56 / 208
第3章:水の心臓編
054 可愛い手
しおりを挟む
道中で腹の足しになる木の実を見つけて食し、私達は無事にイブルー国へとたどり着いた。
国境線沿いにある町で一泊し、それからさらに二日掛けて、私達はこのファークネス大陸最南端にあるイブルー港へとたどり着いた。
「ふぁぁぁ……っ!」
で、イブルー港に着いてかれこれ一時間が経過しようとしている現在、リートが海を見て歓声を上げているのを眺めていた。
港から見える海を前に、彼女は両手の拳を強く握り締め、プルプルと震えていた。
その目は太陽の光を反射しているのか、それとも好奇心からか、キラキラとまるで宝石のように輝いている。
リートが海に感動している間、私とフレアは近くの段差に腰掛け、感動が止むのを待っていた。
「……流石に長くねぇか?」
すると、隣に座っていたフレアが、呆れた様子でそう呟いた。
それに私は苦笑しつつ、「確かに」と答えた。
「よく飽きないよね。もう一時間くらい経つよ」
「ッたく、海見んの初めてだからって、はしゃぎすぎだろ。子供か」
吐き捨てるように言ったフレアの言葉に、私は「初めて?」と聞き返した。
すると、彼女はピクッと私の言葉に反応し、少しして「んぁぁ」と声を上げた。
「そっか、お前知らねぇのか。……そーだよ。これがアイツの初海」
「へぇ……海行ったこと無かったんだ」
「まぁ、魔女になってからは割とすぐに封印されちまったし、魔女になる前は前で海に行けるような状態でも無かったからなぁ。仕方ねぇだろ」
「……ねぇ、ちょっと待って?」
フレアの言葉に、私は何か違和感を抱き、咄嗟にそう遮った。
すると、彼女は「んぁ?」と間の抜けた声を上げながら、私の方に視線を向けて来た。
それに、私はしばし考えて違和感の正体を突き止め、すぐに続けた。
「フレアってさ、リートの心臓から生み出されて、それからずっとダンジョンにいたんだよね?」
「あぁ、そうだな」
「で、一応リートがダンジョンに封印される前の記憶は共有してるけど、それ以外の記憶は無いんだよね?」
「……まぁ、無いな」
「じゃあ、なんで海を見たことがあるような態度してるの?」
私の疑問に、フレアはハッとしたような反応をした。
それからポリポリと頬を掻き、しばらく考え込むような素振りをしてから、「……確かにな」と口にした。
「言われてみるとそうだな……俺って海行ったことあるのか?」
「いや、聞かれても知らないけど」
真面目な声で聞き返してくるフレアに、私はそう答えた。
そんなこと聞かれても知らないよ。フレアとは、ダンジョンで出会ったのが初だし。
私の反応に、フレアは「だよなぁ」と笑いつつ、頭をガリガリと掻いた。
「まっ、それでも海って物があるのは知識としては知ってたしな。俺の反応が鈍いというよりは、リートの反応が新鮮過ぎるんだよ」
「……まぁ、それは一理あるかも」
フレアの言葉に、私は苦笑しながらそう答えた。
すると、彼女はどこか得意げな笑みを浮かべて「だろ?」と言ってきた。
まぁ、海を初めて見るからって、誰しもがリートのように初々しい反応をするとも限らないか。
私は海を初めて見たのなんて小さい頃のことだから、もう記憶は曖昧だけど。
そんなことを考えていた時、ビュオッと風が強く吹いた。
「うわッ」
「うおッ」
突然の風に、私とフレアは同時に声を上げた。
ずっと海を見ていたリートも、どうやら風に驚いたみたいで、目を丸くしながら頭を押さえていた。
とは言え、この風をきっかけに、ようやく海から意識を逸らせそうだ。
リートの元に向かおうと立ち上がろうとした時、フレアが「ちょっと待てって」と私の腕を掴んだ。
「え、何……?」
「髪ボサボサだぞ」
呆れた様子で言うと、彼女は私の頭に手を伸ばしてきた。
それから優しく撫でるようにして、髪を整えてくる。
髪がフレアの指の隙間に絡まり、彼女の手の動きに合わせて梳かれているのが、感覚で分かる。
普段は乱暴な言葉遣いや仕草をしている割に、こういう時の手つきは優しくて、なんだか変な感じがした。
しばらくして、彼女は私の頭を見て笑みを浮かべ、「よしっ」と声を上げた。
「……出来た?」
「おう。バッチシよ」
フレアはそう言ってししっと笑うと、私の頭をポフポフと撫でた。
それに私は「ありがとう」と返しつつ、ふと気になったことがあり、続けた。
「あのさ、フレア。ちょっと手出してみて?」
「……? 手?」
「うん。こう……パッ、と」
そう言いながら手を広げて見せると、彼女は言われた通りに手を広げてくれる。
私は彼女の手首を掴み、彼女の掌に合わせるようにして、自分の手を重ねた。
すると、やはりフレアの手は私よりも大きくて、私の指先は彼女の指の第一関節までしかなかった。
「やっぱり……フレアの手って大きいよね」
「……そうか?」
「うん。頭撫でられてる時とかも、ずっと大きいな~と思ってた」
「……イノセの手は小さいな。俺より背高いのに」
フレアはそう言って笑うと、指の場所をソッとずらし、指を絡めるようにして手を握ってきた。
突然のことに驚いていると、彼女は私の目を見て、犬歯を見せてどこか不敵な笑みを浮かべた。
「……可愛い手だな」
「……はっ……?」
「何をしておるのじゃ?」
突然の言葉に声に詰まった時、突然、横から声が割り込んで来た。
それに視線を向けると、そこではボサボサになった髪を手櫛で直しながら、リートがジト目でこちらを見下ろしていた。
彼女は未だに握られたままの私の手を見て、さらにムッとした表情を浮かべて続けた。
「……本当に、今まで何をしておった?」
「いや……フレアの手が大きいねって話をしてて、手の大きさを比べてたら、急にフレアが……」
私は何かを誤魔化すようにそう言いながら、フレアから手を離そうとした。
しかし、強く握られている為にそれは叶わず、どれだけ手を引っ込めようとしてもビクともしなかった。
それに困惑していると、フレアはもう片方の手をついて立ち上がり、繋いだままの手をそのままに歩き出した。
「俺達のことなんてどうでも良いだろ。それより、船に乗るのに切符とかそういうの買わないとダメなんじゃねぇの?」
「ちょ、あの、フレア?」
「誰かさんのせいで時間が押しちまってるしな。早く行かねぇと」
フレアの言葉に、リートが「何じゃその言い方は」と反論した。
それに、フレアはケラケラと笑いながら「事実じゃねぇか」と言った。
また喧嘩が始まるのではないかと思ったが、リートはそれに不満そうに口を噤み、プイッと顔を背けた。
「悪かったのう。……初めての海で、少々気持ちが昂ってしまったのじゃ」
「……少々?」
リートの言葉に、私はつい聞き返す。
あの感動っぷりは、少々なんてレベルでは無かったと思うが……。
フレアもそう思ったのか、私に続けて「かなり、の間違いだろ」と訂正を入れた。
私達の言葉に、リートはさらに不満そうな表情で「もう良いであろう!」と声を上げた。
それから、私の空いている方の手首を掴み、グイッと強引に引っ張ってきた。
「ほれ、もう行くぞ! 早く海を渡ってしまいたいしのう」
「早く船に乗りたいの間違いじゃ……って痛い痛い! 千切れる!」
私の訂正が不満だったのか否か、リートは歩を速めた。
フレアとも手を繋いでいた私の両手は引っ張られ、綱引きの綱の気分を味わうことになる。
そんな私の声に先に反応したのはフレアで、パッと私の手を離した。
すると、それによって片手が開放され、私はすぐにリートの元に駆け寄った。
リートは近付いてきた私を一瞥すると、一度私の手首を離し、ソッと手を繋いできた。
私の手をしっかり握ったのを確認すると、彼女はどこか満足気な表情を浮かべ、ブラブラと軽く振った。
国境線沿いにある町で一泊し、それからさらに二日掛けて、私達はこのファークネス大陸最南端にあるイブルー港へとたどり着いた。
「ふぁぁぁ……っ!」
で、イブルー港に着いてかれこれ一時間が経過しようとしている現在、リートが海を見て歓声を上げているのを眺めていた。
港から見える海を前に、彼女は両手の拳を強く握り締め、プルプルと震えていた。
その目は太陽の光を反射しているのか、それとも好奇心からか、キラキラとまるで宝石のように輝いている。
リートが海に感動している間、私とフレアは近くの段差に腰掛け、感動が止むのを待っていた。
「……流石に長くねぇか?」
すると、隣に座っていたフレアが、呆れた様子でそう呟いた。
それに私は苦笑しつつ、「確かに」と答えた。
「よく飽きないよね。もう一時間くらい経つよ」
「ッたく、海見んの初めてだからって、はしゃぎすぎだろ。子供か」
吐き捨てるように言ったフレアの言葉に、私は「初めて?」と聞き返した。
すると、彼女はピクッと私の言葉に反応し、少しして「んぁぁ」と声を上げた。
「そっか、お前知らねぇのか。……そーだよ。これがアイツの初海」
「へぇ……海行ったこと無かったんだ」
「まぁ、魔女になってからは割とすぐに封印されちまったし、魔女になる前は前で海に行けるような状態でも無かったからなぁ。仕方ねぇだろ」
「……ねぇ、ちょっと待って?」
フレアの言葉に、私は何か違和感を抱き、咄嗟にそう遮った。
すると、彼女は「んぁ?」と間の抜けた声を上げながら、私の方に視線を向けて来た。
それに、私はしばし考えて違和感の正体を突き止め、すぐに続けた。
「フレアってさ、リートの心臓から生み出されて、それからずっとダンジョンにいたんだよね?」
「あぁ、そうだな」
「で、一応リートがダンジョンに封印される前の記憶は共有してるけど、それ以外の記憶は無いんだよね?」
「……まぁ、無いな」
「じゃあ、なんで海を見たことがあるような態度してるの?」
私の疑問に、フレアはハッとしたような反応をした。
それからポリポリと頬を掻き、しばらく考え込むような素振りをしてから、「……確かにな」と口にした。
「言われてみるとそうだな……俺って海行ったことあるのか?」
「いや、聞かれても知らないけど」
真面目な声で聞き返してくるフレアに、私はそう答えた。
そんなこと聞かれても知らないよ。フレアとは、ダンジョンで出会ったのが初だし。
私の反応に、フレアは「だよなぁ」と笑いつつ、頭をガリガリと掻いた。
「まっ、それでも海って物があるのは知識としては知ってたしな。俺の反応が鈍いというよりは、リートの反応が新鮮過ぎるんだよ」
「……まぁ、それは一理あるかも」
フレアの言葉に、私は苦笑しながらそう答えた。
すると、彼女はどこか得意げな笑みを浮かべて「だろ?」と言ってきた。
まぁ、海を初めて見るからって、誰しもがリートのように初々しい反応をするとも限らないか。
私は海を初めて見たのなんて小さい頃のことだから、もう記憶は曖昧だけど。
そんなことを考えていた時、ビュオッと風が強く吹いた。
「うわッ」
「うおッ」
突然の風に、私とフレアは同時に声を上げた。
ずっと海を見ていたリートも、どうやら風に驚いたみたいで、目を丸くしながら頭を押さえていた。
とは言え、この風をきっかけに、ようやく海から意識を逸らせそうだ。
リートの元に向かおうと立ち上がろうとした時、フレアが「ちょっと待てって」と私の腕を掴んだ。
「え、何……?」
「髪ボサボサだぞ」
呆れた様子で言うと、彼女は私の頭に手を伸ばしてきた。
それから優しく撫でるようにして、髪を整えてくる。
髪がフレアの指の隙間に絡まり、彼女の手の動きに合わせて梳かれているのが、感覚で分かる。
普段は乱暴な言葉遣いや仕草をしている割に、こういう時の手つきは優しくて、なんだか変な感じがした。
しばらくして、彼女は私の頭を見て笑みを浮かべ、「よしっ」と声を上げた。
「……出来た?」
「おう。バッチシよ」
フレアはそう言ってししっと笑うと、私の頭をポフポフと撫でた。
それに私は「ありがとう」と返しつつ、ふと気になったことがあり、続けた。
「あのさ、フレア。ちょっと手出してみて?」
「……? 手?」
「うん。こう……パッ、と」
そう言いながら手を広げて見せると、彼女は言われた通りに手を広げてくれる。
私は彼女の手首を掴み、彼女の掌に合わせるようにして、自分の手を重ねた。
すると、やはりフレアの手は私よりも大きくて、私の指先は彼女の指の第一関節までしかなかった。
「やっぱり……フレアの手って大きいよね」
「……そうか?」
「うん。頭撫でられてる時とかも、ずっと大きいな~と思ってた」
「……イノセの手は小さいな。俺より背高いのに」
フレアはそう言って笑うと、指の場所をソッとずらし、指を絡めるようにして手を握ってきた。
突然のことに驚いていると、彼女は私の目を見て、犬歯を見せてどこか不敵な笑みを浮かべた。
「……可愛い手だな」
「……はっ……?」
「何をしておるのじゃ?」
突然の言葉に声に詰まった時、突然、横から声が割り込んで来た。
それに視線を向けると、そこではボサボサになった髪を手櫛で直しながら、リートがジト目でこちらを見下ろしていた。
彼女は未だに握られたままの私の手を見て、さらにムッとした表情を浮かべて続けた。
「……本当に、今まで何をしておった?」
「いや……フレアの手が大きいねって話をしてて、手の大きさを比べてたら、急にフレアが……」
私は何かを誤魔化すようにそう言いながら、フレアから手を離そうとした。
しかし、強く握られている為にそれは叶わず、どれだけ手を引っ込めようとしてもビクともしなかった。
それに困惑していると、フレアはもう片方の手をついて立ち上がり、繋いだままの手をそのままに歩き出した。
「俺達のことなんてどうでも良いだろ。それより、船に乗るのに切符とかそういうの買わないとダメなんじゃねぇの?」
「ちょ、あの、フレア?」
「誰かさんのせいで時間が押しちまってるしな。早く行かねぇと」
フレアの言葉に、リートが「何じゃその言い方は」と反論した。
それに、フレアはケラケラと笑いながら「事実じゃねぇか」と言った。
また喧嘩が始まるのではないかと思ったが、リートはそれに不満そうに口を噤み、プイッと顔を背けた。
「悪かったのう。……初めての海で、少々気持ちが昂ってしまったのじゃ」
「……少々?」
リートの言葉に、私はつい聞き返す。
あの感動っぷりは、少々なんてレベルでは無かったと思うが……。
フレアもそう思ったのか、私に続けて「かなり、の間違いだろ」と訂正を入れた。
私達の言葉に、リートはさらに不満そうな表情で「もう良いであろう!」と声を上げた。
それから、私の空いている方の手首を掴み、グイッと強引に引っ張ってきた。
「ほれ、もう行くぞ! 早く海を渡ってしまいたいしのう」
「早く船に乗りたいの間違いじゃ……って痛い痛い! 千切れる!」
私の訂正が不満だったのか否か、リートは歩を速めた。
フレアとも手を繋いでいた私の両手は引っ張られ、綱引きの綱の気分を味わうことになる。
そんな私の声に先に反応したのはフレアで、パッと私の手を離した。
すると、それによって片手が開放され、私はすぐにリートの元に駆け寄った。
リートは近付いてきた私を一瞥すると、一度私の手首を離し、ソッと手を繋いできた。
私の手をしっかり握ったのを確認すると、彼女はどこか満足気な表情を浮かべ、ブラブラと軽く振った。
11
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
修復術師は物理で殴る ~配信に乱入したら大バズりしたので公式配信者やります~
樋川カイト
ファンタジー
ソロでありながら最高ランクであるSランク探索者として活動する女子高生、不知火穂花。
いつも通り探索を終えた彼女は、迷宮管理局のお姉さんから『公式配信者』にならないかと誘われる。
その誘いをすげなく断る穂花だったが、ひょんなことから自身の素性がネット中に知れ渡ってしまう。
その現実に開き直った彼女は、偶然知り合ったダンジョン配信者の少女とともに公式配信者としての人生を歩み始めるのだった。
さくらと遥香
youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。
さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。
◆あらすじ
さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。
さくらは"さくちゃん"、
遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。
同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。
ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。
同期、仲間、戦友、コンビ。
2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。
そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。
イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。
配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。
さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。
2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。
遥香の力になりたいさくらは、
「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」
と申し出る。
そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて…
◆章構成と主な展開
・46時間TV編[完結]
(初キス、告白、両想い)
・付き合い始めた2人編[完結]
(交際スタート、グループ内での距離感の変化)
・かっきー1st写真集編[完結]
(少し大人なキス、肌と肌の触れ合い)
・お泊まり温泉旅行編[完結]
(お風呂、もう少し大人な関係へ)
・かっきー2回目のセンター編[完結]
(かっきーの誕生日お祝い)
・飛鳥さん卒コン編[完結]
(大好きな先輩に2人の関係を伝える)
・さくら1st写真集編[完結]
(お風呂で♡♡)
・Wセンター編[完結]
(支え合う2人)
※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる