13 / 75
2.お相手は、まさかの鬼上司!?
(7)
しおりを挟む
「あ? どういう意味だ?」
「えっと、そうですね……。何で本郷さんは、こんな口下手な私なんかを夜ご飯に連れてきてくれたのかな、って……」
いくら合コンのあとのゴタゴタから本郷さんに助けられたとはいえ、何をもって本郷さんは、私を気に入ったと言ってくれたのだろう?
私なんかよりも、白鳥さんや澤田さんの方がずっと本郷さんと話していたし、好意を向けていたのに……。
「なんだよ、気になるのか?」
「そ、そりゃ、気になりますよ! だって私、絶対あの合コンのときの態度、良くなかったと思うし……」
合コンの間中も、早く終われと念じてるだけで、山口さんや菊地さんに話しかけられたとき以外は、ずっと下を向いてた記憶がある。
「そりゃお互いさまだろ。俺だって、嫌々参加してたんだから」
「え、そうだったんですか!?」
「見た感じ、お前もそうだったんだろ?」
「……はい」
そっかぁ、本郷さんも私と同じだったんだ……。
ひとつ共通点を見つけて、なんとなく親近感が湧いてしまう。
「やっぱり。嫌々参加してる風なのに、やけにイケイケな格好してるから、そういった意味で気になってた」
確かに見た目が梨緒なのに中身が私だなんて、明らかに見た目の印象と中身が違いすぎるもんね……。
目の前に運ばれてきたメインの料理を眺めながら、思わず納得してしまう。
メインのお魚料理の説明をスタッフの人から聞き終えて、本郷さんはお魚用のナイフとフォークを手にした。
「あとは、あれだな。山口と菊地に襲われかけてたときに、見た目の割りに、あまりに頼りないお前を放っておけなかった」
本郷さんは私をまっすぐに捉えて、ストレートに告げる。
「そんなお前を見てたら、合コンとか彼女作るのとか正直どうでもよかったのに、お前を俺のものにしたくなった」
その言葉を自分の頭で理解するのに、少し時間がかかったものの、何を言われたかわかった途端に、身体中の熱がすべて顔に集まるような感覚が走る。
私、今、絶対に顔赤くなってる……っ!
その顔を見られるのが恥ずかしくてうつむくけれど、本郷さんは容赦なく言葉で私を攻めてくる。
「手加減はしない。覚悟してろ」
「そうは、言われましても……」
だって本郷さんは、結局、見た目と中身のギャップに興味を持ったってだけでしょ?
この見た目は梨緒のもので、私のものではない。
もしあのとき、高倉奈緒として本郷さんと出会っていれば、絶対に本郷さんが私に興味を示すなんてこと、なかったはずだもん……!
「あ? 何だよ、まだ納得いかねぇのか?」
「い、いえ。そんなことないです」
本郷さんの雰囲気から、なんだかまだまだ力説されそうだったから、思わず首を横に振った。
「まぁ、いろいろ言ったが、ちゃんとした理由なんて俺にもわからねぇよ」
「……え?」
「好きになるのに理由なんていらねぇし、出会ったばかりだろうが関係ねぇ。ただ、俺がお前を気に入っちまったってだけなんだから」
「は、はい……」
聞けば聞くほどドキドキさせられて、その度に、梨緒の姿で出会ってなければと思ってしまう。
だって、現に私は職場の上司として本郷さんに、高倉奈緒として出会っている。
だけど、本郷店長が高倉奈緒に対してこういった感情を全くもって抱いてないというのは、見てて明らかだったから……。
まぁ私自身も、梨緒として本郷さんに会うのはいいけど、高倉奈緒として本郷店長を好きになれるかって聞かれると、それはちょっと微妙なんだけどね……。
「えっと、そうですね……。何で本郷さんは、こんな口下手な私なんかを夜ご飯に連れてきてくれたのかな、って……」
いくら合コンのあとのゴタゴタから本郷さんに助けられたとはいえ、何をもって本郷さんは、私を気に入ったと言ってくれたのだろう?
私なんかよりも、白鳥さんや澤田さんの方がずっと本郷さんと話していたし、好意を向けていたのに……。
「なんだよ、気になるのか?」
「そ、そりゃ、気になりますよ! だって私、絶対あの合コンのときの態度、良くなかったと思うし……」
合コンの間中も、早く終われと念じてるだけで、山口さんや菊地さんに話しかけられたとき以外は、ずっと下を向いてた記憶がある。
「そりゃお互いさまだろ。俺だって、嫌々参加してたんだから」
「え、そうだったんですか!?」
「見た感じ、お前もそうだったんだろ?」
「……はい」
そっかぁ、本郷さんも私と同じだったんだ……。
ひとつ共通点を見つけて、なんとなく親近感が湧いてしまう。
「やっぱり。嫌々参加してる風なのに、やけにイケイケな格好してるから、そういった意味で気になってた」
確かに見た目が梨緒なのに中身が私だなんて、明らかに見た目の印象と中身が違いすぎるもんね……。
目の前に運ばれてきたメインの料理を眺めながら、思わず納得してしまう。
メインのお魚料理の説明をスタッフの人から聞き終えて、本郷さんはお魚用のナイフとフォークを手にした。
「あとは、あれだな。山口と菊地に襲われかけてたときに、見た目の割りに、あまりに頼りないお前を放っておけなかった」
本郷さんは私をまっすぐに捉えて、ストレートに告げる。
「そんなお前を見てたら、合コンとか彼女作るのとか正直どうでもよかったのに、お前を俺のものにしたくなった」
その言葉を自分の頭で理解するのに、少し時間がかかったものの、何を言われたかわかった途端に、身体中の熱がすべて顔に集まるような感覚が走る。
私、今、絶対に顔赤くなってる……っ!
その顔を見られるのが恥ずかしくてうつむくけれど、本郷さんは容赦なく言葉で私を攻めてくる。
「手加減はしない。覚悟してろ」
「そうは、言われましても……」
だって本郷さんは、結局、見た目と中身のギャップに興味を持ったってだけでしょ?
この見た目は梨緒のもので、私のものではない。
もしあのとき、高倉奈緒として本郷さんと出会っていれば、絶対に本郷さんが私に興味を示すなんてこと、なかったはずだもん……!
「あ? 何だよ、まだ納得いかねぇのか?」
「い、いえ。そんなことないです」
本郷さんの雰囲気から、なんだかまだまだ力説されそうだったから、思わず首を横に振った。
「まぁ、いろいろ言ったが、ちゃんとした理由なんて俺にもわからねぇよ」
「……え?」
「好きになるのに理由なんていらねぇし、出会ったばかりだろうが関係ねぇ。ただ、俺がお前を気に入っちまったってだけなんだから」
「は、はい……」
聞けば聞くほどドキドキさせられて、その度に、梨緒の姿で出会ってなければと思ってしまう。
だって、現に私は職場の上司として本郷さんに、高倉奈緒として出会っている。
だけど、本郷店長が高倉奈緒に対してこういった感情を全くもって抱いてないというのは、見てて明らかだったから……。
まぁ私自身も、梨緒として本郷さんに会うのはいいけど、高倉奈緒として本郷店長を好きになれるかって聞かれると、それはちょっと微妙なんだけどね……。
1
あなたにおすすめの小説
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【完】経理部の女王様が落ちた先には
Bu-cha
恋愛
エブリスタにて恋愛トレンドランキング4位
高級なスーツ、高級な腕時計を身に付け
ピンヒールの音を響かせ歩く
“経理部の女王様”
そんな女王様が落ちた先にいたのは
虫1匹も殺せないような男だった・・・。
ベリーズカフェ総合ランキング4位
2022年上半期ベリーズカフェ総合ランキング53位
2022年下半期ベリーズカフェ総合ランキング44位
関連物語
『ソレは、脱がさないで』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高4位
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高2位
『大きなアナタと小さなわたしのちっぽけなプライド』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高13位
『初めてのベッドの上で珈琲を』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高9位
『“こだま”の森~FUJIメゾン・ビビ』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高 17位
私の物語は全てがシリーズになっておりますが、どれを先に読んでも楽しめるかと思います。
伏線のようなものを回収していく物語ばかりなので、途中まではよく分からない内容となっております。
物語が進むにつれてその意味が分かっていくかと思います。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる