57 / 208
第3章:水の心臓編
055 リブラのオアシス
しおりを挟む
「うぅぅ……気持ち悪い……」
私の膝の上に頭を置く形で仰向けに寝転ぶリートは、最早緑色と化した顔色でそう呻いた。
それに、私は「よしよし」と言いながら、慰めるように彼女の頭を撫でた。
イブルー港からタースウォー大陸へと向かう船に乗って、かれこれ三十分。
最初の方は初めての船に大興奮だった彼女も、徐々に船酔いによって体調を崩し、十分程経過する頃にはこうしてダウンしてしまった。
フレアは他に用事があるからとリートを私に押し付けてどこかに行ってしまい、こうしてリートの介抱を一人で行っている。
タースウォー大陸に着くまでにはイブルー港から一時間程かかるらしいので、ここからさらに三十分かかるのだろう。
三十分ですでにここまでボロボロになっているというのに、残り三十分を耐えることは出来るのだろうか……。
「うぅ……イノセぇ、何とかしろぉ……」
「そんなこと言われても……回復薬も効かなかったし……」
言いながら、私は傍に置いていた空のボトルに視線を向けた。
リートが船酔いで体調を崩した際に回復薬を飲ませたのだが、どれだけ飲ませても体調は回復せず、こうしてダウンしたままだった。
私の言葉にリートは額を押さえたまま、ゆっくりと口を開いた。
「あぁ……多分、これは状態異常の一種じゃな……回復薬はHPを回復させるが、状態異常は回復出来んからのう……光魔法さえあれば……」
「無理に説明しなくて良いから……」
丁寧に説明してくれるリートにそう言いつつ、私は彼女の頭を撫でた。
すると、彼女は小さく呻きながら、グッタリと脱力した。
しかし、ここまで衰弱した様子のリートを見るのは初めてで、なんていうか変な感じがする。
普段はどれだけ疲れてても偉そうに振る舞っているから、こうして弱々しく私に身を委ねている姿などあまり見たことなくて、なんだか新鮮だ。
「いのせぇ……」
ぼんやりと考えていると、リートはそう名前を呼びながら、私の手を握ってくる。
それに視線を落とすと、彼女は潤んだ目でこちらを見つめながら、小さく口を開いた。
「いのせ……あたま、なでるの……とめるな……」
「……はいはい」
リートの言葉に答え、私は握られていた手を離させ、彼女の頭を撫でるのを再開した。
多分だけど、頭を撫でられていると、船酔いが少しは安らぐのかもしれない。
そんなことを考えつつ、リートがどこか手持ち無沙汰にしている様子だったので、ひとまず空いている方の手を握らせてやった。
すると、彼女は素直に私の手を握り、小さく息をついた。
「おーおー。やってんな」
すると、頭上から声が降ってきた。
顔を上げるとそこには、腰に手を当てながらこちらを見下ろしているフレアがいた。
目が合うと、彼女はヒラヒラと軽く手を振り、すぐにドカッと音を立てて私の隣に腰掛けた。
それから、横になっているリートを見て、小さく苦笑した。
「すっげぇ体調悪そう。生きてるか~?」
「……うるさいぞ……お主の声は、頭に響く……」
「はははっ、生きてるな」
快活に笑いながら言うフレアに、リートは恨めしそうな視線を向けた。
その様子を見つつ、私はフレアに視線を向け、口を開いた。
「ところで、用事とやらはもう良いの?」
「んぁ? ……あぁ、もう済んだよ。ワリィな、リートの介護任せちまって」
「いや、それは全然構わないんだけど……何の用だったの?」
「まぁ、ちょっと、水の心臓についての情報収集をな」
「……水の心臓……?」
フレアの言葉に、私はそう聞き返した。
すると、彼女は私の言葉にキョトンとしていたが、少しして「あぁ、お前知らねぇのか」と言った。
「ほら、リートの心臓は七つに分裂しちまっただろ? んで、この世界にある魔法の属性は、火、水、土、林、風、光、闇の七種類」
「つまり……分裂した心臓ごとに、魔力の属性があるってこと?」
「正解!」
私の言葉に、フレアはそう言いながら指を立てた。
言われてみると、そんな感じのことを、前にリートに説明された気もする。
フレアの心臓を回収した時も、火属性の魔力が籠っていたから火属性の魔法やスキルが使えるようになったとか、言っていたような……。
「俺の守っていた心臓には火属性。……で、コイツの元に残ってた心臓は、闇属性の魔力が籠っていたわけ」
「じゃあ、次に集めに行く心臓には水属性の魔力が籠っているから、水の心臓ってわけ?」
「そーゆーこと!」
犬歯を見せながら言うフレアに、私は納得した。
なるほどね……つまり、今私達が所有しているのは、闇の心臓と火の心臓。で、残っているのは水の心臓、土の心臓、林の心臓、風の心臓、光の心臓というわけか。
「……で、水の心臓の情報って?」
「それがな、俺たちが今向かっているタースウォー大陸のリブラって国は、巨大なオアシスによって潤ってるらしいんだよ」
「……オアシス?」
あまり聞き慣れない単語に、私はつい聞き返す。
それに、フレアは少し間を置いてから「あぁ」と言った。
「知らなかったか。どうやら、タースウォー大陸の内の半分は砂漠地帯になっていて、リブラもその中に属しているらしい」
「なるほど……それで? リブラにオアシスが湧いていることと、水の心臓に何の関係性があるわけ?」
「……なんとなく分かったぞ」
私の疑問に答えるように、リートが言った。
彼女は額に手を当てながら、ゆっくりと続けた。
「つまり、そのオアシスが湧いた原因が、水の心臓というわけじゃな?」
「あぁ、きっとな。……そのオアシスが湧いたのは、今から二百年前。雨もロクに降らずに水不足が続いていたある日、水を求めて穴を掘っていた時、突然不自然に大量の水が湧き出て来たんだと」
「二百年前……リートが封印されてから、百年後……?」
私の言葉に、フレアは犬歯を見せて笑い、「正解」と言った。
大体理解出来てきた。私はリートの頭を撫でる手を止め、情報を脳内で整理してから、口を開いた。
「つまり……リートの心臓がリブラの地中に封印されてダンジョンを作った時に、水の心臓から滲み出た魔力が、百年掛けてオアシスとなって湧いて来た……と?」
「ま、そんな感じだろうな」
「……火の心臓は、封印されていた場所が、元から火山じゃったから……心臓の影響も、少なかったのじゃろうな」
私達の会話を聞いていたリートが、弱々しい声でそう言った。
それに、フレアは「なるほどな」と小さく呟いた。
「つまり、他の場所では水の心臓みたいに、心臓がその場所に大きく影響を及ぼしている場所も多々あるだろうってわけか」
「……そんな感じじゃ」
「……じゃあ、心臓を探すのが楽になるね」
二人の会話に、私はそう呟いた。
すると、フレアが顎に手を当てながら、「それはどうかな」と呟いた。
「どういうこと?」
「いや……元々俺とリートには、心臓の場所が分かるからな。今更ンな情報収集しなくても、分かるもんは分かるんだよ」
「……問題は、その心臓による変化を悪用する人間がおるかもしれん、という話であろう?」
リートの言葉に、フレアは「あぁ」と重々しく頷いた。
それによく理解出来ずにいると、リートが少し考えてから、続けた。
「それこそ、今回のオアシスが分かりやすい例じゃな。水が湧き出ているのを良いことに、リブラは町を栄えさせているのであろう?」
「俺はそう聞いたぜ。町がどうなっているのかは行ってみねぇと分かんねぇけど、厳重に管理されてたりしたら、厄介だろ」
「右に同じ、じゃな。今回だけではない。今後そういう町が出てくる可能性は、充分に……」
そこまで言った時、リートは顔を青ざめさせ、口に手を当てた。
私はそれに、すぐさま彼女の体を起こし、何とか立たせた。
「ちょっと、リート大丈夫? お手洗いまで歩ける?」
「……」
私の言葉に、リートはコクコクと何度も頷いた。
それに、私はすぐに彼女に肩を貸し、立ち上がった。
「ごめん。ちょっとリートを吐かせに行ってくる」
「お、おう……何か手伝うか?」
「いや、大丈夫」
珍しく心配そうにするフレアにそう返しつつ、私はリートを連れて、お手洗いに向かった。
歩きながら、頭の中でなんとなく、先程の会話を思い出す。
心臓による環境への変化に、それを悪用する人間の存在、か……。
フレアの時みたいに、一筋縄ではいかない可能性は高いのかもしれない。
気を引き締めなければならない、か……。
そんなことを考えつつ、私はリートをお手洗いに連れて行き、介抱した。
とりあえず、今は心臓云々より、その持ち主のことを心配しなければならないなと思い直した。
私の膝の上に頭を置く形で仰向けに寝転ぶリートは、最早緑色と化した顔色でそう呻いた。
それに、私は「よしよし」と言いながら、慰めるように彼女の頭を撫でた。
イブルー港からタースウォー大陸へと向かう船に乗って、かれこれ三十分。
最初の方は初めての船に大興奮だった彼女も、徐々に船酔いによって体調を崩し、十分程経過する頃にはこうしてダウンしてしまった。
フレアは他に用事があるからとリートを私に押し付けてどこかに行ってしまい、こうしてリートの介抱を一人で行っている。
タースウォー大陸に着くまでにはイブルー港から一時間程かかるらしいので、ここからさらに三十分かかるのだろう。
三十分ですでにここまでボロボロになっているというのに、残り三十分を耐えることは出来るのだろうか……。
「うぅ……イノセぇ、何とかしろぉ……」
「そんなこと言われても……回復薬も効かなかったし……」
言いながら、私は傍に置いていた空のボトルに視線を向けた。
リートが船酔いで体調を崩した際に回復薬を飲ませたのだが、どれだけ飲ませても体調は回復せず、こうしてダウンしたままだった。
私の言葉にリートは額を押さえたまま、ゆっくりと口を開いた。
「あぁ……多分、これは状態異常の一種じゃな……回復薬はHPを回復させるが、状態異常は回復出来んからのう……光魔法さえあれば……」
「無理に説明しなくて良いから……」
丁寧に説明してくれるリートにそう言いつつ、私は彼女の頭を撫でた。
すると、彼女は小さく呻きながら、グッタリと脱力した。
しかし、ここまで衰弱した様子のリートを見るのは初めてで、なんていうか変な感じがする。
普段はどれだけ疲れてても偉そうに振る舞っているから、こうして弱々しく私に身を委ねている姿などあまり見たことなくて、なんだか新鮮だ。
「いのせぇ……」
ぼんやりと考えていると、リートはそう名前を呼びながら、私の手を握ってくる。
それに視線を落とすと、彼女は潤んだ目でこちらを見つめながら、小さく口を開いた。
「いのせ……あたま、なでるの……とめるな……」
「……はいはい」
リートの言葉に答え、私は握られていた手を離させ、彼女の頭を撫でるのを再開した。
多分だけど、頭を撫でられていると、船酔いが少しは安らぐのかもしれない。
そんなことを考えつつ、リートがどこか手持ち無沙汰にしている様子だったので、ひとまず空いている方の手を握らせてやった。
すると、彼女は素直に私の手を握り、小さく息をついた。
「おーおー。やってんな」
すると、頭上から声が降ってきた。
顔を上げるとそこには、腰に手を当てながらこちらを見下ろしているフレアがいた。
目が合うと、彼女はヒラヒラと軽く手を振り、すぐにドカッと音を立てて私の隣に腰掛けた。
それから、横になっているリートを見て、小さく苦笑した。
「すっげぇ体調悪そう。生きてるか~?」
「……うるさいぞ……お主の声は、頭に響く……」
「はははっ、生きてるな」
快活に笑いながら言うフレアに、リートは恨めしそうな視線を向けた。
その様子を見つつ、私はフレアに視線を向け、口を開いた。
「ところで、用事とやらはもう良いの?」
「んぁ? ……あぁ、もう済んだよ。ワリィな、リートの介護任せちまって」
「いや、それは全然構わないんだけど……何の用だったの?」
「まぁ、ちょっと、水の心臓についての情報収集をな」
「……水の心臓……?」
フレアの言葉に、私はそう聞き返した。
すると、彼女は私の言葉にキョトンとしていたが、少しして「あぁ、お前知らねぇのか」と言った。
「ほら、リートの心臓は七つに分裂しちまっただろ? んで、この世界にある魔法の属性は、火、水、土、林、風、光、闇の七種類」
「つまり……分裂した心臓ごとに、魔力の属性があるってこと?」
「正解!」
私の言葉に、フレアはそう言いながら指を立てた。
言われてみると、そんな感じのことを、前にリートに説明された気もする。
フレアの心臓を回収した時も、火属性の魔力が籠っていたから火属性の魔法やスキルが使えるようになったとか、言っていたような……。
「俺の守っていた心臓には火属性。……で、コイツの元に残ってた心臓は、闇属性の魔力が籠っていたわけ」
「じゃあ、次に集めに行く心臓には水属性の魔力が籠っているから、水の心臓ってわけ?」
「そーゆーこと!」
犬歯を見せながら言うフレアに、私は納得した。
なるほどね……つまり、今私達が所有しているのは、闇の心臓と火の心臓。で、残っているのは水の心臓、土の心臓、林の心臓、風の心臓、光の心臓というわけか。
「……で、水の心臓の情報って?」
「それがな、俺たちが今向かっているタースウォー大陸のリブラって国は、巨大なオアシスによって潤ってるらしいんだよ」
「……オアシス?」
あまり聞き慣れない単語に、私はつい聞き返す。
それに、フレアは少し間を置いてから「あぁ」と言った。
「知らなかったか。どうやら、タースウォー大陸の内の半分は砂漠地帯になっていて、リブラもその中に属しているらしい」
「なるほど……それで? リブラにオアシスが湧いていることと、水の心臓に何の関係性があるわけ?」
「……なんとなく分かったぞ」
私の疑問に答えるように、リートが言った。
彼女は額に手を当てながら、ゆっくりと続けた。
「つまり、そのオアシスが湧いた原因が、水の心臓というわけじゃな?」
「あぁ、きっとな。……そのオアシスが湧いたのは、今から二百年前。雨もロクに降らずに水不足が続いていたある日、水を求めて穴を掘っていた時、突然不自然に大量の水が湧き出て来たんだと」
「二百年前……リートが封印されてから、百年後……?」
私の言葉に、フレアは犬歯を見せて笑い、「正解」と言った。
大体理解出来てきた。私はリートの頭を撫でる手を止め、情報を脳内で整理してから、口を開いた。
「つまり……リートの心臓がリブラの地中に封印されてダンジョンを作った時に、水の心臓から滲み出た魔力が、百年掛けてオアシスとなって湧いて来た……と?」
「ま、そんな感じだろうな」
「……火の心臓は、封印されていた場所が、元から火山じゃったから……心臓の影響も、少なかったのじゃろうな」
私達の会話を聞いていたリートが、弱々しい声でそう言った。
それに、フレアは「なるほどな」と小さく呟いた。
「つまり、他の場所では水の心臓みたいに、心臓がその場所に大きく影響を及ぼしている場所も多々あるだろうってわけか」
「……そんな感じじゃ」
「……じゃあ、心臓を探すのが楽になるね」
二人の会話に、私はそう呟いた。
すると、フレアが顎に手を当てながら、「それはどうかな」と呟いた。
「どういうこと?」
「いや……元々俺とリートには、心臓の場所が分かるからな。今更ンな情報収集しなくても、分かるもんは分かるんだよ」
「……問題は、その心臓による変化を悪用する人間がおるかもしれん、という話であろう?」
リートの言葉に、フレアは「あぁ」と重々しく頷いた。
それによく理解出来ずにいると、リートが少し考えてから、続けた。
「それこそ、今回のオアシスが分かりやすい例じゃな。水が湧き出ているのを良いことに、リブラは町を栄えさせているのであろう?」
「俺はそう聞いたぜ。町がどうなっているのかは行ってみねぇと分かんねぇけど、厳重に管理されてたりしたら、厄介だろ」
「右に同じ、じゃな。今回だけではない。今後そういう町が出てくる可能性は、充分に……」
そこまで言った時、リートは顔を青ざめさせ、口に手を当てた。
私はそれに、すぐさま彼女の体を起こし、何とか立たせた。
「ちょっと、リート大丈夫? お手洗いまで歩ける?」
「……」
私の言葉に、リートはコクコクと何度も頷いた。
それに、私はすぐに彼女に肩を貸し、立ち上がった。
「ごめん。ちょっとリートを吐かせに行ってくる」
「お、おう……何か手伝うか?」
「いや、大丈夫」
珍しく心配そうにするフレアにそう返しつつ、私はリートを連れて、お手洗いに向かった。
歩きながら、頭の中でなんとなく、先程の会話を思い出す。
心臓による環境への変化に、それを悪用する人間の存在、か……。
フレアの時みたいに、一筋縄ではいかない可能性は高いのかもしれない。
気を引き締めなければならない、か……。
そんなことを考えつつ、私はリートをお手洗いに連れて行き、介抱した。
とりあえず、今は心臓云々より、その持ち主のことを心配しなければならないなと思い直した。
11
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
修復術師は物理で殴る ~配信に乱入したら大バズりしたので公式配信者やります~
樋川カイト
ファンタジー
ソロでありながら最高ランクであるSランク探索者として活動する女子高生、不知火穂花。
いつも通り探索を終えた彼女は、迷宮管理局のお姉さんから『公式配信者』にならないかと誘われる。
その誘いをすげなく断る穂花だったが、ひょんなことから自身の素性がネット中に知れ渡ってしまう。
その現実に開き直った彼女は、偶然知り合ったダンジョン配信者の少女とともに公式配信者としての人生を歩み始めるのだった。
さくらと遥香
youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。
さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。
◆あらすじ
さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。
さくらは"さくちゃん"、
遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。
同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。
ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。
同期、仲間、戦友、コンビ。
2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。
そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。
イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。
配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。
さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。
2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。
遥香の力になりたいさくらは、
「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」
と申し出る。
そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて…
◆章構成と主な展開
・46時間TV編[完結]
(初キス、告白、両想い)
・付き合い始めた2人編[完結]
(交際スタート、グループ内での距離感の変化)
・かっきー1st写真集編[完結]
(少し大人なキス、肌と肌の触れ合い)
・お泊まり温泉旅行編[完結]
(お風呂、もう少し大人な関係へ)
・かっきー2回目のセンター編[完結]
(かっきーの誕生日お祝い)
・飛鳥さん卒コン編[完結]
(大好きな先輩に2人の関係を伝える)
・さくら1st写真集編[完結]
(お風呂で♡♡)
・Wセンター編[完結]
(支え合う2人)
※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる