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第56話 大人たちの介入
しおりを挟む「せいいいい! 友情のおマンコおマンコおマンコおマンコ届ぇえ~~!!!」
「んはぉあ♥ 匠のオチンポオチンポオチンポですわぁあ~~~♥♥♥」
「あぁぁあん♥ 激やばチンポ様チンポ様チンポ様キテくださいませぇ~♥♥♥」
「ぉほぉおお♥ 我がチンポ殿チンポ殿チンポ殿たまらぬぅう~♥♥♥」
「うひぃィ♥ 私にペニスペニスペニスでまたイッてしまうわぁ~♥♥♥」
シィーリアス、フォルト、ヲナホー、クルセイナ、そしてジャンヌたちが濃厚濃密ふしだら極まりない時間を過ごしている頃、帝国上層部でも動きがあった。
帝都の宮殿内の謁見の間。
巨大な帝国の中枢にして再上層部の大臣、将軍たち集う中……
「で……その、シィーリアス・ソリッドという生徒がSランク級の力を持っているということは間違いないのだな?」
大理石の長テーブルの最奥にて、威厳に満ちた低い声と共に、空気を震わせる威圧感を全身から溢れさせる一人の男。
筋肉粒々の大柄で、逆立たせた白髪と、鋭く強い眼光で場の空気を張り詰めさせる。
その人物こそが……
「ええ……パワード皇帝陛下……」
学園長が緊張気味に答える相手こそ、この国の頂点に位置する皇帝であった。
「まさかな……入学式の日にAランクのカイ・パトナという生徒との小競り合いを制したとは聞いておったが……しかし、今度はあの召喚獣・フェンリルすらも体術のみで圧倒したと……そんな十代の子が……『同じ年代の頃のあやつら』でも無理だぞ?」
「ッ!?」
天井を仰ぎ見る皇帝の言葉に学園長はビクッとする。
それは、皇帝が口にした『あやつら』というのを学園長も誰のことなのかをちゃんと分っており、そしてその『あやつら』こそがシィーリアスの関係者なのである。
「で……その、シィーリアス・ソリッドについての素性について報告を」
皇帝が話を他者に振る。すると、視線を向けられて立ち上がった兵の一人は少しうつむいた様子で……
「はっ! しかし、申し訳ございませんが、このシィーリアス・ソリッド……身元を追うことがまったくできませんでした」
「……なに?」
「履歴書に書かれた故郷の住所も調査しましたが、何ぶん人里から大きく離れた山奥ということで、住民登録はされておりますが、その存在を一番近くの街や村の住民たちも知らないとのことで……」
「……それが急にポッといきなりSランクの怪物が現れたと……そんなことあるわけがない」
報告を聞いて苦笑した皇帝は改めて学園長を睨む。
「学園長よ……そなたが手を回してこの少年を入学許可したのは分かっている……」
「うぬ、ぬ、へ、陛下……」
「これほどの人材を知りながら内密にしていたこと……そして、そもそもシィーリアスという少年は何者なのだ? 全てこの場で話してもらおうか」
誤魔化しも嘘も許されないどころか、このままでは裏口入学含めた責任問題にも発展することは間違いなく、学園長は心の中でも泣いていた。
(フリードぉおおお! きさま、な、なんちゅう子を入学させとるんじゃぁ! Fランクってヲイ! くぅ、言うべきなのじゃが……しかし、あやつからの手紙では『普通の学生生活を送らせたいので、自分たちとの関りも全て内密に。もしそれを破り、あいつに汚い大人たちの思惑と関わらせたりするようなことがあれば、俺たちは黙っていない』……と脅迫みたいなもんじゃったし……)
学園長としては、全てを公表して楽になりたいという気持ちと、フリードたち勇者に恨まれること、どちらを取るかという二者択一に頭を悩ませていた。
(シィーリアスくんのことを公表すれば、間違いなく陛下たちは彼を帝国へ引き込むように画策される……そして、そうなる絶対の理由がある……)
これは、もはや入学式初日の学園内の会議の時とはレベルが違う。
しばらく様子見と言ったことが通用しない。
それは……
「既にヴェルティア王国のフォルト姫がシィーリアス・ソリッドと非常に親密な関係を構築しているとの報告を受けている。クロノス公爵の娘のクルセイナも常に近くで警戒しているようだが、フォルト姫は彼をヴェルティア王国に引き込もうとしている様子が見受けられる。それがどれほどのことか、そなたには分かっているであろう?」
既に他国の姫であるフォルトがシィーリアスと親密だということは、より一層帝国側を焦らせる。
学生同士の恋愛や友情という事情とは言えない状況なのである。
「シィーリアスくんは……」
そんな中での皇帝直々の追及に……
(ええい! もう無理じゃ! ワシもクビになるし、酒だけの約束で庇いきれんわい! もうこうなればヤケじゃ!)
学園長は……
「……エンダークに居た少年です」
「「「「「ッッッ!!!????」」」」」
その瞬間、会議室は一瞬で騒然とした。
「え、エンダークだと!?」
「あ、あの、魔界最悪の悪所と呼ばれた、エンダーク!」
「彼がエンダーク出身というのか?」
「い、いや、たしかにあの地には人間の奴隷も居たが……」
たとえ魔界の話であっても、この会議室に居るものでエンダークを知らないものはいない。
さらに……
「大変無礼は承知ですが、陛下にも名を教えるわけにはいきませぬが……彼はそのエンダーク絡みで、とある知人の勇者から託されたのです」
学園長は決めた。
もう、約束を破らぬ範囲で全部バラすと。
「名を言えぬと? ん? しかし……エンダーク絡みの勇者といえば……」
「陛下、言えませぬ! しかし、その勇者と彼は共に過ごして力を身に着けました」
「ッ!? では、彼は勇者フリ――――――」
「言えませぬぅううううう!」
「ぬ、学園長?」
「何故ならば、その勇者からは彼に普通の学生生活を送らせてやりたい……そのためにも、彼とその勇者たちとの関係性をバラしたり、彼を利用しようとする者たちが現れたら、許さないと」
「……ぬっ……ほう……なるほど……」
皇帝を始め、この会議室に居る者は全て「その勇者」が誰なのかは一瞬で察した。
だが、それを言葉にする前に学園長は全て遮った。バラしたわけではないという言い訳のためか……だが……
「なるほど。むしろ納得した。その勇者が誰なのかはおいておき……どうしてシィーリアス・ソリッドがそれほどの力を持っているかは分かった。フリ……コホン、その勇者たちに鍛えられたという訳か……そして、彼に普通の学生生活を送らせるために……なるほどな。確かに、そのような素性や人脈を知れば、争奪戦……我が帝国も是が非でもというところだが、それを懸念してか……」
学園長が皆まで言わなくても分かるように話したため、皇帝も事情を全て察し、合点がいったと納得した。
そのうえで……
「つまり、好条件や好待遇をチラつかせて卒業後の彼を帝国へ引き込もうとしたらダメなわけか……」
「ええ。勇者たちを明確に敵に回すことに……」
「それだけはならんな……それだけは。とはいえ、それほどの人材を黙って指を咥えて見て、挙句の果てにフォルト姫に自然な友情や恋愛ということを盾にされて掻っ攫われるのも黙っていられん……そのためには……」
皇帝はある決意をした。
「あやつには……卒業前には縁談を成立させて嫁ぎ先を決める予定であったが……これしかあるまい」
「陛下?」
「我が娘、『シャンディア』には学生らしく学生の範疇として自然の友情や恋愛をさせてやろうと思ってな」
「ふぉっ!?」
そしてまた一人、シィーリアスの前に一人の乙女が現れることになる。
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