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3.信念①
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七黒の一角 Я
結成は15年前
シジマとほか3人で作り上げられた連合は愛知県名古屋市を起点にほかの組織と変わらず、任された殺しを買うだけの集団だった
しかし、結成から間もなくして大きな任務が舞い込んだ
それは、政治家の批判のため結成されたテロ集団の解隊とその主犯格の暗殺
それは大きな抗争を起こし一般人も巻き込んで何人も尊い命が亡くなった
シジマの仲間であったほか3人も死亡し、事実上、組織は壊滅
だが、シジマはそこに拠り所のない3人の少年少女を発見する
まだ、10歳やそこらの幼き子供だった
シジマはその3人を保護し、裏社会の人間として生きる術を身につけさせた
そこからЯ は大成の波を乗りこなすこととなる
そして、この組織の信念、どのような状況でも貫かねばならぬものがある それは、、
「"未成年絶対防御"よ」
セツナを抱き上げていた女性 桐間 無奈が後ろを歩くセツナに組織の結成の経理と信念を説いていた
組織はかなり大きく、この廃れた街並みの中では最大規模だろう
と言っても、小さなビルが細長く伸びる街並みの中で普通のオフィスビル1つ分位の大きさだ
3階建てでエレベーターはなく、全て階段で階層は繋がっている
「ここ1階は仲介人たちも時々寄ってくる会議室とか談話室、義務教育レベルの勉強をする教室とかがある」
あまり詳しくは説明せずそのまま階段を上って2階に入る
「ここは子供たちの家みたいな感じ 寝床もあるし、遊具もある、ほかの子供と遊べる部屋もあるし、子供たちもご飯はここで食べる」
未成年絶対防御というように確かに子供たちが育つ環境が作られている
「そんで、私はここの管理人 一応、親衛班っていうとこの班長なんだけど、、そこら辺もまた後で教えるね」
軽い自己紹介も挟みつつ、3階へ着くとそこにはただ広い部屋がひとつのドアで区切られているだけの階だった
「ここはリーダー室 シジマさんがここでデデンッ!ってしてる」
なんてかっぴらけな説明なんだ
「あの、私、戦うためにここに来たんですけど2階で保護される生活になるんですか」
キリマは「むー」と顎に指を当てた
「セツナちゃん何歳」
「それは、なにか関係が、、」
「あー んーっと ちょっとうちの組織の構成について話しておこうか」
そのまま、連れられるままに1階の今は使われていない教室の一席に座らされてキリマの鳴らすチョークの音を聞きながら書き終えるのを待つ
チョークが置き場にカタリと置かれるとキリマが書いていたものがセツナに見える
おそらく組織図だ
キリマは付け足すようにして"少年隊"と書かれたところを何重にもチョークの円で囲んだ
「ここ!!」
は?
強調するように指をさすキリマに対して素直にそう思った
「セツナちゃんが今から目指すべきとこの話」
"少年隊"というくらいなので大体の予想もついた
その予想に反さない説明がキリマから続けられた
"少年隊"
中学3年生以上の未成年が任意で所属する枠組み
Я に保護された子供は自陣防衛と育児・教育を任せられている親衛班に預けられる
子供が12歳になると選択肢が与えられる
1. 組織のことを他言無用として表社会へ帰る
2. 非戦闘員として育児・教育のみを行う親衛班、または、仲介班に加入する
3. 少年隊への加入を志す
割合的には2.を選ぶ子供が多い
理由は明確で1.については組織の仲間から離れたくないや表社会から手を引いていたいということから選ぶ者が少ない
3.は2.の次に多い選択でお世話になった組織の人たちに肩を並べたり、自分のように困っている子供を救いたいという思いから選ぶ者が多い
12歳から中学2年の間は3.を選んだ子供たちの訓練期間で、組織図での直上にあたる特攻班の班員が体の使い方や殺人術を、親衛班の班員が任務に使用する道具の知識や応急手当の方法などを教えて成績をつける
個人で付けられた成績が基準点を超えた者のみが少年隊への加入が許可される
この説明をキリマがセツナにした
年齢を聞かれた理由が分かった
どうやら私はまだ、訓練期間にあたる歳のようだ
2年間、、2年で自分を鍛えて他人に命を握られないように強くなるんだ…!
セツナは強く意志を持った
「で!少年隊目指すってことでいいんだよね」
キリマははつらつとした声で目を輝かせて訴えてきた
「はい」
「となれば、早速、みんなにキミを紹介しないとね」
セツナがみんなという単語にハテナを浮かべているとキリマは微笑んでハテナに答えを返す
「味方であり、ライバルの訓練仲間だよ」
教室を出た廊下のさらに奥、セツナにとってはおぞましい空気を放つ両扉があった
「ここに足を踏み入れればもう完全に裏社会の仲間入りだよ それでも行く?」
ここから先はセツナの生きたことの無い領域なんだろう
下手をすればこれまで以上に命の危機に晒されるかもしれない
だが、少女の心に迷いはなかった
「行きます」
その強く固まった表情にキリマは笑顔を見せて大きく扉を開いた
セツナの目に入ったものは多かった
ほぼ長方形の広い部屋の入口の前を空けて何人ものセツナと同い年くらいの子供が中央を囲むように立っており、中央では2人の男子がお互いに殴りあい、それを見守るように見ている大人の男性が1人いた
それを観戦しているであろう子供たちはドアが開いたのと同時にそこに視線がいき、見たことの無い子供に目をしかめたり、驚いたりする表情を見せる
中央の2人はそんなことそっちのけで素早く拳を振りあっていた
1人の男子が右拳を突き出すと相手の男子がそれを両腕で挟んで固定する
「しまっ…!」
焦る男子に対して捕らえた男子は余裕の表情で足を相手の脚裏に引っ掛けて転ばせた
「そこまで!!」
見守っていた男性が腕を振り落とした
中央にいた2人はお互いに礼をして中央から掃けた
「林道くーん」
キリマが見守っていた男性に気軽く声をかけた
その男性がこちらを振り返って寄ってくる
「ムナさん おつかれさまです」
「リンドウくんもね」
リンドウと呼ばれる男性は170cmくらいで黒髪のオールバック
紫色のジャケットで背中にアルファベットのRを左右反転させた文字がオシャレな字体で黒色に刻まれている
「その子は?」
話がセツナに移る
「セツナちゃん 今日からここに参加する娘」
「へぇー!」
と腰を下ろしてセツナに視点に目線を合わせた
「…!」
それから体を見回すように眺められて気まずくなる
「キミ、めちゃくちゃガリだね 大丈夫?」
何かと思えば体調の心配をされた
「あ、大丈夫、、」
「そっか!じゃあよろしく!」
手を開いて伸ばしてきたからセツナはゆっくりと手を伸ばすとそれを強く握る
「俺、林道 千秋!よろしく!」
自己紹介を端的に済ませるとリンドウは振り返って声を上げた
「基山 !」
リンドウが名前を呼ぶと友達と水分をとっていた水色髪を一つ結びにした女子が反応をしてこっちを向いた
「はい!」
「こっちこい!!」
手に持っていた水筒を床に置いてステステと寄ってきた
「なんでしょうか」
「この子と試合だ」
さすがに驚いた
まだ何も習っていない素人とある程度の訓練を積んでいる子供に対戦を指示したのである
「え、ちょ、リンドウくん!?」
「それはちょっと不味いんじゃ」と続けようとするキリマの言葉を打ち切ってリンドウが続ける
「大丈夫です いい試合になりますから」
セツナもその子も流れのまま部屋の中央に立った
すると、対戦相手の子からセツナは話しかけられる
「きんちょーしてる?」
いや、してない方がおかしいでしょ、、
「う、うん」
「そっかぁ でも気軽に行こうよ!お互い負けても死ぬことはないんだし!」
「そっか、、」
そう、セツナの今までの逃亡生活とは違い、ここで失敗しても失うものはない
それがセツナの背中を押して緊張をやわらげた
「わたし!基山 麗奈!レナって呼んで!!よろしくね!セツナちゃん!!」
「よ、よろしく」
いわゆる、対戦前の激励に題した自己紹介だったのだろう
リンドウが2人の間に腕を置く
「構え!」
レナが空手でよく見るような左拳を握って引き、右手は開いて頭の前に置く体制をとる
対して、自分の構え方も分からないセツナは何となく喧嘩漫画でよく見る構えをぎこちなくとってみる
「始め!!」
リンドウの腕が振り上げられ、試合が始まる
瞬間、レナは床を蹴って跳んだ
「え、」
構えでは引いていた左拳が焦るセツナの顔面につき伸ばされる
「……!」
セツナは何とかそれを間一髪でかわして後ろに跳んで下がる
「ふぅーー」
息を細く吹くレナに試合開始前のはつらつとした空気は無く、相手を倒す強い意志を感じる
またしてもレナは素人のセツナに手加減もせず、拳を打ち続ける
「え、ちょ、まっ!!」
その拳をギリギリでかわすことしかできないセツナだったが、何発も放たれる拳に対応しきれず隙が生まれる
「せいっ!!」
その隙をレナは逃さずセツナの腹に右拳を打ち込んだ
「ぼえっ!!」
痛みで尻もちを着いたセツナに間髪入れず、拳を上から打ちつけようとするが、それは何とか横にズレてかわす
ある程度、レナから距離をとって息を着く
観戦している先程の試合で勝っていたツーブロックの男子が対戦相手と話している
負けた方の男子が話しかける
「さすがに無茶だろ」
「なんでそう思う?」
「だって、レナは女子の中だと13歳組の中で1番の実力者だろ」
「そうだな」
「男子の俺でも負けるってのにリンドウさんは何を考えてんだ」
「さぁな だが、」
勝った方の男子は意見が違った
「あのセツナとかいう奴も結構やると俺は思う」
試合中の2人が互いに目を合わせて言葉を交わす
「セツナちゃん かわしてばっかじゃ勝てないよ」
「そ、、そんなこと、、わかってる…!」
息も絶え絶えでもうかなり疲れている
「こっから先も手加減なしだから」
結成は15年前
シジマとほか3人で作り上げられた連合は愛知県名古屋市を起点にほかの組織と変わらず、任された殺しを買うだけの集団だった
しかし、結成から間もなくして大きな任務が舞い込んだ
それは、政治家の批判のため結成されたテロ集団の解隊とその主犯格の暗殺
それは大きな抗争を起こし一般人も巻き込んで何人も尊い命が亡くなった
シジマの仲間であったほか3人も死亡し、事実上、組織は壊滅
だが、シジマはそこに拠り所のない3人の少年少女を発見する
まだ、10歳やそこらの幼き子供だった
シジマはその3人を保護し、裏社会の人間として生きる術を身につけさせた
そこからЯ は大成の波を乗りこなすこととなる
そして、この組織の信念、どのような状況でも貫かねばならぬものがある それは、、
「"未成年絶対防御"よ」
セツナを抱き上げていた女性 桐間 無奈が後ろを歩くセツナに組織の結成の経理と信念を説いていた
組織はかなり大きく、この廃れた街並みの中では最大規模だろう
と言っても、小さなビルが細長く伸びる街並みの中で普通のオフィスビル1つ分位の大きさだ
3階建てでエレベーターはなく、全て階段で階層は繋がっている
「ここ1階は仲介人たちも時々寄ってくる会議室とか談話室、義務教育レベルの勉強をする教室とかがある」
あまり詳しくは説明せずそのまま階段を上って2階に入る
「ここは子供たちの家みたいな感じ 寝床もあるし、遊具もある、ほかの子供と遊べる部屋もあるし、子供たちもご飯はここで食べる」
未成年絶対防御というように確かに子供たちが育つ環境が作られている
「そんで、私はここの管理人 一応、親衛班っていうとこの班長なんだけど、、そこら辺もまた後で教えるね」
軽い自己紹介も挟みつつ、3階へ着くとそこにはただ広い部屋がひとつのドアで区切られているだけの階だった
「ここはリーダー室 シジマさんがここでデデンッ!ってしてる」
なんてかっぴらけな説明なんだ
「あの、私、戦うためにここに来たんですけど2階で保護される生活になるんですか」
キリマは「むー」と顎に指を当てた
「セツナちゃん何歳」
「それは、なにか関係が、、」
「あー んーっと ちょっとうちの組織の構成について話しておこうか」
そのまま、連れられるままに1階の今は使われていない教室の一席に座らされてキリマの鳴らすチョークの音を聞きながら書き終えるのを待つ
チョークが置き場にカタリと置かれるとキリマが書いていたものがセツナに見える
おそらく組織図だ
キリマは付け足すようにして"少年隊"と書かれたところを何重にもチョークの円で囲んだ
「ここ!!」
は?
強調するように指をさすキリマに対して素直にそう思った
「セツナちゃんが今から目指すべきとこの話」
"少年隊"というくらいなので大体の予想もついた
その予想に反さない説明がキリマから続けられた
"少年隊"
中学3年生以上の未成年が任意で所属する枠組み
Я に保護された子供は自陣防衛と育児・教育を任せられている親衛班に預けられる
子供が12歳になると選択肢が与えられる
1. 組織のことを他言無用として表社会へ帰る
2. 非戦闘員として育児・教育のみを行う親衛班、または、仲介班に加入する
3. 少年隊への加入を志す
割合的には2.を選ぶ子供が多い
理由は明確で1.については組織の仲間から離れたくないや表社会から手を引いていたいということから選ぶ者が少ない
3.は2.の次に多い選択でお世話になった組織の人たちに肩を並べたり、自分のように困っている子供を救いたいという思いから選ぶ者が多い
12歳から中学2年の間は3.を選んだ子供たちの訓練期間で、組織図での直上にあたる特攻班の班員が体の使い方や殺人術を、親衛班の班員が任務に使用する道具の知識や応急手当の方法などを教えて成績をつける
個人で付けられた成績が基準点を超えた者のみが少年隊への加入が許可される
この説明をキリマがセツナにした
年齢を聞かれた理由が分かった
どうやら私はまだ、訓練期間にあたる歳のようだ
2年間、、2年で自分を鍛えて他人に命を握られないように強くなるんだ…!
セツナは強く意志を持った
「で!少年隊目指すってことでいいんだよね」
キリマははつらつとした声で目を輝かせて訴えてきた
「はい」
「となれば、早速、みんなにキミを紹介しないとね」
セツナがみんなという単語にハテナを浮かべているとキリマは微笑んでハテナに答えを返す
「味方であり、ライバルの訓練仲間だよ」
教室を出た廊下のさらに奥、セツナにとってはおぞましい空気を放つ両扉があった
「ここに足を踏み入れればもう完全に裏社会の仲間入りだよ それでも行く?」
ここから先はセツナの生きたことの無い領域なんだろう
下手をすればこれまで以上に命の危機に晒されるかもしれない
だが、少女の心に迷いはなかった
「行きます」
その強く固まった表情にキリマは笑顔を見せて大きく扉を開いた
セツナの目に入ったものは多かった
ほぼ長方形の広い部屋の入口の前を空けて何人ものセツナと同い年くらいの子供が中央を囲むように立っており、中央では2人の男子がお互いに殴りあい、それを見守るように見ている大人の男性が1人いた
それを観戦しているであろう子供たちはドアが開いたのと同時にそこに視線がいき、見たことの無い子供に目をしかめたり、驚いたりする表情を見せる
中央の2人はそんなことそっちのけで素早く拳を振りあっていた
1人の男子が右拳を突き出すと相手の男子がそれを両腕で挟んで固定する
「しまっ…!」
焦る男子に対して捕らえた男子は余裕の表情で足を相手の脚裏に引っ掛けて転ばせた
「そこまで!!」
見守っていた男性が腕を振り落とした
中央にいた2人はお互いに礼をして中央から掃けた
「林道くーん」
キリマが見守っていた男性に気軽く声をかけた
その男性がこちらを振り返って寄ってくる
「ムナさん おつかれさまです」
「リンドウくんもね」
リンドウと呼ばれる男性は170cmくらいで黒髪のオールバック
紫色のジャケットで背中にアルファベットのRを左右反転させた文字がオシャレな字体で黒色に刻まれている
「その子は?」
話がセツナに移る
「セツナちゃん 今日からここに参加する娘」
「へぇー!」
と腰を下ろしてセツナに視点に目線を合わせた
「…!」
それから体を見回すように眺められて気まずくなる
「キミ、めちゃくちゃガリだね 大丈夫?」
何かと思えば体調の心配をされた
「あ、大丈夫、、」
「そっか!じゃあよろしく!」
手を開いて伸ばしてきたからセツナはゆっくりと手を伸ばすとそれを強く握る
「俺、林道 千秋!よろしく!」
自己紹介を端的に済ませるとリンドウは振り返って声を上げた
「基山 !」
リンドウが名前を呼ぶと友達と水分をとっていた水色髪を一つ結びにした女子が反応をしてこっちを向いた
「はい!」
「こっちこい!!」
手に持っていた水筒を床に置いてステステと寄ってきた
「なんでしょうか」
「この子と試合だ」
さすがに驚いた
まだ何も習っていない素人とある程度の訓練を積んでいる子供に対戦を指示したのである
「え、ちょ、リンドウくん!?」
「それはちょっと不味いんじゃ」と続けようとするキリマの言葉を打ち切ってリンドウが続ける
「大丈夫です いい試合になりますから」
セツナもその子も流れのまま部屋の中央に立った
すると、対戦相手の子からセツナは話しかけられる
「きんちょーしてる?」
いや、してない方がおかしいでしょ、、
「う、うん」
「そっかぁ でも気軽に行こうよ!お互い負けても死ぬことはないんだし!」
「そっか、、」
そう、セツナの今までの逃亡生活とは違い、ここで失敗しても失うものはない
それがセツナの背中を押して緊張をやわらげた
「わたし!基山 麗奈!レナって呼んで!!よろしくね!セツナちゃん!!」
「よ、よろしく」
いわゆる、対戦前の激励に題した自己紹介だったのだろう
リンドウが2人の間に腕を置く
「構え!」
レナが空手でよく見るような左拳を握って引き、右手は開いて頭の前に置く体制をとる
対して、自分の構え方も分からないセツナは何となく喧嘩漫画でよく見る構えをぎこちなくとってみる
「始め!!」
リンドウの腕が振り上げられ、試合が始まる
瞬間、レナは床を蹴って跳んだ
「え、」
構えでは引いていた左拳が焦るセツナの顔面につき伸ばされる
「……!」
セツナは何とかそれを間一髪でかわして後ろに跳んで下がる
「ふぅーー」
息を細く吹くレナに試合開始前のはつらつとした空気は無く、相手を倒す強い意志を感じる
またしてもレナは素人のセツナに手加減もせず、拳を打ち続ける
「え、ちょ、まっ!!」
その拳をギリギリでかわすことしかできないセツナだったが、何発も放たれる拳に対応しきれず隙が生まれる
「せいっ!!」
その隙をレナは逃さずセツナの腹に右拳を打ち込んだ
「ぼえっ!!」
痛みで尻もちを着いたセツナに間髪入れず、拳を上から打ちつけようとするが、それは何とか横にズレてかわす
ある程度、レナから距離をとって息を着く
観戦している先程の試合で勝っていたツーブロックの男子が対戦相手と話している
負けた方の男子が話しかける
「さすがに無茶だろ」
「なんでそう思う?」
「だって、レナは女子の中だと13歳組の中で1番の実力者だろ」
「そうだな」
「男子の俺でも負けるってのにリンドウさんは何を考えてんだ」
「さぁな だが、」
勝った方の男子は意見が違った
「あのセツナとかいう奴も結構やると俺は思う」
試合中の2人が互いに目を合わせて言葉を交わす
「セツナちゃん かわしてばっかじゃ勝てないよ」
「そ、、そんなこと、、わかってる…!」
息も絶え絶えでもうかなり疲れている
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