【短編集2】恋のかけらたち

美和優希

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「優しい鈴の音と鼓動」

2-8

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 不機嫌そうな凪くんの耳が赤い。きっと私の顔はそれ以上に赤くなっているだろう。


「けど、凪くんは、どんくさい私のことが嫌いなんだよね?」

「は? 誰が奈都のこと嫌いなんて言ったんだよ。奈都がどんくさいのも、俺は悪いと思ってない」

「ええ? だって最近いつも凪くん怒ってるみたいだし、何となく冷たくて意地悪だし……」

 思わず思っていることを言ってしまって、ハッとする。

 けれど、凪くんは怒るような様子はなく、困ったように眉を寄せて口を開いた。


「それは……何て言うか、中学になってからちょっと話さないうちに奈都が大人っぽくなって、今まで通り話してるつもりなんだけど何か緊張するっていうか何て言うか……」

「緊張してたの?」

 そこで言葉を詰まらせた凪くんに聞き返すと、また不機嫌そうな顔を向けられる。


「……あ、ごめんね」

「いや、奈都は悪くないから。俺が悪い。変なこと言ってごめん。とにかく、俺が奈都のことを嫌いになるなんてないから。今日も奈都に生徒会室に行ってほしくなくて、あんな言い方して悪かった」

「え……?」
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