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20.いじめはユーレイだ
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木枯らしが吹くようになって、ポプラの黄色い葉っぱもほとんど散った。監視塔のトタン屋根は、強い風が吹くと、めくれあがってヒューヒューガタガタ鳴り響く。まるで雪が降り出しそうな、なまり色をした空が続く毎日だ。そんな時の見張り台はさびしそうに見える。
ヒロくんを北門の近くでよく見かけるようになった。ヒロくんはここのところひとりぼっちだ。北門を入ったところに小さな防火用水の池がある。道路をはさんで、監視塔の真ん前だ。最近ヒロくんは、南門近くの松林では遊ばない。いつもこの防火用水のそばにいる。
この間、シューイチが突然転校していった。それがさびしかったんだ。カナコさんもほとんど百番地に来なくなった。登校はツヨシくんとカナコさんと三人みたいだが、ほとんど寄り道をしなくなった。カナコさんの指図どおりに、ヒロくんは寄り道をしないでまっすぐ歩く。
学校から帰ると一人で北門近くのこの池までやってくる。そこにいて何をするわけでもないのだ。別に池の中に何もいるわけではない。池にはただアメンボが浮かんでいるだけだ。
すぐそばにしゃがみ込んで、じっと水面を見ている。時々、なにかブツブツ言っている。しゃべっているんだろうか。よく分からないけれど、アッアッとかウッウーッとかくり返して小さな声を出している。
この辺りは川上小の子たちが多いから、ヒロくんを知らない子もたくさんいる。学校帰りに見かけても、最初はみんな声もかけなかった。ところが、見なれてくると低学年の子の中でちょっかいをかける子たちが出てきた。
「何を見ちょるん?」とか、
「何を言うちょるん?」とか。
横に座って声をかけながら顔をのぞいたり、ヒロくんの出す声をまねしてみたり、そのうち後ろからこづいたり、背中にのしかかったり、ちょっかいがどんどんひどくなってきた。ヒロくんよりずっと小さい子たちだ。
最初は、ヒロくんも顔を向けてにっこり笑ったり、軽く押し返したりしていた。
「こいつしゃべれんのでェ!」
「わあ、気持ちの悪い笑い方するなやァ!」
ニ年生の三人組だったが、ひどい言葉を使って大きな声ではやし立て始めた。
とうとうヒロくんも立ち上がった。両手をこぶしにして上にあげ、真っ赤な顔をして、でも今にも泣きそうな顔をしていた。
「おっ怖ァ、こいつおこったぞオ!」
「見てみ、手がブルブルふるえちょる」
三人組は、わざとおどろいたように両手をあげて、周りを囲んでおどけていた。
そのとき、
「あんたら、いいかげんにしんさい!」
強く、大きい声を出して止めに入った子がいた。トモコちゃんだ。
「そんなひどいことを言っちゃあいけん!」
ふだん見せたことのない、怒った顔だ。
「ヒロくんが、あんたたちに何をしたんよ!ヒロくんはおとなしくてええ子なんよ。何も言い返せんおとなしい子じゃないの。なんでいじめるん?いじめたりしちゃいけん。ヒロくんをいじめちゃあ、絶対いけん!」
からかっていた男の子たちをにらみつけている。あのおとなしいトモコちゃんがだ。トモコちゃんのあのやさしい顔がものすごく怒っている。三人組は飛び逃げた。そして、振り返りざまにトモコちゃんに向かって、あっかんべーをした。
「恐っそろしい女じゃのう!」
そして、バラバラになって走っていった。
トモコちゃんは、両手を振り上げたままぶるぶるふるえているヒロくんに向かって、
「悪い子らじゃねえ。でもね、心配せんでええんよ。心配せんときね、ヒロくん。百番地にはねえ、いい子だってたくさんいるんよ。味方になってくれる子だっている。いつでもだれかが助けてくれるよ。だからね、心配せんでええ。安心してこれからもここに来てええんよ」
そう言っていつものやさしい顔でほほえんだ。
遠くで見ていたのか、ガミガミさんが近寄ってきた。
「ずいぶんからかわれてたね」
ヒロくんは、固くこぶしをにぎりしめて、まだ両手をあげたままだ。ガミガミさんは、ヒロくんの緊張をほぐすように、大きな手でゆっくり両手をさすってやった。ヒロくんはやっと安心したんだろう。肩から力がぬけて、下ろした両手でガミガミさんにしがみついた。泣いているんだろうか。顔をガミガミさんのおなかにくっつけたままはなれようとしなかった。
ガミガミさんもほっとしたみたいだった。
「トモコちゃんはえらいねえ。年下の子たちが悪さをしたら、すぐにいけない!って注意することができたよねえ。きみは本当に強い子じゃ」
そう言って、トモコちゃんをほめた。
「わたし、強くなんかない。弱いんよ。本当は弱いんよ。とっても弱虫なんよ。いつだって、ケイコちゃんがいないと全然だめなんじゃもの」
トモコちゃんはほとんどケイコちゃんと一緒にいる。一人でいるところなんて、あまり見たことがない。
「登校中だって学校の中だって、ヒロくんがいじめられてるところ、これまでだってたびたび見てたんよ。でもね、これまでは怖くて怖くて私、声も出せなかったもん。先生にも言えなかった。わたしもいじめられたりするけど、自分の時よりもっと怖くて声が出せなかった。ごめんね、これまでごめんね。ヒロくん」
トモコちゃんは小さな声でそう言った。ヒロくんはガミガミさんにくっついたまま、顔だけトモコちゃんに向けて、とてもうれしそうに声を出した。トモコちゃんに、いつものやさしい笑顔がもどって、ヒロくんも「アッ、アッ」と元気に返事をしたのだ。
その時、ユーイチも近くから見ていた。ユーイチはそばにいたんだ。でも、棒立ちのまま、ただ見ていた。その時、固まってしまって近寄ることさえできなかった。そばに何人かの子どもたちがいた。その中ではユーイチが一番年上だったのに・・・
ユーイチだって、三人組のいじめを見ていてひどいと思ったのだ。でも何にもしなかった。いや、できなかったんだ。ただ見ていただけだった。怖かったんだ。小さい下級生ばかりなのに、注意することが怖くて何もできなかったんだ。その場にいたのだから、トモコちゃんと一緒になって、大きい声を出せばよかった。でも、小さい声の一つさえ出せなかったのだ。
ユーイチはそのまま家に帰った。たまらなく悲しかった。家に着いたら涙が出てきた。押し入れの中で、布団に頭をつっこんでずっと泣いた。
トモコちゃんは立派だよ。そうだ、強い子だよ。それに比べて、自分はなんなんだ。すぐそばにいたんだぞ。でも、なんにもできなかった。相手は自分より小さな下級生じゃないか。それなのに、そばに寄って声もかけられなかった。
いとこのテツオ兄ちゃんは足が不自由だ。小さい頃の病気のせいで、左足がまひしている。不自由な足を引きずりながら、それでも自分で歩いて、一時間もかかる高校まで通っている。そんなテツオ兄ちゃんを見て笑う人もいる。でも兄ちゃんは、足は不自由だけど手先は器用だし、頭も良いし、いつも明るい。第一、兄ちゃんには自信があるんだ。自分に自信があるから笑われたって気になんかしない。そんな兄ちゃんを見て笑う人を許せない。そんなやつ大きらいだ。
それなのに、今日のおまえは何なんだ!あのヒロくんがいじめられてたんだぞ。助けられなかったじゃないか、おまえは。下級生に、「人をいじめちゃいけないよ」ってなんで言ってやれなかったんだ。いつもはおとなしいトモコちゃんが、あんなに勇気を出して注意していたんだぞ。でも、おまえはそばにいるのに一言も口を出すことができなかったじゃないか。いつもはうるさいおしゃべりのくせに。
その日一日中、ユーイチはやり場のない暗い気持ちだった。涙をこぼしながらいろんなことを考え、そのことを連絡ノートに書いた。
先生、今日ぼくはいじめを見たのに、それを注意することができませんでした。
目の前でヒロくんがいじめられたんです。百番地の、よく知ってる二年生たちでした。いじめにあっているヒロくんをかばって、トモコちゃんが大きな声で注意していました。あのおとなしいトモコちゃんが勇気を出して、大声で叱ってたんです。トモコちゃん、えらいと思います。でも、そばにいたのにぼくはそのとき何も言えなかった。何もできませんでした。
ケイコちゃんやトモコちゃんのことを、冷たい目で見る人もいます。アイジエンの子たちもみんなぼくらの仲間なんです。でも、変な目で見たり変なかげ口を言ったりしている。まちがっているんだ。絶対いじめはいけないんだ。
分かってる。分かってるよ。いじめはいけない。だからそんな人を見かけたら、ぼくだって注意をしたいよ。
でも、勇気が出ないんです。ぼくは弱虫なんだ。いつもは、黙れ!と人から言われたって、いつまでもしゃべってる出しゃばりのおしゃべりのくせに。そんなおしゃべりのぼくが、いじめている人を見ると口がからっからになって、声が全然出なくなってしまう。怖いんです。怖いんだ。
まるでユーレイみたいだよ。怖いといったって見えてるわけじゃないんだ。でもユーレイと聞いただけで、見えてないのに怖くて怖くてしかたがない。ユーレイだよ。いじめる人もユーレイも、勇気さえあればぼくの前からいなくなるんだ。でも、ぼくにはできない。目の前からいじめをなくすことなんてできない。
先生、なんか自分のことがいやだ。いやでいやで、しょうがない。悲しいよ・・・
そうか、確かにユーレイだっていじめだって、みんなが勇気を持てば消えてなくなるわよね。みんなが強くなればいいのよね。
だいじょうぶです。こんな大切なことに気づいたユーイチくんだから、これからはきっと強くなれる。
がんばれ、ユーイチ。
土山先生はそう書いて連絡ノートを返してくれた。
ヒロくんを北門の近くでよく見かけるようになった。ヒロくんはここのところひとりぼっちだ。北門を入ったところに小さな防火用水の池がある。道路をはさんで、監視塔の真ん前だ。最近ヒロくんは、南門近くの松林では遊ばない。いつもこの防火用水のそばにいる。
この間、シューイチが突然転校していった。それがさびしかったんだ。カナコさんもほとんど百番地に来なくなった。登校はツヨシくんとカナコさんと三人みたいだが、ほとんど寄り道をしなくなった。カナコさんの指図どおりに、ヒロくんは寄り道をしないでまっすぐ歩く。
学校から帰ると一人で北門近くのこの池までやってくる。そこにいて何をするわけでもないのだ。別に池の中に何もいるわけではない。池にはただアメンボが浮かんでいるだけだ。
すぐそばにしゃがみ込んで、じっと水面を見ている。時々、なにかブツブツ言っている。しゃべっているんだろうか。よく分からないけれど、アッアッとかウッウーッとかくり返して小さな声を出している。
この辺りは川上小の子たちが多いから、ヒロくんを知らない子もたくさんいる。学校帰りに見かけても、最初はみんな声もかけなかった。ところが、見なれてくると低学年の子の中でちょっかいをかける子たちが出てきた。
「何を見ちょるん?」とか、
「何を言うちょるん?」とか。
横に座って声をかけながら顔をのぞいたり、ヒロくんの出す声をまねしてみたり、そのうち後ろからこづいたり、背中にのしかかったり、ちょっかいがどんどんひどくなってきた。ヒロくんよりずっと小さい子たちだ。
最初は、ヒロくんも顔を向けてにっこり笑ったり、軽く押し返したりしていた。
「こいつしゃべれんのでェ!」
「わあ、気持ちの悪い笑い方するなやァ!」
ニ年生の三人組だったが、ひどい言葉を使って大きな声ではやし立て始めた。
とうとうヒロくんも立ち上がった。両手をこぶしにして上にあげ、真っ赤な顔をして、でも今にも泣きそうな顔をしていた。
「おっ怖ァ、こいつおこったぞオ!」
「見てみ、手がブルブルふるえちょる」
三人組は、わざとおどろいたように両手をあげて、周りを囲んでおどけていた。
そのとき、
「あんたら、いいかげんにしんさい!」
強く、大きい声を出して止めに入った子がいた。トモコちゃんだ。
「そんなひどいことを言っちゃあいけん!」
ふだん見せたことのない、怒った顔だ。
「ヒロくんが、あんたたちに何をしたんよ!ヒロくんはおとなしくてええ子なんよ。何も言い返せんおとなしい子じゃないの。なんでいじめるん?いじめたりしちゃいけん。ヒロくんをいじめちゃあ、絶対いけん!」
からかっていた男の子たちをにらみつけている。あのおとなしいトモコちゃんがだ。トモコちゃんのあのやさしい顔がものすごく怒っている。三人組は飛び逃げた。そして、振り返りざまにトモコちゃんに向かって、あっかんべーをした。
「恐っそろしい女じゃのう!」
そして、バラバラになって走っていった。
トモコちゃんは、両手を振り上げたままぶるぶるふるえているヒロくんに向かって、
「悪い子らじゃねえ。でもね、心配せんでええんよ。心配せんときね、ヒロくん。百番地にはねえ、いい子だってたくさんいるんよ。味方になってくれる子だっている。いつでもだれかが助けてくれるよ。だからね、心配せんでええ。安心してこれからもここに来てええんよ」
そう言っていつものやさしい顔でほほえんだ。
遠くで見ていたのか、ガミガミさんが近寄ってきた。
「ずいぶんからかわれてたね」
ヒロくんは、固くこぶしをにぎりしめて、まだ両手をあげたままだ。ガミガミさんは、ヒロくんの緊張をほぐすように、大きな手でゆっくり両手をさすってやった。ヒロくんはやっと安心したんだろう。肩から力がぬけて、下ろした両手でガミガミさんにしがみついた。泣いているんだろうか。顔をガミガミさんのおなかにくっつけたままはなれようとしなかった。
ガミガミさんもほっとしたみたいだった。
「トモコちゃんはえらいねえ。年下の子たちが悪さをしたら、すぐにいけない!って注意することができたよねえ。きみは本当に強い子じゃ」
そう言って、トモコちゃんをほめた。
「わたし、強くなんかない。弱いんよ。本当は弱いんよ。とっても弱虫なんよ。いつだって、ケイコちゃんがいないと全然だめなんじゃもの」
トモコちゃんはほとんどケイコちゃんと一緒にいる。一人でいるところなんて、あまり見たことがない。
「登校中だって学校の中だって、ヒロくんがいじめられてるところ、これまでだってたびたび見てたんよ。でもね、これまでは怖くて怖くて私、声も出せなかったもん。先生にも言えなかった。わたしもいじめられたりするけど、自分の時よりもっと怖くて声が出せなかった。ごめんね、これまでごめんね。ヒロくん」
トモコちゃんは小さな声でそう言った。ヒロくんはガミガミさんにくっついたまま、顔だけトモコちゃんに向けて、とてもうれしそうに声を出した。トモコちゃんに、いつものやさしい笑顔がもどって、ヒロくんも「アッ、アッ」と元気に返事をしたのだ。
その時、ユーイチも近くから見ていた。ユーイチはそばにいたんだ。でも、棒立ちのまま、ただ見ていた。その時、固まってしまって近寄ることさえできなかった。そばに何人かの子どもたちがいた。その中ではユーイチが一番年上だったのに・・・
ユーイチだって、三人組のいじめを見ていてひどいと思ったのだ。でも何にもしなかった。いや、できなかったんだ。ただ見ていただけだった。怖かったんだ。小さい下級生ばかりなのに、注意することが怖くて何もできなかったんだ。その場にいたのだから、トモコちゃんと一緒になって、大きい声を出せばよかった。でも、小さい声の一つさえ出せなかったのだ。
ユーイチはそのまま家に帰った。たまらなく悲しかった。家に着いたら涙が出てきた。押し入れの中で、布団に頭をつっこんでずっと泣いた。
トモコちゃんは立派だよ。そうだ、強い子だよ。それに比べて、自分はなんなんだ。すぐそばにいたんだぞ。でも、なんにもできなかった。相手は自分より小さな下級生じゃないか。それなのに、そばに寄って声もかけられなかった。
いとこのテツオ兄ちゃんは足が不自由だ。小さい頃の病気のせいで、左足がまひしている。不自由な足を引きずりながら、それでも自分で歩いて、一時間もかかる高校まで通っている。そんなテツオ兄ちゃんを見て笑う人もいる。でも兄ちゃんは、足は不自由だけど手先は器用だし、頭も良いし、いつも明るい。第一、兄ちゃんには自信があるんだ。自分に自信があるから笑われたって気になんかしない。そんな兄ちゃんを見て笑う人を許せない。そんなやつ大きらいだ。
それなのに、今日のおまえは何なんだ!あのヒロくんがいじめられてたんだぞ。助けられなかったじゃないか、おまえは。下級生に、「人をいじめちゃいけないよ」ってなんで言ってやれなかったんだ。いつもはおとなしいトモコちゃんが、あんなに勇気を出して注意していたんだぞ。でも、おまえはそばにいるのに一言も口を出すことができなかったじゃないか。いつもはうるさいおしゃべりのくせに。
その日一日中、ユーイチはやり場のない暗い気持ちだった。涙をこぼしながらいろんなことを考え、そのことを連絡ノートに書いた。
先生、今日ぼくはいじめを見たのに、それを注意することができませんでした。
目の前でヒロくんがいじめられたんです。百番地の、よく知ってる二年生たちでした。いじめにあっているヒロくんをかばって、トモコちゃんが大きな声で注意していました。あのおとなしいトモコちゃんが勇気を出して、大声で叱ってたんです。トモコちゃん、えらいと思います。でも、そばにいたのにぼくはそのとき何も言えなかった。何もできませんでした。
ケイコちゃんやトモコちゃんのことを、冷たい目で見る人もいます。アイジエンの子たちもみんなぼくらの仲間なんです。でも、変な目で見たり変なかげ口を言ったりしている。まちがっているんだ。絶対いじめはいけないんだ。
分かってる。分かってるよ。いじめはいけない。だからそんな人を見かけたら、ぼくだって注意をしたいよ。
でも、勇気が出ないんです。ぼくは弱虫なんだ。いつもは、黙れ!と人から言われたって、いつまでもしゃべってる出しゃばりのおしゃべりのくせに。そんなおしゃべりのぼくが、いじめている人を見ると口がからっからになって、声が全然出なくなってしまう。怖いんです。怖いんだ。
まるでユーレイみたいだよ。怖いといったって見えてるわけじゃないんだ。でもユーレイと聞いただけで、見えてないのに怖くて怖くてしかたがない。ユーレイだよ。いじめる人もユーレイも、勇気さえあればぼくの前からいなくなるんだ。でも、ぼくにはできない。目の前からいじめをなくすことなんてできない。
先生、なんか自分のことがいやだ。いやでいやで、しょうがない。悲しいよ・・・
そうか、確かにユーレイだっていじめだって、みんなが勇気を持てば消えてなくなるわよね。みんなが強くなればいいのよね。
だいじょうぶです。こんな大切なことに気づいたユーイチくんだから、これからはきっと強くなれる。
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土山先生はそう書いて連絡ノートを返してくれた。
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