富士鷹茄の大人の為のリアル志向童話劇場

富士 鷹茄

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スズメの五郎!!

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 多くの自然に囲まれ広い田んぼが一面に広がり金色の稲穂がキラキラと
   輝く綺麗な景色の田舎にスズメ達が住んでいました。

  田んぼには食べ物がいっぱいありスズメ達はとても幸せに暮らして
     いました。

 ある日、いつもと同じように田んぼでみんなで仲良く食事をしている
   と遠くの空に黒い点のようなものが見えたのでスズメ達は、なんだろう?
   と思い眺めているとそのその点はたんだん大きくなってバサッバサッと
   音が聞こえ始めスズメ達はその黒い正体に気づいたとたん大慌て、
   なぜならその正体は、沢山のカラスの大群でした。


 カラス達はカァ、カァーッ!!と大きな泣き声を出しながらスズメ達に襲いかかり
   ます。

 スズメ達は急いで稲穂の隙間にもぐりこみ息を潜めて隠れます。

  でも隠れ損ねたスズメは追いかけられ黒光りした針のような鋭く大きな
      嘴で突かれ痛くて,ぴぃーっ、と泣き叫びます。

 でもカラス達はカァカァと笑いながら追いかけまわします。

 稲の隙間に逃げ込んだスズメはそんな仲間のスズメの姿を見てビクビクと
   震えることしかできず助けに行くもできません。

 カラス達がスズメを追いかけいじめている中、他のカラスよりも大きなカラスが
   田んぼに降り立ちました。

   そして大きなカラスは、「これからここは俺達の餌場だっ!!、お前達小さな
     スズメは俺達には勝てないんだっ、おとなしくここを去るか、俺達の邪魔に
     ならないよう草むらのなかでも身を隠しておくんだなっ!!」そして周りの
     カラスもげらげら笑いました。

 でもスズメ達は悔しくても体の大きなカラスに勝かてません、我慢するしか
    ありませんでした。

 それからというものスズメ達は、カラスに見つからないようビクビクしなが
    カラスに怯えながら暮らしました。

 見つかったら嘴で突かれ追い回されるからです。

 他のスズメ達が怯えるなか一羽だけカラスに立ち向かおうとしているスズメが
  いました。

  スズメの五郎です。

 五郎は他のスズメたちにみんなで立ち向かえばカラスにだってかてるはずだ
   と他のスズメ達に言いましたが、「あんな大きな体をしてあんなに沢山の
   カラスになんて勝てっこない」そう言って誰も五郎の話を真面目にきいて
   くれません。

 でも五郎は諦めませんでした。

  五郎は、自分一羽でもカラスに勝つために速く飛ぶ練習をしたりカラス達
      の弱点を探るためにカラスを観察したりしてとても努力しました。

 そんな五郎の姿を他のスズメ達は、そんなことやったって無駄だとか馬鹿
   スズメといって馬鹿にして五郎の味方は同じスズメの中にすらいません、
   でも五郎はまわりに何と言われても諦めませんでした。

  五郎はただ、「みんなが笑顔で暮らしてた幸せだったころを取り戻したいっ、
     確かに自分一羽で沢山のカラスに勝つのは難しい、けど、それでもみんなの
     希望になれるなら」みんなの幸せを取り戻したいという一心でした。

 そしてとうとう五郎がカラスに立ち向かう時がやってきました。

 五郎は空のカラスの群れめがけてすごい速さで突っ込んでいきました。

 突っ込んできた五郎にカラスたちが襲いかかろうとしますがあまりにもカラス
   とカラスの間を飛ぶのでカラス達は間違えて仲間のカラスを突いてしまったり、
   足の爪でひっかいたりしてカラス達は悲鳴をあげます。

 そんな大慌てのカラスに目もくれず五郎は一番大きなカラスに向かって飛んで
   いきます。

 五郎はカラス達を観察していてあの一番大きなカラスがこの群れのボスでこの
   ボスカラスの言う ことを聞いて他のカラス達がそれにしたがってスズメ達を
   襲ったりしていることに気づいたので す、だからボスカラスを倒してしまえ
   ばカラス達は大慌てで逃げ帰ると五郎は考えたのでした。

 五郎はボスカラスに小さな嘴で突つこうとしますがひらりとかわされ、
   足の爪でひっかかれ,五郎の体は傷だらけになっていきます。

    ボスカラスはげらげら笑いながら「お前達スズメは俺達に怯えてれば
    いいんだよっ、そのくらいしか生きてる意味がないんだからなぁ、
    お前みたいな生意気なスズメは、とっとと死んでろっー!!」

  そう言うとボスカラスは嘴で五郎を突き刺そうしますが五郎は嘴を避けずに
  突っ込んでいきます。

   ボスカラスの嘴で五郎は、傷付きますが止まりませんっ、そして五郎はすごい
  速さでボスカラスの目玉を嘴で貫きました。

  ボスカラスは、地面にまっさかさまに落ちていきました。

  それを見ていた他のカラス達が慌て始めますが数羽のカラスは五郎に襲い
  掛かろうとしたその時でした。

スズメ達が一斉にカラス達に襲い掛かりました。

そう、五郎の勇気ある行動はみんなの心を動かしたのです。

そしてカラス達はスズメ達に追い掛け回され遠くへ飛んで逃げていきました。

五郎はみんなの希望になることができました。

  でも五郎はボスカラスにやられた傷が深くもう長くはもちません、スズメ達は
  横たわる五郎の周りに集まり、「ごめんなさいっ、僕たちが五郎の話を聞いて
  一緒に戦っていればっ」とみんな泣いていました、でも傷だらけの五郎は微笑
  みながら「いいんだ、誰だってあんな大きなカラス達に勝てるなんて思わないよ
  …でも…これからは諦めないでっ、みんなで勇気もって協力すればきっと…
  みんな笑顔で暮らせるから」そういうと五郎は死にました。

 でも五郎の顔やすらかな顔をしてました。

 五郎が死んで他のスズメ達は自分達をせめました。

 五郎は馬鹿にしてた自分達の笑顔のために戦ってくれたのに自分達は五郎に
 何もしてやれなかった、五郎が死んだのは自分達のせいだっ。

 そしてスズメ達は誓いました五郎のくれた勇気と希望を守り抜くと。

 五郎が死んで長い年月が経ちました。

 そしてまたカラス達が群れでスズメ達の住処である田舎にやってきました。

 でもビクビクと怯え稲の隙間に逃げ込むスズメはもうどこにもいません。

 スズメ達はカラスの群れに飛んで行きあっと言う間にカラスを追い払ったのです。

 五郎は死にました。

 でもスズメ達は五郎のくれた勇気と希望をずっと守り抜いてきました。

 スズメ達が勇気と希望を忘れない限り五郎はスズメ達の心の中に生き続ける
 のです。

 終劇。
 
  
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