聞き違えて妙

北河 悠然

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逮捕

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降谷町、下町の情緒溢れるとてもいいところだ。
のんびりとしたこの情景が来る人の望郷心をつついてくる。


ただ今日は、交番の方が珍しく騒がしい。

「援助交際はダメだよー君、しかも2度目でしょ?」

馴染みの警察官が真吾の運転免許証を片手に言った

「だぁもう、違いますって。円光なんてしてねぇよ…彼女は俺の雇い主で、俺がその雇われモンみたいなもんなんだって。」

頭をかいたのちに分かりやすく項垂れる真吾。
毎度のことのようでやれやれといった模様である。

「じゃあ社員証か契約書類の類は?」

「スピリチュアルなものでマユツバもんだからって理由で申請通ってないからそういったモンは無いんだよ。だから現金手渡しで仕事を受けて、それを雇い主の彼女と山分けするって寸法なわけよ。」

「それはそれで違法だよね?」

「う…でも、依頼人の全面協力の下で行ってるれっきとした仕事だから大丈夫だよ。」

「それでもお金を扱っての取引を行う以上は法律に従ってもらわないとねぇ。しかも仕事なんでしょ?」

「…はぃ」

こうなるのも仕方がない。
真吾は顔は強面、髪は金髪、おまけに鼻ピアスといった黒さが溢れた見た目である。

「どんな仕事してんの?」

「俺は霊感がヤバめだから?見えるだけじゃなく、ある程度の距離からなら感じることもできるわけ。しかも、それがやべぇやつかまともなやつかも分かる。んで、やばいのだったら相棒彼女に頼んで退治するわけなのよ。」

「霊退治をしていると?」

怪訝な表情をしつつ尋ねてくる警察官

「そう」

出来る限りの素直な表情を向ける真吾

「ふーーん…」

ものすごく不服そうな顔でこちらを伺う。

「信じてくださいよ~俺は円光なんてしてねぇんだから…ん?」

真吾はふと交番前を通った人に目を止めた

見覚えのある顔だ

昌也だ、大学の同級だったからよく覚えてる。
学部も違った筈だが、何故だがよく関わりがあったような気がする。

しかし妙だ、ヤケに窶れている。

ドアのガラス越しに目があった、その眼に生気がない。

アイツが立ち止まった、声をかけてくる前にこちらから声をかけてやろう。

俺はドア越しのアイツに尋ねた
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