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第十七章
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ボクとメアは、ロボットたちを倒しながらシロの所に向かった。考えてみれば、なんて馬鹿なことをしたんだろう。起きてるならともかく、寝てるシロを一人にするなんて。
ボクはなりふり構わなかった。ロボットたちを人と思わず、物だと思った。……あの時と同じように。
「シロ!」
ボクはシロが寝ていた場所に戻った。でもそこにシロの姿は無くて、被せたシーツだけが雪の上に落ちている。
嫌な予感がした。もしかしたらシロは、連れ去られたのかもしれない。それか捕まって、酷い事をされてるのかもしれない。
「……シロをどこへやった!! お前ら!!」
身体の底から、どうしようもない怒りが湧いてきた。怒りなんて言う言葉じゃ表せないくらい、溶岩でも生温いような、この気持ち。
ボクはこの感情に流されるまま、ロボットたちをぶっ壊した。一体残らず殺すつもりで、首をもいで、足をぶち切って。扱える力の全てを使うつもりで暴れた。
「シロを出せ!! シロを返せ!! 今!! すぐ!!」
ロボットの血が、ボクにかかる。細かく割れた金属の破片が、髪の毛に絡まっていく。それでもシロは出てこない。シロはどこにも居ない。
「落ち着いてクロ! やみくもに戦っても無駄だわ!」
無視した。それでボクは、無意識のうちに自覚した。ボクはメアよりも、シロが大切なんだって。
だから気にならなかった。気にする余裕が無かった。もしかしたらメアが今死んでも、わからないかもしれない。
「――クロ……」
「!!」
その時だった。微かにシロの声が聞こえて、ボクは神経を研ぎ澄ませる。
「シロ!!」
ボクは声のした方に向かって走った。声は確か、あの瓦礫の山の裏側から聞こえた気がする。
急がないといけない。シロが傷ついているのなんて、嫌だから。シロのためなら他の物が、どうなったって。
「シロッ……、……あ……」
そこは、瓦礫が重なり合って、テントみたいな形になっていた。丁度良く陰になっているから、ロボットたちには見つからなかったみたいで。
でもどうなんだろう。もうわからない。シロが無事だったのはよかったんだけど……。ボクはやっぱり、元のシロに戻ってほしい。
「クロ……クロ……」
シロはボクの名前を呼びながら、自分の腕を切っていた。そこら辺に落ちてた何かの破片で、自分の腕を切りつけて。それで……、オナニーしている。
足元に零れていく、血の水たまり。それに溶けるように広がる、白い精液。どちらもボクの時とは比べ物にならないくらいの、量。
壊れていた。やっぱりシロは、治ってなんかいなかった。色々なことがシロを責め立てて、殺そうとしている。
……なのにボクは、何も出来ない。ただシロのことを受け入れるのが、精いっぱいで。抱きしめることさえ出来なかった。
「うらァあああああ!」
すると突然、メアが大きな声を上げた。ボクはそれに驚いて、後ろを見てみると。メアはさっき手に入れた大きな銃を持ち出して、弾丸をバラまいていた。
「ゴキブリみたいに湧いてきやがって、くたばれブリキ共が!」
ロボットたちの全身に、穴が開いていく。それは俗に言う、蜂の巣ってやつで。それでも次々とロボットたちは現れるから、無駄に見えてしまった。
「メア、早く!」
もうここには居られない。そう思ったボクは、急いでシロを抱きしめた。そしてメアを呼び寄せて、ボクは必死に祈りを籠める。
「クロ、出来るの!? まだ訓練もしてないのよ!」
「いいから……出来るだけ、遠くに! 見つからない場所に! お願い、連れてって! ボク!!」
ボクはなりふり構わなかった。ロボットたちを人と思わず、物だと思った。……あの時と同じように。
「シロ!」
ボクはシロが寝ていた場所に戻った。でもそこにシロの姿は無くて、被せたシーツだけが雪の上に落ちている。
嫌な予感がした。もしかしたらシロは、連れ去られたのかもしれない。それか捕まって、酷い事をされてるのかもしれない。
「……シロをどこへやった!! お前ら!!」
身体の底から、どうしようもない怒りが湧いてきた。怒りなんて言う言葉じゃ表せないくらい、溶岩でも生温いような、この気持ち。
ボクはこの感情に流されるまま、ロボットたちをぶっ壊した。一体残らず殺すつもりで、首をもいで、足をぶち切って。扱える力の全てを使うつもりで暴れた。
「シロを出せ!! シロを返せ!! 今!! すぐ!!」
ロボットの血が、ボクにかかる。細かく割れた金属の破片が、髪の毛に絡まっていく。それでもシロは出てこない。シロはどこにも居ない。
「落ち着いてクロ! やみくもに戦っても無駄だわ!」
無視した。それでボクは、無意識のうちに自覚した。ボクはメアよりも、シロが大切なんだって。
だから気にならなかった。気にする余裕が無かった。もしかしたらメアが今死んでも、わからないかもしれない。
「――クロ……」
「!!」
その時だった。微かにシロの声が聞こえて、ボクは神経を研ぎ澄ませる。
「シロ!!」
ボクは声のした方に向かって走った。声は確か、あの瓦礫の山の裏側から聞こえた気がする。
急がないといけない。シロが傷ついているのなんて、嫌だから。シロのためなら他の物が、どうなったって。
「シロッ……、……あ……」
そこは、瓦礫が重なり合って、テントみたいな形になっていた。丁度良く陰になっているから、ロボットたちには見つからなかったみたいで。
でもどうなんだろう。もうわからない。シロが無事だったのはよかったんだけど……。ボクはやっぱり、元のシロに戻ってほしい。
「クロ……クロ……」
シロはボクの名前を呼びながら、自分の腕を切っていた。そこら辺に落ちてた何かの破片で、自分の腕を切りつけて。それで……、オナニーしている。
足元に零れていく、血の水たまり。それに溶けるように広がる、白い精液。どちらもボクの時とは比べ物にならないくらいの、量。
壊れていた。やっぱりシロは、治ってなんかいなかった。色々なことがシロを責め立てて、殺そうとしている。
……なのにボクは、何も出来ない。ただシロのことを受け入れるのが、精いっぱいで。抱きしめることさえ出来なかった。
「うらァあああああ!」
すると突然、メアが大きな声を上げた。ボクはそれに驚いて、後ろを見てみると。メアはさっき手に入れた大きな銃を持ち出して、弾丸をバラまいていた。
「ゴキブリみたいに湧いてきやがって、くたばれブリキ共が!」
ロボットたちの全身に、穴が開いていく。それは俗に言う、蜂の巣ってやつで。それでも次々とロボットたちは現れるから、無駄に見えてしまった。
「メア、早く!」
もうここには居られない。そう思ったボクは、急いでシロを抱きしめた。そしてメアを呼び寄せて、ボクは必死に祈りを籠める。
「クロ、出来るの!? まだ訓練もしてないのよ!」
「いいから……出来るだけ、遠くに! 見つからない場所に! お願い、連れてって! ボク!!」
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