聞き違えて妙

北河 悠然

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理解

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ガタガタガタ…
ギギ…ギギキ…

コンクリートでできた交番なのに軋む音が響く

次第に空気が重く、硬くなってゆくのを3人は感じていた

「おいおい、マジでやべえやつじゃねぇか!」

焦りまじりので叫ぶ真吾

「だから俺は憑けられてるって言ったろうが!」

「憑けられてるってそっちかよ!!」

「テメェ霊視者見るのが仕事なんだろうが!憑けられてるっつったら霊関連コレしかねぇだろが!それに大学の頃からずっっと霊関係で相談してきたヤツなんだからいい加減察しろバカ!」

堰を切ったように言い返す昌也

ガタガタタタタ…

音が止んだ

「止んだ?」

「止んだね…」

「ま、まだいるんじゃないのか?君の事情は良く分かったから、その霊退治できる娘を呼んでくれるかい?」

怯えながら真吾に言葉を投げかける警察官

「その前にちょっとだけ様子を見てみようぜ、通っただけかもしれねぇし」

「その無邪気な好奇心は要らない、それだけはやめよう真吾」

ガララ…

勝手にドアを開ける真吾

「おーい真吾ぉぉー!!!」
「やめてくれえぇーー!!」

必死に叫ぶ二人

「…ほらいねえじゃん、違うやつじゃねぇの?」

確かにドアの前に幽霊らしきものはいない

「ホントだ…いない」

真吾に続き恐る恐る外へ出る二人

「ありゃビル風さ、街じゃよくある事だろ」

「はあぁ…よかったぁぁ…」

安堵する二人

「大体なマジでやべえやつはあんな感じで派手にはやってこねぇの」

しれっとした様子で言う真吾

「ついさっきコレはマジでやべえやつだとか言ってたヤツはどこのだれかな?」

「う…まあ?マジでやべえやつは大概静かながらに来…る…」

急に表情が強張る真吾

「ど、どうしたんだよ…マジでそういうのはやめてくれよ。冗談でもゆるさねぇぞ」

ムッとした昌也

「あー…今度は本当にやべえかも…二人とも、後ろ」

ゆっくりと振り返るふたり
額には脂汗がびっしりとこびりついている

幽霊がいた、というよりはハッキリしてるからバケモンというのが正解か。とにかくソレがいた。

髪は背丈ほどに長く、目は右目だけ異常にデカい。バレボールくらいはあろうか。
背丈自体もめちゃめちゃ高くて3メートル程ある。

真吾は震える唇でなんとか言葉を紡ぎ出した

「これは管轄外ですか?」
 
同じく警察官も掠れるような声で

「管轄外だな」

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