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2.お相手は、まさかの鬼上司!?
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納品された商品の入ったオリコン(折りたたみ式コンテナ)を三個ほど台車の上に積んで、私は担当の衛生用品のコーナーへと向かう。
棚の奥の方に寄ってしまった商品を手前に出して、奥側の空いたスペースに、オリコンの中から入荷したばかりの商品を補充していく。
黙々とこの品出しの作業をしていると、隣のヘルスケアのコーナーのところで、小梅ちゃんが台車に乗せたオリコンを押しながらキョロキョロしているのが見えた。
基本的に小梅ちゃんの仕事は調剤業務がほとんどなのに、品出しの業務をやっているなんて、珍しい。
「あれ? 小梅ちゃん、調剤の方はいいの?」
お客様も目の届く範囲にいなかったので、小梅ちゃんに聞いてみる。
「はい、今は手が空いてるんです」
「そうなんだ。でも、なんで?」
「あ、店長に、今日から私も品出しの業務をやるように言われたんです」
私の聞きたいことがわかったようで、言葉足らずな私の質問にも、小梅ちゃんは的確にこたえてくれる。
「そうだったんだ……。大変だね」
いくら月の処方箋枚数は多くないとはいっても、小梅ちゃんは一人で調剤業務をしながら、フロアの方の接客にも対応しなければならない。
前の池野店長は、調剤の方もあって忙しいだろうからと、フロアの業務は接客で薬剤師が必要なときに駆けつけてくれればそれで良いみたいな方針だった。
「はい。商品の位置も大体の位置しかわからないので、意外と時間がかかってます」
「小梅ちゃん、調剤忙しくなったら言ってね。私、代わりやるから」
「大丈夫ですよ。ありがとうございます」
小梅ちゃんは私にペコリと頭を下げると、再び商品を片手に売り場をキョロキョロとし始めた。
池野店長は緩い方だったらしいからなぁ。
店長が代わった途端に仕事が増えて、小梅ちゃんも大変だなぁ。
そんな風に、小梅ちゃんの後ろ姿を見ていると、新店長の本郷さんに呼ばれた。
「高倉さん」
「は、はい。何でしょう?」
思わずびくりと肩を震わせて、声のした方へと振り向く。
すると、さっきまで私が作業していた棚の前で、本郷店長が私を手招きしている。
「衛生用品の担当って、高倉さんだよね?」
「はい、そうですけど」
「ここを見て、何か気がつくことはない?」
本郷店長が指し示すのは、さっき私がわんさか納品されていた商品を陳列した、一番上の陳列棚。
「綺麗に並べられてない、とかですか?」
「綺麗か綺麗じゃないかと聞かれたら、綺麗に並べられていると思う。だけど、こうしてみたらどうだ?」
そう言って、私が空いたスペースに敷き詰めるように置いた商品の箱を、綺麗に階段状に積み重ねた。
「高倉さんの並べ方が間違ってるわけではない。でも、こうした方が立体感も出るし、お客様の目にも止まりやすい」
確かに……。
段々と重なることで高さが出た上に、ただ平面にたくさん商品を敷き詰めるよりも、ずっと目立つようになった。
「同じ数置くのでもこっちの方がボリュームが出るし、一般の人の目の高さにこの棚はあるから、よりお客様に足を止めて商品を手に取ってもらいやすくなる」
「本当ですね! 今後そうしてみます!」
「これは一例だから毎回そうすればいいってものでもないんだけどな。まぁ、私語をしてる暇があれば、頭を使って考えろってことだ」
「……っ!?」
「じゃあ、サボるなよ?」
は、はいぃ!?
確かに、小梅ちゃんと話をしてたけど、決してサボってたわけじゃないのに!
まぁ本郷店長から見たらそう見えたのかも知れないけどさ。
教えてくれたことは感謝してるし、素直に尊敬したけどさ。
初日早々目をつけられた感あるし、言い方もトゲがあるし。
なんだか昨日の本郷さんと同一人物だなんて、とてもじゃないけど思えなかった。
棚の奥の方に寄ってしまった商品を手前に出して、奥側の空いたスペースに、オリコンの中から入荷したばかりの商品を補充していく。
黙々とこの品出しの作業をしていると、隣のヘルスケアのコーナーのところで、小梅ちゃんが台車に乗せたオリコンを押しながらキョロキョロしているのが見えた。
基本的に小梅ちゃんの仕事は調剤業務がほとんどなのに、品出しの業務をやっているなんて、珍しい。
「あれ? 小梅ちゃん、調剤の方はいいの?」
お客様も目の届く範囲にいなかったので、小梅ちゃんに聞いてみる。
「はい、今は手が空いてるんです」
「そうなんだ。でも、なんで?」
「あ、店長に、今日から私も品出しの業務をやるように言われたんです」
私の聞きたいことがわかったようで、言葉足らずな私の質問にも、小梅ちゃんは的確にこたえてくれる。
「そうだったんだ……。大変だね」
いくら月の処方箋枚数は多くないとはいっても、小梅ちゃんは一人で調剤業務をしながら、フロアの方の接客にも対応しなければならない。
前の池野店長は、調剤の方もあって忙しいだろうからと、フロアの業務は接客で薬剤師が必要なときに駆けつけてくれればそれで良いみたいな方針だった。
「はい。商品の位置も大体の位置しかわからないので、意外と時間がかかってます」
「小梅ちゃん、調剤忙しくなったら言ってね。私、代わりやるから」
「大丈夫ですよ。ありがとうございます」
小梅ちゃんは私にペコリと頭を下げると、再び商品を片手に売り場をキョロキョロとし始めた。
池野店長は緩い方だったらしいからなぁ。
店長が代わった途端に仕事が増えて、小梅ちゃんも大変だなぁ。
そんな風に、小梅ちゃんの後ろ姿を見ていると、新店長の本郷さんに呼ばれた。
「高倉さん」
「は、はい。何でしょう?」
思わずびくりと肩を震わせて、声のした方へと振り向く。
すると、さっきまで私が作業していた棚の前で、本郷店長が私を手招きしている。
「衛生用品の担当って、高倉さんだよね?」
「はい、そうですけど」
「ここを見て、何か気がつくことはない?」
本郷店長が指し示すのは、さっき私がわんさか納品されていた商品を陳列した、一番上の陳列棚。
「綺麗に並べられてない、とかですか?」
「綺麗か綺麗じゃないかと聞かれたら、綺麗に並べられていると思う。だけど、こうしてみたらどうだ?」
そう言って、私が空いたスペースに敷き詰めるように置いた商品の箱を、綺麗に階段状に積み重ねた。
「高倉さんの並べ方が間違ってるわけではない。でも、こうした方が立体感も出るし、お客様の目にも止まりやすい」
確かに……。
段々と重なることで高さが出た上に、ただ平面にたくさん商品を敷き詰めるよりも、ずっと目立つようになった。
「同じ数置くのでもこっちの方がボリュームが出るし、一般の人の目の高さにこの棚はあるから、よりお客様に足を止めて商品を手に取ってもらいやすくなる」
「本当ですね! 今後そうしてみます!」
「これは一例だから毎回そうすればいいってものでもないんだけどな。まぁ、私語をしてる暇があれば、頭を使って考えろってことだ」
「……っ!?」
「じゃあ、サボるなよ?」
は、はいぃ!?
確かに、小梅ちゃんと話をしてたけど、決してサボってたわけじゃないのに!
まぁ本郷店長から見たらそう見えたのかも知れないけどさ。
教えてくれたことは感謝してるし、素直に尊敬したけどさ。
初日早々目をつけられた感あるし、言い方もトゲがあるし。
なんだか昨日の本郷さんと同一人物だなんて、とてもじゃないけど思えなかった。
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