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第18章

第3話(1)

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「……んっ……んっ…………」

 如月の口から甘い吐息が漏れる。角度を変えながら舌を絡める濃厚な口づけに、うっとりと酔いしれていた。
 舌先で歯列をなぞり、上顎の裏をくすぐり、喘ぐたびに小さくふるえる舌を絡めとって強く吸い上げると、組み敷いている躰がぴくんと反応した。シャツをはだけさせて素肌に這わせていた手を胸もとへと移動し、指先で小さな突起をつまみ上げる。途端に腕の中にある背中がわずかに撥ねた。

「ここ、気持ちいい? 触られるの好き?」
「わ、わかんな……」

 耳もとで囁くように尋ねた群司に、如月は息を喘がせながら答えた。

「ぐんじ、が触るとこ、ぜんぶ、気持ちい……。キス、も……」
「全部、感じる?」

 とろけた表情でうんうんと頷くその様子がたまらなく愛おしく、群司はもう一度チュッとキスをした後、口唇で首筋をたどり、胸もとに移動してもう片方の乳首をぺろりと舐め上げた。直後に乳暈にゅううんごと一気に吸い上げる。瞬間、華奢な背中が大きく撓った。

「やぁっ……あっ、それっ、ダっ、メ……」

 舌先でちろちろと先端に刺激を与えると、如月はむずかるように身悶えた。
 両方の乳首を交互に可愛がりながら、ベルトをゆるめてズボンの留め具をはずし、ファスナーを下ろして下着の中に手を差し入れる。ゆるく勃ち上がっていた如月の花芯は、群司の手にやわらかく握りこまれて慈しむように扱かれると、たちまち硬度を増して悦びの蜜を零しはじめた。

 身を起こした群司は、下着ごと脱がせて如月を全裸にする。首筋まで赤く染め上げた如月は、恥じらうように両手で中心を覆うと、両足を擦り合わせるようにしながら横を向いた。

「可愛いね、琉生さん。これから本番なのに、恥ずかしいの?」
「だって、群司と違って、すごく貧弱だから……」
「そんなことないよ。すごく綺麗な躰」
「群司」
「ん?」
「群司も、早く脱いで?」

 上目遣いに懇願されて、その可愛さに心臓を鷲掴みにされる。

「仰せのままに」

 両腕をクロスして上衣の裾に手をかけた群司は、躊躇なく着ていた服を脱ぎ捨てた。露わになった上半身を、如月はうっとりと見つめる。

「俺の躰、好き?」
「好き。すごく、かっこいい」

 身を起こした如月は、白い指先で群司の胸板にそっと触れた。それから遠慮がちに頬を擦り寄せる。

「琉生さん、ローションってある?」
「ある。そこの、引き出し」

 ベッドのすぐ横にあるナイトテーブルを示されて、群司は腕を伸ばした。中から新品の潤滑剤を取りだし、封を切るあいだに如月は群司のベルトに手をかける。まえをくつろげ、すでに臨戦態勢になっている群司の剛直にこくりと息を呑むと、ゆっくりと顔を近づけて口の中にそれを含んだ。

「……っ」

 やわらかな舌の感触に、群司は息を詰めた。小さな口が一心に群司の雄を咥えこんで、丁寧に奉仕する。鈴口から溢れる先走りを舐め取り、張り出した部分を口の中に迎え入れて口唇で扱くように頭を上下させて愛撫を繰り返す。群司はその行為を褒めるように如月の髪に指を絡ませ、優しく梳き上げた。
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