崖下で謎の美形アルファを拾ってしまった魔術師オメガさん【オメガバース】

さか【傘路さか】

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 脚の痛みがすっかり無くなると、男は失った体力を戻すべく身体を鍛えるようになった。いつの間にか、家事分担はほぼ向こうである。

 記憶を失った事については進捗なし。会話にて様々な話題を振ってはみるのだが、最近は俺も研究に打ち込む時間が増えてきた。

 三人になった実験小屋は以前よりも騒がしく、時おり声が止むと、かえって周囲を寂しくさせるのだった。

「青いの。今日、外を歩いてみないか?」

 相手に用意してもらった朝食の場で、俺はそう提案した。今朝はパンと半熟卵、早朝から煮込まれてくたくたになったスープが用意されている。

 男の料理の腕は、めきめきと上がるばかりだ。

「この家の敷地外、ってこと?」

「そうだ。……とはいえ、急に長時間歩くのも脚を痛めそうだし、近くにある原っぱまで」

「お弁当とか持ってこうか? 僕、準備するよ」

「あー。じゃあ昼前に出るようにするか」

 男は嬉しそうに承諾し、朝食が終わると早速、仕込みを始めていた。俺はいったん実験室に戻り、短時間で終わる試験だけを進める。

 昼近くになると、扉の奥から声が掛かった。

「コノシェ。お弁当できたよ」

「おう、行く」

 実験器具を停め、軽く片付けをして部屋を出た。男は俺の姿を見ると、ぱっと嬉しげな表情を浮かべる。

 向こうは準備を終えており、俺は追加で準備する必要もない。玄関で靴を履いていると、ぴょん、と肩に妖精が乗った。

「妖精も来るのか?」

『べんとうをふたりじめはよくない』

 眼鏡を掛けて見ると、その頬はつまみ食いで汚れている。弁当を用意している人間に纏わり付いてお零れをせしめたのだろう。

 指を伸ばして小さい頬を拭ってやり、ぴん、とその額を弾いた。

「青いの。こいつを甘やかしたら碌なことにならねえぞ」

「うーん。小さい子に強請られると弱いんだよね」

「お前は誰に強請られても同じだろ」

 靴の具合を確認し、山歩き用の鞄を背負う。男は拾った日に傷ついていた靴を洗って補修しており、問題なさそうに履いていた。

 実験小屋の敷地を出ると、結界を閉じて他者が入れないようにする。

 丘までの道は山道とはいえ木が少なく、足元も踏み固められている。道順も分かりやすく、山中での遭難も避けられる絶好のお散歩道だ。

 自然の音を聞きながら、意識してゆっくりと歩く。ちらちらと男を見るが、辛そうな様子はなかった。

 逆に、興味深そうに木々を眺めている。

「木が珍しいのか?」

「何だろう。珍しい、っていうより、好き、かも」

 木々が好き、という意見を聞くと、人の多い街も見せてみたくなる。もう少し経ったら、山を下り、人気のある土地へ行ってみるべきだろうか。

 道が途切れ、小さな小川に丸太で掛かった橋へと辿り着く。飛び越せば辿り着く程度の川幅、足首ほどの深さしかないが、男は律儀に丸太を通っていた。

 俺は助走を付け、反対側まで飛び移る。

「なんか、こう。これも楽しい、って感じ」

「あんた、歩き回るの好きだったのかもな」

「かもね」

 男は話をそこで打ち切り、鳥の鳴き声について問いかけてくる。そういえば時折、こうやって素性を探ろうとする言葉を切り上げられることがある。

 悪意を持ってそうしている、ようには見えないが、単純に意図が読めなかった。

 軽く息が上がる程度の運動をして、二人で丘に辿り着く。座るのに適した草原と、中央あたりに大きな黒い石が鎮座している。

 男は石を見つけると、興味を持ったのかすぐに歩み寄る。

「あの石。なに?」

「自国の守護神が降り立ったことのある場所なんだと」

「え? そんな重要な場所なの!?」

「うん。つっても基本的にはただの原っぱで、偶に神の雷が近辺に落ちる、って事があるくらいだな。あと、神殿との間で、あの石を不用意に動かすな、って覚書が残ってる」

 男は石を眺め、何やら祈りを捧げている。仕草は慣れた者のそれで、記憶を失って尚、身体に染み付いているほど信心深い質であったことが窺えた。

 土地を管理しているとはいえ、神をいてもいなくてもいい、と考えている俺のような人間とは大違いだった。

 祈りを終えると、石から少し離れた場所で食事にしようと提案される。木陰を選び、持参した敷布を広げた。

 二人で布の上に座ると、妖精も肩から飛び降り、円になるように卓を囲む。

「お弁当は色々作ってみたんだ。こっちのパンは鶏肉を揚げて挟んだやつで、こっちは燻製肉と卵焼き。こっちは────」

 色とりどりの弁当の中身を説明してくれるのだが、あまりにも美味しそうで言葉は入ってこなかった。妖精も同様に、料理ばかりを見つめていた。

 男は持参した木椀に水筒からスープを注ぎ、俺に手渡してくれる。

「食べよっか」

「おう。美味そう」

 お弁当だけあってどの品も食べやすいように作られており、普段よりものんびりとした食事になった。

 妖精もたくさん食べたいと主張し、男の手ずからパンを割ってもらっている。

「どっちが居候なんだか……」

「コノシェもこれ食べる?」

 男は手に持っていた調理パンを二つに割ると、俺の口元に差し出してくる。アルファはもうちょっと人に対して好き嫌いの感覚が強い印象だったが、この男に関しては博愛に見えてくるほどだ。

 あ、と口を開け、美味しそうな料理を口に突っ込んでもらう。

「うんまい。……どんどん料理上手くなっていくな。最初の頃は調理器具をおっかなびっくり握ってたのに」

「うん。何だろ。本当に経験がなかったと思うんだけど……やってみたら出来るものだね」

 ペンだこはある、料理の経験はない。これだけ見れば裕福な家庭の出のように思えるが、拾った時に着ていた服は、高価なものには見えなかった。

 男は空を見上げ、風にその艶やかな赤毛を靡かせる。こちらを見ると、その綺麗な顔立ちで微笑まれた。

「誰にでもそんな顔すんなよ。妙な輩が寄ってくるぞ」

「…………顔?」

「綺麗な顔をしてるんだから、愛嬌を振りまく相手は選べって話」

「うーん。僕はコノシェに愛嬌を振りまきたいよ?」

 顔を近づけられ、綺麗な圧が掛けられる。無意識に背が逃げを打った。

「俺に振りまいてどうすんの」

「……ふふ。コノシェは番候補っているの? お見合い相手とかさ」

「別に、……いない。いたらこんな山中に籠もるなんて許されねえよ」

 男は不思議そうに、俺の顔を見下ろす。

 身長はオメガにしてはある方なのだが、長身のアルファを相手にすれば身長差も体格差も歴然としている。

 相手の指が伸び、俺の頬を撫でて離れた。

「────世の中のアルファは、君を見つけられなかったんだね」

 浮かんだ笑みは、日差しの中とは真反対に昏かった。同時に放たれた圧が、じっとりと厭な汗を浮かせる。

 終始、和やかなお出かけだった。筈なのだが、妙にその言葉が印象に残った。













 風呂上がり、もう寝るばかりといった時間のことだ。居間で娯楽小説を捲っていると、廊下から足音が響き、『青いの』が部屋に入ってくる。

 彼は眉を下げ、俺に対して手招きをした。

「ちょっと、相談してもいい?」

「なんだ」

 導かれたのは、相手が使っている客間だった。布団類が下ろされており、木造りの寝台は素のままになっている。

 男が指さした場所には、大きく亀裂が走っていた。

「寝る準備をしていた時、腰掛けたらミシ、って音がして……」

「これ、もっと体重をかけたらぽっきりいきそうだな」

「やっぱりそうだよね。使わないでおくよ」

 男も同じ考えだったようだ。せっかく生命の危機から脱したのに寝台が割れて頭を打てば元も子もない。

「明日から補修するか。手頃な木を切ってきて」

「そうだね。今日は居間で寝ようかな」

 毛布を運ぼうとする男に、俺はつい口を開いてしまう。

「俺の部屋くる? 二人くらい寝られると思うけど」

「ああ。あの寝心地のいい寝台かぁ……」

 男は毛布を抱えたまま廊下に出ると、俺の寝室へ向かい始める。どうやら初日の寝心地が良かったようだ。

 言ってくれれば客間の古い寝台と交換したのに、悪いことをしてしまった。寝室に辿り着くと、彼は扉を開け、持ち込んだ毛布を寝台へと載せる。

「俺もそろそろ寝るかな。暖炉の火を落としてくる」

 いちど席を外し、居間の本を軽く片付け、暖炉の火を消してから寝室へと戻った。男は他人の寝室で居心地が悪いのか、寝台に腰掛けたまま脚を揺らしている。

 俺は寝台に近づいて乗り上がり、相手を追い越して奥へ移動する。

「寝ねえの?」

「寝るよ」

 眼鏡は外しているが、周囲から妖精の声はしない。俺が布団を被ると、男も中に入ってきた。

 照明を落とし、部屋を真っ暗にする。カーテンは開いているが、窓辺からは星の煌めきしか届いていなかった。

 木々に囲まれた、夜の実験小屋は静かだ。

「…………なぁ」

「なに?」

「俺に聞いたろ。見合い相手とか、番候補はいたかって。あんたは?」

「記憶喪失の人間に聞く?」

「予想でいいからさ」

 男は仰向けになり、視線を窓辺に投げる。静かになると、相手の匂いが強く分かるようになる。

 こうやって匂いを感じ取れるということは、まだこの男に番がいないという事だ。まだ彼が誰のものでもないことに、ほんの僅かに安堵を覚える。

 俺もまた、新しい居候との生活を気に入っているんだろうか。

「僕、もしかしたら裕福な家の生まれかも、って思うんだよね」

「だよな。俺もそう思った。教養がしっかりしてる割には、使用人ができるような仕事ができない」

「そっか。だから、かな。見合い相手くらいはいるかもね。神殿に雷管石を預けて、相手が見つかっていないんだろう、と思うけど」

 俺が予想していた彼の素性と同じく、妥当な想像に思えた。

 雷管石。魔力を保有するだけの性質のはずが、番を探すための道具として成立するようになった物体。番を探すには、相手が石を神殿に預けることを待つ他ない。

 静かな寝室に、相手の匂いだけが満ちている。誘惑されていると錯覚しそうになるほど、彼と俺だけの空間だった。

「俺、神殿に石預けてねえや」

「…………え!?」

 ばたん、と相手の脚が動き、毛布が跳ね上がる。わずかな光源で捉える彼は、口元を震わせ、ぶんとこっちに顔を向けていた。

「あ、預けた方がいいよ……!?」

「別に、番とか欲しくないしな」

 ふっ、と厭な記憶が蘇る。

 雷管石に込められた、明らかに違う人間の魔力。謝罪する人の声、言い訳する人の言葉。一瞬、思い出しただけで、胸に黒いものが纏わり付いた。

「でも、発情期に他人を巻き込んだら……!?」

「こんな山奥にぃ……?」

 布団の中で手のひらが捕まる。男の両手は俺の手をはっしと握り締め、懇願するような声が夜の空気を震わせた。

「ご一考をお願いします……!」

「なんで敬語なんだよ。まあ、考えてはみるけど……」

 男を家に置くにあたっても、俺が番持ちだったら相手に心配を掛ける必要もなかった。相手に恋情を抱けるかはどうあれ、番以外に迷惑が掛からない、という実利ははっきりしている。

 答えのあと、男は俺の手を握ったままだ。軽く手を振ってみるが、放す様子はない。

「なんだよ?」

「ううん。手の大きさ、違うなぁって」

「まあ、オメガだしな。昔から魔力消費が激しくて、身体に栄養が回ってないとは言われてた」

 相手の掌は俺の手を逃がしたが、その代わり、背後に腕が回る。腰に絡みついてきた腕が、身体ごと彼の方へと引き上げる。

 胸板がぶつかり、視線をあげると間近に美形がいる。

「うわ。思ったより軽い。今度、持ち上げさせてよ」

「最近はちゃんと食わされてるから重いんだっての」

 戯れのように触れられるだけなのに、感情を揺らしてしまうのは相手がアルファだからなんだろうか。表情に出ないよう努めつつ、手を引き剥がそうとするが、するりと逃げられた。

 抱き枕のように抱え込まれた俺だったが、男の匂いは悪くなく、治療をするときに気づいたが、俺と相手の魔力はよく馴染む。

「おやすみ」

「…………おい」

 放せ、と主張してみるが、絡み付いた腕は解けなかった。人肌は思ったよりも心地よく、やんわりと拘束されているのに、うとうとしてしまう。

 翌日に寝台を直そうと思ったのだが、今の寝台のほうが寝心地がいい、と謎の主張をする男によって日取りは延びてしまった。








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