2 / 32
2、お兄様との朝食
「イザベル、おはよう」
朝食のことを考えて気持ちが上がっていたのに、フェリクスの姿にイザベルはズン……と気分が下がった。
「今日はやけに遅かったな」
兄は新聞を丁寧に畳むと、テーブルの端に置き、イザベルと共に食事をしようとする。
見慣れたいつもの光景であるが、今朝は特に気まずい。
「え、ええ。実は昨日少し、夜更かしをしてしまって」
「また本でも読んでいたのか? 面白くても、睡眠はしっかりとりなさい」
「はーい」
「返事は短く。もう十八歳になるんだ。そういうところも気をつけるように」
「はい。……お兄様って、年々お母様に似てきましたね」
片眉を器用に上げるところもそっくりで感心してしまう。
(血は繋がっていないのに不思議)
フェリクス・クレージュ。
耳の下で綺麗に切り揃えられたサラサラの銀髪に、涼やかな印象を与える切れ長の青い瞳。鼻筋もスッと通って完璧な形である。
(社交界ではレーモン殿下の方が美男子だって言われているけれど、わたしは絶対お兄様の方が美男子だと思う!)
みんなあのレーモンの甘い顔立ちに騙されているだけだ。
(あんなやつ、笑顔の裏でどす黒いこと考えている腹黒男よ。好きな女以外どうでもいい冷血漢よ!)
確かにフェリクスはいつも微笑を浮かべているレーモンと違い、ツンとした澄ました表情で、近寄りがたい雰囲気を纏っているが……へらへらしている男よりずっといいとイザベルは力説したい。
(実は世話焼きだし、まぁ小言が多いのは玉に瑕かもしれないけど……あっ、でもそれはわたしがだらしない性格しているから、他の人には違うかも!)
そう。あの腹黒男を虜にした黒髪の少女――マリオンという女性に対してならば、兄も小言を述べることなく優しく接するはずだ。
「……」
「イザベル、いきなり睨んでどうした。さっきの言い方に怒ったのか?」
兄が表情を変えずに首を傾げる。
何でもありません、とぶっきらぼうに答えながらイザベルはパンを一口サイズにちぎった。
「? こっちのパンも焼き立てで美味しいぞ。食べるか?」
「いただきます」
フェリクスはイザベルの兄であるが、血は繋がっていない。
イザベルが幼い頃……七歳の時に、父が知人から引き取り、養子にしたのである。
両親の間には一人しか子どもが――つまりイザベルしかいなかった。男性にしか爵位を認めていないこの国の制度のため、両親は話し合った末、優秀な後継者を余所からもらい受けることにした。
……というのが表向きの話であるが、父の知人というのが実はやんごとなき身分の方で、どうしても手元で育てることができないため、伝手の伝手を頼って、父のもとに預けることにしたそうだ。
一応、侯爵家の当主として認められるのは、イザベルが誰かと結婚してその子どもが成人するまで、と決めてあるらしい。
(そう考えると、何だか不憫よね)
夢の中であんな冷ややかな態度を取ったのは、イザベルの振る舞いだけでなく、自分の出自や環境に不満があったためだろうか……。
(お兄様はもうこの時点で、ううん、それよりずっと前からわたしのことを疎ましく思っていたのかしら)
考えて、イザベルは胸が痛んだ。
両親が事故で亡くなってから、イザベルの家族はフェリクスだけだ。四つ上とはいえ、当時フェリクスはまだ十五歳だった。両親の残した遺産を目当てにろくに話したことのない親族が大勢押し寄せてきて、勝手に母のアクセサリーや父がコレクションしていた酒蔵を盗人のように漁った光景を、イザベルは決して忘れることはない。
そんな中、フェリクスはただ泣き喚くことしかできなかったイザベルを後ろに庇い、欲深な大人たちと対等に取引していた。兄がいてくれたお陰で、イザベルは今も両親の残してくれた屋敷で変わらず暮らしていけている。
面倒事はすべて兄に押しつけて、時々両親を亡くした恋しさから我儘を言ったりもした。兄はぶつぶつ文句を言うこともあったが、何だかんだイザベルの願いを叶えてくれた。妹ゆえ、家族ゆえだと思っていたが……自分だけだったのだろうか。
(辛い……悲しい……)
「イザベル。本当にどうしたんだ。具合でも悪いのか?」
睨んだと思えば悲しむ顔をするイザベルの様子に、いよいよフェリクスは本気で心配し始める。
「何か悩み事があるのなら相談してくれ。兄である私が力になろう」
真摯にそう伝えるフェリクスにイザベルは一瞬夢の内容を打ち明けてしまおうかと迷う。
(……ううん。やっぱり言えない)
夢の中の出来事とはいえ、妹を殺そうとしたなど知れば兄は深く傷つくだろう。
「いいえ、何でもありませんわ! ただ今日は予定が何も入っていないから、何をしようか迷っていたんです」
フェリクスは訝しげに眉をひそめた。
「本当にそんなことで悩んでいるのか?」
「はい!」
自信たっぷりに言い切れば、彼はため息をついた。
「なら、いいが……。そんなに暇ならば、たまには学院にでも行ったらどうだ?」
「わたしが学院に?」
「今まで朝早く起きられないからとか、授業の進行が遅いからだとか、いろいろ理由をつけて結局家で勉強していただろう? 無理をしてまで通う必要はないと私も思っていたからそれで納得していたが、学院は勉強だけが大事なわけではない。友人との付き合いも今後社会に出るために大切だ。おまえはクレージュ侯爵家の娘なのだから、今後他の貴族や王族とも懇意になる可能性が――」
「それは絶対にだめ!」
とんでもないと大声で非難すれば、フェリクスは驚き、またもや怪訝な顔をする。
「だめ? 嫌、ではなく? 学院に行くと、何かおまえにとって不都合があるのか?」
「えっ? ……あっ、そ、そう嫌なの! わたし、勉強するの大嫌いだから! ひ、人付き合いもすっごく苦手だし!」
じーっとイザベルの心中を探るような視線に内心冷や汗が止まらない。
「えっと、ほら、今までずっと欠席していたでしょう? あと一年……もない月数で卒業するのに、いきなり出席したら思い出作りだなんてみんなに笑われてしまうわ。だからここは最後まで不登校を貫き通すべきだと思って!」
「……本当にそれだけだな? 誰かにいじめられたり、敵意を向けられて行きたくないわけではないんだな?」
今日何度兄から「本当に」と問われたことだろう。
妹のこととなると途端に疑り深い性格になるのはそれだけ心配している証拠だ。過保護なのだ。
なので心配させまいと、イザベルはしっかりと頷いた。
「うん、大丈夫! わたし、そこまでの感情を持たれるほど他人と付き合っていないから!」
むしろ自分から彼らに嫌がらせをしていた。まだ夢の中の話ではあるけれど。
しかしもし学院に行けば、現実になるかもしれない。夢が予知夢である可能性も視野に入れるならば、危ない橋は渡らない方が賢明だ。
(そう。確か夢の中のわたしは最高学年になって最後くらい通ってみようかしら、って久しぶりに学院に行って、そこでいきなりレーモンに惚れるのよね)
それまで何とも思っていなかった相手なのに間近でその姿を見た瞬間、雷に打たれたかのような衝撃が身体に走り盲目的な恋に落ちてしまったのだ。
(レーモンに会ってはだめ。破滅の始まりよ!)
絶対に学院に行くべきではない。
「わたし、これからも孤高の存在でいます!」
「それはそれで心配なんだが……まぁ、いい」
どうやら納得してくれた……というより見逃してくれた気がするが、これ以上下手な言い訳を重ねずにすんでほっとする。
「それにしても、お前が笑顔で誤魔化すなんて、今日は雨が降るかもしれないな」
「いやですわ、お兄様ったら。わたしがいつも仏頂面で接しているような言い方をなさって」
「事実だろう。最近は食事も遅い時間帯で、部屋でとったりする。たまに私が声をかけても、そっけない態度ばかりで、いっそ話しかけなければよかったと後悔に駆られるくらいだ」
(だってあんな夢見たせいで、気まずいし、怖いんだもん)
何が引き金になるかわからないのだ。極力接触は避けた方が無難だ。
……寂しい気持ちはあるけれど。
(それにしても、今日はよくしゃべるのね)
いつもこんな感じだったろうか。久しぶりに顔を合わせたので、説教せねばならないと思ったのか。
「聞いているのか、イザベル」
「あ、はい」
どう見ても聞いていなかったイザベルの態度に、フェリクスはため息をつく。
「何か欲しいものでもあるのか」
その台詞にどきりとする。
『誕生日にあれだけ買ってやったというのに、まだねだるのか。……まぁ、いい。何か言ってみなさい』
『お兄様、わたし、レーモン様と結婚したいの!』
『殿下と? ……だめだ。お前にあの方の伴侶は務まらない』
そんなやり取りを、夢の中で見たではないか。
「イザベル?」
どきどきと高鳴る胸を押さえ、下を向くイザベルにフェリクスがどうかしたのかと立ち上がろうとする。彼女はそれを手で制し、顔を上げた。
「お兄様が珍しくそんなことをおっしゃったので、感動してしまったのです」
「……心配して損した」
早く食べなさいと言って、いつの間にか先に食べ終えていたフェリクスは食堂を出て行ってしまった。
イザベルはほっと息を吐く。
(やっぱり、もうあまり時間がないのかも)
とにかく何か行動を起こさねばとぐっと拳を握りしめた。
朝食のことを考えて気持ちが上がっていたのに、フェリクスの姿にイザベルはズン……と気分が下がった。
「今日はやけに遅かったな」
兄は新聞を丁寧に畳むと、テーブルの端に置き、イザベルと共に食事をしようとする。
見慣れたいつもの光景であるが、今朝は特に気まずい。
「え、ええ。実は昨日少し、夜更かしをしてしまって」
「また本でも読んでいたのか? 面白くても、睡眠はしっかりとりなさい」
「はーい」
「返事は短く。もう十八歳になるんだ。そういうところも気をつけるように」
「はい。……お兄様って、年々お母様に似てきましたね」
片眉を器用に上げるところもそっくりで感心してしまう。
(血は繋がっていないのに不思議)
フェリクス・クレージュ。
耳の下で綺麗に切り揃えられたサラサラの銀髪に、涼やかな印象を与える切れ長の青い瞳。鼻筋もスッと通って完璧な形である。
(社交界ではレーモン殿下の方が美男子だって言われているけれど、わたしは絶対お兄様の方が美男子だと思う!)
みんなあのレーモンの甘い顔立ちに騙されているだけだ。
(あんなやつ、笑顔の裏でどす黒いこと考えている腹黒男よ。好きな女以外どうでもいい冷血漢よ!)
確かにフェリクスはいつも微笑を浮かべているレーモンと違い、ツンとした澄ました表情で、近寄りがたい雰囲気を纏っているが……へらへらしている男よりずっといいとイザベルは力説したい。
(実は世話焼きだし、まぁ小言が多いのは玉に瑕かもしれないけど……あっ、でもそれはわたしがだらしない性格しているから、他の人には違うかも!)
そう。あの腹黒男を虜にした黒髪の少女――マリオンという女性に対してならば、兄も小言を述べることなく優しく接するはずだ。
「……」
「イザベル、いきなり睨んでどうした。さっきの言い方に怒ったのか?」
兄が表情を変えずに首を傾げる。
何でもありません、とぶっきらぼうに答えながらイザベルはパンを一口サイズにちぎった。
「? こっちのパンも焼き立てで美味しいぞ。食べるか?」
「いただきます」
フェリクスはイザベルの兄であるが、血は繋がっていない。
イザベルが幼い頃……七歳の時に、父が知人から引き取り、養子にしたのである。
両親の間には一人しか子どもが――つまりイザベルしかいなかった。男性にしか爵位を認めていないこの国の制度のため、両親は話し合った末、優秀な後継者を余所からもらい受けることにした。
……というのが表向きの話であるが、父の知人というのが実はやんごとなき身分の方で、どうしても手元で育てることができないため、伝手の伝手を頼って、父のもとに預けることにしたそうだ。
一応、侯爵家の当主として認められるのは、イザベルが誰かと結婚してその子どもが成人するまで、と決めてあるらしい。
(そう考えると、何だか不憫よね)
夢の中であんな冷ややかな態度を取ったのは、イザベルの振る舞いだけでなく、自分の出自や環境に不満があったためだろうか……。
(お兄様はもうこの時点で、ううん、それよりずっと前からわたしのことを疎ましく思っていたのかしら)
考えて、イザベルは胸が痛んだ。
両親が事故で亡くなってから、イザベルの家族はフェリクスだけだ。四つ上とはいえ、当時フェリクスはまだ十五歳だった。両親の残した遺産を目当てにろくに話したことのない親族が大勢押し寄せてきて、勝手に母のアクセサリーや父がコレクションしていた酒蔵を盗人のように漁った光景を、イザベルは決して忘れることはない。
そんな中、フェリクスはただ泣き喚くことしかできなかったイザベルを後ろに庇い、欲深な大人たちと対等に取引していた。兄がいてくれたお陰で、イザベルは今も両親の残してくれた屋敷で変わらず暮らしていけている。
面倒事はすべて兄に押しつけて、時々両親を亡くした恋しさから我儘を言ったりもした。兄はぶつぶつ文句を言うこともあったが、何だかんだイザベルの願いを叶えてくれた。妹ゆえ、家族ゆえだと思っていたが……自分だけだったのだろうか。
(辛い……悲しい……)
「イザベル。本当にどうしたんだ。具合でも悪いのか?」
睨んだと思えば悲しむ顔をするイザベルの様子に、いよいよフェリクスは本気で心配し始める。
「何か悩み事があるのなら相談してくれ。兄である私が力になろう」
真摯にそう伝えるフェリクスにイザベルは一瞬夢の内容を打ち明けてしまおうかと迷う。
(……ううん。やっぱり言えない)
夢の中の出来事とはいえ、妹を殺そうとしたなど知れば兄は深く傷つくだろう。
「いいえ、何でもありませんわ! ただ今日は予定が何も入っていないから、何をしようか迷っていたんです」
フェリクスは訝しげに眉をひそめた。
「本当にそんなことで悩んでいるのか?」
「はい!」
自信たっぷりに言い切れば、彼はため息をついた。
「なら、いいが……。そんなに暇ならば、たまには学院にでも行ったらどうだ?」
「わたしが学院に?」
「今まで朝早く起きられないからとか、授業の進行が遅いからだとか、いろいろ理由をつけて結局家で勉強していただろう? 無理をしてまで通う必要はないと私も思っていたからそれで納得していたが、学院は勉強だけが大事なわけではない。友人との付き合いも今後社会に出るために大切だ。おまえはクレージュ侯爵家の娘なのだから、今後他の貴族や王族とも懇意になる可能性が――」
「それは絶対にだめ!」
とんでもないと大声で非難すれば、フェリクスは驚き、またもや怪訝な顔をする。
「だめ? 嫌、ではなく? 学院に行くと、何かおまえにとって不都合があるのか?」
「えっ? ……あっ、そ、そう嫌なの! わたし、勉強するの大嫌いだから! ひ、人付き合いもすっごく苦手だし!」
じーっとイザベルの心中を探るような視線に内心冷や汗が止まらない。
「えっと、ほら、今までずっと欠席していたでしょう? あと一年……もない月数で卒業するのに、いきなり出席したら思い出作りだなんてみんなに笑われてしまうわ。だからここは最後まで不登校を貫き通すべきだと思って!」
「……本当にそれだけだな? 誰かにいじめられたり、敵意を向けられて行きたくないわけではないんだな?」
今日何度兄から「本当に」と問われたことだろう。
妹のこととなると途端に疑り深い性格になるのはそれだけ心配している証拠だ。過保護なのだ。
なので心配させまいと、イザベルはしっかりと頷いた。
「うん、大丈夫! わたし、そこまでの感情を持たれるほど他人と付き合っていないから!」
むしろ自分から彼らに嫌がらせをしていた。まだ夢の中の話ではあるけれど。
しかしもし学院に行けば、現実になるかもしれない。夢が予知夢である可能性も視野に入れるならば、危ない橋は渡らない方が賢明だ。
(そう。確か夢の中のわたしは最高学年になって最後くらい通ってみようかしら、って久しぶりに学院に行って、そこでいきなりレーモンに惚れるのよね)
それまで何とも思っていなかった相手なのに間近でその姿を見た瞬間、雷に打たれたかのような衝撃が身体に走り盲目的な恋に落ちてしまったのだ。
(レーモンに会ってはだめ。破滅の始まりよ!)
絶対に学院に行くべきではない。
「わたし、これからも孤高の存在でいます!」
「それはそれで心配なんだが……まぁ、いい」
どうやら納得してくれた……というより見逃してくれた気がするが、これ以上下手な言い訳を重ねずにすんでほっとする。
「それにしても、お前が笑顔で誤魔化すなんて、今日は雨が降るかもしれないな」
「いやですわ、お兄様ったら。わたしがいつも仏頂面で接しているような言い方をなさって」
「事実だろう。最近は食事も遅い時間帯で、部屋でとったりする。たまに私が声をかけても、そっけない態度ばかりで、いっそ話しかけなければよかったと後悔に駆られるくらいだ」
(だってあんな夢見たせいで、気まずいし、怖いんだもん)
何が引き金になるかわからないのだ。極力接触は避けた方が無難だ。
……寂しい気持ちはあるけれど。
(それにしても、今日はよくしゃべるのね)
いつもこんな感じだったろうか。久しぶりに顔を合わせたので、説教せねばならないと思ったのか。
「聞いているのか、イザベル」
「あ、はい」
どう見ても聞いていなかったイザベルの態度に、フェリクスはため息をつく。
「何か欲しいものでもあるのか」
その台詞にどきりとする。
『誕生日にあれだけ買ってやったというのに、まだねだるのか。……まぁ、いい。何か言ってみなさい』
『お兄様、わたし、レーモン様と結婚したいの!』
『殿下と? ……だめだ。お前にあの方の伴侶は務まらない』
そんなやり取りを、夢の中で見たではないか。
「イザベル?」
どきどきと高鳴る胸を押さえ、下を向くイザベルにフェリクスがどうかしたのかと立ち上がろうとする。彼女はそれを手で制し、顔を上げた。
「お兄様が珍しくそんなことをおっしゃったので、感動してしまったのです」
「……心配して損した」
早く食べなさいと言って、いつの間にか先に食べ終えていたフェリクスは食堂を出て行ってしまった。
イザベルはほっと息を吐く。
(やっぱり、もうあまり時間がないのかも)
とにかく何か行動を起こさねばとぐっと拳を握りしめた。
あなたにおすすめの小説
兄妹じゃないとわかったのでお兄様と結婚したら、全部仕込みでした
こじまき
恋愛
【20260401読みやすいように話を分割しました】
伯爵令嬢ヘイゼルは、兄アリステアに恋をしている。叶わないと知りながら、それでも諦めきれなかった。
しかし子ども時代の「取り違え」が発覚し、子爵令嬢ロレッタとして“正しい場所”で生き直すことに。
そして妹ではなくなった彼女に、アリステアは求婚する。
運命のねじれは正されて、望んだとおりに最愛の人と結ばれた――
けれど――その「正しい運命」は、兄アリステアによって用意されたものだった――
※「小説家になろう」にも投稿しています。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
【完結】「元カノが忘れられないんでしょう?」と身を引いた瞬間、爽やか彼氏の執着スイッチが入りました
恋せよ恋
恋愛
「元カノが忘れられないなら、私が身を引くわくべきよね」
交際一周年、愛するザックに告げた決別の言葉。
でも、彼は悲しむどころか、見たこともない
暗い瞳で私を追い詰めた。
「僕を捨てる? 逃げられると思っているの、アン」
私の知る爽やかな王子の仮面が剥がれ落ち、
隠されていた狂おしいほどの独占欲が牙を剥く。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。