崩壊した世界からの脱出 -ボクたちはセックスしか知らない-

空倉霰

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第十四章

I love you

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 夢を見た。それはなんだか、とても久しぶりに見る夢なような気がした。最近は夢を見る事なんてないくらい、疲れてたから。
 内容はよく覚えていない。ただ何か、とても大事な夢だったような気がする。何かこう、大切な何かを約束したような。夢の中に誰かが出てきたんだ。
 ボクは目を開けて、時計を見てみた。……午前一時。まだ起きる時間じゃない。だからもう一度眠ろうと思って、目を閉じようとした。その時だった。
「んっ……!」
 背中に何かが当たってる。とても熱い何かが。
 ……それに、荒い息遣い。マスターの声だ。マスターがボクの背中に、何かしてる。でもそれが何なのかはすぐにわかった。
 だからボクは、寝てるフリを続けた。……とても、嬉しかったから。息を押し殺して、目を閉じた。
「クロ……」
 ずっとボクを抱きしめてる。それで、あそこをボクの背中に押し付けてる。……マスターとこんなことするの、いつぶりだろう。
「……もうどこにも、行かないでくれ」
 マスターがボクを求めてる。でも前の時とはちょっと違う。まるで子供のように、甘えたがってるみたいな感じで。
 今、マスターがいった。背中に暖かいものが、ぺちゃってついて。ここまで匂いが来てた。
 マスターは息を整えると、後ろからボクのお洋服を脱がせた。それで首とか耳に、キスして。お胸を触った。撫でるみたいに優しく、ゆっくり。
 少しだけアラネアを思い出した。そうか、アラネアのあの優しい感じは、マスターと似てるんだ。……だから、あんなに……。
「……誰にも渡さない。誰の所にも、行かせない」
 ここ最近のことで、少しだけわかったことがある。マスターは、そう、”どくせんよく”が強い人なんだ。
 自分の大切なものは、誰にも渡したくない。あげたくない。そういう人。……でもボクは、それでいいと思う。だってそれが普通だと思うから。
 嬉しかった。まだマスターが、ボクを想っていてくれるって。色々悪いことをしてるのに、マスターはそれを全部、受け止めてくれる。……だからボクも、マスターに答えたい。
「あっ……」
 ボクは寝返りをうつフリをして、マスターの方を向いた。起きるのは恥ずかしかったから、目を閉じたままで。
 マスターはボクを、正面からもう一度抱きしめた。それでボクのふとももの間に、あれを挟んで。動かした。
 マスターの心臓の音が聞こえる。頭の上から、マスターの吐息が聞こえる。……すごく、ぞくぞくして。だんだんとボクのも敏感になっていった。
 心の奥が、きゅうってなった。あんなに強いマスターが、可愛らしく思えて。……少しだけ、イタズラしたくなった。
 ボクはふとももを動かして、挟む力をちょっと強くした。するとマスターは、気持ちよさそうに声を上げて。動くのが早くなっていって……。また、出した。
 それを隠れ蓑にするみたいに、ボクもいっちゃった。でも今までみたいに、すごく気持ちよくなって出しちゃうんじゃなくて。なんというか、ぞくぞくしちゃって、漏れちゃった。
 今までの快感とは違ってた。まるで全身を、優しい毛羽でくすぐられてるみたいな。物足りないような気もするけど、これはこれで、とてもすてきで。
「……私ばかりでは、不公平だよね」
 するとマスターは、何かを呟いた。でもそれを理解する前に、マスターは毛布の中に潜っちゃって。それで……。
「ひっ……!」
 ボクのあそこを、パク……って食べちゃった。まだ敏感なのに、先っちょを舐められてて。白いのを舐めとられてるのがわかった。
 ボクは自分の口を押さえた。声が出ないように、こらえた。……でも、とても気持ちよくて。思わず一滴の涙が、ボクのほっぺから零れ落ちた。
「……今日は、素直になっていいんだよ」
 マスターの声が聞こえた。でも今はただ、毛布の中から聞こえてくる、えっちな水音だけしか意識出来なくて。
 マスターの口の中で、ボクのが吸われてる。舌で舐められて、遊ばれてる。その度にボクの全身が痺れるようで。ボクは思わず、腰が浮きかけていた。
 いつかのことを思い出していた。あの時は、全部してもらえなかった。……でも、今日は。今日くらいは……。
「あっ……!」
 ……そうしてボクは、マスターの口の中に。白いのをいっぱい、出しちゃった。自分でも覚えがないくらい、たくさん。
 どくっどくってなってる。びゅーってなってる。……涙が、止まらなくて。声を抑えるのに必死で。やがてそういう感覚が、ようやく収まってくると。ボクはベッドにへたり込んだ。
 気が付けばボクは、マスターと目を合わせていた。いつかのようにだらしがない目で、ボクはキスを求めて。……唇を重ね合わせた。
「……私も、素直になっていいかな?」
 ボクは頷いた。それでマスターは、ベッドから降りて。ボクの目の前に、あそこを差し出した。
 まるで物体が、地面に引き付けられるように。ボクはマスターのそれに、近寄っていった。それでマスターを見上げて、……やっぱり、勝てないってことを実感して。それで、ボクは……――。
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