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それから夏休みが始まるまでの間、おれは、放課後の時間を麟太郎の試験勉強につき合って過ごした。
うちの高校の編入試験は、希望者がいれば随時行われる。今回は、麟太郎が二学期からの編入を希望したため、夏休みの後半に実施されることが決まっていた。
つまり、準備にかけられる期間は1ヶ月をきっているということだ。
それまで多くの時間をサッカーに費やしてきた麟太郎の成績は、特進クラスの水準には遠く及ばない。
ただ、勝算がないこともなかった。どういうわけか、数学の成績だけはべらぼうにいいのだ。
麟太郎いわく、
「数学ってさ、ルールさえ押さえれば、あとはひたすら理詰めで処理できるから楽なんだよな。暗記がメインの文系科目より、よっぽどとっつきやすい」
いつも数学で苦労しているおれからすると、まったくもって理解不能だけれど、要は、性に合っているということだろう。
麟太郎の頭のよさは常づね感じていたものの、隣について勉強をみるようになってからは、その飲みこみの早さに驚かされるばかりだった。
最初はおれが教えていたはずなのに、応用問題を解く段階になると、あっさり立ち場が逆転してしまう。
脳みそのできの違いに複雑な気持ちを抱きながらも、アスリートのようなひたむきさで、ひとつのことに取り組む麟太郎の姿は、神々しいほどまぶしく見えた。
【あの先生と、連絡とれたぞ】
麟太郎からそのメッセージが届いたのは、夏休みに入って十日ほど経った頃のことだ。
終業式を最後に、おれたちはしばらく顔を合わせていなかった。
勉強に集中したいという理由で麟太郎は自宅にこもっていたし、おれの方も、塾の夏期講習を消化するのに忙しかった。
【ただ、向こうの仕事がかなり忙しいらしくて、指定された日時におれらが山梨まで出向くのが条件なんだけど。タマはそれでも大丈夫か?】
すべて先方の都合に合わせる、と返信しながら、「おれら」というワードに、思わず首をひねってしまった。
どうやら、麟太郎もついてくるつもりらしい。
どうしてだろう。
指定された日時は、お盆明けの平日で、編入試験の直前だ。他人の面倒に首を突っこんでいる時間なんて、1秒たりともないはずなのに。
もちろん、それ以上に気になるのは、なんの手がかりもない状態から、どうやって先生の連絡先を突き止めのかという、そのことだった。
あふれ返るおれの疑問を封じるように、麟太郎からは、そっけないほど簡潔な1文が返ってきた。
【くわしいことは当日話す】
新宿駅の中央線ホームで落ちあった麟太郎は、少しやせて見えた。
もともと無駄な肉づきのない頰のラインがさらに引き締まり、切れ長の目に浮かぶ強い光とあいまって、まるで試合に望むボクサーみたいだ。
会わなかった日々の間に、よほど根を詰めて勉強していたことがうかがい知れた。
「わざわざついて来てくれなくても、おれひとりで大丈夫なのに」
ホームに立って特急電車を待つ間におれがいうと、麟太郎は、口の端をあげて応えた。
「俺が大丈夫じゃないんだよ。どうなったか気になって悶々としてるくらいなら、ついて行ったほうが建設的だろ。もちろん、ふたりが話してる間は席を外すからさ。それに……」
いったん言葉を切ると、ちらっとおれを見おろしてから、いいにくそうに続ける。
「あの先生がどんな態度に出るかも、まだ読めねぇしな」
それでようやく、麟太郎の意図が、ぼんやりとだが見えてきた。
例の出来事が原因で、先生は、仕事を含めた生活の基盤ばかりか、それまで築いてきた社会的な信用までも一気に失っている。もう片方の当事者であるおれのことを、快く思っているとは限らない。
麟太郎は、おれが傷つけられる万が一の可能性を考えているんじゃないだろうか。
いかにも現実主義者の麟太郎らしいと思う半面、おれのわがままで大事な時期にわずらわせてしまったことを思うと、いたたまれない気持ちになった。
都心を離れていく特急の車内で、麟太郎は、先生にたどり着いた経緯をかいつまんで教えてくれた。
それによると、取っかかりになったのは、弁護士の父親に頼みこんで入手した、大学の同窓会名簿だった。
弁護士は、依頼内容によっては調査会社を使うこともあるらしい。個人情報の記載された名簿でも、合法的な入手ルートがあるのだという。
ただ、その名簿に載っていたのは、先生が在学中に住んでいたアパートの住所と、すでに解約されているスマホの番号だけで、そこからすぐに本人へたどりつくことはできなかなったそうだ。
「郵便局の転送サービスを使えば本人と直接手紙のやり取りができるけど、それじゃ時間がかかり過ぎるし、そもそも本人が登録してない可能性もあるからな」
そこで麟太郎は、先生の交友関係を当たることにした。
卒業年度と学部名を頼りに当たりをつけて、片っ端から電話をかけたのだ。
「いきなり電話したりして、怪しまれなかった?」
「そりゃもう露骨に怪しまれたっつーの。けど、ちゃんと話せば聞いてくれるひともけっこういてさ。そのうちのひとりが、いまでもたまに先生と連絡取り合ってるっていうから、メールを介して繋いでもらったんだ」
まるで雲をつかむような話だと思った。
麟太郎はなんでもないことのように話しているけれど、いったいどれだけの時間と労力を注ぎこんだのだろう。
言葉を失うおれを見ながら、麟太郎は、からりと笑っていった。
「探偵みたいで、けっこうおもしろかったぜ。こういう仕事、案外、俺に向いてんのかもな」
ただでさえ残り少ない勉強時間を削って、おれのためにこれほど手間のかかる仕事をやり遂げてくれたばかりか、それを恩にきせるでもなく、負担を感じさせない配慮までさらりとやってのけてしまう。
「ありがとう」の言葉なんかじゃ、とうてい足りない。おれは、どんな形でこの友情に報いればいいんだろう。
いまはまだ見当もつかないけれど、でもいつか、麟太郎が助けを必要とするときがきたら──そのときは、なにを置いても全力で支えよう。
麟太郎の肩越しに流れる風景を視界におさめながら、おれは、そう心に決めた。
甲府駅に降りたった瞬間、盆地特有の猛烈な暑さに襲われた。
武田信玄の銅像を横目に見ながらロータリーを通り抜け、にぎやかな大通りを南に向かって歩く。
緊張しているせいか、お互い、口数は少なかった。
先生から指定された喫茶店は、駅から5分とかからない、わかりやすい場所にあった。
年季の入った木製のドアを開けると、客のまばらな店内で、奥のテーブル席にいた男性客が片手を上げる。
その瞬間、混じりけのない懐かしさがこみあげた。
見慣れたスーツ姿ではなく、ラフなポロシャツを着ているせいかもしれない、記憶のなかにある教師然とした雰囲気は鳴りをひそめ、代わりに、よく日に焼けた純朴そうな若い男の顔が、困ったような微笑を浮かべておれを見ていた。
麟太郎は、そちらに向かって軽く一礼しただけで、手前にあるカウンターのスツールに、さっさと腰を落ち着ける。
あくまで黒子に徹するつもりらしい。
「彼が、メールをくれた葛西くんだね。目立つ生徒だったから、よくおぼえてるよ」
テーブルに着いたおれに向かって、先生は、開口いちばんそういった。
「いつのまにか、仲よくなってたんだな」
先生のまえには、アイスコーヒーの入ったグラスが置かれていた。
水とメニューを持ってきてくれた若い女性店員に、おれも同じものを注文する。
店員が去ると、先生は、まぶしそうにおれを見つめた。
「元気そうで安心したよ。玉根がどうしてるのか、ずっと気になってたから」
「おれもです。なんか、雰囲気変わりましたね」
「真っ黒になっただろう」
先生は、笑いながら片手でつるりと顔をなでた。
「こっちに帰ってから、実家の農園を手伝ってるんだ。いまは桃の最盛期だから壮絶に忙しくて、なかなか家から離れられない。ほんとうなら俺の方から出向くべきだったのに、わざわざ足を運ばせてしまって、悪かったね」
「いいんです。おれが先生に会いたいっていったんだから」
「……俺はもう、先生じゃないよ」
かげりを帯びたまなざしで、先生がいった。
「玉根には、ちゃんと謝らなきゃならないと思ってた。俺の一方的な感情に玉根を巻きこんでしまって、ほんとうに申し訳なかった」
深々と頭を下げる先生を見ても、おれは、それほど動揺しなかった。
「頭あげてください。おれ、先生から謝られるようなこと、されてないです」
先生が顔をあげたとき、計ったようなタイミングでアイスコーヒーが運ばれてきた。
店員が離れるのを待って、再び口をひらく。
「先生の一方的な感情なんかじゃないし、巻きこまれたとも思ってません。おれのこと、ナメ過ぎなんだよ、先生は」
情熱的な激しさで求めていたわけじゃない。
それでも、一緒にいれば満たされた。ここが自分の居場所なんだと自然に思えた。
いまになって、ようやくわかった。
おれは、このひとのことが、ちゃんと好きだったのだ。
「なにか、俺に話したいことがあったんじゃないのか?」
水を向けられ、おれは首を横にふった。
「たしかめたかったことの答えは、もう見つかったよ。山梨まで来て、ほんとによかった。先生が元気にしてるのもわかって、うれしかったし」
「あいかわらずだな、千年は」
と、先生が破顔した。
「自分で問いを立て、答えが見つかるまで、それをずっと手放さずに粘り強くつきあっていく。口数は多くないけど、千年の内面は、いっぱしの探求者だ」
「大事なのは問いに答えることじゃない、問いを立てることだって、先生、よくいってたよね」
「受験対策っていう名目で生徒につまらない問いばかり押しつけて、型にはまった解答を要求する側の高校教師が、いったいなにいってんだって顔して聞いてたけどな、千年は」
「おれ、そんなに生意気だった?」
「正直なんだよ。でも、そういう生徒の率直さに、まっすぐ向き合える教師は多くない。おれもダメな方だった」
「少なくとも先生は、それらしく聞こえる言葉でごまかすようなことはしなかったよ」
「不器用だからな」
「お互いにね」
目が合うと、どちらからともなく笑みがこぼれた。
「最後にひとつだけ、質問していい?」
「俺に答えられることならな」
「先生にしか答えられないんだ」
おれの返しに、先生が、ほんの少し姿勢を正した。
それを同意と受け取ったおれは、思いきって口をひらく。
「おれとああなったこと、先生は後悔してる?」
ちょっとストレートすぎただろうか。困らせてしまったかもしれない。
けれど先生は、少し考えるような間を置いてから口をひらいた。
「生徒に手を出したことは、教職者としてあるまじき行為だった。それはもう、いい訳する余地もない。俺には、教職に就く覚悟が足りなかったし、その資格もなかった。すべてを失ったことで、その事実を痛感したよ。千年のご両親や、ほかの生徒たちの信頼を裏切ったことを思うと、俺が自分の気持ちを正直に語るのは、不謹慎で厚かましい行為なんだろう。でも……」
しばらくいいよどんでから、腹を決めたように顔をあげ、まっすぐにおれを見つめた。
「ここだけの話として許されるなら、おまえにだけは伝えておきたい。千年と過ごした時間は、ほんとうに幸せだった。千年を好きになったこと、俺は少しも後悔してないよ。矛盾してると思うかもしれないが、それが俺の正直な気持ちだ」
無意識に、喉の奥から安堵の吐息がこぼれた。
「不謹慎でも厚かましくてもかまわない。おれのなかでは、先生はずっと先生のままだよ」
「千年……」
「おれも、楽しかったし幸せだった。おれを見つけてくれてありがとう、先生」
「けっこういい顔してたな、あの先生」
帰りの電車に並んで揺られながら、麟太郎が、ぽつりといった。
細身のジーンズに包まれた長い足が、座席内に収まりきらず、半ば通路にはみ出している。
「もっとしょぼくれてるとこ想像してたから、正直、ちょっと拍子抜けだった」
寒いくらいに冷房の効いた特急の車内は、平日の昼過ぎという時間帯のせいか、乗客は少ない。通路を挟んでずらりと続く二人がけのシートのうち、並んで座っているのはおれたちくらいだ。
「いまの仕事が楽しいみたい。植物相手に肉体労働するのが性に合ってるって、自分でいってた」
あの後、コーヒーを飲みながら先生と交わした会話の内容を思い返しながら、おれは応えた。
「そういやあのひと、専門は生物だったもんな」
と、麟太郎。
「なんか、教師やってた頃より生き生きしてたね」
おれの言葉に、麟太郎が、「まぁ、それもどうかと思うけどな」と、あきれた顔で軽い毒を吐く。
「なんにしろ、いまが充実してるならよかったよ。転落人生まっしぐらだったら、どうしようかと思ってた」
「先生のこと、そんなに気にかけてくれてたんだ?」
「まさか。そんなわけないだろ。俺が心配してたのは、おまえだよ」
「おれ?」
「人間、うまくいかないときは、だれかのせいにしたくなるもんだろ。おまえが逆恨みでなにかされたりしたら、たまんねぇからな」
やっぱり。だから、ついてきてくれたのだ。
「おまえって、頭はきれるけど、腕力は全然あてにならないし」
「悪かったな。どうせおれは、へなちょこだよ」
いい返しながら、思わず笑ってしまう。
つられたように笑う麟太郎に向かって、おれはいった。
「いろいろありがとう。おかげで、気持ちにけりがつけられた」
「ならよかった。次は俺の番だな」
明るく応じたかと思ったら、麟太郎は、ふいに情けない声をあげた。
「あ~、それにしても腹へった。せっかく山梨まで行ったんだから、昼めしくらい食わせろよ」
「いや、だって、試験本番はあさってだろ。早く帰って勉強しないとマズイじゃん。電車の時間も迫ってたしさ」
図らずも、大事な時期に多くの時間を奪ってしまった後ろめたさから、昼食を食べて帰ろうと主張する麟太郎を制したのは、たしかにおれだ。
でも、それならせめて車内で食べられる弁当くらい買ってくればよかったと思う。いまさらだけど。
「そういやタマ、あの先生から、桃もらってたよな」
おれが返事をするより早く、麟太郎は背中をかがめて、座席の下に置いてあったビニール袋から、大ぶりの桃を取り出した。
「え、まさかここで食べるつもり?ナイフなんて持ってないよ」
「皮ごと食えば問題ないだろ」
あ然とするおれを尻目に、麟太郎は、片手で桃をつかむと、豪快にかぶりつく。
まるでりんごをかじったような、サクッと軽い音がした。
『硬いタイプで水分は少ないけど、そのぶん甘みが強い品種なんだ』
帰りぎわに袋を渡されたときの、先生の声がよみがえる。
『千年に食べてほしくて、今朝、収穫したのを持ってきた。葛西くんにも、あとで分けてあげな』
「甘っ。めちゃくちゃうまいな、これ」
子どものような歓声をあげる麟太郎に、思わず頰がゆるんでしまう。
『もしかして、千年はいま、葛西くんのことが好きなのかな』
「そういえば、たしかめたいことがあるとかいってたけど、そっちはうまくいったのか?」
あっというまに平らげた桃の種を、おれが渡したティッシュでくるみながら、麟太郎がたずねる。
「うん。すっきりできた。麟のおかげ」
「ふぅん」
釈然としない顔つきで、麟太郎が相づちを打つ。それでも無理に掘り下げてこないところが、いかにも麟太郎らしい。
『好きだよ』
あのとき迷わず答えられたのは、先生と過ごした時間や気持ちに名前をつけて、ちゃんと終わりにできたからだ。
『そうか……よかったな、千年。俺がいうのもなんだけど、幸せになるんだぞ』
『ありがとう。先生もね』
おれはいま、麟太郎に恋をしている。
それを知るきっかけをくれたのは、ほかでもない、麟太郎自身だった。
車窓を流れる風景は、いつのまにか甲府の街並みから、山あいの深い緑に変わっている。
行きの車内では、景色を楽しむ余裕なんてなかったのに、こうしていると、なんだか旅行にきているみたいだ。
このまま、麟太郎とふたりで知らない街へ行ってしまえたら……。
ふと、そんな願望にとらわれた。
新宿駅に着いてしまえば、ノイズにあふれた日常へ戻ってしまう。麟太郎との間にどんな不純物も介在しない、いまのこの時間がずっと続けばいいのに。
「タマ」
呼ばれて窓から顔を離すと、思いつめたようなまなざしで、麟太郎が、おれをじっと見つめていた。
「どうしたんだよ、怖い顔して」
「……あのさ、俺が無事に編入できたら」
麟太郎は言葉をきると、勢いをつけるように、深く息を吸いこむ。
いったん息を止め、なにかいいかけてから、思い直したように口を閉じた。
いったい、なにをいおうとしたんだろう。
そこまでいい出しにくい悩みごとでもあるんだろうか。
思わずまじまじ見つめていると、麟太郎が、気まずそうに視線をそらした。
「おまえの、その目」
「目?」
「透明感が半端なくて、吸いこまれそうになる」
「あぁ……おれ、生まれつき色素が薄いみたいだから」
おれの困惑が伝わったのか、麟太郎は片手で顔を覆って天井をあおいだ。
「なにキモいこといってんだろうな、俺。悪い。いま俺がいったこと、ぜんぶ忘れてくれ」
珍しく動揺した様子で早口にそういうと、麟太郎は、通路の向こうに視線を定め、それきり口をつぐんでしまった。
編入試験を全科目ノーミスでクリアした麟太郎は、休み明けから特進クラスへ籍を移した。
難易度の高い編入試験で満点合格者が出たのは、学校始まって以来の奇跡的な快挙だという。それを物語るように、しばらくは、校内がその話題で持ちきりだった。
麟太郎に最初の彼女ができたのは、それからまもなくのことだ。
それまで、のらりくらりと女子からの告白を断り続けていた麟太郎が、急に態度を変えたことに、おれは激しい違和感をおぼえた。
「どういう風の吹き回しだよ。彼女のこと、ほんとに好きなのか?」
問いつめるおれに、麟太郎は笑いながら、軽い調子で応えた。
「向こうがつき合ってほしいっていってんだから、べつに断る理由はないだろ。ものは試しっていうくらいだし、つき合ってるうちに好きになることだってあるんじゃねぇの」
結局、その彼女との関係は数ヶ月で終わりを迎え、別れたという噂が消えないうちに、麟太郎には、またべつの彼女ができていた。
そんなことを繰り返す麟太郎に、いらだちや失望をおぼえながらも、おれはいつしか口を出すこともなくなっていた。
うちの高校の編入試験は、希望者がいれば随時行われる。今回は、麟太郎が二学期からの編入を希望したため、夏休みの後半に実施されることが決まっていた。
つまり、準備にかけられる期間は1ヶ月をきっているということだ。
それまで多くの時間をサッカーに費やしてきた麟太郎の成績は、特進クラスの水準には遠く及ばない。
ただ、勝算がないこともなかった。どういうわけか、数学の成績だけはべらぼうにいいのだ。
麟太郎いわく、
「数学ってさ、ルールさえ押さえれば、あとはひたすら理詰めで処理できるから楽なんだよな。暗記がメインの文系科目より、よっぽどとっつきやすい」
いつも数学で苦労しているおれからすると、まったくもって理解不能だけれど、要は、性に合っているということだろう。
麟太郎の頭のよさは常づね感じていたものの、隣について勉強をみるようになってからは、その飲みこみの早さに驚かされるばかりだった。
最初はおれが教えていたはずなのに、応用問題を解く段階になると、あっさり立ち場が逆転してしまう。
脳みそのできの違いに複雑な気持ちを抱きながらも、アスリートのようなひたむきさで、ひとつのことに取り組む麟太郎の姿は、神々しいほどまぶしく見えた。
【あの先生と、連絡とれたぞ】
麟太郎からそのメッセージが届いたのは、夏休みに入って十日ほど経った頃のことだ。
終業式を最後に、おれたちはしばらく顔を合わせていなかった。
勉強に集中したいという理由で麟太郎は自宅にこもっていたし、おれの方も、塾の夏期講習を消化するのに忙しかった。
【ただ、向こうの仕事がかなり忙しいらしくて、指定された日時におれらが山梨まで出向くのが条件なんだけど。タマはそれでも大丈夫か?】
すべて先方の都合に合わせる、と返信しながら、「おれら」というワードに、思わず首をひねってしまった。
どうやら、麟太郎もついてくるつもりらしい。
どうしてだろう。
指定された日時は、お盆明けの平日で、編入試験の直前だ。他人の面倒に首を突っこんでいる時間なんて、1秒たりともないはずなのに。
もちろん、それ以上に気になるのは、なんの手がかりもない状態から、どうやって先生の連絡先を突き止めのかという、そのことだった。
あふれ返るおれの疑問を封じるように、麟太郎からは、そっけないほど簡潔な1文が返ってきた。
【くわしいことは当日話す】
新宿駅の中央線ホームで落ちあった麟太郎は、少しやせて見えた。
もともと無駄な肉づきのない頰のラインがさらに引き締まり、切れ長の目に浮かぶ強い光とあいまって、まるで試合に望むボクサーみたいだ。
会わなかった日々の間に、よほど根を詰めて勉強していたことがうかがい知れた。
「わざわざついて来てくれなくても、おれひとりで大丈夫なのに」
ホームに立って特急電車を待つ間におれがいうと、麟太郎は、口の端をあげて応えた。
「俺が大丈夫じゃないんだよ。どうなったか気になって悶々としてるくらいなら、ついて行ったほうが建設的だろ。もちろん、ふたりが話してる間は席を外すからさ。それに……」
いったん言葉を切ると、ちらっとおれを見おろしてから、いいにくそうに続ける。
「あの先生がどんな態度に出るかも、まだ読めねぇしな」
それでようやく、麟太郎の意図が、ぼんやりとだが見えてきた。
例の出来事が原因で、先生は、仕事を含めた生活の基盤ばかりか、それまで築いてきた社会的な信用までも一気に失っている。もう片方の当事者であるおれのことを、快く思っているとは限らない。
麟太郎は、おれが傷つけられる万が一の可能性を考えているんじゃないだろうか。
いかにも現実主義者の麟太郎らしいと思う半面、おれのわがままで大事な時期にわずらわせてしまったことを思うと、いたたまれない気持ちになった。
都心を離れていく特急の車内で、麟太郎は、先生にたどり着いた経緯をかいつまんで教えてくれた。
それによると、取っかかりになったのは、弁護士の父親に頼みこんで入手した、大学の同窓会名簿だった。
弁護士は、依頼内容によっては調査会社を使うこともあるらしい。個人情報の記載された名簿でも、合法的な入手ルートがあるのだという。
ただ、その名簿に載っていたのは、先生が在学中に住んでいたアパートの住所と、すでに解約されているスマホの番号だけで、そこからすぐに本人へたどりつくことはできなかなったそうだ。
「郵便局の転送サービスを使えば本人と直接手紙のやり取りができるけど、それじゃ時間がかかり過ぎるし、そもそも本人が登録してない可能性もあるからな」
そこで麟太郎は、先生の交友関係を当たることにした。
卒業年度と学部名を頼りに当たりをつけて、片っ端から電話をかけたのだ。
「いきなり電話したりして、怪しまれなかった?」
「そりゃもう露骨に怪しまれたっつーの。けど、ちゃんと話せば聞いてくれるひともけっこういてさ。そのうちのひとりが、いまでもたまに先生と連絡取り合ってるっていうから、メールを介して繋いでもらったんだ」
まるで雲をつかむような話だと思った。
麟太郎はなんでもないことのように話しているけれど、いったいどれだけの時間と労力を注ぎこんだのだろう。
言葉を失うおれを見ながら、麟太郎は、からりと笑っていった。
「探偵みたいで、けっこうおもしろかったぜ。こういう仕事、案外、俺に向いてんのかもな」
ただでさえ残り少ない勉強時間を削って、おれのためにこれほど手間のかかる仕事をやり遂げてくれたばかりか、それを恩にきせるでもなく、負担を感じさせない配慮までさらりとやってのけてしまう。
「ありがとう」の言葉なんかじゃ、とうてい足りない。おれは、どんな形でこの友情に報いればいいんだろう。
いまはまだ見当もつかないけれど、でもいつか、麟太郎が助けを必要とするときがきたら──そのときは、なにを置いても全力で支えよう。
麟太郎の肩越しに流れる風景を視界におさめながら、おれは、そう心に決めた。
甲府駅に降りたった瞬間、盆地特有の猛烈な暑さに襲われた。
武田信玄の銅像を横目に見ながらロータリーを通り抜け、にぎやかな大通りを南に向かって歩く。
緊張しているせいか、お互い、口数は少なかった。
先生から指定された喫茶店は、駅から5分とかからない、わかりやすい場所にあった。
年季の入った木製のドアを開けると、客のまばらな店内で、奥のテーブル席にいた男性客が片手を上げる。
その瞬間、混じりけのない懐かしさがこみあげた。
見慣れたスーツ姿ではなく、ラフなポロシャツを着ているせいかもしれない、記憶のなかにある教師然とした雰囲気は鳴りをひそめ、代わりに、よく日に焼けた純朴そうな若い男の顔が、困ったような微笑を浮かべておれを見ていた。
麟太郎は、そちらに向かって軽く一礼しただけで、手前にあるカウンターのスツールに、さっさと腰を落ち着ける。
あくまで黒子に徹するつもりらしい。
「彼が、メールをくれた葛西くんだね。目立つ生徒だったから、よくおぼえてるよ」
テーブルに着いたおれに向かって、先生は、開口いちばんそういった。
「いつのまにか、仲よくなってたんだな」
先生のまえには、アイスコーヒーの入ったグラスが置かれていた。
水とメニューを持ってきてくれた若い女性店員に、おれも同じものを注文する。
店員が去ると、先生は、まぶしそうにおれを見つめた。
「元気そうで安心したよ。玉根がどうしてるのか、ずっと気になってたから」
「おれもです。なんか、雰囲気変わりましたね」
「真っ黒になっただろう」
先生は、笑いながら片手でつるりと顔をなでた。
「こっちに帰ってから、実家の農園を手伝ってるんだ。いまは桃の最盛期だから壮絶に忙しくて、なかなか家から離れられない。ほんとうなら俺の方から出向くべきだったのに、わざわざ足を運ばせてしまって、悪かったね」
「いいんです。おれが先生に会いたいっていったんだから」
「……俺はもう、先生じゃないよ」
かげりを帯びたまなざしで、先生がいった。
「玉根には、ちゃんと謝らなきゃならないと思ってた。俺の一方的な感情に玉根を巻きこんでしまって、ほんとうに申し訳なかった」
深々と頭を下げる先生を見ても、おれは、それほど動揺しなかった。
「頭あげてください。おれ、先生から謝られるようなこと、されてないです」
先生が顔をあげたとき、計ったようなタイミングでアイスコーヒーが運ばれてきた。
店員が離れるのを待って、再び口をひらく。
「先生の一方的な感情なんかじゃないし、巻きこまれたとも思ってません。おれのこと、ナメ過ぎなんだよ、先生は」
情熱的な激しさで求めていたわけじゃない。
それでも、一緒にいれば満たされた。ここが自分の居場所なんだと自然に思えた。
いまになって、ようやくわかった。
おれは、このひとのことが、ちゃんと好きだったのだ。
「なにか、俺に話したいことがあったんじゃないのか?」
水を向けられ、おれは首を横にふった。
「たしかめたかったことの答えは、もう見つかったよ。山梨まで来て、ほんとによかった。先生が元気にしてるのもわかって、うれしかったし」
「あいかわらずだな、千年は」
と、先生が破顔した。
「自分で問いを立て、答えが見つかるまで、それをずっと手放さずに粘り強くつきあっていく。口数は多くないけど、千年の内面は、いっぱしの探求者だ」
「大事なのは問いに答えることじゃない、問いを立てることだって、先生、よくいってたよね」
「受験対策っていう名目で生徒につまらない問いばかり押しつけて、型にはまった解答を要求する側の高校教師が、いったいなにいってんだって顔して聞いてたけどな、千年は」
「おれ、そんなに生意気だった?」
「正直なんだよ。でも、そういう生徒の率直さに、まっすぐ向き合える教師は多くない。おれもダメな方だった」
「少なくとも先生は、それらしく聞こえる言葉でごまかすようなことはしなかったよ」
「不器用だからな」
「お互いにね」
目が合うと、どちらからともなく笑みがこぼれた。
「最後にひとつだけ、質問していい?」
「俺に答えられることならな」
「先生にしか答えられないんだ」
おれの返しに、先生が、ほんの少し姿勢を正した。
それを同意と受け取ったおれは、思いきって口をひらく。
「おれとああなったこと、先生は後悔してる?」
ちょっとストレートすぎただろうか。困らせてしまったかもしれない。
けれど先生は、少し考えるような間を置いてから口をひらいた。
「生徒に手を出したことは、教職者としてあるまじき行為だった。それはもう、いい訳する余地もない。俺には、教職に就く覚悟が足りなかったし、その資格もなかった。すべてを失ったことで、その事実を痛感したよ。千年のご両親や、ほかの生徒たちの信頼を裏切ったことを思うと、俺が自分の気持ちを正直に語るのは、不謹慎で厚かましい行為なんだろう。でも……」
しばらくいいよどんでから、腹を決めたように顔をあげ、まっすぐにおれを見つめた。
「ここだけの話として許されるなら、おまえにだけは伝えておきたい。千年と過ごした時間は、ほんとうに幸せだった。千年を好きになったこと、俺は少しも後悔してないよ。矛盾してると思うかもしれないが、それが俺の正直な気持ちだ」
無意識に、喉の奥から安堵の吐息がこぼれた。
「不謹慎でも厚かましくてもかまわない。おれのなかでは、先生はずっと先生のままだよ」
「千年……」
「おれも、楽しかったし幸せだった。おれを見つけてくれてありがとう、先生」
「けっこういい顔してたな、あの先生」
帰りの電車に並んで揺られながら、麟太郎が、ぽつりといった。
細身のジーンズに包まれた長い足が、座席内に収まりきらず、半ば通路にはみ出している。
「もっとしょぼくれてるとこ想像してたから、正直、ちょっと拍子抜けだった」
寒いくらいに冷房の効いた特急の車内は、平日の昼過ぎという時間帯のせいか、乗客は少ない。通路を挟んでずらりと続く二人がけのシートのうち、並んで座っているのはおれたちくらいだ。
「いまの仕事が楽しいみたい。植物相手に肉体労働するのが性に合ってるって、自分でいってた」
あの後、コーヒーを飲みながら先生と交わした会話の内容を思い返しながら、おれは応えた。
「そういやあのひと、専門は生物だったもんな」
と、麟太郎。
「なんか、教師やってた頃より生き生きしてたね」
おれの言葉に、麟太郎が、「まぁ、それもどうかと思うけどな」と、あきれた顔で軽い毒を吐く。
「なんにしろ、いまが充実してるならよかったよ。転落人生まっしぐらだったら、どうしようかと思ってた」
「先生のこと、そんなに気にかけてくれてたんだ?」
「まさか。そんなわけないだろ。俺が心配してたのは、おまえだよ」
「おれ?」
「人間、うまくいかないときは、だれかのせいにしたくなるもんだろ。おまえが逆恨みでなにかされたりしたら、たまんねぇからな」
やっぱり。だから、ついてきてくれたのだ。
「おまえって、頭はきれるけど、腕力は全然あてにならないし」
「悪かったな。どうせおれは、へなちょこだよ」
いい返しながら、思わず笑ってしまう。
つられたように笑う麟太郎に向かって、おれはいった。
「いろいろありがとう。おかげで、気持ちにけりがつけられた」
「ならよかった。次は俺の番だな」
明るく応じたかと思ったら、麟太郎は、ふいに情けない声をあげた。
「あ~、それにしても腹へった。せっかく山梨まで行ったんだから、昼めしくらい食わせろよ」
「いや、だって、試験本番はあさってだろ。早く帰って勉強しないとマズイじゃん。電車の時間も迫ってたしさ」
図らずも、大事な時期に多くの時間を奪ってしまった後ろめたさから、昼食を食べて帰ろうと主張する麟太郎を制したのは、たしかにおれだ。
でも、それならせめて車内で食べられる弁当くらい買ってくればよかったと思う。いまさらだけど。
「そういやタマ、あの先生から、桃もらってたよな」
おれが返事をするより早く、麟太郎は背中をかがめて、座席の下に置いてあったビニール袋から、大ぶりの桃を取り出した。
「え、まさかここで食べるつもり?ナイフなんて持ってないよ」
「皮ごと食えば問題ないだろ」
あ然とするおれを尻目に、麟太郎は、片手で桃をつかむと、豪快にかぶりつく。
まるでりんごをかじったような、サクッと軽い音がした。
『硬いタイプで水分は少ないけど、そのぶん甘みが強い品種なんだ』
帰りぎわに袋を渡されたときの、先生の声がよみがえる。
『千年に食べてほしくて、今朝、収穫したのを持ってきた。葛西くんにも、あとで分けてあげな』
「甘っ。めちゃくちゃうまいな、これ」
子どものような歓声をあげる麟太郎に、思わず頰がゆるんでしまう。
『もしかして、千年はいま、葛西くんのことが好きなのかな』
「そういえば、たしかめたいことがあるとかいってたけど、そっちはうまくいったのか?」
あっというまに平らげた桃の種を、おれが渡したティッシュでくるみながら、麟太郎がたずねる。
「うん。すっきりできた。麟のおかげ」
「ふぅん」
釈然としない顔つきで、麟太郎が相づちを打つ。それでも無理に掘り下げてこないところが、いかにも麟太郎らしい。
『好きだよ』
あのとき迷わず答えられたのは、先生と過ごした時間や気持ちに名前をつけて、ちゃんと終わりにできたからだ。
『そうか……よかったな、千年。俺がいうのもなんだけど、幸せになるんだぞ』
『ありがとう。先生もね』
おれはいま、麟太郎に恋をしている。
それを知るきっかけをくれたのは、ほかでもない、麟太郎自身だった。
車窓を流れる風景は、いつのまにか甲府の街並みから、山あいの深い緑に変わっている。
行きの車内では、景色を楽しむ余裕なんてなかったのに、こうしていると、なんだか旅行にきているみたいだ。
このまま、麟太郎とふたりで知らない街へ行ってしまえたら……。
ふと、そんな願望にとらわれた。
新宿駅に着いてしまえば、ノイズにあふれた日常へ戻ってしまう。麟太郎との間にどんな不純物も介在しない、いまのこの時間がずっと続けばいいのに。
「タマ」
呼ばれて窓から顔を離すと、思いつめたようなまなざしで、麟太郎が、おれをじっと見つめていた。
「どうしたんだよ、怖い顔して」
「……あのさ、俺が無事に編入できたら」
麟太郎は言葉をきると、勢いをつけるように、深く息を吸いこむ。
いったん息を止め、なにかいいかけてから、思い直したように口を閉じた。
いったい、なにをいおうとしたんだろう。
そこまでいい出しにくい悩みごとでもあるんだろうか。
思わずまじまじ見つめていると、麟太郎が、気まずそうに視線をそらした。
「おまえの、その目」
「目?」
「透明感が半端なくて、吸いこまれそうになる」
「あぁ……おれ、生まれつき色素が薄いみたいだから」
おれの困惑が伝わったのか、麟太郎は片手で顔を覆って天井をあおいだ。
「なにキモいこといってんだろうな、俺。悪い。いま俺がいったこと、ぜんぶ忘れてくれ」
珍しく動揺した様子で早口にそういうと、麟太郎は、通路の向こうに視線を定め、それきり口をつぐんでしまった。
編入試験を全科目ノーミスでクリアした麟太郎は、休み明けから特進クラスへ籍を移した。
難易度の高い編入試験で満点合格者が出たのは、学校始まって以来の奇跡的な快挙だという。それを物語るように、しばらくは、校内がその話題で持ちきりだった。
麟太郎に最初の彼女ができたのは、それからまもなくのことだ。
それまで、のらりくらりと女子からの告白を断り続けていた麟太郎が、急に態度を変えたことに、おれは激しい違和感をおぼえた。
「どういう風の吹き回しだよ。彼女のこと、ほんとに好きなのか?」
問いつめるおれに、麟太郎は笑いながら、軽い調子で応えた。
「向こうがつき合ってほしいっていってんだから、べつに断る理由はないだろ。ものは試しっていうくらいだし、つき合ってるうちに好きになることだってあるんじゃねぇの」
結局、その彼女との関係は数ヶ月で終わりを迎え、別れたという噂が消えないうちに、麟太郎には、またべつの彼女ができていた。
そんなことを繰り返す麟太郎に、いらだちや失望をおぼえながらも、おれはいつしか口を出すこともなくなっていた。
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