卒業式の告白

蒼生よる

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卒業式の告白

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 卒業式のその日、三年間ずっと親友だった男に、告白された。


 三月のはじめの空が、青く綺麗きれいんでいた。
 新たな門出かどでいわうような、うららかな今日の日は、まさに卒業式日和びよりだった。
 それなのに。
「はあああっ!? 青木あおき、お前、自分がなに言ってるのか、わかってるのか?」
 一柳いちやなぎは、裏返うらがえった声をあげた。そうして目をむいて、目の前に立つ男を見上げる。
 卒業式も無事ぶじに終わり、あとは三年間の思い出のまった校舎を後にして、帰るだけのところだった。それを、青木に見つかり、つかまり、なかば無理むりやりに、人気ひとけのないこの特別棟まで連れてこられてしまった。
 本当は、ひっそりと一人で帰りたかった。なんの問題もなく、高校生活を終わりたかった。
「うん、わかってる」
 なのに、目の前の男は、神妙しんみょうな顔でしっかりとうなづき、特大の爆弾ばくだんを落としてくれたのだ。
 青木とは、高校に入学したときからの友達だった。派手はでな見た目の一柳と、地味じみで大人しい印象いんしょうの青木ではあったが、出席番号が近く、すぐに仲良くなった。今では一番の親友になっていた。
「いやいやいやいや。ムリだろ。ないだろ。ありえないだろ」
 一柳は、全身ぜんしん全霊ぜんれい否定ひていした。
 こんなことない。あるはずない。おどろきすぎて、うまく思考しこうが働かないが、とにかくこれはないだろ。ない、ない。ありえない。
「どうしてだ?」
「どうしてもなにも、俺は男で、青木も男だろ」
「それは、わかってる」
「なら、普通にありえないって、わかるだろ。男同士で付き合うとか変だろ」
 つい今しがた、青木に、卒業してからもはなれたくない、付き合いたいと言われた。
 どうしてこんなバカなことを言い出したのかは、考えたくもないが、今はとにかく青木を思いとどまらせるしかない。
 卒業後、一柳は地元の専門学校へ、青木は都心としんの大学へと進学する。だから卒業すれば、疎遠そえんになることは予想できることだった。
 青木に離れたくないと言われたことは、一柳にとっては正直、うれしい。嬉しいけれども。
「一柳と付き合うことが、変だとは思わない」
 青木に真剣しんけんな顔で言われて、クラリと目眩めまいがした。
 待て、待て、待て、待て。 
 なにを血迷ちまよったのか知らないが、本当に勘弁かんべんしてもらいたい。
「いや、青木、だって、前に彼女とかいただろ」
 頭をフル回転かいてんさせて言葉をさがす。一柳の知っている青木は、男と付き合いたいなんて言うようなヤツじゃなかったはずだ。
 忘れもしない、あれは二年生の秋だった。青木に彼女ができて、それまでのように登下校や休み時間が一緒にごせなくなった。
 青木は、一見いっけん地味だが背が高く、よく見れば顔もととのっている。その上、成績はつねにトップクラスを維持いじするほど頭がいい。
 なにより真面目まじめで面倒見のいい、優しい性格をしているから、一部の女子からは、それはそれは人気があった。
 三年間で付き合ったのは一人だけだったけれども、ほかの女子からも告白されていたことも知っている。
「ああ。生徒会の後輩の子に告白されて、少しだけ付き合ったな。一ヶ月ももたなかったけれど」
「青木は別に男が趣味しゅみってわけじゃないだろ?」
 女の子が対象たいしょうなのなら、普通に女の子と付き合ってもらいたい。
 そして、自分なんかにそんなおそろしいことを、二度と言わないでもらいたい。
「そうだけど、一柳は別だから」
「ひぇっ」
 さらりと言われて、いきが止まるかと思った。
 青木が、冗談じょうだん酔狂すいきょうでこんなことを言うような性格じゃないことは、イヤというほど知っている。
 真面目で実直じっちょく誠実せいじつを絵にいたような男だ。いつもまわりに気を配り、空気を読むのもうまくて、生徒会の副会長をやるような人望じんぼうの持ち主でもある。
 ただ、こうと決めたらゆずらない、誰にも左右されない頑固がんこさもあわせ持っていた。
「一柳となら、付き合いたい。それはそんなにダメなことか?」
 誠心せいしん誠意せいいを込めた瞳で、まっすぐに見つめられ、この上もなく恐ろしい言葉をげられる。
 怖い、怖い、怖い、怖い。
 本気で身体からだふるえた。手のひらに、じっとりとイヤなあせが浮かぶ。
 たのむから、そんなバカな考え、考え直してほしい。
「あのさ、男同士で付き合うって、現実的にどういうことか考えてもみろよ。大っぴらにできないんだぞ。つねに後ろめたさがあるんだぞ。最悪、まわりにバレたら気持ち悪いって後ろ指をされたりするんだぞ。どう考えてもムリだろ。考えるまでもなくムリだろ」
 頭から否定ひていする一柳に、青木は一瞬、だまった。が、すぐに決意を込めた目で見返してくる。
「俺は、すごく考えた。考えた上で、一柳と付き合いたいと言っている」
 青木の言葉に、カチンときた。
「考えたって、それ何時間だよ!?」
「時間の長さが問題なのか?」
「問題だろ! 少し考えたくらいで、簡単かんたんに付き合うとか言うなよ!」
 自然に周りに人が集まるような、人気者で人付き合いも多い青木にしてみれば、付き合うなんて言葉は、なんてことないのかも知れない。
 けれど、青木以外に友達もなく、人にどうせっしていいかもわからない一柳にしてみれば、人生を左右するほどの大問題なのだ。
 一柳は、外見だけは派手だ。光の加減かげんで金色にも見えるうす茶色の髪と、抜けるように白い肌。琥珀色こはくいろの瞳をふち取るまつ毛は、イヤになるほど長く、小造りながらも日本人離れしたりの深い顔立ちをしている。
 おまけにこしの位置が高く、手足が長くて、それほど背が高くもないのに、細身ほそみですらりとした目立つ体形をしていた。
 しかしその中身は、極度きょくどの人見知りだった。フランス人とのハーフである母親に似すぎた外見のせいで、よく外人の子だとからかわれたせいかも知れない。
 青木は、そんな一柳にできた、はじめての友達だった。入学したその日に話しかけてくれて、ことあるごとに一緒にいてくれた。幸運なことに三年間クラスが離れることはなく、このときほど神様に感謝したことはなかった。青木と過ごした高校生活は本当に楽しくて、一柳にとっては何物なにものにも代えがたい宝物のような日々だった。
 それを、最後の最後で、どうしてこうなってしまったのか。
 美しい思い出だけを抱えて、卒業したかったのに。
「簡単に言ったつもりはないんだけど」
 それでもゆずらない青木に、一柳は、喉元のどもとめ上げられるような息苦しさを感じた。
 どうしてそんなにこまらせるんだ。
 ただ、現実を見るだけのことなのに。
 一柳はひとつ大きく息をい込んで、深くき出した。それからガッと口を開けて、力いっぱい怒鳴どなりつける。
「じゃあっ、青木は俺とセックスできるのか!?」
 青木が目を丸くした。
「男の俺と、はだかで抱き合えるのか? 自分以外の男のをさわったり、身体中からだじゅうめたり、キスしたりできるのか? 男相手に興奮こうふんできるのかよっ!?」
 わざと直接的な言葉を使い、ざまに言う。
 このさいもう、絶交ぜっこうしようがなにしようが、かまうものか。
 友達としての青木を失いたくないとか、そんなあまっちょろいことは言っていられない。なんとしても青木を思いとどまらせなければならない。
 男同士で付き合うなんてバカな考えだったと、目をますのなら、一分一秒でも早いほうがいい。
「付き合うって言うのは、そういうこともふくまれるんだぞ。友達の延長線上で、一緒にいればそれでいいってわけじゃないんだぞ」
 おどすように声を低くした一柳の言葉に、青木は口元に手を当てて、考える素振そぶりをみせた。
「……そこまでは、考えてなかった……」
 そうつぶやいた青木に、一柳は泣きそうに顔をゆがめた。
 ほら、やっぱり。
 これが正解だ。
 伊達だてに三年間も一緒にいない。青木が男に興味がないなんてことは、ずっと前から知っている。
 ずっと見てきた。
 誰よりも見てきた。
 ほかはどうでもいいくらい、誰よりもなによりも、青木のことだけを見てきたのだ。
 よろめきそうになる自分が怖かったけど、これで青木も目が覚めただろう。
 一柳は、くちびるはしを引き上げて笑みの形を作った。のどの奥に力を入れて、自分をふるい立たせる。
「青木は悪くないよ。なんか、色々考えさせてごめんな。変なこと言わせてごめん」
 青木がこんなバカなことを言い出したのは、もともと一柳のせいだ。
 青木は悪くない。
 原因げんいんは、すべて自分だ。
 青木は優しいから、青木以外にろくにしゃべれもしないような一柳を心配したのだ。この先また、ひとりぼっちで生きていくのだろう一柳に同情どうじょうして、こんなことを言い出しただけなのだ。
 わかっている。
 わかっている。
 だけど、そんな残酷ざんこくな優しさは、いらない。
 一柳は歯をくいしばり、強くこぶしにぎった。
 その優しさにすがりつきそうになる自分を押し留め、切りかれそうな胸の痛みにえる。
 はじめから、あきらめていた。ずっとあきらめていた。
 なにも望まない。期待きたいしない。り返ってほしいなんて思わない。
 ただ、友達としてそばにいられるだけで幸せ。青木に彼女ができたとき、死にそうに苦しくて、切なくて、胸が千切ちぎれるかと思ったこともあった。いくつもいくつも、青木を想って眠れない夜もあったけれど、それでも三年間ずっと幸せだった。
 本当に、本当に。
 こんな自分に、はじめて声をかけてくれたときから、ずっと。
 周りから浮いていて、遠巻きにされるのが常な一柳に、普通に話しかけてくれて驚いた。
 背が高くて顔もいいのに、なぜか目立たないのがうらやましかった。
 いつも一緒にいてくれるのが不思議だった。
 だけどそばにいてくれるだけで安心できた。
 学校に行くのが楽しくなった。
 毎朝おはようと言ってくれる、落ちついたしゃべり方がいいなと思った。
 少しクセのある一柳の髪の、寝癖を直してくれる大きな手のひらの温かさが心地よかった。
 一柳の曲がったネクタイを直してくれる、長くて器用な指先にドキドキした。
 目が合うたびにときめいて、まるで夢の中にいるみたいにふわふわした。
 なにも言わなくても当然のように一緒にいてくれる。それがとても嬉しくて、なによりも幸せだった。
 元来がんらいの世話好きな性格のせいなのか、いつも青木は孤立しがちな一柳を気にかけてくれた。
 結局その優しさに甘えて、三年間もの間ずっと世話になってしまったのだ。
 だから今更いまさら、これ以上なんて望まない。
 たとえ、どんなに想っていようとも。
 青木は普通に女の子がいい人間なのだ。女の子と結ばれて幸せになるべき人間なのだ。
 今、ここで青木の優しさに漬け込んで、その隣にいる権利を得たとしても、いつか青木もそれに気がつくだろう。
 あとで後悔こうかいさせるとわかっているのに、付き合ってもらうなんてこと、できるわけがない。
 今日で卒業。
 今日が最後。
 だから、これでさよならだ。
 一柳は握りしめていた拳をほどき、小さく息を調ととのえた。それから、ゆっくりと顔を上げて、笑みを浮かべる。
「三年間、楽しかったよ。ありがとう」
 未練みれんを断ち切るように静かに別れを告げて、きびすを返す。
 最後はちゃんと、笑えただろうか。
 青木はこんなところで、自分なんかのためにつまずいてちゃダメだ。有名大学の医学部に現役合格するほど優秀ゆうしゅうで、将来は家業かぎょうの病院をぐ大事なでもある。
 ──大丈夫。
 今はどんなに胸がきしんで、血を吐くほどに苦しくても。
 いつかちゃんと、これでよかったと思える日が、きっとくる。
 青木に背を向けて、一歩み出した、そのとき、二のうでを力強く引っ張られた。
「ひゃっ」
 たおれるようにして、青木の腕の中に抱き止められる。
「まだ、話は終わってないんだけど」
 間近まぢかから降ってきた声に、身をすくめる。
 いや、もう終わりでいいだろう。これ以上話すことなんか、なにもない。
「離して……っ」
 青木の腕からのがれようともがいた一柳に、しかしそのとき、思ってもいないことが起きた。
 青木の顔が近づいたかと思うと、ほほに青木の唇がれたのだ。
「ふぇっ。え?」
 一柳が驚いて顔を上げると、ふたたび青木の顔が近づいてきた。
 今度は、一柳の唇の上に。
「ん……っ」
 唇にれた、あたたかくやわらかい感触かんしょく。瞬間、背中をけ抜けた甘いしびれに、一柳はぎゅっときつく目をつぶった。
 ……なんだ、これは。一体なにが起こっているのだ。
 わけもわからないまま、唇が離れた瞬間にそろそろと目を開けて、離れていく青木の顔を見る。
 近すぎて焦点しょうてんは合わなかったけれど、青木の口元が笑みの形をきざんでいることだけは、はっきりとわかった。
 ……なんで?
 一柳が呆然ぼうぜんとしているうちに、あごに指をえられて、一度離れたそれがまた重なってきた。
 今度は、先程さきほどよりも、長く。
「ふ……、んん……」
 唇で唇の形を確かめるみたいに、しっとりと合わさった唇がむように優しく動いた。ゆっくりとした動きで、二度、三度とそれをり返される。
 頭がぼんやりとして、首の後ろがぞくぞくしてくる。
 生まれてはじめて体験する甘い衝撃しょうげきに、一柳は身体からだふるわせた。
「……んっ……」
 最後に少しだけ下唇をわれて、ちゅっと音をたてて離れる。
 ──これは、夢ではないのだろうか?
 とても現実のこととは思えず、目を見開く一柳の前で、青木がふっと唇をゆるめた。
「キスはできた。これ以上も、一柳がいいって言うなら今すぐにでもするけど、どうする?」
「ふ、え、え。は?」
 一柳は、言葉にならない声をあげた。
 なにを言っている。なにを言っているんだ。
 普通に女の子がよくて、男なんて眼中がんちゅうにないような人間が。
 こんなまったいらで、かわいくもやわらかくもない、どこをとっても男でしかないヤツを相手に、なにを言っているんだ。
「俺は正直、そこまで具体的ぐたいてきに考えてたわけじゃなかった。けど一柳は、考えてたってことだろう?」
 核心かくしんをつかれて、びくりと全身がれる。
 かあっと頭に血がのぼり、心臓が飛び出しそうなほどねた。
 一瞬にして真っ赤になった一柳の顔を、青木がのぞき込んでくる。
「俺のを触ったり、舐めたり、キスしたいって想像してた? ……興奮こうふんした?」
 こちらが言った言葉を逆手さかてに使ってやり返されてしまい、ぐうのも出なくなる。
 なんてことを言うのだ。
 人がせっかく、触れないようにしてきたことを。
 三年間、必死でかくしてきたことを。
「……ひどい」
「酷いのは俺か? そんな、全身で逃げようとして。人の話に聞く耳も持たないで」
 はじめから、青木の言葉を聞く気がなかったことを、められる。
「今日ここで別れたら、もう俺と会わないつもりだっただろう」
 強い声で言われて、一柳はぎくりとして肩をらした。
 見透みすかされている。
 青木の言う通り、一柳はもう、青木と会わないつもりだった。
 今日で卒業。
 今日が最後。
 本当は、なにも言わずに、だまって卒業するはずだった。そしてもう、青木とは会わないつもりだった。
 いつかすべてが、なつかしいと思えるようになる、そのときまで。
「俺は、勝手に思い出にされる気はないよ。今日一日、ずっと一柳のことを考えてた。卒業式どころじゃなかったよ」
 それは、一柳のほうだって同じだ。
 いつ卒業式がはじまり、終わったのかもおぼえていないほど、青木のことばかりを気にしていた。
「俺はたしかに一柳ほど考えてはいないのかも知れない。でも付き合う大変さなんて、男女でもあることだろう? 男だからって理由だけで、一柳と離れたくない。一柳にも、離れて当然だなんてさびしいこと、思ってもらいたくないよ」
 真剣しんけんな顔で、真摯しんしな言葉をつむがれる。
 すぐ間近まぢかにある青木の瞳の中に、その言葉通り寂しそうな色がにじんでいるのが見えて、一柳はのどを震わせた。
 三年も、ずっと想いを寄せていた相手にここまで言われて、かたむくなというほうが無理な話だろう。
 勝手にすべてをあきらめて、勝手に思い出にしようとしていた。それを寂しいと言ってくれているのだ。
 誰よりも大切で、なによりも忘れがたい、たった一人の人が。
「……っ、ううーっ……」
 ぶわっと音をたてて、押し込めていた想いがあふれた。溢れたものが透明とうめいしずくになって、盛大せいだいに頬をらしてゆく。
 だって本当は、うれしかった。どんな気の迷いでも、付き合おうと言ってくれたことが嬉しかった。
 青木が自分なんかと付き合っても、なんのメリットもないのに。男同士で付き合うなんて迷惑めいわくにしかならないと、わかっているのに。
「ごめっ……、ごめ……ん。俺、青木に、すごい、迷惑……」
「なんで謝る。それに俺は、迷惑だなんて一言も言っていないし、思ってもいない」
 優しい指先が頬に触れ、止めどなくあふれる涙をぬぐってくれる。
 その優しさにますます泣けてきて、一柳は嗚咽おえつをもらしながら、青木の胸にすがりついた。
 自分からは、決して手を伸ばしてはいけないと思っていた人。
 その人に、手が届く日がくるなんて、思ってもみなかった。
「うっ、うっ、うー……」
 どうにも止まらない涙に、青木は少しだけ困ったような顔をした。
「そんなに泣くと、目がれて開かなくなるぞ?」
 小さなささやきとともに、青木が身をかがめる。
 なにも望まないと言いながら、触れてみたらどんな感じがするのだろうと、こっそり夢見ていた唇が、再び落ちてくる。
 ──もう、どうしようもない。
 本気で青木と離れたかったのなら、自分はなにも言うべきじゃなかった。それをわかっていながらそうしなかったのは、最後に、青木の中に自分をきざみ付けたいという思いがあったからだろう。
 自分の中に刻まれている、十分の一でもいいから。
 青木に自分のことを、忘れないでいてほしかった。
 唇が触れる寸前すんぜん、涙のまくの向こうで、青木がそっとあまやかに微笑ほほえんだ。
「嬉しかったよ。今朝けさの一柳からの、告白」




           ~おわり~
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