堕天使 ~地獄に行かずに異世界に来た~

粗品はカラシ

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episode7 堕天使 排除する?

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教会に入ったルシファーは、辺りを見渡した。

薄暗い室内。申し訳無い程度の祭壇。所々壊れている長椅子。ステンドガラスに至っては、もう何が描かれていたか判別は不可能なほど割れていた。

ルシファーは、先ほどからの違和感を感知していた。

ゼウスクソ親父の波動が微かに感じるがアケロン八大地獄一層のも感じていた。

同時に二種類の波動が感じる事はあり得ない事だった。

ルシファーが訝しがっていると奥から子供達の声が聞こえた。

「「「リリアおねえちゃん、おかえりなさい!」」」

「はい、ただいまです♪みんなは良い子にしてました?ちゃんとお義母さんシスターのお手伝いはしてましたか?」

「「「うんー♪ちゃんとしてたー♪」」」

「みんなは良い子ですね♪後でお土産がありますから、みんなで食べましょうねー♪」

「「「えへへー♪ゲティも食べられるかなー?」」」

リリアは悲しそうに一瞬顔を伏せると、いまだ訝し顔をするルシファー見た。

「ルシフェルさま、難しい顔をしてどうしたのですか?」

不安げな顔をしてリリアは訪ねた。

「んっ?何でもない。それより、その薬を弟?に投与してきなさい。あっ!ロイ、カリーナ、俺は此処で待っているから、リリアに付き添ってほしいのだが、頼めるか?」

「ああ、分かりました。子供達だけだと少し心もとないですので、儂も付き添いますじゃ」

「そうさね。リリアだけじゃ不安さね。ルシフェルさん、此処で少し待ってて下さい。後で子供達にお茶を持って来させるさね。ほれ、ほれ、みんな行くよー」

「あい、分かった。俺は此処に居るから急がなくても良いぞ」

ガヤガヤ、バタバタと奥の部屋に移動する一同

(ふぅ、行ったか?.........おい!さっきから俺に敵意を向けてる奴卑ぬひ達よ!アスモデウス色欲と同じ波動だが、お前達はアスモデウス色欲の手先か?)

ルシファーは辺りを見渡すと所々に赤い光敵意が見えた。

(.............)

(ほうー俺の問いを無視するか! 誰がアケロン地獄の王か忘れてるみたいだな? 思い出すまで少しお仕置きが必要なようだ! クックックッ♪)

ルシファーが指をパチンと鳴らすと赤い光敵意消えて消滅いった

(フン! 俺に楯突くとは愚かな奴婢達よ! 後でアスモデウス色欲にも、たっぷりとお仕置きしないとな! クックックッ♪ んんっ? まだ俺に敵意を向ける奴婢がいるなぁ! 生意気に!)

傲慢なルシファーは見下す事は好んだが、見下される事は許せなかった。

故にいまだにルシファーへ敵意を向ける赤い光を赦す筈が無い。

礼拝堂を出たルシファーは敵意を向ける赤い光を悉くお仕置き消滅して行った。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



ルシファーは各部屋を確認し赤い光敵意お仕置き消滅して回った


(後はこの部屋だけかぁ~ んっ? この場所の赤い光は他の場所よりも明るいなぁ~ アスモデウスは余程、俺にお仕置きされたいみたいだな!!! クックックッ)

ガチャ

ルシファーはドアを開け部屋に入ると、そこは赤く染まった部屋があった。

目を凝らし部屋を見渡すとリリアを初め他の人々が粗末なベットを囲んでいて、部屋に入って来たルシファーに振り向いた。

そこでルシファーが見たものは、リリアもロイもカリーナも子供達まで全ての人間の身体が赤く光っていて、ルシファーに対し敵意の感情を抱いている。

特に粗末なベットで寝ている子供がひと際、赤く光っていた。

「はへ? る、ルシフェルさま、ど、どうしたのでしゅか?」

突然、部屋に入ってきたルシファーに動揺するリリア

「んっ? リリアよ! 何を狼狽している? 何かやましい事d..「コホッ、コホッ」 ...ん?」

リリアが咳をすると赤い光が宙を舞った。

「ルシフェルさま、薬草が....薬草が効かないのですぅ....このままではゲティがぁ....ゲティがぁぁぁぁ.....ううう」

「リリアおねえちゃん、ぼくはだいじょうぶだよ。ゴホッ、ゴホッ お、おじさん? おねがいがあります。 ぼ、ぼくは、も、もう、だめです。 だから、ぼくがしんだあとは....どうか、どうか、みんなをまもってください。ゴホッ、ゴホッ」

血の気が引いた青い顔でゲティはルシファーに頭を下げた。

「な、何を言ってるの!? ゲティは良くなる! この薬草が効かないなら、もっと良い薬草をお姉ちゃんが探してくるから、諦めないで......おねがい ゴホッ ゴホッ」

「そうじゃ、諦めるのは早いのじゃ! ワシも薬草を探しに参るぞ! ゴホッ ゴホッ」

「ゴホッ、ゴホッ ゲティよ 今は無理をするでない! すこし休みなさい。」

「「「ゲティお”に”い”ち”ゃ”ん”」」」

部屋に居る人々が悲壮な顔をしている。

そこにルシファーがゲティを見つめ

「ゲティとやら、お前自身が守りたい者はお前自身で守れ それが雄の子おのこだぞ」

(つか、リリアと契約してるのに他と契約する訳ないじゃん! 面倒くさい! なんでもかんでも神々にお願い救いするから、みーんな、知らん顔しているのにね。 あっ!?ゼウスクソ親父だけは違うけどね! あいつは女神のケツばっか追いかけて本当に色ボケだよなぁ...色ボケって言えばアスモデウス色欲だよ! 生意気に俺に敵意を向けやがって! サタン憤怒じゃないけど俺も怒るよ! ムム? さっきから赤い塊がチョロチョロしやがって! 目障りな奴婢だな!)

ルシファーは怒涛の如く愚痴を思い巡らさせている時に目の端に赤い塊を捉えた。

カサッカサッカサッ

(あっ! 逃げた! こいつが元凶か? 俺から逃げられると思ってるのか? こいつは俺が直々に煉獄八層に送ってやる!)

コツコツコツ

ルシファーがドアに向かって歩き出す

「ルシフェルさま、どこに行くのですか? もう少し此処に居て貰えまs...「リリア、もう心配するな! その子は直に良くなる!」....本当に?」

ルシファーは静かに部屋から出ていくのだった。 赤い塊にお仕置きする為に.... 
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