66 / 68
赤き因縁編
65.潜入開始
しおりを挟む
5月3日
ゴールデンウィークが始まったこの日、子供たちは外出を頻繁に、数多くなる
そこにキンドシエスタは必ず行動する
標的である子供を捕らえる絶好のチャンスだからだ
それに合わせてЯも動き始める
キンドシエスタに意図的に誘拐され内部に潜入する役を買ってでたのはアサミだけではない
目が星の少女も手を挙げたのだ
「私もやります 見た目も幼いですし相手も乗ってくると思います」
イチゴは自身の小柄を利用してこの任務に切って出た
その後、イヴィンから指示されたのは決行時にいるべき場所である
「娯楽施設や公園で拐われたという子供が多かった 今回はケンシが拐われたゲーセンに行ってもらう」
そして、2人は私服で可愛らしく遊んでいる様子を見せている
イチゴが児童用のゲーム機でプレイしているのを横に立ってスマホを見ているアサミ
イチゴがゲーム機から立ち、アサミの腕を掴む
「お姉ちゃーん 次何するー!」
すると、2人は怪しい視線を感じた
気配に目を向けるとゲーム機を影に隠れたサングラスの男がいることに気づく
やっときた、、ゲーセンに3時間は疲れた
2人は同じシチュエーションを何度も繰り返して時を待っていたのだ
「トイレ行きたいかも…待ってて」
アサミはわざとらしく手洗いに1人で向かう
これはあえてそれぞれが個人行動をとり狙い目になることで相手がのってくるのを待つ作戦
アサミがトイレの看板にしたがって角を曲がった時、案の定、隠れていた男たちは動いた
来た…
イチゴは平然を装ってその場に立ちつくす
すると背後からハンカチを口にあてられ目を閉じた
男はクレーンゲームを前に姿を見られないようイチゴをキャリーケースに閉じ込めた
男は何事もなかったかのようにゲームセンターの出入口へ向かう
しかし、イチゴは気を失ってはいなかった
ばーか 睡眠薬への耐性くらいこの界隈じゃ誰でもついてんだよ
さーて…こっからが本番…!頼んだよアサミ
一方、アサミは予め服につけていおいた盗聴器からイチゴが連れていかれたことを把握した
絶対にお前らを潰してやる…
強い想いと同時に尾行を開始し、カタギリに連絡する
「イチゴさんが拐われました 追いかけます」
『わかった くれぐれも気をつけろよ』
本部にいるカタギリがデスクトップを起動し盗聴器の位置情報を確認する
「今日から忙しくなるな」
警察署 特捜課
イヴィンがスーツを着て課長の前に立つ
「課長 被害者及び加害者、本事件における重要事項をまとめました」
資料の束を机上に置くと課長は手を取ってため息をついた
「伊坂くん 案件はTIKAIに受け継いだはずだ」
「しかし、我々でも捜査すべきです!」
伊坂と偽名を使ったイヴィンがデスクに手のひらを打ちつけた
その箇所は僅かにへこんでしまった
課長は少々狼狽える
「TIKAIのやり口は嫌いだ!目的達成のための犠牲は仕方がないと片付ける!日本政府という後ろ盾があるから誰も逆らうことはできない!」
机に打ちつけた手を強く握る
「でも、そんなことはあってはならないと分かっているはずだ…戦う手段を持っている私たちが抗わないでどうするんだ!武器を持てば犠牲を減らすことができる私たちが躊躇ってどうするんだ!!」
伝えたいことを荒らげたイヴィンが拳を机から下ろした
課長は資料を机に置いて立ち上がりため息を再びついた しかし、先程よりも顰めてはいないようだ
「俺から署長に直談判してやる」
「か、課長!!」
「ただし!決定を待つこと、勝手に行動しないこと!いいな!」
「はい!」
いっときすれば私たちは動ける…それまでは頼むぞガキども
一方、アサミは敵を追ってあることに驚愕していた
「うそでしょ…」
イチゴが入ったキャリーケースを持った男性が3階建ての小さな子会社のようなオフィスへ堂々と入っていった
「ここって、、キンドシエスタのオフィスじゃない!」
NPO法人の標識とともにキンドシエスタと刻まれたシンボルが構えている
忍びも隠れもせずに正面から入っていった…子供攫いはこそこそしてるんじゃなくて組織全体で行っているの…!?
アサミは即座にカタギリに連絡を通す
「すみません オフィスの正面から入られて追尾できません…」
『りょーかい 察している ベニの盗聴器は死んでない安心しろ』
「しかし、どうしましょう」
『案ずるな もう内部に人員は送ってる』
キンドシエスタオフィス
丸メガネをかけたスーツを着た女性が手押しドアから入ってきた男を確認し出迎える
「組織長 出張お疲れ様です」
「誰だアンタ」
「先日から派遣されました 後藤です」
「そうか そんな話もあったな」
「お荷物お預かり致します」
「……! 結構だ」
「そうですか、、」
男がキャリーケースを持ったままオフィスの中に上がる
自分に背を向けたことを確認し後藤を名乗る女性はスマホを開いた
『対象がオフィスに来ました。組織長の坂野 ですね。やっぱり荷物は私には触らせてくれませんでした。』
この文章を送信すると相手から返信がすぐに送られた
『わかったヒイマ。そのままなりすませ』
後藤を名乗る女性はキンドシエスタ内に潜入したヒイマである
『アサミさんどうしましょう』
『中に入れるのは難しいか』
『そりゃ大変ですよ』
『なら身寄りのない子供として保護する体でいこう』
『今日の周辺当番、私なのでそこら辺にいさせてください あと服装はできるだけ簡素なもので』
『わかった 伝えておこう』
そこで連絡を終わらせヒイマは偽りの仕事に戻る
「派遣ちゃん」
「わ…!」
ここの一員が突然、ヒイマに話しかける
「2階の片付け手伝ってくれない?子供たち遊んだ後放置しちゃってて」
「いいですよ 一緒にやりましょう」
ベニさんが気になるけど潜入先の社員とは良好な関係を保たないといけない…
2階に向かう狭い階段をのぼる
探りを入れてみるか…
「ずっと思ってたんですけど、なんでキンドシエスタって養子施設じゃないんですか?やってることそう変わんないですよね」
この組織の情報をできるだけ引き出す質問である
「私たちって確かにそういう側面もあるけど、1番大きいのは海外まで遠出して世界中の子供の援助することなの」
「そうなんですね」
そんなことは知ってる…知りたいのは拾った子供をどうしてるかだ
2人は2階の扉を開く
そこは廊下で、すぐ目の前のガラス越しに幼児くらいの子供たちがそれぞれ布団に入ってる眠っている
廊下を歩きながら質問を続ける
「ところで拾った子供のその後とかって知ってます?」
「行方不明届けが出てたら警察に預けるかな
なかったら親探し 1ヶ月くらい経っても何も現れなかったら里親募集って感じ」
「なるほど 今は何人ですか」
「30人くらいかな 内幼児が半分 育児放棄されてる子が多いんだー」
千一家に売ってる子供がいると考えるとそれ以上だな…人身売買の行先を派遣の私に伝えるわけないけど嘘をついているようには見えない
やっぱり組織の一部が隠れてやってることなのか?
歩いた先のガラス越しの部屋に遊具が散乱していた
「さあ片付けよう!ブロックとか踏まないように気をつけて!」
「はい!」
坂野には何らかの形でもっと接触したい…一応、あとでここにいる子供数人に話を聞いてみよ
一方、カタギリの前で異常事態が発生した
「盗聴器からの信号が消えた…!?」
オフィスの内である程度移動した地点で突如として位置情報を搾取できなくなったのである
ケースを引きずっていた音も聞こえなくなった…バレたか?
カタギリは即座にアサミに電話を取り付ける
「ベニの信号が消えた」
『え!?』
「慌てるなまだバレたと決まったわけじゃない
電波が受信できない場所に行った可能性がある」
『でも!イチゴの身に危険が…』
「単独で敵組織の中核に潜り込むのはかなりリスキーだ」
『なら!』
「だから作戦変更だ」
『え?』
キンドシエスタオフィス ???
キャリーケースの中にいるイチゴが外部の音に耳を澄ます
響く足音と断続的に揺れるキャリーケース
階段?ヒイマさんの声がしたってことはオフィスの中でしょ?こんなに音が響くような場所があるの?
すると、キャリーケースが横に倒され大きく揺れる
やばい…!
イチゴは咄嗟に目を閉じ気を失ったフリを始めた
案の定、キャリーケースのチャックが開かれた
しかし、暗闇から明るみに出た時の白い眩しさをあまり感じなかった
小さな体のイチゴは軽々と抱き上げられどこかに運ばれる
鉄製のドアが開く劈くような音が聞こえる
「戻りました」
坂野が丁寧な挨拶をすると50代ほどの何者かが静かで偉そうな声で返す
「子供1人か?」
「すみません 中々見つからず」
「ゴールデンウィークの初日というのにたった1人か、」
落胆したような発言と組織長である坂野にとる態度ではないように聞こえるイチゴは疑問に思う
「ただでさえ、最近はでかい組織が大きな騒ぎを起こして国民の外出への警戒が増しているというのに、 、」
「申し訳ない…」
「俺の立場を危うくする気なのか貴様は」
「いえ、けっしてそのようなことは…」
「ならば行動で示せ!!」
張り上げられた声が大きく響いた
「そのガキも手足を縛って寝かせておけ」
「分かりました、、」
明らかに苛立った声で指示したあとその男の足音が少しずつ遠のいていった
イチゴはおそらくベッドに寝かせられ手足を縛られ始める
それになんの抵抗もせず、会話内容ともう1人の男の正体を考えていた
組織長に偉そうな態度で、立場の心配を?千一家との関係にヒビが入るのがそんなに嫌なのかな?それになんか聞いたことのある声だった
イチゴは完全に縛り上げられ通常なら身動き取れない状態になった
なにはともわれ、潜入は完了 スマホは見つからないようお腹にズボンの内側に巻き付けてる
連絡できるタイミングを探す!
坂野の足音が遠のき鉄製の扉が金属音を鳴らしながら閉まる音を耳にしたときイチゴは目を開いた
「……!」
天井は白色から黒色の各色が乱雑に混濁した色をしており、簡素なベッドに寝かせられ、周囲には誰もいない様子だった
部屋の色合いと今まで聞いた響く音、そして肌寒さ
ここ、、地下だ、、
ゴールデンウィークが始まったこの日、子供たちは外出を頻繁に、数多くなる
そこにキンドシエスタは必ず行動する
標的である子供を捕らえる絶好のチャンスだからだ
それに合わせてЯも動き始める
キンドシエスタに意図的に誘拐され内部に潜入する役を買ってでたのはアサミだけではない
目が星の少女も手を挙げたのだ
「私もやります 見た目も幼いですし相手も乗ってくると思います」
イチゴは自身の小柄を利用してこの任務に切って出た
その後、イヴィンから指示されたのは決行時にいるべき場所である
「娯楽施設や公園で拐われたという子供が多かった 今回はケンシが拐われたゲーセンに行ってもらう」
そして、2人は私服で可愛らしく遊んでいる様子を見せている
イチゴが児童用のゲーム機でプレイしているのを横に立ってスマホを見ているアサミ
イチゴがゲーム機から立ち、アサミの腕を掴む
「お姉ちゃーん 次何するー!」
すると、2人は怪しい視線を感じた
気配に目を向けるとゲーム機を影に隠れたサングラスの男がいることに気づく
やっときた、、ゲーセンに3時間は疲れた
2人は同じシチュエーションを何度も繰り返して時を待っていたのだ
「トイレ行きたいかも…待ってて」
アサミはわざとらしく手洗いに1人で向かう
これはあえてそれぞれが個人行動をとり狙い目になることで相手がのってくるのを待つ作戦
アサミがトイレの看板にしたがって角を曲がった時、案の定、隠れていた男たちは動いた
来た…
イチゴは平然を装ってその場に立ちつくす
すると背後からハンカチを口にあてられ目を閉じた
男はクレーンゲームを前に姿を見られないようイチゴをキャリーケースに閉じ込めた
男は何事もなかったかのようにゲームセンターの出入口へ向かう
しかし、イチゴは気を失ってはいなかった
ばーか 睡眠薬への耐性くらいこの界隈じゃ誰でもついてんだよ
さーて…こっからが本番…!頼んだよアサミ
一方、アサミは予め服につけていおいた盗聴器からイチゴが連れていかれたことを把握した
絶対にお前らを潰してやる…
強い想いと同時に尾行を開始し、カタギリに連絡する
「イチゴさんが拐われました 追いかけます」
『わかった くれぐれも気をつけろよ』
本部にいるカタギリがデスクトップを起動し盗聴器の位置情報を確認する
「今日から忙しくなるな」
警察署 特捜課
イヴィンがスーツを着て課長の前に立つ
「課長 被害者及び加害者、本事件における重要事項をまとめました」
資料の束を机上に置くと課長は手を取ってため息をついた
「伊坂くん 案件はTIKAIに受け継いだはずだ」
「しかし、我々でも捜査すべきです!」
伊坂と偽名を使ったイヴィンがデスクに手のひらを打ちつけた
その箇所は僅かにへこんでしまった
課長は少々狼狽える
「TIKAIのやり口は嫌いだ!目的達成のための犠牲は仕方がないと片付ける!日本政府という後ろ盾があるから誰も逆らうことはできない!」
机に打ちつけた手を強く握る
「でも、そんなことはあってはならないと分かっているはずだ…戦う手段を持っている私たちが抗わないでどうするんだ!武器を持てば犠牲を減らすことができる私たちが躊躇ってどうするんだ!!」
伝えたいことを荒らげたイヴィンが拳を机から下ろした
課長は資料を机に置いて立ち上がりため息を再びついた しかし、先程よりも顰めてはいないようだ
「俺から署長に直談判してやる」
「か、課長!!」
「ただし!決定を待つこと、勝手に行動しないこと!いいな!」
「はい!」
いっときすれば私たちは動ける…それまでは頼むぞガキども
一方、アサミは敵を追ってあることに驚愕していた
「うそでしょ…」
イチゴが入ったキャリーケースを持った男性が3階建ての小さな子会社のようなオフィスへ堂々と入っていった
「ここって、、キンドシエスタのオフィスじゃない!」
NPO法人の標識とともにキンドシエスタと刻まれたシンボルが構えている
忍びも隠れもせずに正面から入っていった…子供攫いはこそこそしてるんじゃなくて組織全体で行っているの…!?
アサミは即座にカタギリに連絡を通す
「すみません オフィスの正面から入られて追尾できません…」
『りょーかい 察している ベニの盗聴器は死んでない安心しろ』
「しかし、どうしましょう」
『案ずるな もう内部に人員は送ってる』
キンドシエスタオフィス
丸メガネをかけたスーツを着た女性が手押しドアから入ってきた男を確認し出迎える
「組織長 出張お疲れ様です」
「誰だアンタ」
「先日から派遣されました 後藤です」
「そうか そんな話もあったな」
「お荷物お預かり致します」
「……! 結構だ」
「そうですか、、」
男がキャリーケースを持ったままオフィスの中に上がる
自分に背を向けたことを確認し後藤を名乗る女性はスマホを開いた
『対象がオフィスに来ました。組織長の坂野 ですね。やっぱり荷物は私には触らせてくれませんでした。』
この文章を送信すると相手から返信がすぐに送られた
『わかったヒイマ。そのままなりすませ』
後藤を名乗る女性はキンドシエスタ内に潜入したヒイマである
『アサミさんどうしましょう』
『中に入れるのは難しいか』
『そりゃ大変ですよ』
『なら身寄りのない子供として保護する体でいこう』
『今日の周辺当番、私なのでそこら辺にいさせてください あと服装はできるだけ簡素なもので』
『わかった 伝えておこう』
そこで連絡を終わらせヒイマは偽りの仕事に戻る
「派遣ちゃん」
「わ…!」
ここの一員が突然、ヒイマに話しかける
「2階の片付け手伝ってくれない?子供たち遊んだ後放置しちゃってて」
「いいですよ 一緒にやりましょう」
ベニさんが気になるけど潜入先の社員とは良好な関係を保たないといけない…
2階に向かう狭い階段をのぼる
探りを入れてみるか…
「ずっと思ってたんですけど、なんでキンドシエスタって養子施設じゃないんですか?やってることそう変わんないですよね」
この組織の情報をできるだけ引き出す質問である
「私たちって確かにそういう側面もあるけど、1番大きいのは海外まで遠出して世界中の子供の援助することなの」
「そうなんですね」
そんなことは知ってる…知りたいのは拾った子供をどうしてるかだ
2人は2階の扉を開く
そこは廊下で、すぐ目の前のガラス越しに幼児くらいの子供たちがそれぞれ布団に入ってる眠っている
廊下を歩きながら質問を続ける
「ところで拾った子供のその後とかって知ってます?」
「行方不明届けが出てたら警察に預けるかな
なかったら親探し 1ヶ月くらい経っても何も現れなかったら里親募集って感じ」
「なるほど 今は何人ですか」
「30人くらいかな 内幼児が半分 育児放棄されてる子が多いんだー」
千一家に売ってる子供がいると考えるとそれ以上だな…人身売買の行先を派遣の私に伝えるわけないけど嘘をついているようには見えない
やっぱり組織の一部が隠れてやってることなのか?
歩いた先のガラス越しの部屋に遊具が散乱していた
「さあ片付けよう!ブロックとか踏まないように気をつけて!」
「はい!」
坂野には何らかの形でもっと接触したい…一応、あとでここにいる子供数人に話を聞いてみよ
一方、カタギリの前で異常事態が発生した
「盗聴器からの信号が消えた…!?」
オフィスの内である程度移動した地点で突如として位置情報を搾取できなくなったのである
ケースを引きずっていた音も聞こえなくなった…バレたか?
カタギリは即座にアサミに電話を取り付ける
「ベニの信号が消えた」
『え!?』
「慌てるなまだバレたと決まったわけじゃない
電波が受信できない場所に行った可能性がある」
『でも!イチゴの身に危険が…』
「単独で敵組織の中核に潜り込むのはかなりリスキーだ」
『なら!』
「だから作戦変更だ」
『え?』
キンドシエスタオフィス ???
キャリーケースの中にいるイチゴが外部の音に耳を澄ます
響く足音と断続的に揺れるキャリーケース
階段?ヒイマさんの声がしたってことはオフィスの中でしょ?こんなに音が響くような場所があるの?
すると、キャリーケースが横に倒され大きく揺れる
やばい…!
イチゴは咄嗟に目を閉じ気を失ったフリを始めた
案の定、キャリーケースのチャックが開かれた
しかし、暗闇から明るみに出た時の白い眩しさをあまり感じなかった
小さな体のイチゴは軽々と抱き上げられどこかに運ばれる
鉄製のドアが開く劈くような音が聞こえる
「戻りました」
坂野が丁寧な挨拶をすると50代ほどの何者かが静かで偉そうな声で返す
「子供1人か?」
「すみません 中々見つからず」
「ゴールデンウィークの初日というのにたった1人か、」
落胆したような発言と組織長である坂野にとる態度ではないように聞こえるイチゴは疑問に思う
「ただでさえ、最近はでかい組織が大きな騒ぎを起こして国民の外出への警戒が増しているというのに、 、」
「申し訳ない…」
「俺の立場を危うくする気なのか貴様は」
「いえ、けっしてそのようなことは…」
「ならば行動で示せ!!」
張り上げられた声が大きく響いた
「そのガキも手足を縛って寝かせておけ」
「分かりました、、」
明らかに苛立った声で指示したあとその男の足音が少しずつ遠のいていった
イチゴはおそらくベッドに寝かせられ手足を縛られ始める
それになんの抵抗もせず、会話内容ともう1人の男の正体を考えていた
組織長に偉そうな態度で、立場の心配を?千一家との関係にヒビが入るのがそんなに嫌なのかな?それになんか聞いたことのある声だった
イチゴは完全に縛り上げられ通常なら身動き取れない状態になった
なにはともわれ、潜入は完了 スマホは見つからないようお腹にズボンの内側に巻き付けてる
連絡できるタイミングを探す!
坂野の足音が遠のき鉄製の扉が金属音を鳴らしながら閉まる音を耳にしたときイチゴは目を開いた
「……!」
天井は白色から黒色の各色が乱雑に混濁した色をしており、簡素なベッドに寝かせられ、周囲には誰もいない様子だった
部屋の色合いと今まで聞いた響く音、そして肌寒さ
ここ、、地下だ、、
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる