを勇者が世界を救ったのだろう。あのソラという小僧……拾われたと言っておったので、両親は既に他界、もしくは死んでいるのか、それとも捨てられたのか分からぬが、それを勇者が拾ったのだ』
『はい』
『で、その勇者は世界を救った後は隠居でもしていたのだろう。山奥にでもな。で、あのソラとかいう小僧はその勇者に山奥で育てられ、鍛えられた。で、良い年齢になったので学校に通わせるために山奥から旅立たせた』
『正解です』
『で、その身分を隠すと同時に『目立つな』という言いつけ。それは恐らく、あの小僧が勇者に育てられているうちにメチャクチャ強くなったので、俺tueeeとか無双とかしちゃうととんでもないことになるので注意しろ、ってことであろう?』
『その通りです』
『その通りにならんでくれ! つまらんだろうが! もう結構何回かこのパターン経験したぞ!? 勇者じゃなくて、竜王だったり、大魔導士だったり、聖女だったり、魔王だったりの子孫や孫とか子、ジョブや種族が違うだけではないか!』
『そ、そう言われましても……』
明晰な頭脳で僕が全てを語る前に全てを看破された御主神さまは、『つまらない』と言われて荒れてしまわれました。
『で、あやつはどんなチートを持っておる?』
『は、はい……えーと……』
『待て、それも当てよう! まずは……勇者……魔法……超スゲー魔法剣に関する、つまり無限の魔力と、全属性自由自在に操れる魔法剣!』
『いえ、違います』
『なぬ?』
『彼に与えられたチートは『24時間で1MPアップ』、『一度見た魔法や剣技は全てコピーできる』、『ニコポナデポ』、『キッと睨んだり、黙れと叫べば、めっちゃすごい殺気』、『怒っている間はもっとレベルアップ』です』
へぇ、初めて聞くスキルばっかりだなぁ……と僕もちょっと珍しく感じていたのに……
『(* ̄◇)=3』
御主神さまは、お腹いっぱでゲップが出る……という顔をされていました。
「ここが今日から俺が通う魔法学校……。見ていてくれ、爺さん。山で捨てられていた俺を拾って親代わりに育ててくれた爺さんに恩返しするためにも、立派に成長してみせる。言われた通り、俺が『数十年前に世界を救った勇者である爺さんの弟子で孫』っていうのは隠すよ。あと、『目立つな』っていうのも守る。だから、俺が立派になって帰るまで、山奥で――――」
『長いわ、独り言が! つか、どーせ目立つんだろうが!』
とある世界、とある大きな国の中心に位置する、将来有望な少年少女たちが集う学び舎。魔法学校。
そこに今、一人の若者が足を踏み入れようとしています。
そんな少年の入学前の決意の独り言に、イライラされた御主神さまがツッコミを入れられました。
『落ち着いてください、御主神さま』
『う~む……既に何回か見た設定ゆえに、思わずツッコミ入れてしまったのだ……落ち着きたい。チューさせよ。ん♡』
『え、なん、あ!? ん……』
『ぷはっ、ごっそーさんじゃ。さてさて……』
相変わらず逆セクハラです……嬉しいですけど……
『で? 一応全容説明を――――』
『はい、え~っと彼の名前は、『ソラ』といいます。で、まずこの世界についてですが―――――』
『やっぱり、よい! 言わずとも』
『……へ?』
僕がこの世界やチートを与えられた彼の人生を教えようとすると、それに御主神さまは待ったをかけられました。
そしてニヤニヤとされて……
『数回世界を巡ったのだ。気晴らしに、妾があの小僧の人生を当ててやる』
説明なくても当ててやると自信満々に豪語される御主神さま。
すると……
『たぶんこの世界では数十年ほど前に大きな危機があってそれを勇者が世界を救ったのだろう。あのソラという小僧……拾われたと言っておったので、両親は既に他界、もしくは死んでいるのか、それとも捨てられたのか分からぬが、それを勇者が拾ったのだ』
『はい』
『で、その勇者は世界を救った後は隠居でもしていたのだろう。山奥にでもな。で、あのソラとかいう小僧はその勇者に山奥で育てられ、鍛えられた。で、良い年齢になったので学校に通わせるために山奥から旅立たせた』
『正解です』
『で、その身分を隠すと同時に『目立つな』という言いつけ。それは恐らく、あの小僧が勇者に育てられているうちにメチャクチャ強くなったので、俺tueeeとか無双とかしちゃうととんでもないことになるので注意しろ、ってことであろう?』
『その通りです』
『その通りにならんでくれ! つまらんだろうが! もう結構何回かこのパターン経験したぞ!? 勇者じゃなくて、竜王だったり、大魔導士だったり、聖女だったり、魔王だったりの子孫や孫とか子、ジョブや種族が違うだけではないか!』
『そ、そう言われましても……』
明晰な頭脳で僕が全てを語る前に全てを看破された御主神さまは、『つまらない』と言われて荒れてしまわれました。
『で、あやつはどんなチートを持っておる?』
『は、はい……えーと……』
『待て、それも当てよう! まずは……勇者……魔法……超スゲー魔法剣に関する、つまり無限の魔力と、全属性自由自在に操れる魔法剣!』
『いえ、違います』
『なぬ?』
『彼に与えられたチートは『24時間で1MPアップ』、『一度見た魔法や剣技は全てコピーできる』、『ニコポナデポ』、『キッと睨んだり、黙れと叫べば、めっちゃすごい殺気』、『怒っている間はもっとレベルアップ』です』
へぇ、初めて聞くスキルばっかりだなぁ……と僕もちょっと珍しく感じていたのに……
『(* ̄◇)=3』
御主神さまは、お腹いっぱでゲップが出る……という顔をされていました。
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