ダメ人間の俺が、異世界転生で最強のスキルを手に入れちゃいました!

ramelon

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第1章

06 心変わり

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貧民街の成り立ちを聞いてから、俺はずっとモヤモヤとしていた。

気づけばスラ太郎の周りにはたくさんの子供たちが集まっている。スラ太郎と遊ぶ子供達の笑顔は俺の心を苦しめてくる。

そんな葛藤を感じていると、

「レヴィお姉ちゃん帰ってきた!」

というメルの声が聞こえてきた。

窓から外を見てみると、先ほど街で見た少女、レヴィが子供たちの輪の中心でしゃがんでいた。
先程より近くで見てみると、レヴィは俺と同年代ほどのように見えた。

「お姉ちゃんお帰り!」
「お姉ちゃんも一緒に遊ぼ!」
「見て見てスラえもん!」

子供たちはレヴィに思い思いの言葉を発する。
スラえもん誰だよ。

「よし、じゃあみんなで遊ぼうか!」

「「「うん!!!」」」

みんなに微笑みかけるレヴィ。
そこには、大泥棒と呼ばれるような悪人とは程遠い優しさと愛に満ちた笑顔があった。

それは最後の砦であった『所詮泥棒は泥棒だ』という考えをぶっ飛ばすほどだった。

俺は……。

こんなにも子供達を愛しているレヴィを。親を失ってもなお、元気に懸命に生きているメルを。自分の生活も苦しいだろうに、メルを引き取ったジェイルさんを。

──俺は、更なる暗闇に叩き落とそうとしている……。

それを悟った時、突然自分が恥ずかしくなった。

私利私欲のためだけに、貧民街のみんなを苦しめる。そんなの最低な貴族たちと変わらない。

クエストなんて、別のを受ければいい。

それよりも、この子達の笑顔を、レヴィの笑顔を守ることの方が大事なんだ。

もうクエストの報酬なんてどうでもいいや。


俺は扉を開け、みんなの集まる場所へ合流する。

「あっ! 隼人お兄ちゃん!」
俺を見つけたメルは、嬉しそうに手を振る。

「おーい、お兄ちゃんも混ぜてくれよ!」


「え、あなたあの時の……」
レヴィは驚いた後、怪訝そうな顔で俺を見つめる。

「ま、まぁまぁ、そんなことはいいじゃないの! 今は一緒に遊ぼう! レヴィちゃん? な? さぁドッジボールでもやろうか、みんな!」

「れ、レヴィちゃん……!?」
と、レヴィが顔を真っ赤にしているが、今は気にしない。

子供たちは一斉に首を傾げる。

「ねぇねぇ、お兄ちゃん。どっちぼーるってなーに?」

「なんだ、ドッジないのか、このせか……いや、この地方には!」

子供達は一斉に顔を見合わせる。
レヴィは……少し不機嫌そうだった。

「ドッジボールってのはな……」
俺はルールを説明した。



「どっちぼーる!やる!」
「やりたーい!」
「やるやる!」

「じゃあみんな! じゃんけんして!」

こうして、みんなでドッジボールをした。


……ちなみに、ボールにはスラ太郎を使った。



ドッジボールを終え、泥まみれになった俺とメル。

そんな俺に、「ハヤト殿もシャワーを浴びてきなさい」と、ジェイルさんは言った。



ジェイルさんの服を借り、さらにはご飯まで頂いた。
ジェイルさんの服は少しブカブカだった。

「今日は止まっていきなさい」
と、ジェイルさんは言う。

「へ? いいんですか?」

「どうせ、服はまだ乾かないからな」
そうやってジェイルさんは、ニカッと笑った。

「ありがとうございます」
といい、俺もニカッと笑うのだった。

                   
                 \( 〇△〇  \ 三/ 〇△〇)/


「……赤鬼くん、人間たちと仲良く暮らしてください。もし、僕が……ってもう寝てるな」

俺はメルのために絵本を作り、読んであげていた。

が、もう23時なので、メルは眠ってしまったようだった。


メルを布団の上に寝かせ、俺も寝ようかなと思っていた時だった。

コンコン。
と、ドアを叩く音がした。

「はいはい」
と、ジェイルさんが扉を開くと、そこにはレヴィが立っていた。

「あ、えーと隼人……だっけ? ちょっと話がある。私の家に来てくれ、この家の向かいにある家だ」
と言うと、すぐに帰っていった。

え、今から?

「ちょっと行ってきます、ジェイルさん」
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