Я side The Assassin

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雪王編

13.謎の男

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戦闘後、勝利の余韻に浸ることもできず、警官を警戒してりЯ リサイド及び、生き残った傘下は撤収した
支部については後日、別場所に移転する予定で現支部は放置する
地下に匿っていた女子高生2人は他言無用を約束し、その場で解放した


6月21日

北海道で起きた涼しい戦争cool warは多大な人的被害を出したが、雪王スノーズキングの壊滅させ、本州進出の脅威を排除した

この件で七黒シッコクの認知度が増し、裏組織の動きが活発になっていることは確定した

今まで、名もあげていなかったシロナワが暴力集団として突如、現れた
更には先日の長崎の過激派宗教団体の件も同じことが言える
次がいつ起こるか分からない中、Я リサイドが弾き出したのは後の戦闘員となる少年隊への入隊試験の難化だ


6月23日

試験を受ける資格を与えられる成績のノルマも上がり、試験自体も突破困難となることが決定した
その全ての変更内容は親衛班 班長 桐間 無奈キリマ ムナに任せられ、2年後、つまり、セツナが受験する年から試験内容が変更される


それと同日の夜、気を失っていたと思われていたクマガワが北海道の街の中を漂っていた

「リーダー…」

従っていた存在を亡くしたバケモノは気力もなく、転々と歩くだけだった
そんなクマガワの目の前に夜の影で姿はよく見えないが若い男の風貌をした者が現れた

「よお バケモンさん」

「お前…だれ…」

「はっwそんなもんどーでもいいだろ」

調子のいい喋り方で声は少しざらついている

「構えろよ 

「オデ…力比べ…負けない…」

クマガワはあの時と同じ、構えてその場に佇むのみだった

「デケェからって調子こいてんのかぁ!?」

豪語とともにその男の姿は消えた

「消え… バァン!!

消えていたはずの男が突如としてクマガワの胸を蹴り、相手を吹き飛ばした

「おいおいw油断とかすんなよーw」

 バキンッ!

クマガワの胸部の皮、いや表は褐色、裏は銀色の欠片がバキバキと剥がれ落ちる

「オ…オオオ…オデデデデ…」

言葉も人間からかけ離れていく

「ハッハーwさすが博士の"戦闘用人型AI"」

やはり人間でなかった
考えれば当たり前のことだ
片言の日本語、日本人とは思えない体格、それだけならまだしも拳銃の弾丸を弾く体、何度打撃を与えようとも傷一つ着かない、スピーダーを受け止める

ヤマトが戦闘中に感じたもの

顔面蹴ったのに、無傷とか人間じゃねぇだろ

この直感は正しかった

「オデ…は…ワワワワワワ…」

身体がガチガチとなって機械のようにしか動かなくなった

「あーあ壊れちまったぁ」

後頭部をかきながら笑うとまた一瞬にして姿を消した

バァン!!

またも突如としてクマガワの眼前には飛び蹴りで迫った男の足裏がある
その足は顔に打ちつけられ、顔面部位の欠片が右目、鼻、左頬、左目の順に削れ落ちる
内部の銀色の機械から電気が走る

「もう全部パァにしてやるよ」

ジジジ…バァン!

さらに他の部位も電気の影響で欠け落ちる

「うお~~ こりゃ爆発すんね」

まだ体が宙に、足が頭に接触している状態で頭を強く蹴りつけ、バク宙でクマガワから距離をとった

「ボーン」

ボォォォン!!

クマガワの全身が爆発し、欠片が周囲に飛び散った

爆発で起こった火煙のオレンジ色が夜の暗闇で映える
オレンジ色で照らされた男は髪が耳元まであるロン毛で紺色
眼はドス黒い赤色をしていた

「さぁ新時代を始めようか」

そしてまた、男は闇の中に消えていった



2年後、、2月15日

武闘場

セツナ達は中学3年生、入隊試験を受ける歳となった
そして、その入隊試験も、、

「もう1週間前だね セツナちゃん!」

レナがセツナに抱きついた

「やめてよ~レナ~」

レナが後ろから頬をつんつんしてくるのを嫌がっているようで嬉しがっている

「まだ試験を受けられるかどうかも分からんのによくそんなにはしゃげるなお前ら」

腕を組んだゴウがため息をつきながら言う

「私とセツナちゃんはゆーしゅーだしぃ」

自分と友達を棚の上にあげる
そしてセツナが付け足すように言った

「でもゴウも優秀だと思う」

「はぁ…褒めてもなんも出ねぇぞ」

すると、武闘場のドアが開き、親衛班 副班長 キドウがはつらつとした顔つきで入ってきた

「来るぞ」

ゴウの一言にセツナとレナが頷く

緊張感が漂う中、キドウが息を吸った

「これより!少年隊入隊試験に受験できる者を発表する!!」



次回… 新章 少年隊入隊試験編
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