111 / 208
第4章:土の心臓編
108 名前を呼んで
しおりを挟む
<猪瀬こころ視点>
スタルト車を使ってギリスール王国を脱出した私達は、森の中の開けた場所に入り、一泊野宿をすることとなった。
もう外は大分暗くなっており、ここから町を探して移動するのは危険だと判断したのだ。
スタルト車もあることだし、それなら今日は野宿をして、明日から次の心臓を目指して旅を再開しようということになったのだ。
「……で、このスタルト車はどこで手に入れたのじゃ?」
停めてあるスタルト車を見上げながら、リートがそう聞いた。
まぁ、正直私もずっと気になっていたけど……。
てっきり途中で買ったものだと思っていたが、リートも知らなかったのか。
「城から盗んだのよ。丁度近くにあったから」
リアスはそう答えながら、近くに生えていた草を抜いてスタルトにあげる。
……そんな、落ちてたから拾ったような言い方する?
まぁ、大方そんなことだろうとは思ってたけどさ……。
呆れていると、リアスは私の顔を見てクスリと笑った。
「そんな嫌そうな顔しないで? 私が言うことでは無いかもしれないけど、人数もかなり増えてきたじゃない。大人数で歩いて移動する方が大変でしょ?」
「だからって……」
「それに、城の兵士達を撒いてリート達と合流するのは中々難しそうだったんだもの。少しくらい手荒な真似をしないとダメだったのよ」
「まぁ、スタルト車を使うと効率が良いのは事実じゃし、ただで手に入ったのはむしろラッキーかもしれんのう」
リアスの説明に、リートは納得した様子でそう返した。
え、何? 私がおかしいの? 当たり前のように盗みが行われているこの状況が正常なの?
一人困惑していた時、気付けば近くまで来ていたリアスが、私の頬をツンと軽くつついた。
「今更盗みなんて細かいこと気にしてたらダメよ」
「イノセに触れるでない」
クスクスと笑いながら言うリアスの手を掴みながら、リートはそう言った。
そこで、私は城でリートに名前で呼ばれたことを思い出し、口を開いた。
「そういえばリート、城で私のこと名前で呼んでなかった?」
「名前?」
「ホラ、私を城から連れ出す時に……こころ、って……」
私の言葉に、リートはキョトンとした表情を浮かべる。
しかし、すぐにあの時のことを思い出したのか「あぁ! あれか!」と言った。
「いや、あの矛の女がお主のことをそう呼んでおったからのう。つい移ってしまったのじゃ」
「あぁ、そういう……」
「しかし、お主の世界の風習は変わっておるのう。苗字にちゃんを付けて呼び合っておるのか」
リートの言葉に、私はピクッと肩を震わせた。
苗字に、ちゃん付け……?
一瞬困惑した私は、すぐにとあることに気付き、ハッとした。
「もしかして、リート……私の名前が猪瀬だと思ってる?」
「うん? そうであろう?」
「私の世界では苗字が先に来るんだよ」
「何ッ!?」「何ですってッ!?」
私の言葉に、リートと、近くで話を聞いていたリアスが同時に声を上げた。
すぐに、リートが私の肩を掴んで軽く揺すった。
「つまり、妾はずっとお主のことを苗字で呼んでいたということか!?」
「なんで早く言わなかったのよ!」
「いや、知ってると思ってて……」
「そんなこと言われないと分かるはずが無いであろう!?」
不満そうに言うリートを宥めるように、私は「ごめんって」と何度も謝る。
まぁ簡単な話、リート達は私の名前を猪瀬こころではなく、イノセ・ココロとして認識していたということだ。
……盲点だったな。
確かに、この世界の人々の名前は皆苗字が後に来るタイプだし、当然私の名前も同じだと考えたのだろう。
私のいた世界でも、世界的に見れば名前が先に来る方が一般的だったしな……。
「おっ、なんか盛り上がってんな」
「何の話してるの~?」
すると、後ろからそんな声がした。
振り向くと、そこには薪となる木を抱えたフレアとアランが歩いてきていた。
そういえば、当たり前のようにアランが一緒にいるんだよな。
いや、こうなることは予想してたし、リートもそんな感じのことを言ってたけどさ。
なんて一人で考えている間に、リートとリアスが二人に私の名前のことを教えていた。
……行動が早い。
「はぁ!? イノセって苗字だったのか!?」
「へぇ~! なんか面白いねぇ。じゃあ、あの子のことはイノセちゃんじゃなくてこころちゃんって呼べばいいの?」
驚くフレアに対し、アランの反応は薄い。
……まぁ、彼女は私と直接関わった機会自体が薄いし、名前を知ったのもリート達からの又聞き程度だろう。
私イコールイノセというイメージも定着していないだろうし、驚く程のことも無いわけだ。
「本当にごめん。分かってて呼んでるものだと思って……」
「全く、そういう大事なことはもっと早く言わぬか」
「えぇ~? 名前の呼び方くらいどうでもよくない?」
「「「良くないッ!」」」
あっけらかんとした口調で言うアランに、リート達は口を揃えて否定した。
それに、アランは驚いた様子で肩を震わせた。
いや、私もかなり驚いていた。
私も今まではどう呼ばれるかなんて正直どうでもよかったから流してたし……。
今ぶり返したのは……リートに名前で呼ばれたのが、嬉しくて……でも、苗字呼びに戻ったのが、寂しかったから……。
「……とりあえず、そろそろ焚火を点けましょう? 早くしないと魔物が来ちゃうわ」
リアスはそう言って、フレア達が持って来た薪を幾つか拾い始めた。
確かに、今日は綺麗な満月とはいえ、月光だけでは流石に心許ない。
見れば、いつの間にか月は雲に隠れてるし……。
そんな風に考えつつ、私は焚火に必要なもの以外の薪を拾い、引火しないように離れた場所に置いておくことにした。
「あ、こころ。俺も手伝うよ」
すると、フレアがそう言って、私には抱えきれなかった分の薪を拾ってくれる。
それに、私は少し驚きつつも「ありがとう」と答えた。
いざ持っていこうとした時、トントンと肩を叩かれた。
「こころ。もう少し必要そうだから、何本か持って行っても良い?」
振り向くと、リアスがそう言って私の抱える薪の束を指さした。
私はそれに頷きつつ、抱えた薪をリアスの方に差し出した。
すると、彼女は「ありがと」と言って微笑み、二、三本程薪を取って焚き木を組んでいた場所に戻る。
それからフレアと共に薪を運ぶと、アランがトコトコとこちらに駆け寄ってきた。
「こころちゃん、フレアちゃん。何してるの~?」
「ん? あぁ、焚火の火が引火したらいけないと思って、離れた場所に置いておこうと思ってさ」
「ふ~ん……でも、この木を全部使って大きい火を作っても面白そうだよね」
「ンなことしたら森が全部燃えちまうだろ」
「そしたらリアスちゃんの魔法で消せば良いよ」
「ばぁか」
物騒なことを平気で言うアランに、フレアは呆れた様子で言いながらベチッと鈍い音を立ててデコピンをした。
すると、アランは額を両手で押さえて「いたぁ~い」と不満そうに言った。
私はその様子を見て笑いつつ、ふと自分の項の辺りを掻いた。
なんていうか……今まであまり名前で呼ばれたことが無かったから、急にこんなにたくさん名前を呼ばれるようになって、むず痒いな。
つい最近、家族以外で初めて友子ちゃんに名前を呼んで貰った気がするのに……。
変な感じだけど……嬉しいな。
「こころ」
その時、また名前を呼ばれた。
顔を上げるとそこでは、焚火の傍に腰を下ろしながらこちらを見ているリートがいた。
目が合うと、彼女はニッと小さく笑い、自分の隣にある地面をポンポンと軽く叩いた。
「ほれ、何をしておる? はようこっちに来い」
「……うんっ」
リートの言葉に私は大きく頷き、彼女の元に駆け寄った。
色々な人に名前を呼ばれるのも嬉しいけど……やっぱり、好きな人から呼ばれるのが、一番嬉しかった。
スタルト車を使ってギリスール王国を脱出した私達は、森の中の開けた場所に入り、一泊野宿をすることとなった。
もう外は大分暗くなっており、ここから町を探して移動するのは危険だと判断したのだ。
スタルト車もあることだし、それなら今日は野宿をして、明日から次の心臓を目指して旅を再開しようということになったのだ。
「……で、このスタルト車はどこで手に入れたのじゃ?」
停めてあるスタルト車を見上げながら、リートがそう聞いた。
まぁ、正直私もずっと気になっていたけど……。
てっきり途中で買ったものだと思っていたが、リートも知らなかったのか。
「城から盗んだのよ。丁度近くにあったから」
リアスはそう答えながら、近くに生えていた草を抜いてスタルトにあげる。
……そんな、落ちてたから拾ったような言い方する?
まぁ、大方そんなことだろうとは思ってたけどさ……。
呆れていると、リアスは私の顔を見てクスリと笑った。
「そんな嫌そうな顔しないで? 私が言うことでは無いかもしれないけど、人数もかなり増えてきたじゃない。大人数で歩いて移動する方が大変でしょ?」
「だからって……」
「それに、城の兵士達を撒いてリート達と合流するのは中々難しそうだったんだもの。少しくらい手荒な真似をしないとダメだったのよ」
「まぁ、スタルト車を使うと効率が良いのは事実じゃし、ただで手に入ったのはむしろラッキーかもしれんのう」
リアスの説明に、リートは納得した様子でそう返した。
え、何? 私がおかしいの? 当たり前のように盗みが行われているこの状況が正常なの?
一人困惑していた時、気付けば近くまで来ていたリアスが、私の頬をツンと軽くつついた。
「今更盗みなんて細かいこと気にしてたらダメよ」
「イノセに触れるでない」
クスクスと笑いながら言うリアスの手を掴みながら、リートはそう言った。
そこで、私は城でリートに名前で呼ばれたことを思い出し、口を開いた。
「そういえばリート、城で私のこと名前で呼んでなかった?」
「名前?」
「ホラ、私を城から連れ出す時に……こころ、って……」
私の言葉に、リートはキョトンとした表情を浮かべる。
しかし、すぐにあの時のことを思い出したのか「あぁ! あれか!」と言った。
「いや、あの矛の女がお主のことをそう呼んでおったからのう。つい移ってしまったのじゃ」
「あぁ、そういう……」
「しかし、お主の世界の風習は変わっておるのう。苗字にちゃんを付けて呼び合っておるのか」
リートの言葉に、私はピクッと肩を震わせた。
苗字に、ちゃん付け……?
一瞬困惑した私は、すぐにとあることに気付き、ハッとした。
「もしかして、リート……私の名前が猪瀬だと思ってる?」
「うん? そうであろう?」
「私の世界では苗字が先に来るんだよ」
「何ッ!?」「何ですってッ!?」
私の言葉に、リートと、近くで話を聞いていたリアスが同時に声を上げた。
すぐに、リートが私の肩を掴んで軽く揺すった。
「つまり、妾はずっとお主のことを苗字で呼んでいたということか!?」
「なんで早く言わなかったのよ!」
「いや、知ってると思ってて……」
「そんなこと言われないと分かるはずが無いであろう!?」
不満そうに言うリートを宥めるように、私は「ごめんって」と何度も謝る。
まぁ簡単な話、リート達は私の名前を猪瀬こころではなく、イノセ・ココロとして認識していたということだ。
……盲点だったな。
確かに、この世界の人々の名前は皆苗字が後に来るタイプだし、当然私の名前も同じだと考えたのだろう。
私のいた世界でも、世界的に見れば名前が先に来る方が一般的だったしな……。
「おっ、なんか盛り上がってんな」
「何の話してるの~?」
すると、後ろからそんな声がした。
振り向くと、そこには薪となる木を抱えたフレアとアランが歩いてきていた。
そういえば、当たり前のようにアランが一緒にいるんだよな。
いや、こうなることは予想してたし、リートもそんな感じのことを言ってたけどさ。
なんて一人で考えている間に、リートとリアスが二人に私の名前のことを教えていた。
……行動が早い。
「はぁ!? イノセって苗字だったのか!?」
「へぇ~! なんか面白いねぇ。じゃあ、あの子のことはイノセちゃんじゃなくてこころちゃんって呼べばいいの?」
驚くフレアに対し、アランの反応は薄い。
……まぁ、彼女は私と直接関わった機会自体が薄いし、名前を知ったのもリート達からの又聞き程度だろう。
私イコールイノセというイメージも定着していないだろうし、驚く程のことも無いわけだ。
「本当にごめん。分かってて呼んでるものだと思って……」
「全く、そういう大事なことはもっと早く言わぬか」
「えぇ~? 名前の呼び方くらいどうでもよくない?」
「「「良くないッ!」」」
あっけらかんとした口調で言うアランに、リート達は口を揃えて否定した。
それに、アランは驚いた様子で肩を震わせた。
いや、私もかなり驚いていた。
私も今まではどう呼ばれるかなんて正直どうでもよかったから流してたし……。
今ぶり返したのは……リートに名前で呼ばれたのが、嬉しくて……でも、苗字呼びに戻ったのが、寂しかったから……。
「……とりあえず、そろそろ焚火を点けましょう? 早くしないと魔物が来ちゃうわ」
リアスはそう言って、フレア達が持って来た薪を幾つか拾い始めた。
確かに、今日は綺麗な満月とはいえ、月光だけでは流石に心許ない。
見れば、いつの間にか月は雲に隠れてるし……。
そんな風に考えつつ、私は焚火に必要なもの以外の薪を拾い、引火しないように離れた場所に置いておくことにした。
「あ、こころ。俺も手伝うよ」
すると、フレアがそう言って、私には抱えきれなかった分の薪を拾ってくれる。
それに、私は少し驚きつつも「ありがとう」と答えた。
いざ持っていこうとした時、トントンと肩を叩かれた。
「こころ。もう少し必要そうだから、何本か持って行っても良い?」
振り向くと、リアスがそう言って私の抱える薪の束を指さした。
私はそれに頷きつつ、抱えた薪をリアスの方に差し出した。
すると、彼女は「ありがと」と言って微笑み、二、三本程薪を取って焚き木を組んでいた場所に戻る。
それからフレアと共に薪を運ぶと、アランがトコトコとこちらに駆け寄ってきた。
「こころちゃん、フレアちゃん。何してるの~?」
「ん? あぁ、焚火の火が引火したらいけないと思って、離れた場所に置いておこうと思ってさ」
「ふ~ん……でも、この木を全部使って大きい火を作っても面白そうだよね」
「ンなことしたら森が全部燃えちまうだろ」
「そしたらリアスちゃんの魔法で消せば良いよ」
「ばぁか」
物騒なことを平気で言うアランに、フレアは呆れた様子で言いながらベチッと鈍い音を立ててデコピンをした。
すると、アランは額を両手で押さえて「いたぁ~い」と不満そうに言った。
私はその様子を見て笑いつつ、ふと自分の項の辺りを掻いた。
なんていうか……今まであまり名前で呼ばれたことが無かったから、急にこんなにたくさん名前を呼ばれるようになって、むず痒いな。
つい最近、家族以外で初めて友子ちゃんに名前を呼んで貰った気がするのに……。
変な感じだけど……嬉しいな。
「こころ」
その時、また名前を呼ばれた。
顔を上げるとそこでは、焚火の傍に腰を下ろしながらこちらを見ているリートがいた。
目が合うと、彼女はニッと小さく笑い、自分の隣にある地面をポンポンと軽く叩いた。
「ほれ、何をしておる? はようこっちに来い」
「……うんっ」
リートの言葉に私は大きく頷き、彼女の元に駆け寄った。
色々な人に名前を呼ばれるのも嬉しいけど……やっぱり、好きな人から呼ばれるのが、一番嬉しかった。
11
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
修復術師は物理で殴る ~配信に乱入したら大バズりしたので公式配信者やります~
樋川カイト
ファンタジー
ソロでありながら最高ランクであるSランク探索者として活動する女子高生、不知火穂花。
いつも通り探索を終えた彼女は、迷宮管理局のお姉さんから『公式配信者』にならないかと誘われる。
その誘いをすげなく断る穂花だったが、ひょんなことから自身の素性がネット中に知れ渡ってしまう。
その現実に開き直った彼女は、偶然知り合ったダンジョン配信者の少女とともに公式配信者としての人生を歩み始めるのだった。
さくらと遥香
youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。
さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。
◆あらすじ
さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。
さくらは"さくちゃん"、
遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。
同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。
ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。
同期、仲間、戦友、コンビ。
2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。
そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。
イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。
配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。
さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。
2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。
遥香の力になりたいさくらは、
「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」
と申し出る。
そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて…
◆章構成と主な展開
・46時間TV編[完結]
(初キス、告白、両想い)
・付き合い始めた2人編[完結]
(交際スタート、グループ内での距離感の変化)
・かっきー1st写真集編[完結]
(少し大人なキス、肌と肌の触れ合い)
・お泊まり温泉旅行編[完結]
(お風呂、もう少し大人な関係へ)
・かっきー2回目のセンター編[完結]
(かっきーの誕生日お祝い)
・飛鳥さん卒コン編[完結]
(大好きな先輩に2人の関係を伝える)
・さくら1st写真集編[完結]
(お風呂で♡♡)
・Wセンター編[完結]
(支え合う2人)
※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる