神界からの回収者~俺tueee無双とかザマァとかハーレムしているところ悪いけど、君たちのチートは返してもらいます~

アニッキーブラッザー

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第十八話 これで予定通り

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「りゅう……せ……い……ちが、わた……わたしたち……」

 完全に見捨てられた少女たち。
 今更何を言おうと全てがモブノくんにとっては言い訳。
 むしろ今のモブノくんは少女たちのことよりも……

「へ? 仲間割れか? よく知らねえけど……勇者を見つけて放っておけねぇ!」
「おうよ、その首を獲れば俺たちの名は世界の歴史に名を刻む!」
「オラァ、覚悟しろ!」

 この状況をどう乗り切るかのことの方が重要なのです。

「くそぉ……力が出てこねえ……どうしたんだよ、俺……」

 そう、チートを回収されたことを気づかず、自分の不調なんだとしか思っていない彼。
 どちらにせよ、自身がピンチであり、このままだったら殺されるかもしれないという危機を抱いています。
 でも……

「っしゃ、死ねえええ!」
「ッ!?」

 オークたちの武器が一斉にモブノくんに襲い掛かります……が……


『ほい、太陽系惑星の島国の……サイタマケンだったの。ほーれ、帰れっと』

「ッ!?」

「「「「ッ!!??」」」」

「「「リュウセイ(さま)!!??」」」


 御主神さまがモブノくんを元居た場所へ戻しました。

「な、き、消えた? どうなってんだ?」
「隠れてんのか? 出てこい!」
「転移魔法か? なぁ、本当に逃げちまったんじゃ……」
「ははは、マジか? 勇者が? 仲間を捨てて?」

 戸惑い、そして本当に勇者が居なくなったことに苦笑するオークたち。

「そん、な……待って、リュウセイ! ねえ、帰ってきて! リュウセイ! リュウセイ!」
「う、うそです、リュウセイ様は伝説の勇者様で……勇者様……で……」
「さ、さっきの我らに対して、ちょっと仕返ししているだけだろう? なあ、リュウセイ、もう分った! 謝罪ならいくらでも、す、スケベなこともいくらでもする! お、おね、お願いだ! リュウセイ、嘘だと言ってくれ! 帰ってきてくれ!」

 そして、勇者はもういないのです。この世界には。
 あとは……


「よくわかんないけど、それじゃあ結婚式、ぼくちんと君たちでやるんだな!」

「「「ッッ!!??」」」」

「じゃあ、さっそく脱がしちゃうんだなぁ~♡」

「「「い、いやあああああああああああああああああああああああああ!!!!」」」


 あとは、この世界の歴史が最初の予定通りに進むだけです。

『さ~て、終わった終わった。まったく、マインがごねるから、仕事がダラダラ伸びたのだ』
『も、申し訳ありません、御主神さま』
『謝罪は寝所で返せ』
『は、はい……今日は頑張ります。御主神さまが満足していただけるまで、僕は一睡もしません!』
『うむ♡ おぬしはやればできる子だからの! 気張るのだな!』
『はい!』

 そう言って、僕をまた抱きしめてモミクチャされる御主神さま。
 今日ばかりは僕もちょっとした抵抗もなく、素直に頷くしかありませんでした。

『で、ちなみになのだが……この世界はこのあと、どうなる?』
『はい? えっと……先ほど申し上げました通り、ここから二百年以上、魔族が世界を征服して平和になりますね。でも、そのあとに宇宙から異星人が侵略して滅ぼされます』
『なんだ、ありきたりだの。ほれ、さっさと帰ろうぞ』
『はい。あ、モブノくんは……』
『ちゃんと元の世界、元の時代に、記憶を消して返してやった。また日常を過ごすであろう』
『そうですか。それならもう何も問題ありませんね』

 さぁ、気を取り直して次の世界へ――――




 ……の予定でしたが、数日移動はお休みになりました。




 その、今日の僕の頑張りやらアレやらソレやらで……御主神さまが痙攣して足腰が数日ほど立たなくなってしまって……えへ♡




 そして、御主神さまが僕を、「やればできる子」ではなく「ヤればできる子」と改めて褒めてくださいました。
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