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雪王編
9.cool war
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6月21日
記録によればこの日、当時の北海道を侵食していた雪王という地域破壊団体が壊滅する
だか、それは後の調査で発覚したことであったため、誰が団体を壊滅させたのか、どのような経緯があったのかは記録には残っていない
しかし、大人数で争った形跡、多くの死体、付近で発見された人物のなにかを隠そうとする挙動
これらから何かしらの闘いがあったことは確かであったため、ここで起きた一連の出来事を6月の北海道の涼しい気候から取り、こう綴る
"涼しい戦争"
少し冷たい風が大人数の間を突き抜けるように吹いた
風が広がった空間に出ると一気に分散し、太陽の光に照らされる
動物の毛皮を羽織った軍団と紫色のジャケットを着た軍団が向かい合っていた
それらの先頭に立つ、アカカミとシロナワが睨み合っている
「アカカミよぉ 昨日と持ってるもんがちげぇな」
愛武器である槍の烈火を持ち手の先端から眺めるように見る
「今日が本戦だからな」
前日のいざこざの熱も冷めぬままこの闘いに臨む
「「いくぞォォォォォオ!!」」
2人の大きな号令で向かい合っていた軍団が入り乱れ、殺し合いを始める
互いに殺すことを躊躇わず、隙があれば凶器で虚を着く
どちらの人員も次々に地面に転がり、動かなくなっていく
そんな混戦のど真ん中、二者は薙刀と槍をまじ合わせる
アカカミが突けばそれを反れてかわし、シロナワが下ろせばそれを退いてかわす
間合いは広く、互いの刃と穂がギリギリ触れない距離を保っている
互いに回避を続けているとシロナワは後ろに跳んで間合いから離れた
アカカミが違和感を持って動きを止める
瞬間、正面から一本の矢が高速で迫ってきた
「…!」
反射で槍を下ろして叩き落とすと体制が整わない隙にシロナワが薙刀を振って急接近してきた
頭を狙った斬撃に首を後ろに曲げて対応するが左眼の下から右眼の下にまで横に真っ直ぐな切り傷が着く
追い討ちを警戒してアカカミは距離をとる
「こっちにゃ弓手がいてね」
遠方の建物から弓を引くシロヤマが再び、アカカミに的を絞る
「射程では勝たせてもらう!!」
意気揚々と突っ込んできたシロナワにアカカミは微笑んだ
「それはどうかな」
次の瞬間、シロナワの右肩を貫通したのは弾丸だった
「……!」
「射程に武があんのはお互い様らしい!!」
シロヤマはその様子を確認し、弾丸が飛んできた方向に目を向けると確かに黒い何かを構えた人物がいるのがわかった
「アイツ…」
それが僅かに光った
「……!」
横に跳び転がると自分が元いた場所に弾丸が埋まる
「当たんなかったか…」
位置的にはアカカミの背後からかなり遠方、マチシタはライフルを構えて反対がにいるシロヤマを狙っていた
「できりゃせきじょーのサポートもしたいけど、アイツほっといたら何人も死にそうだし、俺がマンマークしとくか」
ライフルのレンズから見えるシロヤマはそこから退避するように屋上から建物の中に入った
「移動か…?」
2人に遠距離からの支援はなくなりタイマンの硬直が始まる
これでいい…マチシタが弓手を倒してから俺のサポートに入る
そうすれば確実に勝てる だから俺はそれまで深手を負わないことに専念する
踏み込んでこねぇな長期戦狙いか…
まぁいい…俺も時間がありゃ勝てる
「そういやアカカミよぉ」
「なんだ…」
「あのJKどもはどうしたんだぁ」
「あの子たちは俺たちの保護下にある」
「ほぉう」
首を縦に何度も振る
その様子に違和感を覚えたアカカミは周囲を見渡す
Я と雪王が衝突し、殺し合いを各地で起こしているのがわかる
「……!」
その合戦状態を見て違和感を確定させた
「あの巨人はどこだ…」
その問いにシロナワは不敵な笑みのみで返すと先程の会話から紐付けて最悪の可能性を導き出す
チシマ……!
北海道支部前の道路でチシマは何かを前に構えをとり、息を荒くしていた
周りには一応のために残されていた十数人の味方が死んで倒れている
「なんでお前がここにいるんだ…!」
目の前にある巨体はチシマを完全に見下ろしていた
「オデ…トップの指示…絶対守る」
クマガワが支部に乗り込んできたのである
「その指示って…?」
「ここにいる…女…殺す」
情報を提供してくれたあの女子高生2人を殺すために来たようだ
「アイツら…オデたち…裏切った…殺す」
巨体から繰り出される正拳突きを顔面に直撃する寸前でかわすが、それで生まれた風圧に吹かれ後ろに下がらされる
「それはできない…」
「なぜ…」
「俺がお前をぶっ飛ばすからだ!!」
強い豪語で自分の不安も消し飛ばし落ち着いて相手を睨む
「お前…オデ…倒す…無理…」
クマガワがその場で片足を地面に強く打ち付けると震動が轟いた
「オデ…誰よりも…筋肉…強い」
派遣された土俵坂はチシマを除いて全員、この男に殺された
シロナワに絶対服従する化け物クマガワと土俵坂主力のチシマのタイマン
ドォン…! ビュンッ!
弾丸と矢がすれ違い、それを放った者の頬をかする
「「チッ…!」」
遠距離戦
その遠距離を互いに保ちながら相手の撃つ瞬間に生まれる隙をついて仕留める
それが互いにある考えだからこそ互いにその隙は被り、決定打にはならない
「さっきから当たんない…!あの男!」
「この距離で俺と弾丸が見えんのか…とんでもねえ視力だねぇ」
遠距離の探り合いが苛立ちを生む
狙撃手マチシタと弓手シロヤマの撃ち合い
「ちょっと焦ってんじゃねぇのか!!Я !!」
「黙れ!!」
突きと斬撃が互いに交差し、槍の穂と薙刀の刃が衝突、火花が散る
その瞬間、アカカミの槍、、いや烈火の穂が炎を纏った
「……!」
シロナワは警戒し距離をとる
「なんだそりゃ!」
烈火が紅く燃え上がり、シロナワから見たアカカミをぼやけさせる
「愛槍 烈火…お前を焦がす槍の名だ」
各地で戦闘が勃発し、冷たい戦争の幕が開けられる
記録によればこの日、当時の北海道を侵食していた雪王という地域破壊団体が壊滅する
だか、それは後の調査で発覚したことであったため、誰が団体を壊滅させたのか、どのような経緯があったのかは記録には残っていない
しかし、大人数で争った形跡、多くの死体、付近で発見された人物のなにかを隠そうとする挙動
これらから何かしらの闘いがあったことは確かであったため、ここで起きた一連の出来事を6月の北海道の涼しい気候から取り、こう綴る
"涼しい戦争"
少し冷たい風が大人数の間を突き抜けるように吹いた
風が広がった空間に出ると一気に分散し、太陽の光に照らされる
動物の毛皮を羽織った軍団と紫色のジャケットを着た軍団が向かい合っていた
それらの先頭に立つ、アカカミとシロナワが睨み合っている
「アカカミよぉ 昨日と持ってるもんがちげぇな」
愛武器である槍の烈火を持ち手の先端から眺めるように見る
「今日が本戦だからな」
前日のいざこざの熱も冷めぬままこの闘いに臨む
「「いくぞォォォォォオ!!」」
2人の大きな号令で向かい合っていた軍団が入り乱れ、殺し合いを始める
互いに殺すことを躊躇わず、隙があれば凶器で虚を着く
どちらの人員も次々に地面に転がり、動かなくなっていく
そんな混戦のど真ん中、二者は薙刀と槍をまじ合わせる
アカカミが突けばそれを反れてかわし、シロナワが下ろせばそれを退いてかわす
間合いは広く、互いの刃と穂がギリギリ触れない距離を保っている
互いに回避を続けているとシロナワは後ろに跳んで間合いから離れた
アカカミが違和感を持って動きを止める
瞬間、正面から一本の矢が高速で迫ってきた
「…!」
反射で槍を下ろして叩き落とすと体制が整わない隙にシロナワが薙刀を振って急接近してきた
頭を狙った斬撃に首を後ろに曲げて対応するが左眼の下から右眼の下にまで横に真っ直ぐな切り傷が着く
追い討ちを警戒してアカカミは距離をとる
「こっちにゃ弓手がいてね」
遠方の建物から弓を引くシロヤマが再び、アカカミに的を絞る
「射程では勝たせてもらう!!」
意気揚々と突っ込んできたシロナワにアカカミは微笑んだ
「それはどうかな」
次の瞬間、シロナワの右肩を貫通したのは弾丸だった
「……!」
「射程に武があんのはお互い様らしい!!」
シロヤマはその様子を確認し、弾丸が飛んできた方向に目を向けると確かに黒い何かを構えた人物がいるのがわかった
「アイツ…」
それが僅かに光った
「……!」
横に跳び転がると自分が元いた場所に弾丸が埋まる
「当たんなかったか…」
位置的にはアカカミの背後からかなり遠方、マチシタはライフルを構えて反対がにいるシロヤマを狙っていた
「できりゃせきじょーのサポートもしたいけど、アイツほっといたら何人も死にそうだし、俺がマンマークしとくか」
ライフルのレンズから見えるシロヤマはそこから退避するように屋上から建物の中に入った
「移動か…?」
2人に遠距離からの支援はなくなりタイマンの硬直が始まる
これでいい…マチシタが弓手を倒してから俺のサポートに入る
そうすれば確実に勝てる だから俺はそれまで深手を負わないことに専念する
踏み込んでこねぇな長期戦狙いか…
まぁいい…俺も時間がありゃ勝てる
「そういやアカカミよぉ」
「なんだ…」
「あのJKどもはどうしたんだぁ」
「あの子たちは俺たちの保護下にある」
「ほぉう」
首を縦に何度も振る
その様子に違和感を覚えたアカカミは周囲を見渡す
Я と雪王が衝突し、殺し合いを各地で起こしているのがわかる
「……!」
その合戦状態を見て違和感を確定させた
「あの巨人はどこだ…」
その問いにシロナワは不敵な笑みのみで返すと先程の会話から紐付けて最悪の可能性を導き出す
チシマ……!
北海道支部前の道路でチシマは何かを前に構えをとり、息を荒くしていた
周りには一応のために残されていた十数人の味方が死んで倒れている
「なんでお前がここにいるんだ…!」
目の前にある巨体はチシマを完全に見下ろしていた
「オデ…トップの指示…絶対守る」
クマガワが支部に乗り込んできたのである
「その指示って…?」
「ここにいる…女…殺す」
情報を提供してくれたあの女子高生2人を殺すために来たようだ
「アイツら…オデたち…裏切った…殺す」
巨体から繰り出される正拳突きを顔面に直撃する寸前でかわすが、それで生まれた風圧に吹かれ後ろに下がらされる
「それはできない…」
「なぜ…」
「俺がお前をぶっ飛ばすからだ!!」
強い豪語で自分の不安も消し飛ばし落ち着いて相手を睨む
「お前…オデ…倒す…無理…」
クマガワがその場で片足を地面に強く打ち付けると震動が轟いた
「オデ…誰よりも…筋肉…強い」
派遣された土俵坂はチシマを除いて全員、この男に殺された
シロナワに絶対服従する化け物クマガワと土俵坂主力のチシマのタイマン
ドォン…! ビュンッ!
弾丸と矢がすれ違い、それを放った者の頬をかする
「「チッ…!」」
遠距離戦
その遠距離を互いに保ちながら相手の撃つ瞬間に生まれる隙をついて仕留める
それが互いにある考えだからこそ互いにその隙は被り、決定打にはならない
「さっきから当たんない…!あの男!」
「この距離で俺と弾丸が見えんのか…とんでもねえ視力だねぇ」
遠距離の探り合いが苛立ちを生む
狙撃手マチシタと弓手シロヤマの撃ち合い
「ちょっと焦ってんじゃねぇのか!!Я !!」
「黙れ!!」
突きと斬撃が互いに交差し、槍の穂と薙刀の刃が衝突、火花が散る
その瞬間、アカカミの槍、、いや烈火の穂が炎を纏った
「……!」
シロナワは警戒し距離をとる
「なんだそりゃ!」
烈火が紅く燃え上がり、シロナワから見たアカカミをぼやけさせる
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